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ブルーライトはどんなふうに睡眠に影響があるのか、この問題の対処法をお伝えします。
おさらい:ブルーライトって何?
先週、ブルーライトはどんな光なのか書きました。
ポイント:
●ブルーライトは可視光線の中でもっとも波長が短く、エネルギーが強い。
●ブルーライトを使っているテレビ、パソコン、スマホ、タブレットのモニターを長時間見ると目が必要以上に疲れる。
●夜間、浴びすぎるとサーカディアンリズム(体内時計)が狂う。
詳しくは⇒ブルーライトとは?この光の正体とその影響をわかりやすく説明
この記事では、ブルーライトと睡眠の関係についてお伝えします。
結論から書くと、寝る前にブルーライトをあびると、ぐっすり眠れません。自分で実験してみるとわかります。
私の場合、寝る直前までパソコンの画面を見ていたら、寝付きがとても悪くなりました。
通常、私は寝付きはいいほうです。以前、今のように、夜、熱心にブログを書いていなかったころは、ふとんに入って、本でも読もうかな、と本を手に取るといきなり眠くなり1ページも読めませんでした。
しかし寝る直前までパソコンを見ていた日は、横になっても、しばらく覚醒。
そこで、寝る1時間前にはパソコンのスイッチを切るようにしました。最低でも45分前までに。画面の小さいiPhoneは、夕食後は見ません。
すると、またふつうに眠れるようになりました。
私1人のきわめて大雑把な実験結果ですが、個人的に、寝る前にパソコンを見ていると、睡眠の質がさがるのは本当だと思っています。
ブルーライトが睡眠に及ぼす影響
夜間のブルーライトの浴びすぎはサーカディアンリズムを狂わせる
前回の記事で書いたように、ブルーライトは脳を活性化させる光なので、夜間にあびると、サーカディアンリズムが狂います。
サーカディアンリズムは、周囲が明るくなると(日が昇ると)目が覚めて、暗くなると(日が沈むと)眠くなる身体のリズムです。
朝、太陽光線(ブルーライトも入っています)をしっかりあびることは、サーカディアンリズムを整えるのにとても有効です。
夜は、ブルーライトとはお別れして、暗い中でぐっすり寝るのが健康的な生活です。
睡眠の大切さはこちらに書いています⇒見逃しがちな睡眠の7つのメリット。若さを保ちたいなら夜はしっかり寝よう
ブルーライトはメラトニンの分泌を抑える
なぜ、ブルーライトを夜浴びると、サーカディアンリズムがくずれるかというと、ブルーライトがメラトニンの分泌を抑えてしまうからです。
メラトニンは脳の松果体(しょうかたい)と呼ばれる部分から分泌されます。松果体は大脳半球の真ん中にあります。
形が松かさに似ているので「松果体」です。大きさはグリーンピースぐらい。ここでからだのリズムを整えています。
松果体は昔は盲腸のような付属品かと思われていましたが、1960年代にここでメラトニンが作られていることがわかりました。比較的最近のことですね。
松果体はスピリチュアルの世界では「第3の目」と呼ばれたりします。宇宙の波動エネルギーをここで受け取るらしいです。私にはそんな自覚はありませんが。ここを活性化すると何かいいことがあるようです。
ここから出るメラトニンというホルモンは、夜、分泌が増え、睡眠を促す作用があると考えられています。そこで、「睡眠ホルモン」とも呼ばれます。
大人より子供のほうがメラトニンがたくさん分泌されます。子供は大人よりしっかり睡眠をとるべきなのです。
年をとっていくうちに、メラトニンの分泌は減るので、おじいさんやおばあさんはだんだん睡眠時間が減ります。
ブルーライトは数ある光の中でも、メラトニンの分泌を最も抑えてしまうという研究結果が出ています。そこで、夜はブルーライトを発しているものはなるべく見ないほうがいいのです。
具体的には、テレビ、パソコン、スマホ、携帯電話、タブレットなど光る画面を持っているものです。電話やFAXのディスプレイもよくありません。勝手に光っている画面はすべて見るべきではありません。
