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いつまでも、心身ともに若々しく暮らす方法を模索するアンチエインジングシリーズ。今回は先週の続きです。若返りホルモンをできるだけたくさん出すにはどうしたらいいのか、お伝えします。
成長ホルモンがポイント
成長ホルモン(HGH)が出ていると、若くいられるのではないか、とみられています。成長ホルモンはいろいろな働きをしていますが、細胞の修復作用を促す点で若返りに大きくかかわってきます。
実は、成長ホルモンが本当に若返りに役立つのか、疑問を投げかけている専門家もいます。
そういう意見があっても当然だと思います。
たった1つの栄養素や、ホルモンを取り出して、人のからだのメカニズムを語ることはできないですよね。すべてが、複雑に相互作用しあって、生命の営みが行われています。
人体のメカニズムは神秘的とも言えるほど絶妙なので、黒白つけられるものではないのです。
とは言うものの、今のところ、一般に、成長ホルモンの分泌を促すと、わりと若々しい状態でいられる、とされています。
年をとると、成長ホルモンの分泌は減りますが、必要以上に減ってしまうのは、何も年齢のせいだけではありません。
若さを保つ食べ物の記事でも書いたように、人によって老化が早い人と、遅い人がいるのは、生活習慣の影響が大きいのです。
アンチエイジング効果のある食べ物の記事⇒きれいな肌を保ちたいなら。続・アンチエイジング効果のある食品、4つ
生活習慣を整えて、無理のない形で成長ホルモンのバランスを整えることは不可能ではありません。
☆成長ホルモンの分泌を促す5つの方法☆
1.質のよい睡眠を充分とる
成長ホルモンは寝ているあいだに脳から分泌されます。ダメージを受けた細胞の修復は夜行われているのです。
だから、睡眠不足だと、翌日、顔色がさえないし、肌もぴかぴかとはいきません。
特に遅寝早起きは最悪です。
最近、朝活が流行っていて、頑張る人は朝早く起きようとします。私も以前は、極端な朝活しようと思っていました。
『朝2時起きで、なんでもできる!』『「朝4時起き」で、すべてがうまく周りだす!』など、早起きをすすめる本もたくさん出ています。
私も3時起きをしていたことがありますが、昼間のパフォーマンスが落ちました。最近は4時半から6時の間に起きています。夏時間に変わったばかりなので、ちょっと起きるのが遅めです。
早起きしてがんばると、達成感を感じられますが、からだはやはり疲れていると思います。若いうちはいいかもしれませんが。
睡眠不足の弊害は成長ホルモンの減少だけではありません⇒睡眠不足はとっても危ない。寝足りないと起きる5つの弊害
3番でふれますが、睡眠不足だと、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌も増えます。夜は9時~10時ぐらいには寝て、8時間前後は眠ったほうがいいと思います。
「寝てる時間がもったいない」と言う人が多いのですが、たくさんのことをやろうとせずに、自分にとって大切な少しのことだけに集中し、精度をあげるほうがいいのではないでしょうか?
2.砂糖を摂らない
砂糖を取ると血糖値があがるので、インスリンが出ます。
インスリンのおもな働きは、糖質(ブドウ糖)、脂肪、タンパク質などを体内の細胞に貯蔵するように指示すること。
成長ホルモンは、血中にインスリンが少ないときに出るようになっています。成長ホルモンはインスリンと逆で、血糖値を上昇させようとします。インスリンが糖をため込もうとするのを抑制し、もっと糖を燃やす方向に持っていくのです。
今、少食、粗食、食べない健康法が流行っています。血糖値が低いほうが成長ホルモンが出るからでしょうね。
甘いものを食べると、不自然に血糖値が上昇するので、甘いお菓子をひかえるのは健康全般にメリットがあります。
砂糖の害⇒砂糖の害について書いた記事のまとめ
もちろん炭水化物、特にすぐに血糖値をあげてしまう精製しすぎた小麦粉(粉物)の摂り過ぎもよくありません。
若返りの鍵を握るホルモンとは?⇒若さを保つのに重要な4つのホルモン。女性ホルモンだけが大事なのではない
そもそもホルモンって何?という方はこちらをどうぞ⇒知っているようで知らない、ホルモンとは何?わかりやすく解説しました
3.ストレスを感じないようにする
ストレスを感じるとストレスホルモンであるコルチゾールが出ます。
コルチゾールは、成長ホルモンの分泌を阻害してしまう物質を出すので、いつもストレスにさらされていると、心はもちろん疲れますが、肉体的にも疲れてしまいます。
「ストレスを感じるな」と言われても難しいのですが、不要なストレスの元を取り去ることはできます。
