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私の新刊「それって、必要?」を読んだ方から、「やってみたい」と思う気持ちと「できるわけない」という気持ちの間で揺れ動いている、という問い合わせをいただきました(たぶんそういう質問だと思います)。
この記事で回答します。
「できるわけない」と反応してしまうのは、単なる考え方のクセなので捨てられます。
まずメールをシェアします。Hさんからです。
本当にできるのかしら?
件名:時間*健康*お金*物
毎回充実したテーマで何度も繰り返し読んではメモ帳にポイントを書いて自分を戒めてます。
「それって、必要?」読ませていただきました。
筆子さんの新刊のタイトルはこれからの私の人生に呼びかける大切なメッセージとして毎日心に言い聞かせて過ごす事となります。
只今59歳。47歳で離婚。当時10歳、13歳、15歳の男ばかり、息子3人を必死で育てて今日に至ります。
還暦を迎える年となり元気なうちにいろいろと篩(ふるい)にかけて生活を見直し削ぎ落とそうと決断しました。
来春会社を辞め自分の時間確保第一とした軸を中心に環境を変えるのは動ける今でしかないように思えるのです。
筆子さん、お聞きします。
時間、健康、お金、物 などに執着せず生きよう・・・と悟す自分とそんなことなるようになるから・・・と言う自分がいます。
気持ちの置き場は??? 心の片づけって???
お聞かせください。
Hさん、メールありがとうございます。早速新刊を読んでいただき、重ねてお礼申し上げます。
3人のお子さんを1人で育てるために、大変なご苦労なさったんですね。離婚後、12年たって、お子さんは皆、無事されましたね。お疲れ様でした。そして、おめでとうございます。
具体的な質問をすれば答えが見つかる
すみません。「お聞かせください」と書いてあるのですが、いったい何を聞かせてほしいのか、そこのところがよくわかりません。
気持ちの置き場とは何であるのか、心の片付けとは何であるのか、それぞれ、定義を聞いておられるのでしょうか?
それとも、気持ちはどこに置けばいいのか、心はどうやって片付けたらいいのか、その方法を聞いておられるのでしょうか?
ご自身がいったい何を疑問に思っているのか、まずそこを明らかにしてください。
漠然な質問をすると、あいまいな答えや、全く見当違いの答えが返ってくる率があがります。
まずは、自分自身に具体的な質問をするクセをつけることをおすすめします。するとそれだけで答えが見つかったりします。
何が問題なのかわからないと、問題を解決できないように、何が質問なのかわからないと、答えも見つからないのです。
もちろん、答えのでない問いかけというのも、この世にはあります。
「それって、必要?」には執着を捨てろとは書いていない
質問がよくわかりません、で終わるのもそっけなさすぎるので、「時間、健康、お金、物などに執着せず生きよう・・・と悟す自分とそんなことなるようになるから・・・と言う自分がいます」という一文に対しての私の考えを述べます。
まず、新刊には、「時間、健康、お金、物などに執着するな」とは書いていません。
物には執着しないほうがいいと考えていますが、時間、健康、お金は大事にしたほうがいいです。
私の大元のメッセージは、
あるのが当然だと思っていた物や、当たり前だと思ってやってきたことを見直すと、人生がよい方に変わるかもしれないよ、
ということです。
より楽しく生きるために、具体的に捨てたほうがいい生活習慣や思考を提案しています。
時間については、
●忙しいと言いながら、何もしないでいると忙しいまま
●やりたいことを優先順位の最初に持ってくるべきである
●時間は有限
といったことを書いています。
健康に関してですが、今回の本には具体的な健康法は書いていません。
床にじかに寝ると、よく眠れるとか、睡眠の質をあげたほうがいいとか、よけいなストレスはかかえないほうがいい、といったことは書いています。
お金については、お金に関する心配を手放す方法や、効果的な節約について述べています。
物については、具体的な捨て方を1日めの提案として4つ書いています。
具体的な内容はこちらを参照願います⇒筆子の新刊「それって、必要?」7月20日発売のお知らせ。著者による内容紹介です。
何もやらない前からできないと思う思考のクセを手放すべし
今のHさんの一番の望みは、自分の時間を持ちたい、ということなのでしょうか。
今まで仕事と子育てで忙しくて、あまり自分の時間がなかったから、還暦を機会に、もっと自分のやりたいことをやりたい、と考えているのだと解釈しました。
しかし、その一方で、そんなこと本当にできるのかしら、と思っていらっしゃるんですよね。
いただいたメールだけで判断する限り、充分可能ではないでしょうか? 息子さんたちは皆、すでに成人しているので、もう母親が世話をする必要はありません。
Hさんは会社もやめるそうですから、どう考えても時間ができます。
仮に息子さん全員と同居しているとしても、やるべき家事は、掃除、食事の支度、洗濯ぐらいですよね?
