考え事をしている女性

TEDの動画

自分で選べ:ジェームス・アルトチャー(TED)

落ちこんで前に進めない人の参考になるTEDの動画を紹介します。

タイトルは、Choose yourself (自分で選べ)、プレゼンターは、起業家であり著述家のジェームス・アルトチャー(James Altucher)さんです。

彼はいろいろなことを手がけていて、ポッドキャスターとしても有名です。



自分で選びなさい:TEDの説明

James Altucher is now considered to be a reknowned author and serial entrepreneur, but in this brutally honest talk, injected with outrageous humor, he reveals how at one point failure led him to consider suicide, and how he turned his life around by following five key practices.

ジェームス・アルトチャーは、著名な作家であり、たくさんの事業を手がけるアントレプレナーでもあります。

どこまでも正直でユーモアあふれるこの講演で、彼は、いっときは失敗のせいで自殺まで考えたこと、そして、そこからいかに人生を好転させたか、彼が行った5つの行動とともに紹介します。

収録は2014年の11月。動画の長さは13分。字幕はありません。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

アルトチャーさんは、ジョークをたくさん言っていて、そこがおもしろいのですが、抄訳ではジョークの大部分は省きます。





娘に自分の本を読ませてみた

数週間前、大きな失敗をしたみたいです。まあ、私にはよくあることです。

12歳の娘に、私が書いた本を読ませたんです。これが大失敗だったみたいで。

読むのが早い娘は、数日後私のところにやってきてこう言いました。

「パパ、私、この本、大嫌い」

「モリー、どうして嫌いなの? これまで書いた中では一番好きなんだけどね」

「だって、この本の中でパパはいつも泣いてるし、自殺しようともしてる。床にはいつくばって泣くなんて、どうかしてるよ」

私は子どもたちのよいお手本になりたいと思っています。

「あのさ、パパは本当のことを書きたかったんだよ。あのときは、ものすごく気持ちが落ち込んで、最悪だったんだ」

すると娘はこう言いました。

「パパ、それってひどいよ」

こう言われて私も考えました。娘に指摘されてよかったです。

最悪の時期のこと

昔、とてもつらい時期がありました。長年誇りに思っていた自分の事業を人手に渡すことになりました。

ある夏、銀行に1500万ドルあったのに、46ドルになってしまいました。何も残っていませんでした。家も結婚生活も家族も失いました。

恥ずかしくて、友達にも言えませんでした。だから友達も失いました。

親にも言えませんでした。何もできませんでした。うつうつとし、2人の娘に400万ドルの生命保険を残したほうが、父親を残すよりましだと思ったのです。

こんな経験ありませんか? 

大きなろうとの上にいて、たくさんの選択肢や考えがある状態から、気分が落ち込み、ろうとの中をぐるぐるまわりながら下に落ちていき、たった1つの出口しか見えない状態になってしまったこと。