たとえば、ガラクタがあふれてくしゃくしゃな部屋、ほしいものがさっと取り出せない暮らし、いつもいつも忙しい毎日、買い物しすぎてクレジットカードの返済に苦しい日々、お金の心配が絶えない生活、こういう状態は、自分次第である程度改善できます。
特にガラクタを取り去ること(断捨離)は思ったより簡単です。
そのまま流されてしまうのではなく、少しずつ改善する方向に持っていくことが、若々しさを保つのにつながります。
ストレスについては、いくつか記事を書いていますが、ここでは2つだけ紹介します。
4.運動、特に短時間のワークアウトをする
成長ホルモンの分泌を促す運動は、長時間の有酸素運動ではなく、短時間、筋肉にガガッと負荷をかける運動である、と言われています。
バーストトレーニング(burst training)という名前がついています。正式な名前は、ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング(high intensity interval training)です。
burst は「燃焼」intensity は「激しさ、強烈さ」です。
たとえば、こんな感じ。
※YouTubeで見る方はこちらから⇒【効果的なワークアウトで最高の健康を手に入れる!(バースト・トレーニング)】
最初ちょっとウォーミングアップ。そのあと30秒ぐらい全力疾走かそれに近い感じで運動。休憩(1分ぐらい?休憩といっても少しは動いています)、また30秒走る。休憩。これを4、5セットやればいいのです。
時間は15分前後でしょうか?
この人は走っていますが、スクワットでもいいし、縄跳び(二重跳びとか)、もも上げでもいいです。脚の筋肉を使う運動がよいです。
もちろん、ジムでマシンを使う運動でもいいです。ジムに行ったことがないので、どんな運動があるのか知りませんが。
ジムに行かなくても、外で全力疾走して、歩いて、また全力疾走なんてのでもいいでしょう。人が見てるとちょっと恥ずかしい気がしますが。
全力疾走したあとの休憩時間(歩いているとき)に、こわれた筋肉を修復するために成長ホルモンが出ます。
私のいつものジョギングコースの帰り道に、すごく急な木製の階段がありまして、これをタッタタッタと登るだけで、よれよれになるので、これが充分ハイインテンシティではないかと思っています。
とにかく短時間にガッと筋肉や心臓に負荷をかけて、長時間はやらない運動です。けっこう負荷がかかるので、運動慣れしてない人や、持病がある人は医者と自分の体に相談しながらやってください。
運動も流行りすたりがありますよね。
たぶんいろいろな運動をやるのがいいのだと思います。そして、やり過ぎないということが重要です。有酸素運動や、激しい運動をやりすぎると酸素を燃やすので、酸化が増えて、老化します。
もちろん、一番悪いのは何も運動しないことです。
5.寝る2時間前からは何も食べない
食事に関しては、いわゆる一般的にヘルシーな食事。1番に書いたようにすぐに血糖値をあげるものは控えて、良質なタンパク質と野菜を食べておくのがよいです。
さらに寝る直前には食べないでください。
睡眠中に成長ホルモンが分泌されますが、特に、寝てすぐにたくさん出ます。眠りに入って、最初のノンレム睡眠のときに出るとのこと。
ノンレム睡眠は深い睡眠です。寝ると最初はうとうとと半分起きていて、そのうちぐっすり寝ますよね。このぐっすり寝ているときが、ノンレムです。
このときに血糖値があがっていると、1番に書いたように、インスリンが出ているので、成長ホルモンがうまく出ません。
寝始めから空腹であるべきなのです。
昔、お肌のゴールデンタイムは10時から2時とよく言われました。この時間に寝ると成長ホルモンがたっぷり出て、お肌も美しく再生されるというわけですが、直前に血糖値をあげるものを食べていたらあまり意味がないのです。
寝て、わりと早い段階(3時間ぐらい?)に成長ホルモンが多めに出るので、たとえ寝るのが遅くなったとしても、直前に何も食べず、しっかりとノンレム睡眠を確保できていれば大丈夫です。
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最近はホルモン注射や錠剤もありますね。人為的にホルモンを摂取するのは、よく考えてから行ったほうがいいと思います。副作用が心配です。
ホルモンは分泌すべきときに適切な量だけ分泌されるのがベストです。ほんの少しの量で、大きなインパクトがあります。
成長ホルモンの分泌を促す生活は、ほぼ健康を維持する生活と同じですので、なるべく自然な形で出すのがおすすめです。