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特に理由もないのに、なぜか最近、疲れがとれない。そんなあなたは、副腎(ふくじん)が疲れてきっているのかもしれません。
今回は、副腎疲労の治し方、改善方法をお伝えします。
副腎が悪くなってしまうと治りにくい
いったん副腎が機能不全に陥ってしまうと、治療するのはなかなか難しいそうです。
ですが、まだ初期の段階なら、生活習慣を変えれば、副腎の疲れを取り除くことができます。心身ともにストレス(よけいな刺激)を避けることでまた元気になれるのです。
副腎は脳と直接つながる神経が通っており、ストレスに対する反応をおこす要となっています。ストレスを受ければ受けるほど、副腎に負担がかかってしまうのです。
副腎疲労って何?という方は前回の記事をどうぞ⇒副腎疲労(ふくじんひろう)とは?やる気が出ないのはこれのせいかも 副腎疲労の症状も書いています。
副腎疲労を改善する方法は大きくわけて3つあります。
1.まず、食生活を改善
2.疲れない生活をして、ストレスに負けない人になる
3.サプリメントを取る
順番に説明しますね。
副腎にやさしい食生活をする
副腎の機能を改善する、栄養のある食べ物はたくさんあります。ですが、そういう物を食べる前に、副腎をやたらと疲れさせる食品をできるだけ控えるべきです。
余計なものをマイナスする、という考え方です。
いくら、野菜など体にいいものを食べていても、一方で、甘いおやつや、油っぽいものをたくさん摂取していたら、野菜の栄養は活かされないでしょう。
なぜなら、体は、体内に侵入した迷惑なものを識別し、対応を考え、脂肪細胞に蓄積したり、排除しようとする仕事でいっぱいいっぱいになるからです。
摂りすぎに気をつけたいのは以下の4つです。
1.甘いものや、精製した穀物
副腎は血糖値のバランスを取る役割を果たしています。副腎が疲れているのに、急激に血糖値をあげてしまう砂糖や精製した穀物を食べるとどうなってしまうでしょうか?
副腎にとっては余計な仕事が増えるだけです。
白砂糖がたっぷり入ったおやつを食べると、血糖値は急上昇します。白砂糖は高度に精製されているため、短時間のうちに血糖値を上昇させてしまうのです。
すると、インスリンが分泌され、もとに戻そうとします。血糖値は下がりますが、その後もインスリンレベルは変わらないため、今度は血糖値が下がりすぎてしまいます。
低血糖は、人間にとって危機的状況であるため、脳と副腎は連携して、「もっと血圧をあげなければ」とフルスロットルで頑張ります。
このようなことが、日に何度も起きていたら、当然副腎は疲れてしまうのです。
副腎疲労が進んだ人は甘いものを食べたがります。
すでに副腎が力不足で低血糖ぎみなので、甘いものを食べて血糖値を上昇させなさい、と脳が指令するからです(厳密に言えば、こんなに単純ではないでしょうが、流れとしてはこんな感じだと思います)。
すると、ますます副腎は疲れるのです。
日頃から、血糖値を乱すもとになる、砂糖や白い小麦粉からできたおやつを食べすぎないほうが、元気でいられます。
HFCS(異性化糖)や人工甘味料も要注意です。甘い物は特別なときに、少しだけ食べるほうがいいのではないでしょうか?
砂糖の害についてはこちらをどうぞ⇒砂糖の害について書いた記事のまとめ
白い小麦粉の問題点はこちら⇒白い小麦粉が健康によくない5つの理由
2.カフェイン
なぜカフェインがよくないかというと、睡眠パターンを見出してしまうから。
カフェインについて⇒カフェインの本当の恐ろしさにせまる~私がカフェインをやめた理由とは?
副腎が疲れている人は、ふつうの人より、質のよい睡眠をとって、疲労を解消しなければなりません。
カフェインを摂り過ぎると、これができなくなります。
朝、何の理由もないのに、コーヒーを飲まないとシャキっとなれない人は、すでに副腎が疲れている可能性があります。
3.加工食品
加工食品には砂糖や塩分が多く、さまざまな添加物が入っています。添加物は、もともと体にとっては、異物なので、消化吸収、代謝する段階で、必ずどこかに負担がかかっています。
副腎は全身の健康に関係がありますから、よけいな物を摂取しないほうがいいのです。
加工食品の弊害はこちら⇒健康とダイエットの敵~加工食品の3つの害を知っていますか?
