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先のことをあれこれ心配しすぎて、物を捨てられない方に、取り越し苦労をしない方法をお伝えします。
取り越し苦労とは、どうなるのか自分ではわからない将来のことをあれこれ考えて無駄な心配をすることです。ポイントは「無駄な心配」というところ。
無駄な思考を持つから、無駄なものが増えます。無駄が無駄を再生産する図式です。「私はどうも心配しすぎている」と思ったら、先を読んでください。
取り越し苦労するのは思考の癖
この記事を書こうと思ったのは、こんな質問をもらったからです⇒あとで必要になったときに買うお金がもったいなくて捨てられない、という質問の回答。
回答の記事に対して、質問者さんから再度メールをもらいました。「お陰さまで、訳のわからない不安感が晴れたような気がしています」と書かれていました。
晴れたような気がしています…微妙に断定をさけた言い方です。
ちょっとした言葉使いから、その人の思考パターンが垣間見えることがあります。
今は、「先のことを心配してモノをためこむべきじゃない」とわかっていても、別の機会には、また同じように心配して、「もったいない」と感じて捨てないかもしれません。
この方は、断捨離や片付け本はよく読んでいるのに、先が心配で物を捨てられなかったのです。
片付け本を読み「言ってることがわかる」のと、「実際それが腑に落ちて、行動に移せている」ことは違います。取り越し苦労をする思考を捨ててしまえば、もうぼんやりとした不安のせいで、物をためこむことはありません。
以下のように考えではどうでしょうか?
1.心配事の8割以上は起きない
自分の脳内であれこれ勝手に心配しても、その心配ごとが現実に起きることはそんなに多くありません。
やたらと先の心配をしている人は、一度「心配ごと日記」みたいなものをつけて、その心配ごとが本当に起きているかどうか調べてください。めったに起きてないんじゃないですか?
現実に起きることは、自分では全然心配していなかったことが多いものです。心配してストレスをためるても疲れるだけ。考えても仕方のないことを考えるのはやめましょう。
心配ごとのほとんどは起きない話⇒心配ごとをしない方法5選。小さな不安はこれで解消できる。
2.先のことなんて誰にもわからない
人間、先のことは予測できません。
この点については、誰もが同意するでしょう。それなのに、なぜか、多くの人が「こうなるかもしれない、ああなるかもしれない」と心配します。
たとえば受験の結果、就職試験の結果など。
試験をうけて、「落ちたみたい」と思ったとしても、まだその時点では、合否はわかっていません。それなのに、発表までの時間、「落ちてしまったもう人生終わりだ」と落ち込んだり、「面接官は私のこと憎んでいるんだ」と勝手な妄想をして暗い毎日を送る人は珍しくありません。
先のことはその時になって心配したほうが現実的です。
今の生活に必要ない物なら、「もしかしたらこの先必要かもしれない」というよけいな心配はせず、さっさと断捨離したほうが生活の質があがります。
仮に、何年かあと、必要になったら、その時どうするか考えればいいのです。
こういう考え方ができると、「第二子が生まれたときのためにもう何年もとってあるベビー服」とか、「再就職したときのためにとってある若いころ着ていたスーツ」を手放すことができます。
3.人の考えていることを勝手に決めつけない
もういらなくなった服やバッグ、雑貨などを、「家族や親戚、友だちの誰かにあげると喜ばれるから」という理由で捨てない人がいます。
ですが相手がどう考えているかは自分にはわかりません。わからないのに勝手に、「きっと喜ばれる」と思い込んでいるのです。
「娘が着るかもしれない」と決めつけるのはよくありません。どうしても子供にあげたいなら、今、「30年後、私の年になったとき、この服、着る?」と聞いてみましょう。
相手がいやそうな顔をしたら、捨て時です。
「人にあげよう」という理由で、いらない物をいつまでも持っているのは、他人を支配しようとすることにつながります。
他人はコントロールできないし、コントロールしようとすると嫌われる一方です。
4.心配していることに対してアクションを起こしてみる
将来についてさまざまな心配ごとが起きたら、ただ心配するのではなく、その問題を改善するために、今の自分ができる何かをやってみてください。
なんとなくぼんやり不安に思っているのは後ろ向きな対応。アクションを起こすのは前向きな処置です。
どんなに小さなことでもいいです。
えらそうなことを書いていますが、以前の私は、将来に対する漠然とした不安を感じるだけで、何もしないことを選ぶタイプでした。
「老後のお金が足りないよね」と気がかりだったものの、この問題に対して、何の手も打っていなかったのです。
