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義理のお母さんがおせっかいすぎて、精神的に疲れている、という読者の相談に回答します。
一見片付けの質問ですが、問題の本質は義理のお母さんとの関係だと感じました。
まずメールをシェアします。みゆうさんからいただきました。
義理母との付き合いのストレスで物を買ってしまった
私の家は戸建住宅です。
義理の兄と続きの土地をそれぞれで買い、家を建てて15年がすぎました。購入費用の頭金700万は私の貯金から。残りは夫婦で折半(ローン)です。
義理の兄は、義理の母と同居しています。
家が隣なので、義理の母が何かと合鍵を使い家に入り、自分勝手に手を加えていきます。正直非常にストレスですが、関係を悪化させたくないため、黙って我慢していました。
私は基本物が好きです。
また、義理の母の目、義理の母の「子供が小さいうちは、早く帰って来るべき」との考えで、仕事が大好きなのに10年以上短時間勤務をし、昇給、昇格もずっとストップされており、そのストレスを物を買う事で解消していました。
物があふれ、いつか片付けなければと思いつつ、15年。
夫からは、再三再四物を減らせと言われ続けていましたが、筆子さんのブログに感化され、この年末年始に思い切って、業者に粗大ゴミを依頼し、不要な物を持っていってもらいました。(7万円もかかりました。)
そして、ダンボール箱30個分の不用品も処分しました。
流石にかなりスッキリし始めたと思っていたところ、夫が空いたスペースに棚を買い込んできました。物を減らせと、再三再四罵倒していたのにです。
片付ける物はまだまだありますが、すっかり疲れてしまいました。
この気持ちを持ち直す術が見つかりません。
筆子さんは、もうこんな気持ちになる事は無いのでしょうか…。
長々と失礼いたしました。ブログの更新、楽しみにしています。
みゆうさん、メールありがとうございます。
せっかく片付けて開けたスペースにご主人が棚を入れてどっと疲れた、立ち直れない、というご相談ですね。
自分の断捨離に集中するしかない
みゆうさんのご主人は、きっと「棚に収納すればきれいに片付く」というお考えなのでしょう。他人はコントロールできませんので、ほっといて、引き続き、自分の物の片付けをするしかないです。
私の場合、あいたスペースに夫が何かを入れることはそんなにありません。
キッチンや廊下のクローゼット(一応私のクローゼット)に、夫が私物を置きっぱなしなのはストレスですが、半ばあきらめています。
家族が断捨離を邪魔する、と感じてしまうときの対応法は過去記事をごらんください。たくさん書いてますが、下に4つだけリンクしておきます。
家族のガラクタが邪魔。そんな時平和的に断捨離を進める5つの方法
断捨離に非協力的な夫にはこう対処した~ミニマリストへの道(33)
人を説得する方法はあるか?断捨離を邪魔する家族との対話の進め方。
夫が断捨離を邪魔しても「他人はコントロールできない」ことを知っておく
みゆうさんの場合、問題の核は義理のお母さんとの関係だと思います。
お義母さんが勝手に家に入ってきたり、お義母さんの意見を尊重して好きな仕事をセーブしていることが大きなストレスになり、物が増えてしまったのですよね?
このストレスの元を解消しない限り、みゆうさんの心がやすらぐことはないでしょう。
この問題を改善する方法を6つ提案します。
1.他人はコントロールできないが自分はコントロールできる
他人の思考や行動を変えるのは不可能ではないかもしれませんが、ひじょうに難しいです。
ここでがんばっても疲れるだけなので、自分がコントロールできることに意識を向けてください。
自分でコントロールできるのは、自分の考え方と行動だけです。
お義母さんやご主人、ママ友や同僚など他人とうまくつきあうコツは、自分の行動をコントロールしつつ、他人の行動はできるだけ受け入れるようにする(時には軽く流す)ことだと思います。
2.自分のゴールは何か考える
みゆうさんは、お義母さんといったいどういう関係になったら満足なのでしょうか?あるいは、お義母さんに何をしてもらったら(してもらわなかったら)うれしいのでしょうか?
さらに、自分はいったいどうなったら幸せなのか、そんなことも考えてください。
・お義母さんにこれまでの無礼をあやまってほしい
・仕事をすることに文句を言ってほしくない
・自分の価値観を押し付けないでほしい
・とにかく勝手に家に入ってきてほしくない
・これまでのことはもういいから、今後はできるだけ円満に仲良く暮らしたい
・これまでのことはもういいから、今後はお義母さんに自分の人生に入ってきてほしくない
・お義母さんのことなんてどうでもいいからとにかくバリバリ仕事をしたい
いろいろあると思います。
自分の心が本当に求めていることを、実現できる、できないは関係なく、思いつくまま、どんどんノートに書き出してください。
紙の上に書き出すと頭の整理ができるので、かなり気持ちが楽になります。
3.達成するゴールを1つだけ決める
次にたくさん書いたゴールから、今、もっとも達成したいゴールを1つ決めてください。
これさえ叶ったら、私はすごく幸せだし、ストレスもぐんと減るだろう、という目標です。
ここでは、客観的に見て、達成可能なゴールにしてください。
たとえば、今住んでいる家から、別の大陸に引っ越してしまえば、お義母さんは、めったに家にやってきません。
しかし、700万円も頭金を払って、まだローンを支払っている家なので、引越しはできないですよね?
