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ネットショッピングがどんどん便利になっている今、買い物がやめられなくて困っている人はたくさんいます。
今回も、買い物依存気味の読者のお便りに返信します。
まず、お便りを全文シェアしますね。ナリさんからいただきました。
買いすぎてしまう自分が情けない
件名:買ってしまいます
どうしたらいいのか分からなくて、初めてメールします。30代主婦、夫と小学生の子2人と暮らしてます。
私、買い物が止められないんです。もう本当に、スマホ握りしめてフリマアプリと通販サイトばかり見ています。
家事の合間にちょっとだけ見るつもりが、気づけば何時間も経ってて、絶対何か買っちゃってるんですよね。
服とかバッグとか、キッチン用品とか子どものものとか。
届いた時はうれしいけど、いざ箱を開けてみるとえ、こんなの買ったっけ?みたいな。
結局、ほとんどクローゼットの奥やキッチンの棚に入れてます。
家は全然片付かないし、自分でも私、何やってるんだろうって情けなくなります。
夫の収入があるから、毎月の生活費には困っていません。
でも、このままじゃ絶対ダメだって分かってる。でも、分かってても止められない。しばらくはもう買わない!って誓うんですけど、時間が経つとソワソワしてきて、気づけば買ってしまう。
子どもの頃、欲しいものがあっても親にそんなの要らないでしょ、無駄遣いしないの!って言われてばかりだったんです。
欲しいものを我慢するのが当たり前で、我慢しなきゃってずっと思ってた。大人になって、やっと自由に買えるようになったのに、いくら買っても満足できないのはなんででしょうか?
買ったものも、もったいないって思って全然使ってません。
こんなの全然意味ないですよね。買い物もやめられないし、買ったものも使えない。私、一体何やってるんだろう。
筆子さんの30日の買わないチャレンジにも挑戦しましたけど、16日目でダメでした。
やっぱり欲しい!ってなっちゃった。
今、また再チャレンジしてるんですけど、やっぱり買いたい気持ちを抑えるのは本当に難しいです。
このまま買い物をやめられなかったら、と思うと怖くなります。
どうしたら買い物をやめられるのか、本当に分かりません。筆子さん、こんな私に何かアドバイスをお願いできませんか?どうしたら、買い物のことばかり考えずに済むようになるんでしょうか?
まとまりのない文章で本当にごめんなさい。でも、本当にどうにかしたいんです。
ナリさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
買い物、やめられますよ。自分の行動を客観的に見て、少しずつ修正すればいいだけです。
すでにナリさんは、このお便りを書くことで現状を直視しているので、あとはまずい習慣を望ましい習慣に置き換えていけばいいでしょう。
この記事では、ナリさんの問題を4つに分けて、それぞれの対策を考えてみますね。できることからやってみてください。
お便りが長かったので、アドバイスは短めですが、足りないところは最後にリンクする過去記事を参照してください。
あるいはこの本を読んでください⇒筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介
1.買い物がクセになっている
ナリさんは、ひまなときや退屈なとき、おもしろくないことがあった時に買い物をしていて、すっかりそれがクセになったのだと思います。
以前、ドーパミンのことを書きましたが、買い物をするたびに、ドーパミンを出して快感を感じていたので、脳が「またやってほしい」と司令を出しているうちに、脳が自動的にそのパターンで動くようになったのでしょう。
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
感じる快感には耐性がつくので、買い物の頻度も増えているかもしれません。
買い物以外のことをやれ
どんなタイミングで買い物をしているかわかりませんが、「買いたい!」と衝動を感じたら、別のことをしてください。そうやって新しい神経回路を作っていきます。
おすすめは
・買いたい気持ちをつぶさにノートに書く
・拭き掃除(体を動かす)
・趣味など自分の好きなこと
辛いのは最初だけで何回かやっていると買い物しなくても大丈夫になってきます。
2.幼少期の我慢の反動
ナリさんは、子どもの頃に「欲しい」と言えなかったことや、欲しいものを手に入れられなかった経験がたくさんあり、その反動で買いすぎているようです。
「買えるうちに買わなきゃ」「今こそ欲しいものを手に入れなきゃ」という焦りがあるのかもしれません。
自分の気持ちと向き合う
子供のときに満たされなかった思いは、買い物以外で満たしましょう。
そのために、まずは自分の気持ちと向き合ってください。
がまんしていた子供の自分を「よく頑張ったね」とねぎらったり、ものを買ってくれなかった親を許したりすると(親の側にも事情があったはずなので)、買い物への執着がはずれるかもしれません。
さらに、「もう満たされている」と考えてください。
実際、ナリさんはすでに大人で、ご主人やお子さんに恵まれ、本当に必要なものは手元にあるんじゃないですか?
