物がいっぱいある部屋

ミニマルな日常

最終更新日: 2024.11.7

いつまでも捨てない不用品が奪っている自由~スペース編。

ページに広告が含まれる場合があります。

 

生活をしていると気づかないうちに不用品がたまっていきます。

もう着ない服、こわれた家電、古い雑誌や本。

多くの人は、このような「もう使わなくなってしまったもの」を捨てません。それらは、部屋の片隅や押入れ、棚にひっそりと眠っています。

こうした不用品が、あなたの生活にどれほどの制約をもたらしているか、考えたことはあるでしょうか?

単に物理的なスペースを奪うだけでなく、さまざまな面で負担をもたらし、時間やお金を奪い、不用品がなければできたはずのことをできなくさせています。

このシリーズでは、不用品が私たちの生活にもたらす様々な「見えない制約」について掘り下げていきます。

ものを持っているせいで、失っているものがある。不用品を手放せば、自由を取り戻せる。

そう考えると、ものに対する執着を少しは減らせるのではないでしょうか?

今回は物理的なスペースについて考えてみましょう。



1.自由な動きを制限される

不用品が床やテーブルの上、棚などにあふれていると、家の中を自由に動くことができません。

平たく言えば動きにくい。

いつも狭苦しい部屋でガラクタと共に暮らしている人はそれが当たり前になっていますが、少し不用品を手放しさえすれば、もっと自由に動けるようになります。

年を取ってくると、だんだんバランスを取る機能が衰えていくので、安全を確保するという意味でも、ひろびろとしたスペースの確保は重要です。

特に、動線にものを置くと、動くたびにストレスを感じます。

ものが多すぎて、どこから片付けたらいいのかわからないときは、自分の動線にあるものから片っ端に片付けていくといいでしょう。

片付けたその瞬間から、動きやすくなり、今後はよけいな気遣いをしなくてすみます。

階段や廊下は、部屋ではないので、なんとなくはしっこにものを置いてしまうことがありますが、あぶないので、やめましょう。





2.収納スペースがいっぱいになってしまう

多くの人が経験するのが、収納スペースがものでいっぱいになり、必要なものを収納できなくなる問題です。

クローゼットや引き出しが、不用品で満杯になっていると、大事なものや、ずっと手元に置きたいものをしまう場所がなくなりますよね?

その結果、新たに何かを手に入れるたびに、無理やり押し込むしかなくなります。

収納は、近い未来に必ず使うものをしまっておくことですが、スペースいっぱいにものを押し込んでいると、せっかくしまったものを取り出しにくくなります。

使うためにしまっているのに、それが家にあるかどうかすらわからなくなるでしょう。

探しものが増え、収納スペースからあふれたもので、周囲も散らかります。

押し込むものによっては、押しつぶされたり、しわになったりしてしまうでしょう。

せっかく収納スペースがあるのに、ものを入れすぎたばっかりに機能しなくなるのです。

収納スペースに100%以上ものを入れるのはやめ、7割ぐらいの収納に留めておくと使いやすくなります。

3.スペースを活用できない

せっかくのスペースが不用品置き場になっているおかげで、本来ならできた活動ができません。

床や部屋のコーナーは、不用品置き場ではないのに、ものに占有されて、生活するためのスペースや、子供が遊ぶ場所、自分が運動をするための場所が確保できないのです。

日本の家は決して大きくないので、最初からスペースは限られています。

不用品があるおかげで、限られたスペースを最大限に活用できません。

床の上に積み重ねたガラクタや、部屋の一角を埋め尽くしている不用品のために住宅ローンや家賃を払うのはあまりにもったいないです。

部屋の中でやりたいことがあるなら、それができるように、スペースを埋めているものを少しずつ処分していきましょう。

落ち着かないのは部屋が狭いからではなく、物が多すぎるから。

狭い部屋で収納スペースがないときの4つの解決策。

「部屋には寝に帰るだけ」。そんな人も、不用品は始末しておいたほうがいいです。

スッキリした部屋のほうが睡眠の質があがります。

4.掃除がしにくい

部屋に不用品があると日々の掃除がしにくくなります。

ものがたくさんあると、どんなにきれいに収納したつもりでも、暮らしているうちに、だんだん散らかってきます。

若いとき、私もこの状況を経験しました。

先ほど書いたように、収納スペースからものがあふれるので、ものをしまうことができず、一時的にそのへんに置くことが増えます。

また、引っ張り出したものを元に戻すのが大変なので、これまたそのへんに置いたままにします。

そうやって出しっぱなしのものが増えていき、部屋が雑然とします。

こんな部屋をきれいにするためには、まず不用品を外に出すことから始めなければなりません。

でも、毎日、忙しいからそんなことはなかなかできないですよね?

その結果、日々の掃除や整理整頓は、かろうじてものが置いていない床や家具の表面をなんとなくきれいにするだけで終わってしまうのです。

不用品がある限り、この部屋は永遠にまともに掃除されません。

高い掃除機を持っていても意味がないです。

掃除するためにも、不用品は処分しましょう。

5.視覚的ノイズが増える

視覚的ノイズは、見た目のごちゃごちゃのことです。

そのへんに散らかったものが目に入ると、脳はそれらを認識し、情報を処理しようとします。

ものが多いと情報量が増えてしまうので、脳の仕事も増えます。

その結果、脳が疲れて、思考が散漫になりやすくなるのではないでしょうか?