3.硬化油、植物油
硬化油は、別名水素添加油です。英語では、hydrogenated oil といいます。液体の油(植物油とか)に、水素を添加して、個体にしたものが硬化油です。
具体的にはマーガリンやショートニング。
大豆油、菜種油、キャノーラ油(カノーラ油)などの植物油も副腎疲労にはよくありません。
このような油は、炎症を引き起こすもとになります。そもそもキャノーラ油は、菜種の遺伝子組み換え食品です。
炎症とは、ウィルスや細菌などの異物が体に入ったり、けがをしたときに、免疫システムが反応して、熱、痛み、腫れなどが出ることです。
これは正常な反応であり、炎症が起きるから、自然に病気やけがが治ります。ところが、炎症反応が暴走し、慢性的な炎症を引き起こすことがあります。慢性的な炎症はいろいろな病気の原因になるので、あまり起きてほしくないものです。
キャノーラ油やひまわり油は「心臓病を起こさない」とラベルに書いてあり、夫は買ってくるのですが(安いという理由もあります)、私はオリーブ油を使っています。
副腎を疲れさせない油は、オリーブ油、ココナッツ油などです。
いずれにしろ、現代人は油を摂りすぎなので、全体的に油の量を控えたほうがよさそうです。
4.塩分
副腎は、血中の塩分のバランスを取るホルモンを分泌しています。塩を食べ過ぎると、体内の塩分のバランスを取りにくくなります。
すると、またもや副腎の仕事が増えます。
副腎を疲れさせない食べ物は?
糖分が少なく、栄養があるものを食べておくとよいです。
アヴォカド、鮭、鶏肉、シード類(たね)、ナッツ、海藻、アブラナ科の野菜(カリフラワー、ブロッコリ、芽キャベツ)などです。
シード類はいろいろ効用があります⇒チア、それともヘンプ?健康にいい6つのシード(たね類)とその効用
疲れないようにして、ストレスを軽減する
副腎疲労の原因はストレスですから、これを取り除けばいいわけです。
心身ともに、疲れ過ぎない生活をすることがポイントです。
そのために、こんなことをすると効果的です。
●疲れたら休む。無理をしない。
●睡眠をしっかりとる。
●夜更かしをしない。毎日決まった時間に寝て、決まった時間に起きる。つまり規則正しい生活をする。
●楽しいことをする。
●毎日同じ時間に食べる。
●運動する。
●ネガティブなことを考えないようにする。
規則正しい生活、というと、「そんなのつまらない」と思う人が多いようです。自堕落な生活をしたほうが刺激があって、暮らしの質があがる、もっと芸術的な(?)人生になる、エキサイティングだ、というわけです。
規則正しい生活をしたら、病気にならないか、といったら、それも保証はありません。
ですが、中年すぎたら、規則正しいほうに向かったほうがいいです。病気になった時、つらいのは自分です。医療費の支出だって馬鹿になりません。
健康でいることは、別に退屈なことだとは思いません。むしろありがたいことです。
副腎の負担を減らすために、睡眠や食生活に気をつけるだけでなく、ネガティブ思考にならないことも大事です。
ネガティブな人はポジティブな人より、ストレスをかかえていますよね?無理にポジティブになる必要はありませんが、考えても、しょうがないことをうじうじ考えるのはよくありません。
余計なマイナス思考は手放してください。
人は環境に左右されるので、職場の人全員がネガティブだったら、転職したほうがいいかもしれません。
番外:サプリメントを取るという方法もあり
栄養はリアルの食品からとったほうがいいです。ところが、最近は土がやせているため、今の野菜や果物は、一昔前に比べて、栄養価がかなり落ちている、と言われています。
そこで、副腎疲労が進んでしまった人は、サプリメントを摂ったほうがいい場合もあります。特にビタミンBとビタミンCのサプリです。
ただ、私はサプリはあまり好きではありません。
体内において、各種栄養素は、すべて微妙なバランスをとったうえで、始めて生命の元となります。
何かが多すぎても少なすぎても、うまくいかないし、摂取するタイミングも関係があります。
サプリメントは一定の栄養を集中的に体内に送り込むものです。これはかなり不自然なことです。サプリの摂取に本当にメリットがあるとは一概に言えません。「私はサプリで元気になった」という人もいるので、すべてのサプリが無駄である、とは言いませんが。
サプリメントは栄養補助食品なので、やはりメインの食事を改善したほうがよいと思います。
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副腎疲労の解消にいい生活は、体によくない物をできるだけ避けて、日々、疲れ過ぎないように、穏やかに楽しく暮らすことだと思います。まあ、ごく普通のヘルシーなライフスタイルですね。
現代は、この「普通の生活」をするのが難しいのです。