心理的な欠落を埋めるために買い物することが多いので、モーニングページなどを利用して、自分の感情を解きほぐしていきましょう。
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
3.お金に困っていないため、歯止めがかかりにくい
経済的な余裕があるため、買うお金があるのも買い物が止まらない理由の1つです。
買い物依存気味の方のお便りを紹介すると、「お金があるから買えるんですよね(私にはそんな余裕はありません)」といった反応が別の読者から届くことがあります。
使うお金に制限をかける
ネット通販に使えるお金に自分で制限をかけましょう。
予算を決めてやりくりしたり、小遣いになりそうなお金は、すぐにおろせない口座に入れてしまったりするといいでしょう。
理想のお金の使い方について考えてみるのもおすすめです。
4.自己嫌悪が新たな買い物を呼ぶ
ナリさんには、買い物が止まらないこと、家が片付かないことが原因で自分を情けなく思っています。
その自己嫌悪がストレスになり、そのストレスを解消するためにますます買い物をするという負のサイクルにはまっているのかもしれません。
自己嫌悪を手放す
ナリさんは自分を卑下する必要はありません。
買い物にはまる人は多いですが、それを問題視できている人は、そんなに多くありません。
でも、ナリさんは問題に気づいています。
このままではいけないと思って私にメールをくださいました。30日間チャレンジまでしています。
問題を解決するために、すでに動いています。
すごくないですか?
「私ってすごい」。こう思ってください。
確かにたくさん買い物をしてしまったかもしれませんが、今やめれば、そこまで大きな問題にはなりません。
それと、家の中にあるものは少しずつ片付けてください。1日5分の断捨離を習慣づけましょう。そうすれば、「私は片付けている」と思えます。
5.その他おすすめしたいこと
最後に、買い物依存を手放すのに役立つ基本的な方法を5つ書いておきます。
・アプリの削除
ショッピングサイトやフリマアプリをスマホから削除し、買い物の誘惑を減らします。
・未来の生活について考える
今後、どんな暮らしをしたいのか、自分にとって本当に必要なものは何かを考えてください。
・買い物を1つもらさず記録する
ものを買ったら全部記録して、買い物を振り返りましょう。
・買ったものを使うことを意識する
買いっぱなしにしないで、買ったものを使います。
買い物という行動の結果を自分で引き受けるようにしましょう。
・買い物の頻度を下げる
「週1回だけ」「月に○回まで」とルールを決め、買い物の回数を意識的に減らします。可能なら「買い物デー」を決めるか、それが無理なら、「買わない日」を作りましょう。
買い物依存気味の人におすすめの過去記事
買い物習慣を変えるための記事をたくさん書いているので、必要に応じて読んでください。
どうしてもやめられない。買い物依存症ぎみの人が、自分で克服するためにできること。
買いすぎをストップ! クレジットカードの使いすぎから抜け出す最初の一歩。
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ものを買いすぎてしまう読者の悩みにアドバイスしました。
いったんついてしまった買い物グセを改めるのは簡単ではないでしょう。
でも、買い物習慣を変えることは十分可能です。
私も昔は洋服も雑貨もたくさん買っていましたが、今はめったに買わない人になりました。
誰でもそうなれます。
常に客観的に自分の行動を振り返り、よりよい選択をすることを意識してください。
まずはスマホから買い物アプリをアンインストールしましょう。
ナリさんの買い物グセが収まることを祈っています。
どうぞ、お元気でお過ごしください。