太っていても健康

運動とダイエット

最終更新日: 2017.09.14

50代でも遅くない。無理せず代謝を上げる5つの方法。

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脂肪を断捨離したいと願っている人のために、代謝(基礎代謝)を上げる基本的な方法をお伝えします。

まずは代謝とは何か、ごく簡単に説明しますね。



代謝とは?

代謝とは、体内における細胞や臓器の活動を維持するために行われる生化学反応の総称です。物質が次々と変化し、エネルギーを発生したり、消費したりします。

平たく言うと、人が食べものを食べて活動源にしたり、体の血と肉にするプロセスが代謝です。

何かを考えるのも、心臓が動いているのも、血が流れているのも、歩いたりしゃべったりできるのも、代謝が行われているから。

体が動くのに、エネルギーが必要というのは、想像しやすいですね。ほかにも、こわれた細胞を修復したり、脳が神経にシグナルを送ったり、ホルモンを分泌したり、DNAをコピーしたりといった、ちょっと具体的にはどうやっているのか想像しにくい活動も代謝によって維持されています。

代謝は英語で、metabolism(メタボリズム)といいます。

metabolism の語源は、ギリシャ語の「変化」という言葉です。日本語の「代謝」も、「入れ替わる」という意味です。

食べ物(栄養素)がエネルギー源(カロリー)に入れ替わる、衰えた細胞が、新しいものに取って代わる、そんな活動が代謝です。

代謝には2種類ある

代謝は異化と同化の2つに分けられます。

異化作用(catabolism)とは?
異化は分子(食べ物)を分解してエネルギーを取り出すことです。

たとえばデンプンを分解してブドウ糖に変えたり、タンパク質を分解して、アミノ酸にしたりすること。

「分解」は「消化」とも呼べます。

タンパク質はいろいろなアミノ酸がつながった高分子物質で、これを酵素を使って分解し、ペプチドやアミノ酸に分解します。これが異化作用です。

異化は構造が複雑な物質を、もっとシンプルな物に分解することだ、と言えます。異化するときエネルギーが出ます。生体が異化する目的は、エネルギーを確保することです。

呼吸は異化です。呼吸は外界にある空気を取り入れ、これが二酸化炭素と水に分解されます。

同化作用(anabolism)とは?
同化は体内で必要な物質を合成することです。

異化された物質は、単純な物質なのでこれを組み合わせ、複雑なものにして、体内で使えるようにします。

同化するから、人は成長したり怪我が治ったりします。

同化の例としては光合成があります。光合成は、光のエネルギーを使って水と二酸化炭素から炭水化物を合成することです。そのとき、酸素が出ます。

大雑把に書くと、異化するときにエネルギーが発生し、同化するときにそのエネルギーを消費します。

ごちゃごちゃ書きましたが、ポイントは、代謝とは、物質の化学変化の連続で、常にエネルギーが出入りしている、ということです。

体内で物質が化学変化し、エネルギーが作られたり、消費されることは自分では制御できません。体が勝手にやります。

取り入れるカロリーをある程度制御することができても、その後の代謝は自分では自由にコントロールできないのです。

カロリーメイトを1個食べて100キロカロリー摂取したから、30分歩いてそのカロリーを消費しようと思ったとしても、そのとおりにはならないはずです。

個体差があるし、歩き方だって個人差があります。「この運動はこれだけカロリーを消費します」というのは大雑把な目安にすぎない、と私は考えています。

体内では、常に物質が化学変化しており、エネルギーはめまぐるしく発生したり、使われたりしているからです。

ちなみに、キロカロリーは熱量の単位で、1000カロリーのことです。





基礎代謝とは?

基礎代謝とは、生命活動を行うために最低限必要なエネルギーです。人は特にアクティブなことをしていなくても、エネルギーが必要ですが、これが基礎代謝です。

1日の消費エネルギー全体のうちの70%ぐらいが基礎代謝です。残り30%は生活活動代謝と呼ばれます。

基礎代謝の割合が多いため、ダイエットしたい人は、基礎代謝をあげるとよい、と言われます。

この場合、「基礎代謝をあげる」とは、消費カロリーを増やす、という意味で使われています。

基礎代謝は年齢や性別、体の大きさ(体重、筋肉の量など)によって違います。体が大きい人は、それだけエネルギーがいるし、私のように小柄な人は、少しで大丈夫です。

私は57歳で、もう完全に成長しきっていますから、まだ成長期にある10代の人よりも少ないエネルギーで生命活動を維持できます。

もうそんなに代謝しなくてもいいということです。

私は、そんなにエネルギーがいらないのに、ナッツを食べ過ぎてカロリー過多になっているため、太っていると考えられます。

ただ、私は20歳ぐらいから基本太っているので、これはデフォルトの体質である可能性も高いです。

参考⇒結果的に太っている。なぜダイエットは成功しないのか?(TED)

