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ものがどんどん増えて、収納は限界。部屋を見回すたびにため息が出る。
今回は、そんな現実に直面している読者の相談に回答します。
この方は、以前はシンプルに暮らしていたけれど、結婚・出産を経て、ものがどんどん増えてしまったそうです。
こんなとき、どうしたらいいのでしょうか?
まずは、お便りを紹介しますね。みかりんさんからいただきました。
ものが増えてしまった
件名:物が増えすぎて、もう限界です
私30代では今、2人の子育て中です。毎日とにかく家の中がごちゃごちゃしていて、もう気が滅入りそうです。
もともと一人暮らしのときは、なるべく物を増やさないように気をつけていました。でも、結婚して夫の物がどんどん増えて、出産後はさらに子どもの物も急激に増えてしまい、完全にキャパオーバーになりました。
子どものおもちゃや服は、「また使うかも」と思ってなかなか捨てられません。夫も物を捨てないタイプで、もう読んでいない漫画がたくさんあります。狭い部屋に人と物だけがどんどん増えて、収納も限界です。
リビングにはつぶれかけたビーズクッションが1つ転がっていて、正直、見るだけでイライラします。
もうどうしたらいいかわかりません。家にいるだけでストレスがたまって、気分が落ち込みます。でも子育て中で毎日時間に追われていて、片づける余裕もないし、何から始めていいかもわからない状態です。
気持ちよく暮らせる家にしたいという気持ちはあるんです。でも現実は、そうなりません。子育て中でも、きれいに片づけるには、どうしたらいいのでしょうか。
アドバイスをいただけたらうれしいです。
みかりんさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
いつもブログを読んでいただき、うれしいです。
ものが増えすぎて、ストレスがたまっているんですね。
子どもが生まれると、ものは増えることはあっても、減ることはないので、ものに圧倒されてしまうことはよくあります。
以下にいくつかアドバイスします。
子育て期に「ものが増える」のは当たり前
まず最初にお伝えしたいのは、現在のストレスを少しでも減らすことです。
ストレスが増えると、現実の問題を必要以上に大きくとらえてしまいます。すると、視野が狭くなり、冷静な判断がしにくくなります。
これはストレスのスパイラルで、小さな悩みが他のストレスと結びついて、今の問題が複雑で手に負えないように感じてしまいます。
このスパイラルにはまってしまうと、いくらもがいても、事態はよくなりません。
そこで、現在のストレスを軽くするために、子どもがいるときは、ものは増えるのは当たり前だと考えましょう。
子どもが生まれると、生活スタイルが大きく変わります。
洋服、おもちゃ、育児グッズ、学校や園で使うもの。子どもの成長に応じて、必要なものがどんどん出てきます。
さらに、夫婦で価値観が異なると、片方が「もういらない」と思っても、もう一方は「まだ使える」と考えて捨てません。
みかりんさんは、元々ものを増やさない生活をしていました。だから、今の状態を人一倍苦しく感じるのでしょう。
ものが多いのは、べつにみかりんさんが主婦や母親としてだらしないというかそういう理由からではありません。
生活のステージが変われば、ものの量や必要性も変わります。
子育て中は、多少ごちゃついているのが普通。
この現実を受け入れましょう。
とりあえず視覚的ノイズを減らす
まず、もっともストレスになるもので、かつ自分がコントロールできるものから捨てていきましょう。
このとき、視覚的ノイズを減らすことを意識してください。
目に入る情報が過剰だと、ノイズになり、ストレスが増えます。
ものが散らかっていたり、「片付けたいと思っているもの」が視界に入ると、それだけで知らないうちに疲れてしまうんです。
今すぐすべてを片づけなくてもいいので、まずは「見るだけでストレスを感じるもの」から見直しましょう。
たとえば、お便りにあったビーズクッション。
つぶれて座り心地も悪いとか、ほとんど使っていないのなら、潔く処分してください。
それだけで、リビングがすっきりします。
すべてのものを見直すのは大変ですが、ここが目に入ると気分が下がるという場所を1つずつ見つけて、変えていってください。
これならそんなに時間がなくてもできるのでは?
ストレスを減らす、自分がくつろげるスペースを1か所つくる、というように、すぐにできるタスクから始めましょう。
小さな子供が3人いてすごい汚部屋。どこから片付けたらいいの?
人のものの管理はその人に任せる
パートナーのものは、とりあえず、無視してください。
人の思考や行動はコントロールできないので、他人のものを減らそうとしても、たいてい徒労に終わります。
人のものは切り離して考えましょう。
いま、家にごちゃーっとあるもの100%が、夫のものではないと思います。
最初は、自分と子どものスペースを整えることから始めましょう。
たとえば、夫が関与できないゾーンを見つけて、そこをきれいにしていきます。夫の持ち物は、できるだけ目立たないように、配置を工夫するといいでしょう。
手持ちのエネルギーを、他の人に片づけや処分を強要することに使わず、自分の管理できるスペースを整えることに使ってください。
タメコミアンの夫とどう向き合う? ストレスを感じない片付けの秘訣
小さな片付けをコツコツする
子育て中は、本当に時間がありませんよね。「片づけたい」と思っていても、まとまった時間がとれず、焦るかもしれません。
そんなときは、小さな片付けを取り入れてください。
たとえば、
・朝食のあと、キッチンで3分だけいらない食器を取り出す
・子どもを寝かしつけのあと、床に落ちたおもちゃを5個だけ片づける
・洗濯物をたたみながら、サイズアウトした子ども服を1枚抜く
片づけは、時間ができたときにまとめてやるより、短い時間で小さく進めるほうが長続きするし、効果的です。
ものが減っていけば、管理や掃除にかかる手間も減っていくので、どんどんラクになっていきますよ。
今日の5分の片付けが、後々、すごく効いてくるので、コツコツと続けてみてください。
その他のアイデア
現状を打破するために、こんなアイデアもあります。
・必要に応じて、家族や親戚、友人、外部サービスの手を借りることを検討する
・毎日15分(時間は任意です)だけ「片付けタイム」を作る(子どもが寝ている間や家事の隙間時間)
・15分で27個捨てるのを試してみる⇒「15分で27個捨てましょブギ」を続けて気づいた「捨てる」最大のコツとは?~ミニマリストへの道(30) 子どものおもちゃだけ、自分の衣類など、テーマを決めるのもおすすめです。
・必要性を考えて要不要を判断する⇒「また使うかも?」ではなく、「今使っているかどうか」で決めます。
いつか必要になったらどうするの? と思ったらすぐに自分に問うべきべつの質問。
片づけは暮らしの再設計~だから、自分のペースでいい
最後にお伝えしたいのは、あくまで自分のペースで片づけてほしいということです。
今は情報があふれているので、無意識のうちに家の様子やライフスタイルを他人と比べて、自分には無理な理想像を思い描くことがあります。
すると、現実とのギャップに悩んで、ますますストレスが増えます。
みかりんさんの家に住むのは、みかりんさんとご家族だけ。そこに住む人たちが納得できているなら、べつに美しい環境にする必要はありません。
大切なのは、みかりんさんが、家にいてホッとできるかどうか。自分や家族が、無理なく過ごせるかどうかです。
家は疲れた自分を立て直す場所です。子育てや家事に追われていると、それだけでエネルギーを消耗するので、そこまでがんばって断捨離する必要はありません。
自分にとって心地よい空間を少しずつつくっていけばいいのです。
今日からひとつでも、ストレスの元になるものを減らしていきましょう。
焦らず、ご自身のペースで快適な環境を作っていってください。応援しています。