ためしに、いつも仕事や勉強をしているデスクにのっている細々としたものを全部取り払ってみてください。

スッキリして、集中しやすくなりませんか?

視覚的ノイズが多いとリラックスも集中もできません。

大好きなものばかりを置いたはずの自分の部屋なのに、落ち着かないのは、視覚的ノイズが多すぎるせいかもしれません。

視覚的ノイズ(見た目のごちゃつき)を極力なくすコツ(その1)~飾り物を減らす。

6.部屋にあるものを使いにくい

不用品が多すぎて、スペースを制限されてしまうと、家具などを使いにくくなることがあります。

たとえば、引き出しや家具の扉を100%開けることができないとか。

私の今の家はそんなにものを置いていませんが、壁の隣に冷蔵庫があるので、冷蔵庫の扉を90度ちょっとまでしか開けることができません。

ふだんの使用には問題ありませんが、扉をフルに開けることができないので、冷蔵庫の中の棚板を取り出すことができません。

引っ張り出そうとすると、冷蔵庫の扉の裏にある出っ張りにひっかかります。

棚板を取り出せないから、丸洗いができないのです。

しかたがないから、棚板は庫内に設置したまま拭いていますが、これだと、私がきれいにしたいレベルまできれいにできません。

賃貸なので、「仕方ないか」と甘んじていいますが、もしこれがマイホームだったら私は妥協できなかったでしょう。

不用品がスペースを取っていると、こんなふうに家具や電化製品をちゃんと使うことができないことがあり、それも残念なことです。

まとめ

いらないものをいつまでも捨てないと、「ちょっと部屋が散らかってしまう」ぐらいだけでは済まず、物理的なスペースを奪われ、日々の生活に大きな影響があります。

動きやすく、快適で、効率的な生活空間を手に入れるために、所持品の見直しをしましょう。

住宅費は決して安くはないので、ガラクタに払いすぎないようにしてください。

****

不用品が物理的なスペースを奪い、その結果、さまざまな制約が生じている話をしました。

自分の生活をよくしてくれると思って家に入れたものでも、数が増えすぎると、逆に足かせになります。

中途半端にものを持っているより、スペースを確保したほうがいいと思いませんか?





ベッドを片付けている女性思い入れのあるものを捨てるのは後でOK!まずは寝室から片づけるすすめ。前のページ

フルタイムで働いている人がそこそこキレイな部屋を保つ方法次のページもう着ない服を探している人

ピックアップ記事

  1. いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。…
  2. 新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
  3. 筆子の新刊『書いて、捨てる! 』3月11日発売。著者による内容紹介。
  4. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  5. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…

関連記事

  1. 若い女性と車

    ミニマルな日常

    愛車を手放すのがつらい。気持ちの整理の仕方を教えてください←質問の回答。

    愛車を手放すことになりとても悲しい。気持ちを整理する方法を教えてくださ…

  2. シンプルな部屋

    ミニマルな日常

    さっそく今日から始める、スッキリした家で暮らす19のルール(後編)

    今年は、汚部屋の住人を返上したい。そんな人におすすめするスッキリ生活の…

  3. ブラウスを見ている人

    お金を貯める

    なぜ不用品を捨てるとお金が貯まるのか? その理由を7つ紹介します。

    私のムック本に、『8割捨てればお金が貯まる』というのがありますが、断捨…

  4. スケジュール帳

    ミニマルな日常

    みんなに伝えたい、捨てる生活が運んでくれた思わぬ効果。

    読者のお便り紹介コーナー。今回のテーマは「サプライズ・思わぬ効果」です…

  5. 食器棚の整理

    ミニマルな日常

    大量の衣類、食器、食器棚を処分して身軽になりました。

    最近の捨て活について教えてくれた読者のメールを2通紹介します。…

  6. 化粧品

    ミニマルな日常

    家が片付かないのは嫌だけど、全部大事だから捨てたくない。そう思う人が、捨てるために読む記事。

    大事な物がたくさんあって、なかなか断捨離が進まない。こんなときの対処法…

文庫本『それって、必要?』発売中。

「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。
8割捨てればお金が貯まる・バナー
ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,825人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. センチメンタル
  2. もう着ない服のチェック
  3. 4人家族
  4. 片付いた机の上
  5. 片付いたリビングルーム
  6. チャレンジする女性
  7. ベッドにスプレーする女性
  8. 目標に向かう旅をする女性
  9. 引っ越しの荷造りをしている女性
  10. 小さなアパート

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック
1週間で8割捨てる技術
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. ウォーキング
  2. ティーカップ
  3. ボーダーのソックス
  4. 散らかった部屋で落ち込む女性
  5. 片付いていない台所
  6. 断捨離したバッグ
  7. 頭痛
  8. 洋服を選んでいる女性
  9. 湖を見る女性

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP