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物を買いすぎないために、基本的な対策はしているつもり。それでも、やっぱり買うのが止まらない。
そんな人に、少し変わった方法を紹介します。
基本の方法をおさえたうえで、変化球として取り入れてみてください。
変化球といっても、投げていると肩がこわれるような魔球ではなく、地に足のついたまともな方法ですよ。
前提:基本的な方法をおさえる
これまで買い物習慣を変える方法や、浪費癖をやめる基本的な処方箋はたくさん書いています。
雑誌などにも書いてある方法であり、誰でも知っていることですが、基本は大事なので、ちゃんとできているか、一応、チェックしてください。
たとえば
・収入と支出の把握(ざっくりとでOK)
・予算をたてる
・買い物したら記録する
・30日間待つノート(ほしいものがあってもすぐに買わない、ノートに書いて30日待つ)
・何のためにお金をためるのか意識する
・なぜ浪費をしたくないのかその理由を考える
・誘惑を避ける(買い物を便利にするアプリを削除、ショップのメルマガ、カタログを停止)
・手持ちのものの棚卸し(何をどれだけ持っているか把握する)
・買い物には買い物リストを持っていく
・買い物以外の趣味をもつ
・安いから、という理由では買わない
・必要なときに、必要なタイミングで買う
・人の生活と自分の生活を比べない
・自動的にたまる仕組みを作る(少額でいいので、月々積立する)
・ストレスマネジメント
とくに、予算を立てるのはおすすめです、いきなりは無理ですが、少しずつ、お金の流れを把握できるように、舵をとってください。
参考:
カード払いが多すぎる人に伝える、基本の節約方法。数字が苦手でも大丈夫(前編)
買い物に関する記事を読みたい人は、こちらのカテゴリからどうぞ⇒お金を貯める | 筆子ジャーナル
どんなことも、あたりまえのことをあたりまえにやるのが重要で、これができれば、浪費もしません。
ただ、あたりまえのことは、おうおうにして地味だし、一気に生活が変わることはないため、多くの人が、「もっといい方法があるんじゃないの?」と、よそ見をしてしまいます。
私もそういう傾向があって、「もっと簡単で、だけどすごく効果的な方法」を探して、時間を失うことがあります。
これまで生きてきて、結局、ごくふつうのことをやり続けるのが遠回りのようで近道である、とわかりました。
では、あたりまえの方法をスパイスアップするアイデアを3つ紹介しますね。
1.ギリギリの行動を避ける
仕事や家事、育児など、日々、やることはたくさんありますが、何をやるときにも、ギリギリにならないようにしてください。
早めの対応がおすすめです。
時間に余裕がなくなると、こころにも余裕がなくなり、どうしても、お金をつかって解決するほうに流れます。
1つの問題を解決する方法は、いろいろあります。
時間をつかう、手間をかける、お金をつかう、知恵をつかう、人のちからを借りる、など。
ギリギリの処理になると、お金や手間はつかえませんし、知恵をだすためにじっくり考えることもできません。
すると残るは、お金をつかう方法だけです。
わかりやすい例でいえば食事の支度があります。
自炊が一番、経済的ですが、自炊するためには準備が必要です。
献立を心づもりして、材料を買っておき、自炊するための時間と体力も取っておかなければなりません。
その準備をギリギリにしようとすると、たいていは時間切れだし、自分も仕事ですごく疲れていて、頭がまわらないし、子供の塾の送り迎えなどもあり、「ああ、もういい、店屋物(お惣菜、デリバリー)ですまそう」となります。
食事の支度だけでなく、ほかのことも制限時間がせまっているのに終わっていないと、終わらせることが最優先になるので、お金をつかいがちです。
特定のイベントに必要な服をギリギリに買いに行くと、すぐには予算に見合ったものが見つからず、いろいろ迷って頭が疲れ、「ちょっと高いけど、これでいいや」と予算を超えたものを買ってしまうことがありますよね。
このような「ギリギリに動く生活」は、ストレスもたまるため、ストレス解消のための買い物も増えるから、ますます浪費が増えます。
ギリギリの行動を避け、無駄にあせらなくてもいいようにしておくと、今よりお金が残ります。
ふだんの行動を振り返ってみて、自分が毎回、ギリギリにやっていることを見つけ、余裕をもたせるためにはどうしたらいいか考えて実行してください。
ちょっとだけ早起きする、手持ちの時間を把握する、To-doリストを書く、持ち物を減らして迷う時間を減らすなど、方法はいろいろあります。
