ページに広告が含まれる場合があります。
あまりに部屋がぐしゃぐしゃだから、断捨離を決意した。だけど、捨てても捨てても減らない。
もうやりたくない、疲れた。
こんな行き詰まりを感じたときはどうしたらいいのでしょうか?
「ちっとも減らないじゃん」と思ったとき、気持ちを立て直し、さらに捨てられる方法を7つ紹介します。どれも効果あります。
1.できているところに目を向ける
「捨てても捨てても減らない」という表現は、よく考えると状況を正しく表していません。
物を捨てたら、必ず量は減るはずです。
「捨てて捨てても減らない」は、たぶん、「あまりにたくさん物があるから、毎日、せっせと捨てても、減っているように感じられない」ということです。
けれども実際は減っています。
減っているのに、減らないほうに目を向けていると、「ちっとも減らない」とがっかりしてしまいます。
減るスピードが自分の理想より、かなり遅いと、「減ってない」と不満を感じがちです。
これは、理想と現実のギャップにがっかりしているだけです。その理想も、現実も、すべて自分が頭の中で考えていることです。
できていない部分ではなく、できた部分、少しでも片付いた部分に目を向ければ、もう落胆しません。
あまりハードルをあげすぎず、「ここまで汚部屋になるのに、何年もかかっているんだもんね、数週間やそこらでそんなに劇的に変わるわけはない」という現実を受け入れてください。
2.1つのエリアにフォーカスする
捨てているのに、片付いた気がしない人は、どこか一箇所か、何か1つのカテゴリーの物を捨てることにフォーカスしてください。
きょうは本箱、明日は台所、あさっては物置き、と気ままにやっていると、あまり「減った感」がありません。
それよりも、「今週は机の引き出しだ。左の一番上の中をやる!」と比較的小さなエリアをターゲットにし、毎日そこだけをせっせと片付ければ、絶対片付くし、視覚的な達成感も得られます。
このやり方は、ほかの家事をするときにも有効です。
私は、サンクスギビングやクリスマスなど、洗う鍋や食器が人一倍あるときは(夫が料理するのでこうなります)汚れ物を前に、とてもうんざりします。
こういうときは、「とりあえず、皿から始めて、次はボールだ」と洗う順番を決めたり、「右端にあるものから洗い始め、順に手前に移っていこう」と決めて、そのようにやっていきます。
すると、だんだん洗い上がっていくので、なんとか最後まで、くじけず洗い終えることができます。
洗い終わったあと、食器をディッシュクロスでふくときも、同じ要領で行います。
こうやって、自分で決めた順番で淡々と作業していると、だんだん心が落ち着いてきます。英語で言うところの、therapeutic(セラピューティック)な効果すら感じます。
セラピューティックとは、心が癒やされる、という意味です。
3.ダラダラやらない、集中する
何ごとも、メリハリをつけずダラダラやっていると、必要以上に疲れるものです。
断捨離をするときは、作業時間を決め、タイマーをかけて、しっかり集中することをおすすめします。
タイマーの使い方⇒タイマーを使って仕事や家事に一点集中~ミニマリストのタイマー活用法とは?
タイマーを使って、終了時間を決め、そこまでやったら、きょうはもういいことにするのです。
私は1回15分でやっていますが、ちょっと前にはやっていたポモドーロ・テクニックを使い、1回25分でもいいと思います。
ポモドーロでは、25分集中してタスクをこなし、5分休憩し、また25分やって、5分休憩する、というやり方をします。
25分が1ポモドーロで、4ポモドーロやったら、長めの休憩を取ります。
「1回15分の断捨離だと、なんか、いつも中途半端だ」と思ったら、ポモドーロをやってみるといいかもしれません。25分と5分を交互に教えてくれる専用のアプリもあります。
いずれにしてもタイマーを使うと、片付けが進みます。
やる気がないときでも、15分(タイマーに設定した時間)だけなら、がまんできそう、と思えるので、着手しやすくなるし、タイマーで測っているあいだは、すごく集中できるし、休憩も取れるので、そんなに疲れません。
しかも、15分片付けたら、「15分、ちゃんと片付けた」と自分でわかるので、「全然減っていない」というネガティブな考え方をしなくなります。
4.もっとも気になる場所から片付ける
周囲にまんべんなく物が堆積している汚部屋だったとしても、自分がもっとも気になる部分、うんざりしている物、ストレスの元になっているエリアがあるはずです。
そういう、もっとも気になっている場所から片付けてください。
目の上のたんこぶみたいな場所がきれいになると、物の量としては、たいして捨てていなくても、すっきり感が増し、すごく捨てたような気になります。
4年前に、パレートの法則(80:20の法則)を紹介しました⇒これで簡単に捨てられる、洋服を捨てる7つのルール~あなたの服の8割はいらない服です
結果を100とすると、その100の結果を生み出すのは、全体の20が担っている、という考え方です。
たとえば、会社の売上が100だとすると、その売上をもたらすのは、顧客の20%、という見方です。1人1人が同じだけの結果を生み出すのではなく、ばらつきがあるわけです。
汚部屋の要因も同じで、自分の部屋が汚部屋だと感じたとき、部屋にあるものすべてが、同等に汚部屋化に協力しているのではなく、そのうちの20%のものが、著しく汚部屋化を促進しているのです。
その20%は、たいてい自分がすごくうんざり感じているものや場所です。
それを見つけて、徹底的にクリアしてください。またたく間に、汚部屋からふつうの部屋に変わっていくでしょう。
5.片付け中は物を増やさない
物を減らそうと思って、せっせと捨てているのですから、その間は物を増やさないようにします。
