ページに広告が含まれる場合があります。
自分らしい人生を送るヒントになるTEDトークスをご紹介しています。今回はブラジルの若き女性アントレプレナー、ベル・ペシのプレゼンです。
タイトルは5 ways to kill your dreams (夢を殺す5つの方法)、日本語のタイトルは「夢をダメにする5つの方法」となっています。
「夢をダメにする5つの方法」TEDの説明
All of us want to invent that game-changing product, launch that successful company, write that best-selling book. And yet so few of us actually do it. TED Fellow and Brazilian entrepreneur Bel Pesce breaks down five easy-to-believe myths that ensure your dream projects will never come to fruition.
私たちは皆、革新的な商品を開発したり、企業を立ち上げて成功したり、ベストセラーを書きたいと思っています。
しかしそういうことが実際できる人はほんのわずか。
TEDフェローでブラジル人のアントレプレナー、ベル・ペシは私たちが信じてしまいがちな、5つの神話について語ります。こうした考えが夢の実現をはばんでしまうのです。
「こういうことをやっていると、夢を達成できませんよ」というポイントを5つ取り上げています。この逆をやればより夢に近づけるというわけです。
スピーカーは若くしてビジネスで成功したブラジルの女性、ベル・ペシさんです。ビジネスやキャリアでの成功を想定している内容ですが、ふつうの会社員や主婦の夢にも適用できる考え方です。
たとえばお金をためてマイホームを建てるとか、自分のアトリエを持って、服を作って売るとか、自宅でカフェをやってみたいとか、みんないろいろな夢を持っています。
そうした夢を実現するとき、知っておきたい5つのポイントがこのプレゼンで披露されます。
こうした自己啓発っぽい内容のプレゼンは、魂をゆさぶられるようなところはありません。しかし、ベルの言っていることは真実ですし、この逆をやれば、充実した人生になります。
6分ちょっとの短いプレゼンです。ブラジルの公用語はポルトガル語なので、少し、ポルトガル語アクセントのある英語です。
動画は日本語字幕つきです。時間がない方のために、動画のあとに要約を書きます。
スクリプトはこちら⇒Bel Pesce: 5 ways to kill your dreams | TED Talk | TED.com
TEDについてはこちらで説明しています⇒もう自己啓発本を読む必要なし~成功するため8つの秘密とは?(TED)
5 ways to kill your dreams (夢をダメにする5つの方法)
過去2年間、人はどうやって夢を実現させるのか考えていました。人の夢と実現しなかったプロジェクトは大きく重なっているものです。
きょうは、自分の夢に向かって進まない5つの方法をお伝えします。
1.Believe in over night success 一夜の成功を信じること
「素晴らしいモバイルのアプリを開発して、大当たりして大金を得る」。よくある話です。
でもこれは成功の一面しか見ていません。
この人はこのアプリを出す前に30個アプリを作って、内容について博士号を取っています。つまり成功の前に20年の仕事があるのです。
私自身、ブラジルでは一夜にして成功した人と見られています。家は金持ちではなかったですし、締め切り2週間前にMITに願書を出したのに、入学できました。
でもその前の17年間、とても真剣に勉強していました。
一夜の成功というのは、それ以前の積み重ねの結果なのです。
2. Believe someone else has the answers for you. 他の人が答えを知っていると信じること
家族や友だち、ビジネスパートナーなど、援助してくれたり、アドバイスしてくれる人はいっぱいいます。
しかし結局決めるのは自分自身です。しかもそれを継続しなければなりません。
3. Decide to settle when growth is guaranteed. 成長が保障されているとき、そこに安住すること
人生がうまく行き、いいチームを作り売上もどんどんあがっています。「そろそろ落ち着く時だ」、こんなふうに考えがちです。
私がブラジルで最初の著書を発売したとき、ブラジルのあちこちでセールスがあがるように、必死で働きました。おかげで300万人以上がダウンロードし、紙の本も5万冊売れました。
だから続編の成功は見込めました。「特に努力しなくてもそこそこ売れるだろう」という状況でした。つまりOK(よい)なのですが、OKは実はOKではありません。
2冊めのときも、やはりブラジル中を巡って何百万と売りました。
4.Believe the fault is someone else’s 失敗は誰か別の人のせいだと思うこと
こんな話をよく聞きます。「すごくいいアイデアがあったけど、投資家に見る目がなくて資金が得られなかった」、「すばらしい商品を作ったけど、不況のせいで売れなかった」「ろくでもないチームで、優秀な人材がいない」など。
もし夢があるならそれを実現させるのはあなたの仕事です。
人材はいないとか、不況なのは本当かもしれません。でも誰も投資してくれなかったり、商品が売れないのはあなたのせいです。
自分の夢に責任を持ちましょう。
5.Believe that the only things that matter are the dreams themselves. 大事なのは夢だけであると信じること
友だち同士で登山をしているCMを見たことがあります。ものすごく高い山の頂上に、苦労に苦労を重ねてとうとうたどり着きます。頂上についてみんな大喜び。お祝いします。しかし、すぐに「じゃあ、降りよう」と言うんです。
人生は夢の達成そのものではありません。人生は旅です。夢を達成するのは素晴らしいことです。しかし、夢が実現してうれしいのはその時だけ。
人生はその後も続きます。自分の夢をすべて達成する方法はその旅の1歩1歩を楽しむことです。
これはごくシンプルな旅。日々の歩みの積み重ねです。うまく歩けるときもあれば転ぶ時もあります。
うまく行ったらお祝いしましょう。転んだらそこから学べばいいのです。
すべての歩みをお祝いしたり、学ぶことに繋げることができる時、人は人生という旅を楽しんでいるのです。
・・・要約ここまで・・・・
若き女性起業家、ベル・ペシさん
ベル・ペシさんは、サンパウロ生まれ。MIT( Massachusetts Institute of Technology マサチューセッツ工科大学)を卒業後、シリコンバレーでマイクロソフト、Google、ドイツ銀行で働き数々のプロジェクトを起こし、他の企業のスタートアップも成功させています。
その後ブラジルに戻り、起業家の学校をつくります。ベルは、「ラテンアメリカは経済的発展をする基板があるのに、情報関係の研究者のネットワークが弱い」と感じたのです。
昨今の起業家やデベロッパーは1人で仕事をしているだけではだめで、ネットワークを持つのが重要なのです。
いろいろな才能が結集すると、より素晴らしい成果につながるからです。
ベルは、ただ、アプリを作ってヒットさせた、というより社会を変革するような仕事をしている人です。しかもまだ20代だと思われます。
見た目が若くてきれいな女性なので、「説得力がない」と言う人もいますが、彼女自身、すごく努力して、数々の成功を成し遂げています。
夢の実現のために自分の声を聞く
「夢と実現しなかったプロジェクトが重なっている」というのは、「夢の実現はなかなか難しい」ということです。
今回出てきた5つのことは、すべて自己啓発本に書いてありそうなことですが、これを身をもって知っている人、心底わかって実践できる人というのはなかなかいません。
私たちはうまく行かないことがあると、必ず自分以外の人や状況のせいにします。
たとえば、夫が断捨離を邪魔するとか⇒夫が断捨離を邪魔しても「他人はコントロールできない」ことを知っておく
失敗が怖くてなかなか自分で決断できません。自分で決めると自分で責任を取らなければなりませんから。
また、成し遂げたい夢があり、目標を立ててがんばっていると、そのうち、その目標達成のみが、生きる目的になってしまうのもよくあることです。
みんなわかっているんですけどね。
わかっているけど、なかなか実行できません。
ベルの言うように、毎日の1歩1歩を大事にすれば、それだけで、もう人生は楽しくなるし、夢の実現にも近づくでしょう。
要は、「自分の頭で考えて、流されないようにする」のが肝心だと思います。
「夢が何かわからない」なんて人もいますが、自分の内なる声を聞けば、夢や「やりたいこと」はあるはずです。人生は1度だけ、しかも短いです。
夢のために生きるのは、夢見ごとではなく、今、ここにある現実なのです。