焼き物

ミニマルな日常

親の遺品整理について今から悩んでいます←質問の回答。

両親はまだ元気だが、兄夫婦、弟夫婦によって、さくさくと親の遺品を整理されることに、今から抵抗を感じている。

筆子さんなら、どう考えますか?

こんなメールをいただきました。

この記事で返信します。

まずメールをシェアしますね。差出人はAさんです。小見出しは私が入れました。



両親の持ち物について

筆子さん 初めまして。毎日更新を楽しみにしています。

筆子さんの考え方を聞いてみたく初めてメッセージします。

物持ちの母

実家は70才の両親の2人暮らしです。子供3人(兄、私、弟)はそれぞれ家庭があります。

私の母は、戦後生まれで、物が多いことが充足感につながるようです。

実家は、足の踏み場はあるけれど、すごく物が多いです。

母は、年中、「片付けたと思ったら衣替えで云々」とか「もっと年をとったら物を減らす」等々言っておりますが、基本が捨てられない性分なので、難しいのではと思って見ております。

私自身は、物が少なくスッキリしている方が好きです。

小さい子供がいるので、そうでないと、毎日が回らないからだとも思います。

幼い頃は実家もシンプルだったように記憶していますが、家を建て、子供達が独立したあたりから(部屋が余りだす)、どんどん物が増えたと思います。

母は、自営の仕事を辞めた老後には、家を売ってダウンサイジング、も候補に入れているようですが、半端ない物の量なので、難しいのではと思っています。

私自身はシンプルライフが好きなので、「言い訳せずさっさと物を減らせばいいのに」とは思いますが、物がなくてたくさんあることに幸福を感じる時代を過ごした世代とは、考えの根本が違うと思うので、無理強いするつもりはありません。

最近の私の心理状態

私が気になっているのは両親が亡くなった後です。

物が多い実家ですが、業者に依頼するだけのお金は遺ると思いますので、母のやりたいようにして、いざとなったら適宜外部の力も借りて処分すればよいと私は考えています。

私達家族は仲が良い方で、同じ県内で、それぞれ独立しながらも付かず離れず、うまくやっています。兄は家業を一部継ぎ、両親と近居です。

私は、娘で、両親とは一番仲が良いと思います。

私は、基本的になにごともそこそこうまくやっていると思いますが、『寂しい』という感情の処理だけはうまくできず、特に子供が生まれてからは、コントロールができず日常生活に支障をきたすことが年に1~2回あります。

寂しい感情が湧いた時に、小さい子供がいると、外に出て気分転換をはかるなど自分ペースで対処する時間を十分に確保できず、コントロールする前にどんどんのみこまれていく感じです。

昨年から、心療内科を受診し、発作が起きたときだけお薬にも頼ることにしました。

遺品整理に関する不安

両親が亡くなれば、私は、精神状態がかなり不安定になると思います。

そんななか、あっさりしている兄夫婦、弟夫婦によって、どんどん遺品や実家の処理が進められるであろうことに今から抵抗感があります。

かといって、マンション暮らしの私が引き取れる物はごくわずかでしょう。

母の持ち物の中には、高価な貴金属や素敵な焼き物などもたくさんあります。

それらをほぼ飾るだけの母と、良い物を普段使い派の私では、価値観があまりに違い、今から譲り受けることもできません。

たぶん、兄弟によって、思い入れもなくお金に変えられることでしょう。

なんだか釈然としません。

けれど、もう自分が必要な物はあるのだから、遺産の分割を含め、私は口出しせず、兄弟で分ければ良いよ、と言うべきなのでしょう。

口では理想的なことを言いながら、自分が「得られない」ことに、心の底では多少不満もありそうです。

両親はまだ元気なので、現実味がまだないからこその漠然とした不安かもしれません。

まとまっておらず恐縮です。

筆子さんはどのように考えるだろうか、とちょっと聞いてみたくなりメッセージしました。





Aさん、こんにちは。お便り、ありがとうございます。

いつも、ブログを読んでいただき、うれしく思います。

Aさんのメールの主旨をまとめると、以下のようになるでしょうか?

1.母の性向のせいで実家は物だらけだが、母は私とは価値観が違うから、物を捨てろと母に言う気はない。

2.両親が死んだあと、たまりにたまった物を、業者の助けを借りて、捨てればいいと思う。

3.しかし、兄夫婦、弟夫婦主導で、勝手に親の遺品整理をされるのはいやだ。

4.母が使っている高価な貴金属や焼き物は、私がもらいたい。

合ってますか?

私はこう考える

私なら、最悪の事態にならないよう、準備をしつつも、先のことはあまり心配せず、いまの生活の充実に力を注ぎます。

自分がほしいと思うものは、ほしいと言うし、いらないものはいらないと言います。

つまり、ある程度の意思表示はします。

信じられないかもしれませんが、私はかなり控えめな性格だし、人と争ったり、競争したりすることも好みません。

それでも、嫌なことは嫌だと言うようにしています。そうしないと、Aさんのように、どんどん不満や心配ごとがたまって、ストレスが増えるからです。

ストレスが増えると心身の調子が悪くなります。

さらに、先のことをうだうだ考えて、現在の生活を暗くするようなこともしないよう心がけています。

Aさんは、「私ならどう考えるか」を軽く聞きたいだけで、特に私のアドバイスは求めていないわけですが、「こうしたほうがいい」と思うことが3つあるので、書いておきます。

1.意思表示をする

Aさんにもっとも必要なのは、自分の考えていることを該当者に伝えることです。

「母と私とでは、世代も考え方も違うから、母に物を捨てろと言う気はない」とお便りに書かれているけれど、Aさん、本音は、お母さんにちょっと物を捨ててほしいと思ってますよね?

