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断捨離していると、捨てようかどうしようか迷うものが多いと思います。「捨てる」と決断できないものは、その後も何度も、「捨てようか、どうしようか?」と考えることになるでしょう。
できれば、一回で、バシっと決めたいですね。
今回は、優柔不断であれこれ考えすぎて、なかなか決められない人のために、捨てる決断力をつけるヒントを5つお伝えします。
1.グラウンドルールを決めておく
グラウンドルールとは、ある特定の状況、イベント、スポーツなどを行うときの基本ルールです。
私の断捨離のグラウンドルールは
●迷ったら捨てる
●1年使っていないものは捨てる
●2つ以上あるものは1つ捨てる
●あふれていたら捨てる
●自分の人生に貢献していないものは捨てる
●あったことを忘れていたものは捨てる
など。
このように、自分ルールを決めておくと、捨てようか、取っておこうか迷ったときに、ルールを適用するだけで決められます。
上記以外にも、
●もう用が済んだものは捨てる
●有効期限や賞味期限を過ぎているものは捨てる
●無料でもらった物は捨てる
など決めて、ノートに書き、それを見ながら判断していけばいいでしょう。
グラウンドルールを決めておいても、「う~ん、でもこれは例外だ」と思うものも出てきます。
しかし、ルールがあるほうが、ない時より、格段にうまく捨てられます。
2.捨てるメリットとデメリットを比較する
捨てようか、手元に置こうか迷うとき、何分も頭の中でぐるぐる考えないほうがいいです。紙に、自分の考えを書き出して、自分の考えを明確にして、判断してみては?
もう誰も弾いていないけど、親の形見で、大切だと思われるピアノを捨てることを迷うケースを例にして、手順を説明します。
ステップ1:白い紙(コピー用紙でもちらしでもノートをちぎったのでも可)とペンなど書くものを用意する。
ステップ2:紙を縦に折り曲げて線をつけ、左側にメリット、右側にデメリットとタイトルを書く
ステップ3:数日かけて、メリット、デメリットを1つずつ書いていく。
たとえば、メリットは
●リビングルームが広くなる
●ピアノの上に物をのせることがなくなるから、ホットスポットが1つ減る
●使ってないものなんだから、捨てれば心が軽くなるんじゃない?
●掃除がラクになる
●ピアノと一緒に、20年放置している楽譜も捨てることができるかも?
デメリット
●こんな大きいものどうやって捨てたらいいの?(これは厳密に言うとデメリットではないのですが、思ったまま書いてください)。
●家のドアから出るの?
●将来ピアノを弾きたいと思ったとき弾けなくなる。
●ピアノを残してくれたお祖母さんに申し訳ないかも。
ブレインダンプと同じ要領で、頭の中から出せるだけ出してください。
ブレインダンプとは?⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
家族がいたら、家族の意見も聞いてみましょう。
ステップ4:決断する
メリット、デメリットを出せるだけ出したら、両方をつきあわせ、自分の理想の暮らしを作り上げるために、どちらの選択をすべきか、決めてください。
これだけしっかり考えて決断すれば、あとで、「ああ、ピアノがあったらよかったかも?」とちらりと思ったとしても、いや、あの時は、自分のベストの決断をしたんだ、という気持ちがあるので、後悔や未練は出にくいです。
3.決断できる人になると決める
「私って優柔不断なのよね」「私って決められない人なんだ」「私って片付けられない人なの」「うじうじ迷うタイプなの」と言えば言うほどそういう人になってしまいます。
断捨離することによって得られる理想の世界を考え、私はこう生きていく、と強い気持ちで進むことは大事です。けれども、これは「自分はこういう人間なんだ」と決めつけることとは違います。
今は優柔不断かもしれませんが、これからもっとしっかり決められる人になることは十分可能です。
優柔不断なのは、単に思考のクセ、つまり習慣です。優柔不断な自分を受け入れたまま生きていくと、当然のことながら、明日も明後日も優柔不断な生き方をするでしょう。
「私は決断力がある」と決めることが、決断力のある人間になるコツです。
「私ってけっこう決められる人なんです」と言ってみてください。
思っていることが実現してしまう話はこちら⇒無礼な人や気が利かない人にいちいちイライラしない3つの方法。 「2.嫌な目に遭うと思ってはいけない」をお読みください。