当時の私はそんな気分でした。でも、ほかの選択肢を求めていました。子供が2人いたのだから。なんとかして、別の選択をしたい。

そこで、セラピーを受けました。

セラピストは、「あなたの気分が少しでもよくなるために、私に、何ができるでしょうか?」と言いました。

「あなたにできることはたった1つ。100万ドルの小切手を私にください」こう頼んでみました。

「いやいや、そんなことしても、何の助けにもなりませんよ」

セラピストの言ったとおりでした。

自分で決めなければうまくいかない

いつも、私たちはたくさんの選択肢を持っています。

かつて偉大で賢い人がこう言いました。

「自分で選択をしなかったら、誰か別の人が、あなたのために選択することになり、まずいことになります」。

選択するのはあなたの上司かもしれない、先生や両親かもしれない。同僚や会社かもしれません。

だれか別の人があなたのために決め始めます。すると、自分自身で決めたときほどよい結果にはなりません。

その偉大で賢い人って、私のことですけど。

失敗は実験と考える

私は失敗をし成功をし、また失敗しました。20以上のビジネスを始め、そのうち17個は失敗しました。

不幸なことに、私たちはいま、「失敗はすばらしい」と考える文化の中にいます。失敗したら喜ぶべきだと。失敗して、その後成功した人をむやみにあがめています。

けれども、失敗すると本当にいやな気分になるんです。

失敗は「実験」ととらえたほうがずっといいです。エジソンが電球を発明したとき、1万回失敗したんじゃないんです。ただ実験をしただけ。

エジソンは、初回の結果を見て、道端に倒れ込み、自殺しようとした人ではありません。彼は1万回試したのです。

私は自分のしたことを実験として振り返り、うまくいったときと、うまくいかなかったとき、自分が何をしていたのか、どんな状態だったのか調べることにしました。

すると、うまくいくためには4つのことが欠かせないとわかりました。この講演の最後に5つ目のポイントも話します。

うまくいっているときは、いつもこれから話す4つを心がけていました。

肉体的な健康を保つべし

最初の鍵は身体の健康です。

最悪の気分で床にはいつくばっていたとき、私は太りすぎていました。お酒も飲んでいて、不健康だったのです。いつも病気でした。

体調が悪いときは、外に出て世界を救うことなんてできません。

睡眠をしっかりとらなければなりません。食事にも気をつけて運動もしなければ。

プロのバイオリニストは毎日平均、8.6時間寝ています。私もそうすることにしました。

毎日、1%ずつ、健康的な生活をするようにしました。よりたくさん歩いたり、よりましな食事をしたり、よりしっかり寝たり。

パソコンの画面ばかり見るのもやめました。これまでより、もっと笑うようにしました。

もっと笑え

平均的な子どもたちは、毎日300回笑います。

子どもの発表会を見に行くとわかりますね。休憩時間、子どもたちは走り回って笑っていますから。

子どもは日に300回笑うのに、平均的な大人は1日5回しか笑いません。

なぜこんなことになってしまうのか?

大人にはいろいろな責任があるし、ほかの人に、自分のことを決めさせてしまったからです。

心の健康も大事

2つめに大事なのは心の健康です。

それまで行っていた仕事や人付き合いは、必ずしも、自分が大好きな人、信用していた人とやっていたわけではありませんでした。

そこで決めました。

愛する人、信用している人、そして自分を愛してくれる人、信用してくれる人と時間をすごすために、毎日1%ずつ状況を変えるようにしました。

最初は難しかったです。何をしていいのかわかりませんでした。最悪の時期にいたのだから。

最悪の気分でいる人が、いきなり、「いえ~い! 人生って素晴らしい!」とは言えません。

はじめは広告を出してみた

私を好きな人のそばにいるために、私が最初にやったのはクレイグリストに広告を出すことです。

「私は頭をけがして完治したあと、超能力者になったから、何か聞きたいことがある人は、メールをください」

こんな広告を出しました。その日、数百のメールが届きました。男性のメールは無視して、女性のメールにだけ返信しました。

この話をすると、みな、「メールをくれた人たちと付き合うことになったの?」と聞きます。

もちろん、付き合ったりなんてしてません。でも、そのうちの何人かとは、友達になりました。

いつも、自分が好きな人、信用できる人と時間をすごすのは、私にとってとても重要なことです。これを意識してから、私の人生は大きく変わりました。

朝目覚めたら「私のことを好きな人、私が好きな人と一緒に過ごそう」と考えています。

好きな人と一緒にいるのは難しい

簡単なことに思えるかもしれませんが、実際はそんなに簡単じゃありません。

あるとき、こんなメールをもらいました。

「ジェームス、僕はきみのアイデア、みんないいと思う。実際に、自分でも試しています。いろいろなビジネスアイデアを思いつきました。

でも、問題が1つあって。

毎週金曜日に友だちと飲みにいくと、友だちはみんな、僕のアイデアをすごくけなすんです。どうしたらいいでしょうか?」

「簡単なことです。金曜の夜は家にいなさい」。こう返信しました。その後、彼からは返信がありません。

単純なアイデアを実践するのも簡単ではありませんね。

クリエイティブな感謝をする

3つ目はスピリチャルに関することです。「スピリチャル」という言葉は使いたくないですね。人によって意味することが違いますから。

「クリエイティブな感謝」と言い換えることにします。

これは、簡単にできる感謝のことではありません。私はいつも、子どもや妻に感謝していますが、こういうのは、ごく簡単にできる感謝です。簡単過ぎます。

「文句を言うと、消耗する(Complaining is draining)」という言葉を考えてください。

きょう、1度でも、文句を言ったことがある人は手をあげてください。誰しもそうでしょう。

交通に関して文句を言ったかもしれません。

ここに来る途中、高速道路を走っていて、「ねえ、ちょっと、出口を通り過ぎちゃったじゃない。ジェームス・アルトチャーの講演に間に合わないわ」なんて。

こういうときは、「するのが難しい感謝」をするチャンスです。

「私はこんなにすばらしくて、革新的な都市に住んでいる。誰もがここに住みたがる。だから、道も混むんだ」と。

問題があって、文句を言いそうになったら、いつも、それを感謝に変えるようにしてください。チャンスはいくらでもあります。

ここでも、一気に変えようとしないように。毎日、1%ずつよくしていきます。

毎日10個アイデアを出す

4つ目は毎日10個アイデアを出すことです。私はこのメモ帳に、毎日10個のアイデアを書いています。

どうしてそんなことをするのか?