それなら、そのようにお母さんに言ってはどうでしょうか?

捨てるように無理強いすることと、自分の意向を伝えることは全然違います。

確かに、人の生活や持ち物に口を出すべきではありませんが、Aさんの場合、自分の気持ちを言わないことから、よけいな心配が発生しています。

相手がどう考えているかも、もっと聞いたほうがいいでしょう。

Aさんが何を求めているのか私にはわかりませんが、Aさんの理想は

・お母さんが元気なうちから、不用品は捨てて、シンプルに暮らしてほしい

・素敵な焼き物や高価な貴金属は、早めに私にプレゼントしてほしい

・親が亡くなって遺品整理するときは、勝手にやらず、私に相談して、私の意見を第一に尊重してほしい

こんなことですよね?

つまり、これがAさんのゴールです。そういうゴールがあるなら、そのゴールを得るための行動をしたほうがいいです。

「こうなったらいいなあ、でも、これこれこういう理由で、それは無理なんだろうなあ。でも、やっぱりそうなってほしいな。そうならないと寂しい、残念、釈然としない」。

こんなふうに心の中だけで考えているだけでは、何も変わりません。

どうにもならない(と思いこんでいること)を、どうにかしたい、とうじうじ考えるだけの毎日になります。

Aさんは、「何かがこうなってほしい」と思うのと同時に、「でも、それはこういう理由で無理だよ」と自分に言い聞かせています。

アクセル踏んでブレーキを踏む典型的なパターンです。

ブレーキを踏む理由は、自分の求めているものを取りいくためには、人に話したり、交渉したりすることが必要であり、そのプロセスで、相手にことわられたり、邪険にされたり、嫌われたりすることを恐れているからです。

自分の気持や意見を素直に人に伝えることができない6つの理由

お母さんや、お兄さん、弟さんに、「ねえ、私、最近こんなこと考えて、なんだか今から心配になってるんだよね~、変だよね?」と話してください。

私へのメールに書いてきたことを、そっくりそのまま伝えればいいのです。

お母さんの焼き物がほしいなら、ほしいと言ってください。

「ねえ、私、これ家で使いたいから、ちょうだい。お母さん、ほかにもたくさん持ってるし」と言って、焼き物をもらえばいいんじゃないですか?

お母さんが死んだあとに、もらいたいなら、「焼き物は娘に譲るって遺言書に書いといて」とお母さんに頼めばいいでしょう。

2.自分の望むものを明確にする

自分が本当に求めているものがわかっていないと、それを手に入れるための行動をとることができません。

的確に意思表示もできませんよね?

そこで、自分が望んでいるものや状態を明らかにしてください。

そのためにおすすめしているのは、

頭の中にあることを書き出すこと

「いまの私がほしいもの・こうなってほしい状態」「決して起きてほしくないこと」「現在、私がとても心配していること」といったタイトルで、ブレインダンプをするといいですよ。

頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方

頭の中をクリアにするために、よく自分が思っていることを書き出すことをおすすめしていますが、Aさん、実際に何か書いてみたりしていますか?

とてもおすすめなんですが。

物と心のガラクタをどんどん捨てる

やり方は、過去記事にたくさん書いています。

自分の考えていることについて考える

「私は、こんなことが不満なんだけど、それっと、こういう考えが底にあるからだよね」と、自分の考えや行動を客観的に見る習慣をつけます。

3.先のことはわからない、という現実を受け入れる

この先、何が起こるか誰にもわからないので、先まわりして、あれこれ心配しなほうがいいです。

Aさんの頭の中にある筋書き

– 実家に、このままどんどん物がたまっていき、あるとき、両親がそろって亡くなり、兄夫婦、弟夫婦が、私に無断でさくさく遺品整理をし、遺産も勝手に分けてしまう。貴金属や焼き物はお金にかわってしまう –

このとおりに、いくとは限りません。

たぶんそうならないと思います。

取り越し苦労をやめる7つの方法。先のことを心配して物をためこむあなたへ。

ご両親は、いま、70歳で、まだ自営業をされています。

事故か何かで、いきなり2人がそろって、亡くなる可能性がないわけではありませんが、いま、お元気なら、90歳をすぎるぐらいまでは、2人とも生きるでしょう。

いまのお年寄り、長生きですから。

その間に、ご両親のどちらかが病気になる可能性もあるし、どちらかが介護ホームみたいなところに入るかもしれません。

そのとき、実家にある物が大幅に整理されるかもしれませんよ。

「こうなるに決まってる」と考えるのは、物を捨てられない人が、「捨てると、あとで、必要になって買い直すことになり、お金を使わなければならない」という筋書きを考えるのと同じです。

先のことは誰にもわからないのに、自分で勝手にネガティブなシナリオを考え、時間とエネルギーを心配することに費やす。そして、嫌な気分になる。

これ、自分で選んでやっていることです。

「先のことは誰にもわからない」という事態を受け入れれば、こんなことはしなくてすみます。

さらに、自分がコントロールできないことは、ほっておいて、自分がコントロールできることに力を注いでください。

お母さんが、自分の物をどうするか、どんなふうに子どもたちに残すかということは、お母さんが決めることですから。

1番に書いたように、自分の意向を伝えるだけ伝えたら、あとは、お母さんの好きにさせて、自分は自分の人生にフォーカスしたほうがいいです。

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