具体的には、買い物を控えます。
ごく当たり前のことですが、自分の部屋に物がたくさんあるのは、自分が物をたくさん買ったから(またはたくさんもらったから)だ、という自覚がない人もいます。
ここ何年間かの、自分の選択の結果、汚部屋になってしまったのに、「知らないうちに汚部屋になってる。きーっ!」と感じてしまうのです。
なぜなら、その人は、自分の部屋を物であふれさせる意図はなかったからです。
汚部屋にする意図はなくても、物を買って数を増やせば汚部屋になります。
断捨離中、これまでより、物を買う量やスピードをゆるめないと、穴のあいたバケツで、水を汲む状態になってしまいます。
くれぐれも、「物が片付かないストレス」を、買い物で発散させないでください。
特に気をつけたいのは、収納グッズの購入です。収納ケースや箱を買うと、片付いてきれいになるという幻想を抱きがちですが、実際に起きることは
◯買った収納グッズの分だけ物が増える
これです。
しかも、収納に頼りすぎると、「その収納グッズがなかったなら、捨てられたもの」が、家に残ってしまいます。
収納グッズを買うのは、ある程度捨てきってからのほうが無難です。
収納すると片付かない話⇒片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから
6.いつか使うとは思わない
捨てているのに減らない、と感じている人は、実は、思ったほど捨てていないのかもしれません。
肝心のものを捨てていない可能性もあります。
ちゃんと捨てていれば、「捨てたぜ!」と感じるはずです。
この場合は、ちゃんと捨てます。このとき、「いつか使うかも?」と思うと捨てられないので、気をつけてください。
物を捨てられない一番の理由は、「いつか、どこかで、誰かが、何かに使うかも」と思ってしまうことです。
物を捨てるのが苦手な人は、自分が使う可能性がないとわかっている物でも、妹が使う、娘が使う、孫が使う、猫が使う、と考えて、捨てません。
しかし、ここで冷静になってほしいのです。
いま、日本では物があふれています。
妹だって娘だって孫だって、物をいっぱい持っているでしょう。もしかしたら、自分と同じように、少し所持品を整理して、身辺をきれいにしたい、と思っているかもしれません。
そんなところに、身内とはいえ、自分とは趣味も価値観も違う他人から、その人の不用になった物をもらいたいと思うでしょうか?
どうしても、身内にゆずりたいときは、「いつか」とは思わず、今すぐ、いるかどうか、本人の意志を確かめたほうがいいです。ほしいと言われたら、すぐにあげれば、その分、物が減ります。
いらない、と言われたら、寄付するなり、ゴミにするなりすればいいのです。
「いつか」とは思わず、「今すぐどうにかする」ことを徹底すると、処分を先延ばししなくなります。
なお、たまに、「これ、あげるよ。もし、いらなかったら捨ててくれてもいいから」と言って、他人に、自分の不用品をあげる人がいます。これは、ある意味、ひじょうに迷惑な行為なのでやめたほうがいいです。
欲しくない物を他人からもらってしまい、処分できずに苦しんでいる人から、これまで何通もメールをもらいました。
「捨ててもいい」と思うなら、自分で捨ててください。
いつか使うかも?と思ったら⇒「いつか使うかもしれない」という呪縛から逃れ、断捨離できるようになる考え方
7.捨てる物リストを作る
断捨離に疲れたときは、ノートを開いて、これから捨てたい物リストを書いてください。
ページの上に、「捨てたい物」と書き、
本が多すぎるなら、
◯もう読まない本
◯大昔買った百科事典
食器がうんざりするほどあるなら
◯食器棚の奥のほうにある、粗品でもらったマグ
洗面所にサンプルをためているなら
◯引き出しの中のシャンプーとコスメのサンプル
こんなふうにつらつらと書いてきます。
今月中に捨てたいもの、連休中に処分したいもの、というように期限を切るとさらに効果的です。
部屋ごとに書き出してもいいです。フォーマット(書式、仕様)は自分の好きなようにします。
ひととおり書き出したら、あとは上から順番にばりばり捨てていきます。
捨てたら、チェック印をつけたり、上から線をひっぱったり、マーカーをひいて、色をつけて区別します。シールを貼ってもいいです。
こうすると、捨てれば捨てるほど、ノートに捨てた証拠が残ります。
疲れてやる気がなくなったとき、このノートを見れば、「こんなにがんばって捨ててるじゃん」と思え、力がわいてきます。
「もしかして、私、捨てるの得意なのかも?」と思うかもしれません。
私は、To-doリストに書いたタスクを終えたら、丸いシールを貼っています。
シールはこちらで紹介したお薬カレンダーもどきに貼っているものです⇒人に見られるかもしれないと思うと怖くて日記が書けない(その1)。
1年のおわりに、シールだらけのその年のスケジュール帳(わりと大きいです)を見ると、「あれ、なんか私、すごいがんばってるじゃん」と思え、セルフエスティームがあがるのがわかります。
子供だましだと思うかもしれませんが、人間は、何かを集めるのが好きなので、やった結果を残し、それを見るとうれしいものです。
実際、学習系のアプリでは、学習した時間を計測したり、学習時間に応じてレベルアップしたり、音が鳴ったり、何かが飛んだりして、お祝いムードがかもしだされますが、こういうものが適度にあったほうが、継続しやすいです。
部屋が片付いたら、このノートの役割も終わるので、捨てるのを忘れずに。
*******
「やってもやってもちっとも片付かないんですけど」とがっかりして脱力感を感じたときの対処法を紹介しました。
捨てれば、必ず減っていますので、あきらめずにがんばってください。