もちろん、何もかも捨てて、引っ越す、という選択肢もありますが。
4.ゴールを達成するためにできることをする
ゴールを決めたら、そのゴールを達成するために、何をしたらいいのか考えてください。
たとえば、昼間お義母さんに家に入ってきてもらうのをやめる、というゴール設定をしたとします。
その場合は、
・お義母さんに家に来てほしくない、と意思表示する。
・鍵を変える
こんな方法があります。
そもそも、なぜ、お義母さんが他人の家の鍵を持っているのか(もしかしたら、2つの家の鍵は共通なのでしょうか?)、なぜ、人の家に入ってくる必要があるのか、第3者の私には謎です。
何か事情があるのでしょう。
みゆうさんは昼間仕事だから、子供の面倒をみてもらっている、なんて理由でしょうか。
それなら、べつに自分が仕事をセーブする必要はないのですが。
5.できるだけ自分の人生を生きることにする
次にすべきことは、自分の生活をお義母さんに支配させることをやめることです。
お義母さんが何のために、みゆうさんの家に来るのか知りませんが、他人の家のものを勝手にさわるのはよくありません。
「やってはいけないことだ」ということを教えてあげて、合鍵をとりあげてください。
たとえ同居していても、それぞれのプライバシーは侵さないですよね?
子育てに関しても、自分が自分の子供を育てているのですから、お義母さんの意見は参考程度にとどめればいいです。
当事者は自分とご主人と子供です。
みゆうさんが自発的に、子供のために仕事をセーブするのならともかく、今は、義理のお義母さんのために短縮勤務をしているようなものです。
お義母さんのために生きるのをちょっとやめてみては?
「関係を悪化したくない」ということを自分の行動の動機にしないほうがいいです。
メールを拝見しただけの印象ですが、みゆうさんの世界の中心は義理のお義母さんのようです。
自分の思考やエネルギーがお義母さんに向きすぎているとしたら、それは健全ではありません。
「私はお義母さんのためにこんなにがまんしている」という気持ちがあると、ちょっとしたできごとがすべて「それもこれもみんなお義母さんのせい」という恨みつらみの元になってしまいます。
6.自分の考えを変える
みゆうさんはなぜ、そんなにお義母さんの目を気にするのでしょうか?
もしかしたら、「お義母さんによい嫁と思われたい」「嫌われたくない」という気持ちがあるのかもしれません。
その考えの裏には、「理想の嫁」のイメージがあるのかもしれませんね。
もしそういう思い込みがあったら、疑ってみてください。「今までずっとこう思ってきたけど、もしかしたらほかの考え方もありかもしれない」というように。
お義母さんの目を気にして、自分の行動を制限しているのは、自分が選んでやってきたことです。
でも、ほかの行動を選ぶこともできます。
お義母さんに対する考え方も、全く別の捉え方をすることができます。
「お義母さんは私の自由を奪い、ストレスを与えるためだけにこの世に存在する邪悪な生き物」と考えることもできるし、「お義母さんは、私や夫、子供の幸せを願って、協力の手をさしのべてくれるやさしい人。ただちょっとやり方やタイミングがずれてるけど」と考えることもできます。
「お義母さん、うっとうしい」「お義母さん、嫌い」という気持ちを無理に抑えることはありません。
みゆうさんの場合、優等生的なお嫁さんで、自分の正直な気持ちを抑えすぎているのかもしれません。
「うっとうしい、かちんときた」という感情は、そのまま受け止めて、「かちんときた、では、自分のゴールを達成するために、次はどんな行動をすればいいのか?」と考えられると、もう少し気持ちに余裕ができるでしょう。
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いろいろ書きましたが、基本は、「目的意識を持って、自分がコントロールできることにフォーカスする」です。
みゆうさんはご主人が棚を買ってきて、「言ってることとやってることが違うじゃない!」とカチンとし、脱力しました。
最初のショックがおさまったら、「では、私は自分のゴールに向かって何ができるんだろう」と考えてみてください。
すぐに気持ちを立て直す必要はありません。ちょっとのんびり休むのもありです。よい結果が出るといいですね。