4.まずい決断をする心配をしない
決められない人は、もしこの決断が間違っていたらどうしよう、とあとあとのことを心配しすぎる人です。
捨てたら、ずっとあとになって、困るかもしれない、というように。
けれども、実際のところ困らないのです。なければないで、なんとかなります。人間はすごく大事な何か(肉親とか)をなくしたあとですら、なんとか気持ちを立てなおして生きているではありませんか。
たかが、物をトラック1台分なくしても、この世が崩壊するわけではありません。
それにどんなできごとにも二面性があります。ベストの決断をした、と思っても、「あ、思ってたのと違うな」ということは必ず出てきます。
この世に完璧な決断というものはなく、常に現時点で最良だと思える決断をするしかないのです。
完璧な決断はない話⇒断捨離中にいちいち迷わない3つの方法 「3.この世に正しい選択などないと知る」をお読みください。
物を捨てるか捨てないかの決断に、そこまで神経質になることもないでしょう。
迷わない状況を作っておくのもおすすめ⇒迷わないようにしておく。それが断捨離を成功させるコツ
5.小さなものを使って決める練習をする
決断力は、決断をすることで培われていきます。「どうも、うまく捨てられない」「決められない」と思う人は、これまで、あまり自分で決めてこなかったのかもしれません。
決めることに失敗しても、自分の人生に長期的なインパクトがなさそうなものから決める練習をしてみましょう。
たとえば、喫茶店に入って、オーダーする時を、いつも「何でもいい」「あなたと同じものにする」と言う傾向がある人は、今後は自分で決めてみます。店の人に「おすすめは何ですか?」と聞いて、おすすめをそのまま注文してしまう人も、自分で考えてオーダーするのです。
3つある選択肢のうち、いちも真ん中を選ぶ傾向のある人は自動的に決めるのではなく、ちゃんと考えて、「こういう理由だから私は竹(松でも梅でもいいですが)を選ぶ」と決めます。
何かを買おうとするとき、レビューを読んで評価のいいものを自動的に選ぶのではなく、とことんリサーチして、自分なりの理由を出して、買うものを選んでください。
とにかく、数日間意識して、あらゆる物を決めるチャンスに、いちいち考えて決めるよう努めてみます。
ふだん、人は、こういう小さなことは、半ば無意識に決めていて、脳の力をもっと大事なことを決めるときのためにセーブしています。
しかし、セーブしすぎて、大事なことが決められなかったら本末転倒です。1週間か2週間、頭が疲れるかもしれませんが、何でもいちいち自分で決めるよう意識してください。
慣れてきたら、小さなものから断捨離開始。前より、捨てる決断がうまくできるようになっていることでしょう。
番外:決断をしない、ということも自分の決断である、と知る
捨てると決められず、不用品がそのままになってしまうのも、実は決断の結果です。この場合、捨てない決断をしているのです。
しかし、これは無意識の決断であり、積極的な決断ではありません。積極的な決断と、無意識の、状況に流されたあげくの決断との違いは、自分でコントロールしているか、ほかのものにコントロールされているかの違いです。
自分でしっかり、「これは捨てる」「これは捨てない」と決めれば、自分が状況をコントロールする力がつきます。
いらない物が家の中にたくさんありすぎるとしたら、これまであまり物ごとを自分で決めてこなかったのかもしれません。自分以外の誰かや何かに自分の持ち物を決めさせていた可能性があります。
自分で決めながら、不用品を断捨離することは、状況に流されてきた自分の暮らしを変えるいいチャンスなのです。
捨てるにしても、捨てないにしても、きっちり自分で決めるクセをつけておくと、だんだん自分の環境を自分で整えることができるようになっていきます。
自分で決めるのがいやで、ほかの人に片付けてもらったり、「筆子さんがこうブログに書いていたから」と人にかこつけて捨てると、「決めるパワー」が身につきません。
捨てる力は、捨てる作業を重ねることで、決める力は、意識的に自分で決めることを繰り返すことでついてきます。
自分で決めながら、不用品を捨てていくと、捨てる力も、決める力もだんだん向上します。それが、自分の部屋や持ち物を自分でコントロールする力、ひいては自分で自分の人生をデザインする力に結びついていくのではないでしょうか?