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片づけ本を読みながら片づけに挫折した。そんなときの再出発の方法をお伝えします。
メソッド通りにやり始めたのに、途中で止まってしまった。
自分はやっぱり片づけられない人間なんだ、と気持ちが沈む。そして結局そのまま放置。
そんな読者のお便りが、定期的に届きます。
途中で止まってしまったのは性格や能力のせいではありません。
本が前提にしている暮らしと、あなたの暮らしがズレていただけです。
1. 片づけ本の通りにできないのは、失敗じゃない
片づけ本の通りに進められないのは、根性や決断力がないからではなく、想定読者像と自分の生活条件が違うからです。
どんな本にも、こういう人に向けて、という想定があります。
ダイエット本なら20代女性、料理本なら時間に余裕のある主婦、こんなふうに、著者は読み手像を思い描いた上でメソッドを組み立てています。
片づけ本も同じです。
著者が思い描く生活と違う条件の人が、書かれた通りに進められないと感じるのは自然なこと。
本を読んでうまく片づけられなかった人は、たいてい次のような状況です。
平日はフルタイムで働き、休日も家事で潰れる。
家族の人数のわりに住まいが狭い。
自分は片づけたいけれど、家族が協力的ではない。
罪悪感や不安が先に立って、ものを動かす気力がわかない。
どれも生活条件や心の状態の話で、あなたが片づけられない人間だ、という話ではありません。
まずこのことを知っておいてください。
2. 片づけ本を試した人によくあるパターン
本を読んでつまずく状況にはパターンがあります。
思い当たりがないか考えてみてください。
・平日は仕事と家事でくたくた、土曜に張り切ってクローゼットの服を全部出したら、夜になっても終わらず、家族とご飯のことでケンカになり、その日のうちにバーンアウト。
・賃貸住まいで、本に書いてあるように、1つのカテゴリーのものを1か所に集めてみたら、リビングが服の山で埋まり、月曜の朝に着る予定だった仕事着が行方不明、もう片づけどころではない。
・ときめき判断を信じて始めたものの、フライパンや子どもの学用品にときめきもなにもあるはずがなく、台所の棚の前で手が止まった。
・最後のカテゴリーである写真や紙類で進まなくなり、リビングにダンボールが3つ置かれたまま、家族の視線がだんだん冷たくなる。
・私だけがやる気で、夫や子どもに「これいる?」と聞いて回ったら家中ピリピリして、結局その夜、夫から「もうやめてほしい」と言われた。
こんな状況に心あたりがあるなら、つまずく原因は次に説明する前提のズレにあります。
3. 本のメソッドと、あなたの暮らしはここが違う
ここからは、本が想定している5つの前提を整理します。
つまずく人の側に問題があるのではなく、本のメソッドがうまくいくために、前もって必要としている条件があります。
まず、時間について。まとまった時間が取れる状況にあること、それがメソッドの前提です。
15分しか取れない人、子どもが昼寝している1時間だけが勝負、という人は、最初のページからすでにズレています。
次に、スペースの前提です。本は、たくさんのものを広げるだけのスペースがある住まいを前提にしています。
ベッドの上にクローゼットの服を全部出しても、夜ふつうに寝られる広さとか。
3LDK以上の住まいや、空き部屋がある家を暗黙の基準にしているメソッドは少なくありません。
量に関する前提もあります。一度で片づけきれる量のものがある家を念頭に置いてつくられています。
両親の遺品が押し入れ2つ分残っている、夫の趣味のものが和室を占領している。こんな家は、最初の全部出す段階でうまくいきません。
家族についても前提があります。少なくとも家族に邪魔されない環境があってこそ、メソッドは機能します。
夫が捨てる派ではない、子どもがおもちゃを死守する、同居の義母が口を出す。こんな家庭では、本のスピード感ではまず進みません。
また、気持ちの余裕がある読者を想定しています。つまり、捨てる・捨てないをしっかり判断するエネルギーがある人です。
仕事と介護で心がへとへとの人、産後まもなく育児で頭が回らない人、ペットを亡くしたばかりの人に、ときめき判断を30回続けろというのは無理な話です。