交通事故にあって、2週間入院したら、その後、リハビリをしないと歩けないでしょう。足の筋肉は使わないとすぐに衰えます。

アイデアを生み出す力も同じです。

毎日、10個、アイデアを出していたら、半年後にはアイデアマシーンになります。1年で3560個のアイデアが出ます。

しょうもないアイデアでもいいんです。くだらないアイデアもたくさん書いてしまうでしょうが、気にしないでください。

この習慣は私の人生を大きく変えました。

これは、アドバイスではありません。みなさん、すでに賢くて才能あふれた人々ですから。

私が行ったことをお話ししただけですが、私の人生は半年ごとに大きく変わりました。驚くほど。

アイデアをシェアする

5つ目にいきます。自分のアイデアをシェアしてください。10の違う会社や、10人の違う人々のためにアイデアを出します。

相手の反応など、何も期待せずにアイデアをシェアしてください。期待しなければ、いいほうに期待が裏切られるものです.

50や100のアイデアのうち1つは、何か反応が返ってきます。

自分のアイデアをいろいろな人にシェアしただけで、お金、健康、人間関係、人脈、チャンスなどすべてが大きく変わりました。

この瞬間を大事にする

この世界では誰もが1つだけ贈り物をもらっています。

それは、いま、私が皆さんと共有しているこの瞬間です。そのことに私はとても感謝しています。

この瞬間、みなさんは何をするでしょうか? 何かを作りだすことができますね。そして、それをシェアするのです。

いま、みなさんとこの瞬間を共有できてとてもうれしいです。お話しさせていただき、ありがとうございました。

//// 抄訳ここまで ////

単語の意味など

funnell  ろうと(漏斗)、じょうご

Craigslist  クレイグリスト 誰でも無料で広告を出せる巨大な掲示板

atrophy   萎縮(いしゅく)

ジェームス・アルトチャーさんの本、Choose Yourself です。

 

リンク先は日本のアマゾンのキンドル版です。キンドルアンリミテッドを利用している人は、「読み放題」で読めます。

プレゼンもそうですが、彼は難しい言葉は使わないので、英語は簡単です。

前に進むことができるほかのプレゼン

決断する力をアップする。自分で決められない理由とうまく決める方法(TED)

強い心を持つ3つの方法。考え方の悪習慣を手放せばメンタルを強くできる(TED)

信じる力、マインドセットと成功の関係とは?(TED)

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後悔することを恐れないで・キャサリン・シュルツ(TED)

自分の気持ちをそのまま受け入れる勇気のパワーとその素晴らしさ(TED)

選択肢はたくさんある

このプレゼンの内容を簡単にまとめると—–

今は、成功した起業家でベストセラー作家のアルトチャーさんも、事業に失敗して人生に絶望し、自殺まで考えたことがあった。

自分の人生のことを、他人に決めさせるとうまくいかない。自分で決めるべきである。

どん底の状態から立ち直るために役立ったことは

1.健康的な生活をする
2.自分が好きな人、自分を好きな人と時間を過ごす
3.クリエイティブな感謝をする(不満を感謝に変換する)
4.毎日アイデアを10個出す
5.アイデアをシェアする

生活を変えるときは、一気に変えようとしない(1%ずつ向上をめざす)。

—–

こうなります。

たぶん、1と2ができないと、アイデアも出ないと思います。

まずは、健康であること、そして、自分の好きな人、信頼している人と過ごすことが重要でしょう。

体調が悪かったり、嫌いな人(一緒にいるとストレスがたまる人)と長時間、過ごしていると、どんどん消耗してしまいますからね。

心の肉体は連携しているので、どちらかが調子が悪いと、片方も悪くなります。

精神力の強い人や、心に余裕がある人は、肉体的に病気でも、心は元気でいられるかもしれませんが。

私がこのプレゼンで印象に残ったのは、「ろうとの上からどんどん落ちていき、1つの選択肢しか見えなくなっていた」というくだりです。

確かに絶望している人や、悩んでいる人は、すごく視野がせまくなっていて、悪い方に悪い方にだけ考え、ほかの選択肢があることに気づきません。

しかし、実際は、たくさん選択肢があり、しかも、自分で選ぶことができるのです。

ただ単に自分が見ていないだけ。

悩んだときは、選択肢がたくさんあることを忘れないでいたいです。

******

10個のアイデア出しや、この瞬間を大事にするのも、取り入れると生活がよくなっていくでしょう。

実家の片付けで苦戦している人は、どうしたらうまく片付けられるか、毎日アイデアを10個出して、実践していくといいんじゃないでしょうか?





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