代謝をあげる簡単な方法

代謝をあげる方法はいろいろなところで、さまざまに言われています。ですが先に書いたように代謝のメカニズムは複雑です。個体差(年齢、性別、体重、健康度、遺伝子etc)、食べているもの、活動状況、環境(住んでいる場所)などに影響されます。

ですから、これをやれば、必ず代謝があがる、という万人向けの方法はないと思います。

もちろん運動して筋肉を増やせば、基礎代謝はあがるでしょう。ですが、後述しますが、運動にしても、長時間、疲れる運動をすると、その後体がエネルギーをたくわえる方向に動きます。

ではその長時間とはどのぐらいなのか、疲れる運動とは具体的にどんな運動なのか、と言われても、明確に定義することはできません。

そこで、代謝をあげるためには、代謝を安定させる、という考え方をしたほうがいいのではないでしょうか?

代謝を安定させるためにすべきことは、健康にいい生活です。

以下の方法をおすすめします。

1.睡眠をしっかりとる

当然のことながら、起きているときより、寝ているときのほうが消費カロリーは少ないです。15%ぐらい落ちます。

だから、やせたい人は、「夜は、寝ないでおこう」と思うかもしれません。しかしこれは逆効果です。睡眠不足だと、ホルモンバランスがくずれるし、ストレスが増えるし、食欲も増えます。

詳しくはこちら⇒睡眠不足はとっても危ない。寝足りないと起きる5つの弊害

最近のリサーチでは、夜しっかり寝ないと、代謝量が40%落ちるという結果が出ています。

夜はしっかり寝たほうがいいのです。

2.ストレスレベルを下げる

ストレスホルモンであるコルチゾールがたくさん分泌されると、代謝機能が損なわれ、いつもよりカロリーを消費するのに時間がかかります。

ストレスが多いと、食べ過ぎてしまいますので、その意味でもよくないですね。人によっては、物が食べられなくなりますが、必要な栄養を取らなければ、そもそも、代謝が始まりません。

できるだけストレスを感じないように心がけてください。

ストレスを感じないために、原因を取り除くことをおすすめします⇒イライラには理由がある。ストレスをおこす7つのものを知り、自分で取り除こう。

3.高脂肪の食べ物と砂糖は控える

高脂肪のもの(揚げ物など)や糖分の多いもの(スイーツなど)を習慣的に食べていると、余計なカロリーは脂肪として蓄えられます。これは誰でも知っていますね。

これが極端になると、通常なら、脂肪や糖分はカロリーに代わるのに、酵素がうまく働かなくなり、ますます脂肪として蓄えられていきます。

これは、家の中にガラクタがたまりすぎて機能不全に陥るのと同じようなものです。

4.水分をしっかり摂る

水を飲むと、カロリーの燃焼が促進されます。また水を飲むとおなかがいっぱいになるので、余計な物を食べることも防げます。

水をたくさん飲む方法⇒水を飲む習慣をつける5つの方法。こうすればたくさん水が飲める。

「やせたいから」と言って、ダイエットコークを飲む人がいますが(私の夫もそうです)、実はダイエットコークを毎日のように飲んでいると、その後10年以内に、太る確率が飲まない人に比べて、上昇するそうです。

ダイエット飲料に含まれている人工甘味料が、からだの糖分を分解する機能を損ない、正常な代謝が行われなくなるから、というのが専門家の説明です。

5.短い運動をまめにする

運動すると代謝があがるということは、誰でも知っています。ただ、運動の仕方にコツがあります。

激しい運動を長くするより、10分ぐらいの短い運動を日に3回か4回したほうが、代謝があがります。

長時間運動すると、そのあと、体が使いすぎたカロリーを取り戻そうとして、カロリーをためこむ方向に行きます。つまり、カロリーを消費しようとしないのです。

これは、短期間の過激なダイエットをすると、体が省エネ方向になるのと同じ理屈です。

ずっと座りっぱなしで仕事をしている人は、4時間おきぐらいに、ストレッチとや筋トレをするといいですね。
~~~~
スパイシーな物や緑茶は代謝を上げる食べ物だと考えられています。タンパク質も必要です。代謝を上げるサプリもあります。

しかし、一番いいのは、体が必要だと思う代謝活動を邪魔しないことだと思います。ダイエットもそうですが、あまりいろいろなことをやりすぎず、体にまかせておいたほうが、代謝は正常になり、健康で暮らせるのではないでしょうか?





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