ふだんは考えないようにしていましたが、ふとした折りにこんなふうに心配していました⇒お金のことばかり考えているのにお金がたまらない。この思考のムダを断捨離する
シンプルライフを追求する過程で、思考がだんだん整理され、「これではいかん」と反省。その後、家計簿をつける練習を始めたり、買わない挑戦をしたり、実際に貯金を始めたことで、かなり不安が和らぎました。
「病気になったらどうしよう」と思う代わりに、日々、健康に気遣うようになりました。
頭が禿げるほど心配しても、未来がどんなふうに展開するか誰にもわかりません。
「こんな未来になってほしい。そのためには、今日はこれをやろう」と考えて行動を起こすと心配事のうずに巻き込まれることはないのです。
心配しすぎる人は心配する時間の半分を行動する時間に置き換えてみてください。
5.物ごとを勝手に悪いほうに考えない
「いつかいるかもしれない」「捨てると困るかもしれない」と考える人は、物ごとの悪い面を見るのが好きな人たちです。
今、自分がこれを捨てると、先々、自分が困る立場に追いやられる、と思っています。
ですが、不用品を捨てると、実はメリットのほうが多いことは、これまでこのブログにさんざん書いているとおりです。
服を捨てたらこんないいことがありました⇒少ない服で暮らす7つのメリット。15着の服で1年暮らして気づきました。
断捨離したらこんないいことがありました⇒物を捨てたらこんないいことありました~断捨離で得られた5つのメリット
こうしたポジティブな効果を体験しているのは私だけではありません。
ほかの人も似たようなことを言っているはずです。
ところが、悪い面を見るのが好きな人は、「断捨離 失敗」「断捨離 後悔」「断捨離 効果なし」といった言葉で、わざわざ、断捨離によって生活が悪いほうに変わってしまった事例を探そうとします。
断捨離がうまくいくことを信じないほうを選び、捨てなくてもすむようになりたいのです。
なぜなら、不用品を手放すことは、変化や成長を意味するからです。人は、成長するのを怖がる生き物なので、できれば今のままでいたい、と思います。
しかし、今のままでいたら、モノがあふれたままだし、人によってはすごい汚部屋です。
今の生活に不満があるなら、怖くても新しい何かを始めなければなりません。そのために、物ごとのいい面を見る癖をつけてください。
「後悔するに決まってる」と思ったら、「でも、後悔しない可能性もあるよね」と自分で自分に反論する習慣をつけると、ネガティブなことばかりにフォーカスする思考パターンを手放せます。
頑固なネガティブ思考の人や思い込みがはげしい人はこちらをどうぞ⇒認知行動療法(CBT)を使って片付けられない思考を手放す方法。
6.今この時を味わいつくす
起こるかどうかわからない先の心配をするより、今、この時を最大限に生かすことに意識をむけてください。
取り越し苦労している今は、不安や心配でいっぱいで楽しくない状態です。今の価値を引き出すためには、起こるかどうかわからない未来のことを心配するより、今しかやれないことや、今やるべきことに集中したほうがいいのです。
小さな子供の将来を心配しすぎて、可愛いさかりに一緒に遊ぶ機会を失ってしまうのはよくあることです。
先日、幼稚園グッズに関する質問に答えました⇒幼稚園グッズは手作りしないとだめなんでしょうか、という質問の回答。
この記事に対して、「こんな事で悩む時間があるなら子供達と遊んでいればよかったです」と質問者さんからメールをもらいました。
その通りです。
先のことを思い煩うことに忙しいと、今目の前で起こっている楽しいことや、うれしいことを取りこぼしてしまいます。
7.体調を整える
人間は体調が悪いと、思考がネガティブになります。やたらと先のことが気になるときは、体調を整えてください。
睡眠をしっかりとって、そこそこ栄養もとり、あまりジャンクフードは食べず、嫌なことをがまんしすぎず、楽しいことをやります。
リズム運動をするとセロトニンレベルがあがるので前向きになれます。
セロトニンを増やす方法いろいろ⇒セロトニンを自然に増やす5つの方法。サプリは使わず幸せになる
身体と思考は相互に作用しあっているので、暗いことばかり考えて煮詰まってしまったら、外に散歩に行ったり、運動をして気分転換してください。
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結局、人は未来をコントロールできないし、他人のこともコントロールできないのです。
コントロールできないことを、なんとか自分の思い通りにしようと思うから、悩みや不安、心配、不満、焦りが生まれるのではないでしょうか?
人生は一度だけだし、そんなに長くもありません。取り越し苦労している暇があったら、今だからできる何か楽しいことをしたほうがいいのです。