クローゼット

断捨離テクニック

いつまでたっても断捨離が終わらない人は収納のワナにはまっている。

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何年も断捨離をやっているのに、いつまでたっても片付かない。その第一の理由は、捨てながら、その一方で買い物を続けているから。

もう1つの理由は、物を収納しようとしているからです。

今回は収納の問題点についてお話します。

昔は私も収納しようとしていた

2009年の2月、ヤフオクで「捨て上手、片づけ上手は暮らし上手」というタイトルのムックを購入しました。

2009年は、私が50歳になった年。今度こそ、長年の片付けに片をつけようと誓った年です。

1月に片付けプランを作りました⇒まさかの断捨離リバウンドで家の中がまたぐしゃぐしゃ、それにはこんな深い理由があった~ミニマリストへの道(23) 「6年前の片付けプラン」をお読みください。

2月に、片付けの参考にしようとこの本を買ったのでした。

捨て上手、片づけ上手は暮らし上手

捨て上手、片づけ上手は暮らし上手


本の前半は捨て上手な人、片付けの達人とも思われる4人の暮らしぶりの紹介。今でも覚えているのは『「捨てる!」技術』の著者、辰巳渚さんの自宅の写真があったこと。

わりと小さな作りの家で、辰巳さんは畳の上に和机を置いて書道をしていたと記憶しています。スッキリした押入れの写真もありました。

後半はいろいろな人の物の整理、収納のアイデアの紹介。

この本、出版は2001年なので、ワープロでレシピカードを作っている人もいて、情報の管理に関してはちょっと古さを感じました。ですが、「すごいよ~」「みんなきれいに整理してるぅ」と多いに感心したものです。

2009年当時は、「どうしたら家の中をすっきり片付けることができるんだろう?」と悩んでいる部分もあった私は、数々の物の整理のワザに感銘を受けました。

全ページカラーで写真が多く、豊富な収納法のアイデアは見ていて楽しかったです。片付け意欲のわかないときに、お風呂でよく眺めていました。

捨て上手と片付け上手は矛盾した存在なのでは?

ところが、アメリカのミニマリストのブログを読み、捨てる生活を続け、1年10ヶ月たったころ、久しぶりにこの本を引っ張りだして眺めたら、大きな矛盾に気づきました。

本の前半は捨て上手な人のスッキリとした住まいの写真や暮らしぶりがたくさん登場しています。

ここでのメッセージは、「不用なものを捨てなければシンプルライフにならない」ということ。ガラクタはどんなにがんばっても、片付けることはできないのです。この点には私も賛成です。

ですが、後半の片付け上手部分の数々の収納の写真を見ると、どうにもこうにも物が多いのです。

前半で、「まずいらない物を捨てよ」と言い、後半は、「捨てずに残したものは、こんなふうに収納しよう」と実例をあげるコンセプトなのだと思います。

ですが、そもそも物をそんなに持っていなかったら、こんなにちまちま収納しなくてすむのです。

この本は雑誌の特集記事を集めて編集したものだから、よけい、前半と後半がちぐはぐに感じたのかもしれません。

実は、2010年の秋の私は、前半の捨て上手な人たちの部屋を見ても、「でも、思ったより物は多いかもしれない」と思うほどに。

すでに私は「、物を収納しようとするから、いつまでたっても物が減らない」という事実に気づいていたのです⇒モノを減らす一番の方法は収納しないことだと気づく:ミニマリストへの道(55)

まだ道はるかという気はしていましたが、自分のめざす世界として、「余計な物のない暮らし」がイメージできていました。





基本原則:物を減らせば収納しなくてすむ

暮らしをスッキリさせようと断捨離をがんばっている人たちが、なかなかうまくいかないのは、捨てる一方で収納をしようとしているからではないでしょうか?

「捨てる」ことと「収納する」ことは2つの違う道なのです。

もちろん、物を部屋に出しっぱなしにしておくことはできないので、どこかにしまわなければなりません。

つまり収納する必要があるのですが、物がありすぎなければ、特殊なたたみ方や並べ方をしなくてもいいし、家の中のすき間の有効活用みたいなこともしなくても大丈夫なのです。

もちろん、たくさんの収納グッズも必要ありません。

関連⇒入れ物を手放せばモノはたまらない。今すぐ捨てたい6つの入れ物(プチ断捨離12)

無印良品やイケア、セリアなどの100均で「使いやすそうでおしゃれな収納グッズ」を買ってこなくてもいいのです。

物の絶対量を減らせば、収納ケースはいらない

私が個人的に使っている物を収納するものは
●廊下のクローゼット(家族と共用)

●扉つきの小さなクローゼット(押入れのようなもの)

●本箱

●本箱に入れている、小さなプラスチックの引き出し2つ

●デスクの引き出し

●バスルームの引き出し1つ

バッグ3つ(全部で5つもっていますがふだん使うのは3つ)とエコバッグ

●ペンを立てているマグ

これぐらいです。私はまだまだ本が多いので本箱を持っていますが、特殊な収納グッズは持っていないし、収納について頭を悩ますことに時間を費やしてもいません。

いったん物を減らして、置き場所を決めたら、もう収納について考えることはなくなるのです。

毎号のように生活雑誌を買い、よりよい収納について考えることが趣味ならば、それはそれでいいでしょう。

ですが、本当に物を減らしてスッキリ生活したいと思うなら、収納術を追求すべきではありません。それは、アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいる状態です。

物の絶対量が減れば、収納に悩まなくてもすむ。

とてもシンプルな事実です。

気づいている人もたくさんいると思います。では、なぜ、いつまでたっても主婦の「収納熱」がおさまらないのでしょうか?

生活雑誌を見ないほうが部屋はスッキリする

最近、ミニマリストが流行っているので、女性誌でも、「不用品は捨てよう、いらないものは断捨離しよう」という主旨の特集がよくのっています。

ですが、そういう特集がある同じ号に、「収納雑貨の使いこなし」「アイデア収納術」という記事ものっています。

だから、人々は物を捨てつつも、収納にも熱をあげてしまうのではないでしょうか?

収納上手な人がやっている方法を見ると真似したくなったりして。

この「収納術」の記事はまずなくならないと思います。雑誌をはじめとした大手メディアは、人々に物を買ってもらいたいと思っています。

収納術の記事では、収納の方法を教えながら、収納雑貨の宣伝をしています。たぶん、雑誌の記事の最後か下のほうに、商品の名前や、どこで買えるのか書いてあるのではないでしょうか。

つまりタイアップです。

ただ捨てることを奨励するだけでは、雑誌は何も宣伝できないのです。この場合、宣伝できそうなのは、せいぜい、軍手やゴミ袋、掃除道具でしょうか?

捨て方を教えるビジネスもありますが、本当に人々が捨てる技術を身につけ、すべてを捨てて究極のミニマリストになったら、あとは、有名ミニマリストが愛用しているAという商品、Bという商品を宣伝するしかありません。

実際、そういう記事も多いです。

今のところ、メディアはどこまでも私たちに物を買ってもらいたいのです。そこで、真に断捨離したいと願うのであれば、矛盾した世界を提示している生活誌はむしろ見ないほうが、うまくいくと思います。
~~~~~~
雑誌はいろいろな暮らし方や工夫がのっていて、自分に合いそうなものを参考にできるし、片づけのモチベーションもあがる、という考え方もできます。

ですが、冷静になって眺めてみれば、かなりの部分は広告なのだ、ということがわかります。

断捨離中は、あまり広告は見ないほうが得策です。





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