その場合、本にも書きましたが、すべての家事を自分ですることはありません。息子さんたちはもう大人なのですから、自分の部屋の掃除ぐらいはできます。
炊事や洗濯だって持ち回りでやればいいのです。
男性も家事ができないと、今後結婚しても、しなくても、困ります。
もちろんここに書いていない不安材料もあるのかもしれません。その場合は、障害となるものを明らかにして、1つひとつクリアすればいいだけです。
そのさい、余計な物や思考を手放すと、目標を達成しやすくなります。
この記事では、理想の状況と、現在の状況を明らかにして、ギャップを埋める方法を提案しています⇒この先どうしたらいいのかわからないと悩んだらこれを読んでください。
先日、本の使い方案にも書きましたが、何もやらない前から、「できるわけない」と否定しないでください。
本の使い方の例⇒新刊「それって、必要?」本日発売です。読み方、使い方案を紹介。
「そうなったらいいけど、そんなことできるわけないよね」と否定する思考も考え方のクセなので、ついでに手放すことをおすすめします。
不用品を捨てることに関しても、「そんなことできるわけありません」ときっぱり断言するメールを送ってくる人がいます。
「日本じゃ無理です!」というメールもわりとよくもらいます。
このように強く否定する人たちは、否定することで、行動しない自分を正当化している可能性があります。私自身もそういう時があります。
最初に強く否定してしまうと、改善や成長のチャンスを逃します。「できるところからとにかくやってみよう」と考えたほうがいいです。
小さな行動から始めるススメ
望みの状況や理想的な状態を、目標として心づもりするのは大事なことです。ですが、いきなりそこへ一足飛びに行くことはできません。
目的地へ向かうために、小さなプロセスを積み重ねる必要があります。
そのプロセスの多くは、地味でおもしろくありません。ちっとも前に進んでいないと思うかもしれません。ですが、必要なことです。
一気に変身しようとするのではなく、ゴールに向けて、少しずつ行動を継続することを意識してください。
当ブログによく書いていますが、やるべきタスクを細分化するとうまくいきます。
1つひとつのタスクを、いまの自分に簡単にできるレベルの小さなタスクにすれば、必ず実行できます。
これはどんな目的にも使える方法です。
1冊目の「1週間で8割捨てる技術」にも書いていますが、小さな断捨離を数多くやって、成功体験を積み重ねるうちに、断捨離の経験値があがります。
Hさんが、どんなことに難しさを感じているのかわかりませんが、やるべきことを、抵抗なくできるところまで、小さくしてください。
タスクの細分化の方法はこちらを参考にしてください⇒モノを持ちたくないあなたへ~こんなものはキッチンには不要です 「タスクの細分化を」のところです。
きょうのまとめ
●「できるわけない」と思ってしまうのは、単なる思考のクセなので捨てればいい
●できるかどうか不安でも、ゴールに向かってとにかく歩き始める
●大きなタスクは細分化する
以上、Hさんの求めている回答を提示できたかどうかわかりませんが、暮らしの質をあげたいとき、効果を発揮する考え方であり方法だと信じています。
ぜひお試しください。
お時間ありましたら、この記事も読んでください⇒自分の能力を自分で見限ることの恐ろしさ、できると信じることの素晴らしさ(TED)
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おかげさまで、新刊を読んでくださった方から、「前の本よりこっちのほうが好きだ」という感想を複数いただいています。
1冊目に満足できなかった方は、本屋で立ち読みしてみてください。内容に関する質問も承っておりますので、お気軽にお寄せください。