本が間違っているわけではなく、想定された読者像と自分が違うだけ。
考えてみればあたりまえのことです。
⇒ていねいな暮らしに疲れた人へ:自分に合った暮らしを始めよう
4. 片づけ本は、自分の暮らしに合わせて使う
このように前提がズレているので、自分に合うように本の内容を翻訳する作業が必要です。
本に書かれているやり方は、誰にでもあてはめることができるメソッドではなく、フレームワークだと考えましょう。
自分の条件に合わせて、量・速度・範囲を調整して使うのです。
そもそも、本のとおりに、最初から最後までやり切ろうとしてはいけません。
自分の暮らしが少しラクになる部分だけ取り入れる、参考書として扱う。こんなやり方がおすすめです。
完走を目指して挫折するより、3割でも実行できて続けられるほうが、結果的に家はずっときれいになります。
3番で紹介した、5つの前提のズレは、次のように翻訳できます。
時間がない人:一気にやらず、1回15分に分ける
クローゼットを1日で終わらせようとせず、月曜は左半分のハンガー、火曜は右半分のハンガー、水曜は引き出し上段、というふうに、1回15分の小さな単位に区切ります。
スペースがない人:カテゴリー別ではなく、場所ごとに進める
引き出し1段、シンク下、洗面所の鏡の裏の収納、玄関の靴箱の上、というように、その場で広げてその場で終わる範囲だけ取り組みます。
判断疲れする人:気分だけでなく、使用頻度と数で決める
そもそも、ときめきかどうかといったあいまいな感覚だけで生活必需品や仕事道具を判断するのは無理があります。
この3か月使ったか、自分が管理できる数におさまっているか、こんな事実ベースの判断軸を加えると、楽に決められます。
⇒「ときめき」だけでは減らない~感情に流されない片付けのコツ
ものの量が多すぎる人:週1回の習慣にしてみる
たとえば、写真や書類がたくさんあるなら、日曜の朝に10枚だけ、水曜の夜に書類だけ15分、というふうに、ルーティンにします。
家族と衝突する人:自分の持ちものだけに範囲を絞る
夫の趣味コーナーや子どもの学用品には手を出さず、自室のクローゼット、自分の本棚やたんすの引き出しだけに限定します。
範囲を区切れば、家族の機嫌に振りまわされることもありません。
自分が片づけている背中を見せると、家族が動き出すこともよくあります。
5. 再開は、5分で終わる場所から
本のとおりにやって止まってしまう人の中には、完璧主義の人やまじめすぎる人が多いです。
そんな人がやりがちなのは、最初から本を読み直して、計画を立てなおすこと。
これは前と同じことをしているので、たいてい二度目の挫折につながります。
再開は、5分で終わる場所から1か所だけ、と決めてください。
財布の中、冷蔵庫のドアポケット、車のダッシュボード。
こんな小さな場所がおすすめです。
うまくできないのは、その作業が難しすぎることが多いです。とにかくハードルはできるだけ下げましょう。
そうやって小さな片づけを一つ一つ終えていくと、「自分にもできた」という手応えが生まれて、次の場所も片づける気になります。
目標は、本の通りに片づけることではありません。
自分の暮らしが、昨日より少しラクになること。そこを目指してください。
⇒再スタートは誰でもできる~片づけに挫折した人が成功する11のコツ
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今回の記事は、片づけ本で挫折したまま、家をきれいにすることをあきらめている人のために書きました。
ありがちなのが、この本がダメだったからと、また別の片づけ本に次々と手を出すことです。ですが、片づけ方を10年以上ブログに書いている私に言わせると、片づけ方にそんなにバリエーションはありません。
目の前にある不要なものを捨てるだけです。
本は地図ではなく、参考資料の1冊。
地図を描くのは、書いた人ではなく、あなた自身です。
マイペースで片づけを進めましょう。
どこを片づけるか、何を捨てるか、その判断にも自分軸を発揮してください。














































