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断捨離をして家の中がなんとか片付いた。これからもずっときれいな部屋で暮らしたい。
そう思いながらも、時間とともに、また部屋が散らかることは珍しくありません。ある意味、片付けることより、その状態を維持するほうが難しいのです。
ですが、安心してください。心がけ次第で、誰でもきれいな部屋を維持する方法があります。
3つお伝えしますね。
1.物を増やさない生活習慣を固める
部屋が散らかる一番の原因は、物が多すぎるから。
物を増やしてしまう生活習慣が残っていたら、増やさない習慣に完全にシフトしてください。
物が増える理由は:
●物を買いすぎる
●もらいすぎる
●用が済んだのにいつまでも持っている
この3つです。
自分が物を持ちすぎてしまった一番の理由を見つけて、改善するようにします。
買い過ぎ防止のコツ
買いすぎる人は、買い控えてください。一口に物を買いすぎるといってもさまざまな状況があります。
たとえば、
●衝動買い⇒効果がある衝動買いの防ぎ方。4つの戦略で無駄遣いをやめる
●まとめ買い⇒まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
●準備買い(じゅんびがい)
衝動買いやまとめ買いはこれまでも記事に書いているので大丈夫ですね。
準備買いとは、私が今、作った言葉です。先に起こることに対して、過剰に準備して物を買ってしまうのが「準備買い」です。
今なら、ハロウィン前ですから、ハロウィンパーティに備えて、衣裳のパターンや材料をたくさん買ったり、お菓子を溜め込んだりすること。
あるいは、生まれていない孫のためにベギー服やおもちゃをたくさん買い込むこと。
ジョギングを始めたばかりなのに、ウエアやシューズ、スポーツソックス、水筒、心拍計、タオル、ランニング中に聞くワイヤレスのヘッドフォンなど、どんどん買い揃えてしまうことも準備買いと言えましょう。
自分の買物のパターンを分析して、買いすぎる習慣を改めてください。
これ以上もらわないために
もらいすぎに関しても、なぜもらいすぎてしまうのか、その理由を考えてください。
よくある物をもらいすぎる理由は
●「無料のものはもらわにゃ損」とばかり自発的にフリーアイテムを持ち帰る。
●ノーと言えない⇒断る勇気を持とう。上手にNo(ノー)と言う方法
●意味のない贈り物をしている
形だけの旅行のお土産や義理で出す年賀状、義理チョコなど、たいして意味のないプレゼントを他人にあげていると、自分のところにも、そういう無意味なギフトが集まります。
用済みの物をさっと捨てる考え方
もう自分には用のない物なのに、捨てないでいつまでも持っていると、それはガラクタになります。
用済みのものを捨てるためには、思考を変える必要があります。
●いつか使うかもの「いつか」なんて来ない。
●思い出は物の中にはない、心の中にある。
●使わないものをいくらたくさん持っていても、誰の役にもたたない。
●物がありすぎると管理の手間が増えてしんどくなる一方。
●使わない物がたくさんあるのは豊かさの象徴ではない。
●大量の物の片付けをしているうちに一生が終わってしまう。
こんなふうに考えるようにしてください。
2.常に物や人の流れを意識する
物や人の流れを意識すると、物をためこむことはなくなります。
物の流れ
物にとっての最終目的地は、自分の家とは限りません。物は開発され、製造されて世に出て、使う人の手に渡ります。
自分で使うことができないなら、最初から買うべきではないし、使い終わったり、途中で使うことをやめたら、手放すべきです。
たとえ100円ショップで買った安いものでも、1つの物ができるまでには、さまざまなリソースが使われています。
開発にかかる時間やお金、製造にかかるコスト、店までの輸送に使われるリソース。
使わないものをずっと家の中にしまっておくと、こうしたリソースが無駄になってしまいます。外に出して他の人が使える状態にしたり、リサイクルにまわすべきなのです。
縁あって自分の家にやってきた物の、最終地点はどこか、最終的にどうなるのが理想なのか、そんなことを意識して物を見ると、押入れにしまっておけばいい、という考え方はできなくなるでしょう。
人の行末
自分がどこに行くかも考えてください。
鴨長明の方丈記の第1段にこんな文章があります。
知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。
又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、何によりてか目をよろこばしむる。
そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、いはゞ朝顏の露にことならず。或は露おちて花のこれり。のこるといへども朝日に枯れぬ。或は花はしぼみて、露なほ消えず。消えずといへども、ゆふべを待つことなし。