2.マイナスすることを意識する
欲しい物リストや、ウィッシュリスト(買いたいものや、願い事などを書くリスト)を書く人はたくさんいますし、書いてもいいわけですが、プラスすることばかり考えず、マイナスすることを意識したリストも作ってください。
たとえば、
やらなくてもいいことリスト⇒ギリギリに動く生活をやめるのに後悔あり
使わなくてもいいものリスト
食べなくてもいいものリスト
買わなくてもいいものリスト
常備しなくてもいいものリスト
やめられるかもしれないことリスト
バッグに入れなくてもいいものリスト
手放したいものリスト
作らなくてもいいものリスト
やらなくてもいい家事リスト
など。
すべて、マイナスすることを意識したリストです。
買い物は基本的に新しい物やサービスを自分の人生にプラスする行動なので、これをやりすぎているなら、マイナスするほうに関心を向ければ、うまく中和されます。
以前、山本ふみこさんが、「常備しなくてもいいんじゃない?」と思ったものを、手帳に書いて、日用品のストックがふくれあがるのを防いだ話を記事にしました。
物を減らすコツはこんな発想の転換にあった~山本ふみこさんに学ぶ
この要領で、いま、新しいものを追加するのに使っている時間やエネルギーの半分を、マイナスするほうに向けてみてください。
さまざまなマイナスしたいものリストを書くことで、マイナスする行動に関心が向くし、自分が所有している物や、利用しているサービスを整理することができます。
特に深い思考などしなくても、リストは、誰でも簡単に書けるから、まとまった文章を書くのが苦手な人にもおすすめの方法です。
3.付随する買い物に注意する
付随(ふずい)とは、ある物事がほかの物事に付き従うことです。
ややむずかしいことばですが、ほかにいい言葉が見つからなかったので、使いました。
付随する買い物とは、特定の商品を買ったら、べつの商品を買う必要が生じて買うことです。
掃除機(コードレスじゃなくてふつうの掃除機)を買ったら、コンセントにコードが届かないから、延長コードが必要になり、数日後に延長コードを買った。延長コードの購入が、付随する買い物です。
掃除機の場合は、延長コードを買うだけで終わるでしょうが、付随する買い物があとからあとから続くことがあります。
黒いコートを買って、着てみたら、「バッグの色が地味だから、全体に暗い感じになってしまったかな?」と感じているところに、雑誌で、黒いコートに真っ赤なバッグを合わせている素敵な写真を見て、赤いバッグが欲しくなり、翌日、バッグを買った。
このバッグの購入は付随する買い物です。
赤いバッグを使ってみたら、前のバッグより、容量があり、「物がバッグの中で、ばらける、だぶつく、使いにくい」。こう感じたので、今度は、このバッグに合った、バッグインバッグを買いました。
これも付随する買い物です。
衣類やファッション小物は、全体のバランスを考慮するから、付随する買い物が続きがちです。特に、こだわりがあり、お金に余裕があると、どんどん新しいものを買ってしまうでしょう。
これをディドロ効果と言います⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。
整形手術を繰り返すことと似ています。
べつに、整形を繰り返しても、バッグやバッグインバッグを買ってもいいのですが、買ったら、買い物ノートに記録して、付随した買い物には、「ふ」と、マーカーや、赤いサインペンで印をつけておきます。
時々、ノートを見返して、やたらと、「ふ」があるな、と思ったら、それを止めることを考えてください。
人間は、誰でも、今よりいい状態になりたい、と思っているので、前に進むのを止めたり、後退したり、引いたり、ランクを落としたりするのは抵抗があります。
その結果、どんどん買い物をしてしまうので、あえて自分でブレーキを引きます。
付随する買い物の連鎖をうまく止めることができると、どんどん買うくせも改まるでしょう。
☆この続きはこちら⇒どんどん買う生活をやめるためのちょっと変わった方法(中編):もらわないことが、買わない生活につながる。
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買い物習慣を変えるための、ちょっと変わった方法を3つ紹介しました。
付随する買い物、私もやりがちですが、「これはあれを買ったから起きた買い物なんだ」と意識するだけで、ずるずる買い物を続けなくてもすむようになります。