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ミニマルな日常

買い物は自分軸で~余計なものを増やさない選び方

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私たちはいつも、自分で選んでものを買っていると思っています。しかし、実際は他人がいいと思ったものを買うことが多分にあります。

できるだけ自分軸を発揮して選んだほうが、生活はシンプルになります。

断捨離をするとき、きれいでまだ使えそうなものは手放しにくいですよね?

でも、そもそも、どうしてそういう「そこそこ素敵なもの」がガラクタになってしまうのでしょうか?

実は、そのアイテムを買うとき、他人の価値観に影響されているからです。自分自身が選んだものではなく、誰かに合わせたり、流行に乗ったりして手に入れたものは、ガラクタになりがちです。

この記事では、他人軸でものを選んでしまう理由と、自分軸を発揮してものを選ぶヒントをお伝えします。

他人の価値観に流される理由

人は普段、知らず知らずのうちに他人の価値観や流行に影響されてものを選んでいます。

街で見かけた誰かのファッションが素敵に見えたり、友人やSNSで話題になっているアイテムが気になったりして、「私もあれを持ちたい」「あれを身につければ私も輝けるかも」と感じてしまうのです。

こうした影響を受けるのは、人間が社会的動物だからです。

人間には、ほかの人と同じでいたい、仲間に入りたいという気持ちがあります。

誰でも周りから認められたいと思うし、流行に乗ることで「自分も時代についていけている」「みんなと同じだ」と感じられます。こうした気持ちが、私たちの買い物に影響を与えています。

先日、私はキッチンで安心して使える小さな防水スピーカーを探していました。

いろいろ見比べましたが、結局、大勢の人が使っていて、レビューがたくさんあるそれなりに有名なメーカーのものにしました(まだ買っていません)。

このように、私たちには「みんなが使っているから間違いない」と安心できる心理もあります(社会的証明)。

社会的証明は、決して悪者ではなく、意思決定において非常に合理的な近道です。

ですが、この心理メカニズムが、思考停止を引き起こすこともよくあります。





こうして死蔵品が増えていく

他人軸で選んだものは、しょせんは人が選んだもの。

「人がいいと言っていたから」「流行っているから」「人が着ていたらおしゃれだったから」という理由で買ったものは、自分の本当の好みや生活スタイルとズレが生じます。

誰かが着ていてとても素敵に見えた服も、自分が着てみるとしっくりこなかったり、普段の暮らしにはそぐわなかったりするのはよくあること。せっかく買ったのに「似合わない」と感じると、なかなか手が伸びないでしょう。

流行りの素材やデザインのバッグを手に入れても、自分の持ち物や服装と合わず、悪目立ちしてしまうと感じてしまうこともあります。そうなると、持ち歩くのが恥ずかしくなり、使わなくなります。

このように人の影響を受けて買ったものは、死蔵品になりがちです。

そうなると、場所を取るのはもちろんのこと、「いつか使わなきゃ」という気持ちの負担が生まれます。

本当は、こうしたものは、自分が選んだものではないので、できるだけ早く手放すべきなのです。

ところが、私たちはいったん所有したものを失うことに強い抵抗を覚えます。

「まだきれいだから」「あれば何かに使えるから」「あんなに高かったのに」と思って、いつまで家に置いてしまうのです。

おすすめは自分軸で選ぶこと

ガラクタを作らないために、ふだんからできるだけ自分の価値観や生活に合ったものを選びましょう。

「みんなが使っているから」「あの人がとても素敵に着こなしているから」ではなく、自分が本当に好きで必要だと感じるものを買ってください。

自分軸で選ぶメリット

自分の必要性で選んだものは、今の生活に自然と馴染みます。

今の暮らしのリズムや好みに合うため、愛着もわきやすいでしょう。すると、ものは単なる「持ち物」ではなく、暮らしを支える大切な存在となります。

衣類や靴など身につけるものは、何度も着用できる相棒のような存在になると思います。

だから、数はたくさんいりません。

納得して手放せる

自分軸で選んだものは、納得して手放せるというメリットもあります。

ちゃんと使うことができるので、「十分役目を果たしてもらった」「もう使わなくなったから手放そう」と決断しやすいですよね? 手放すとき、感謝の気持ちすらわくかもしれません。

逆に人の基準で選んだものは、そもそもあまり使えないため、ほぼ新品のまま手元に残り、もったいなくて捨てられません。

捨てることにためらいや罪悪感があり、ずっと手元に残してしまいます。

今、「使っていないけど、まだまだきれいだから捨てるのはもったいない」と思うものがたくさんあるなら、もしかしたら、自分軸ではなく、他人軸でものを選ぶことが多いのかもしれません。

今日からできる自分軸の強化法

ここまで書いてきたように、自分軸でものを選ぶと、ガラクタが増えすぎないシンプルな暮らしになります。

では、どうやって今よりもっと自分軸を発揮できるでしょうか?

自問する

もの選びにおいて、自分らしさを取り戻す手軽な方法は、自分に聞きながら決めていくことです。

普段、買い物をするときも所持品を整理するときも、それが本当に今の自分が必要としているものかどうか、自分自身に確認しましょう。

たとえば、こんな質問をしてみてください。

・これは私が心から欲しいもの?

・今の生活に必要なもの?

・私の生活をどう変えてくれる?

・なぜこれを買おうとしているの?

・長く大切にできそう?

こうした問いかけをすると、なんとなく雰囲気でもの選ぶのではなく、そのときの自分の気持ちや暮らしに意識を向けることになります。

はっきりした答えが出てこないときは、とりあえず買うのを待ちましょう。納得いくまで考えてから買ったほうがガラクタは増えません。

自分の価値観リストを作っておく

他人の価値観に影響を受けないために、日頃から自分が好きなものや大事にしたいこと、信条などを言葉にしておくことも有効です。

私の場合は、「いついかなるときもシンプルライフやミニマルライフに近づく選択をする」とはっきり決めています。

価値観の洗い出し方は過去記事に書いているので参考にしてください。

自分の価値観に沿った暮らしをするには?:心を満たす方法(その2)

シンプルに暮らしたいなら物にこだわらず、価値観にこだわるべき。

とは言え、自分の価値観をはっきりさせるのが難しい場合もあると思います。特に今のように情報や価値観があふれている時代では、「本当の自分っていったい何を大切にしてるんだろう?」と迷うことも多いかもしれません。

そんなときは、「丁寧な暮らし」「使い心地がいいもの」「サステナブル」「ユニークさ」など、自分が大切にしたいキーワードを意識するだけでもいいでしょう。

他人が持っているものが素敵に見え、「いいな」と感じるときは、同じものを買ってしまうのではなく、どこがいいのか考えてみてください。

誰かの行動や考えに憧れたり、共感したりするのは、自分の価値観と何かが重なっているサインです。

*****
ものを手に入れるときは、自分の価値観を優先することをお伝えしました。

これが習慣になると、余計なものが増えないだけでなく、ストレスも減ります。

まず、ものの絶対量が減るので、決断疲れを防止できます。

気持ちに余裕がないときは、決断疲れを防いでみよう。やり方を7つ紹介します。

さらに、自分の好みで選んだものを使っているほうが、違和感がないので、気持ちが安定します。

ものは、ただの道具ではなく、心の状態にも影響します。見るだけでうれしくなる雑貨、大切に使いたいと思える道具。そんなものを持ち自分らしい世界を作れると、日常に癒やしやエネルギーが生まれるでしょう。

今日から買い物をするときは、自分が本当に選んでいるかどうか、意識してください。





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