☆「青空文庫」より引用しました⇒鴨長明 方丈記
これはどういう意味かと言うと、
人がどこからやってきてどこに行くのか私にはわからない。
この世は仮の宿である。その宿で、いったい誰のために心を悩まし、何をうれしいと思って生きるのか、それもわからない。
家とその家の住人は、どちらも無常だ。
家は朝顔で、住人は朝顔の上にある朝露。露が落ちて、朝顔が残ることはあっても、朝日にあたれば朝顔は枯れてしまう。
朝顔がしぼんで露が残ったとしても、夕方まであるわけでもない。
結局、家も人もずっと存在しはしない、この世で変わらないものなんて何もない、ということです。
これは真実です。人がこの世にいるのはほんの少しの時間だけであり、すべての家は仮住まいなのです。
自分はいつかどこかに消えるから、この世にいる間だけ、ちょっと家や物を借りているのだ、と考えると、なんでもかんでも自分の物にしたり、どんどん物を溜め込むメンタリティを捨てることができます。
3.捨て続ける
いくら「自分の家は朝顔で、自分は朝露なんだ」と思っても、生活を続けていれば、いらない物が増殖します。
大量生産、大量消費社会に生きているので、物はそれなりに増えてしまうのです。
そこで、片付いた家を維持するためには、捨て続けることが重要です。
「断捨離が終わったから、もう捨てなくていいや」と油断していると、簡単にリバウンドします。
捨て方には2種類あります。
●暮らしながら捨てる(攻めの片付け1)
●定期的に捨てる(攻めの片付け2)
●物がたまったら捨てる(守りの片付け)
1つずつ説明しますね。
暮らしながら捨てるとは?
暮らしながら捨てる、というのは、その都度捨てることです。
●本を読み終わったらすぐにブックオフに持って行く用の箱に入れて、次の週末に処分します。
●子供が学校からお便りを持ち帰ったら、すぐに読み、必要な情報はカレンダーや手帳に控えて、お便りそのものはすぐに捨てます。
●ワンインワンアウト(one in one out)を実践する。
ワンインワンアウトとは、1つ何かが家に入ったら、別の何かを1つ捨てることです。
たとえば、新しい靴を買って持ち帰ったら、すぐに古い靴を捨てます。
これをかかさずやっていると、物の数を一定に保てます。
このように、日々の生活をしながら、用済みになったものは、その段階で、どんどん処分し、捨てることや片付けを先延ばししない方法が、「攻めの片付け」です。
定期的に捨てると散らからない
定期的な片付けは、スケジュールを決めて物を捨てることです。
1日1回、夜寝る前。
毎週1回、ゴミの日の前。
毎月1回、月末に。
3ヶ月に1回。
季節の変わり目に(年4回)
年2回、衣替えのとき
年1回、大掃除のとき
こんなふうに不用品を捨てる日を決めて、ゴミがたまっていようといまいと、捨てる日になったら、部屋の中をチェックして、不用品を捨てます。
片付けの頻度が高ければ高いほど、より攻めの姿勢を持っている、と言えましょう。また、1回のセッションの負担も軽減されます。
片付ける頻度が少なければ、いらない物がたくさんたまります。
ガラクタは仲間を引き寄せる性質があるので、週に1回は捨てる時間をもうけたほうがいいと思います。
守りの片付けとは?
3つめの片付けは、物がたまってきた、と感じたら捨てることです。「守りの片付け」と書くと聞こえはいいですが、どうしようもなく物がたまってしまったので、しぶしぶ片付ける、というパターンです。
冷蔵庫の片付けを例にあげると、1週間に1度、定期的に片付けていれば、食べ残しがあること、野菜がしなびていること、お惣菜の賞味期限が近づいてきていることに気づくことができます。
必要にせまられて片付ける人は、冷蔵庫の中がいっぱいで、買ってきた物を入れることができなかったり、とんでもない異臭がしたり、どこからか液体がもれていることに気づいてから不用な物を捨てます。
1番で説明した、物をためこまない習慣がしっかり見についていれば、守りの片付けで充分用を足すとは思います。思いますが、外的状況に反応する片付けになるので、「仕方ない」「いやだけど片付けなきゃ」と、片付け作業がつらくなる恐れがあります。
片付けそのものが嫌いだと、強い抵抗を感じるでしょう。
自分の生活環境や性格に合わせて3つの方法から好きなものを選んで捨て続けてください。私は、3つともやっています。
ほとんどの物は終わったらさっさと捨てられますが、本はしばらく家に置く傾向があります。
また、机の引き出しは、気づいたら、ずいぶん余計な物が入っている、と思うことがしばしばです。
それでも、昔のような大々的な断捨離はしないですんでいます。
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以上3つのことを心がけ、実践すれば、もうリバウンドはないはずです。
最後の「捨て続ける」行動は、いやいやするより、自主的にやったほうが楽しいです。できれば、攻めの片付けをメインに据えてください。