メラトニンはブルーライトだけでなく、いわゆる光一般に反応するので、部屋の電灯や、街灯もメラトニンレベルに影響があります。
夜間、光でこうこうとした環境の中に長くいると、眠りの質が悪くなるのです。中でも、現代、最も問題になっているのはデジタル機器のバックライトです。
メラトニンの分泌を正常にするためにできること
「夜iPhoneを見ていると、メラトニンがしっかり出ず、眠れませんよ」と聞いても、iPhoneを捨てることができない人がほとんどでしょう。
そこで、夜間、なるべくブルーライトの影響を受けない方法を考えてみました。
1.寝る直前に液晶ディスプレイを見ない
少なくとも寝る1時間前からは、パソコン、スマホ、タブレット、その他光っているもの(バックライトのついているキンドル含む)を見ないようにします。
「キンドルのペーパーホワイト」は大丈夫、などと言われますが、やはり暗い中で見るとまぶしいので私は読まないほうがいいと思います。
メラトニンレベルに作用するのは光全般ですから。読みたいなら、紙の本か、オリジナルのバックライトのないキンドルをおすすめします。とにかく光っているものは見ないほうがいいです。
じゃあ、寝る前に、スタンドライトをつけて本を読むのもやめたほうがいいのか、という問題ですが、メラトニンは寝る直前よりその数時間前から、どれだけ光を浴びたかに関係があるようです。
日没後から寝る前にかけてパソコンなど全くやらない人は、ふつうに電灯をつけて本を読んでも、眠れると思います。
ただ、慢性的に睡眠障害に悩んでいる人は、寝る前に本など読もうとしないほうがいいかも。寝る1時間前から部屋の照明も暗くして、ろうそくの灯りで生活してみてはどうでしょうか。
2.f.lux というソフトをインストールする
f.lux はパソコン画面のブルーライトを抑えてくれるソフトです。
このソフトはパソコンの画面を昼間は明るく、夜は暗く(マイルドな夕焼けみたいな感じ)に自動的に調節してくれるソフトです。
こちらからダウンロードできます。無料です。
f.lux: software to make your life better
英語ですが、Download f.lux という青いボタンを押せばいいです。マックやiPhoneなどにも使えます。ダウンロードするとタスクバーに自動的に入りますので、f.luxのアイコンをクリックして、setting (設定)というところを押して、好きなように設定します。
デフォルトのままでもいいですが、SET YOUR LOCATIONというところで、自分の住んでいる場所に設定しておくと、その場所の日照、日没時間に合わせて、画面の明るさが変わります。
もっと暗くしたり、あるいは1時間だけ、ふつうの明るさにしたりと調節できます。たとえば、映画を見るときなど、ふつうの明るさがいい場合は、設定をさわってください。
iPhoneの場合、アップルのアプリのストアに売っておらず、少し設定が面倒なので、私はiPhoneでは使っていません。もともとiPhoneのヘビーユーザーではないですし。
このソフト、最初は画面が夕焼けみたいなり、違和感感じるかもしれませんが、すぐに慣れます。
そして、これを使い慣れたあと、娘のラップトップをみると、その明るさに衝撃を受けます。だまされたと思って使ってみてください。
3.日没後、琥珀色(べっこう飴の色)のメガネ(ゴーグルタイプ)をかける
実は、これは私はまだ試していないのですが、安いのが見つかったら買ってみます。
北米ではUvex(ウベックス)の保護安全メガネの評判がいいです。
ただ、このメガネ、アメリカのアマゾンでは10ドルしないのに、カナダのアマゾンでは、なぜか今、20ドル以上します。売れているから値段があがったのでしょうか?この値段では買いたくありません。
「このメガネを、寝る2時間前からかけたら、寝つきがよくなった」とか「よく眠れるようになりました」と、レビューに書いている人がたくさんいます。
夜の仕事で、明るい場所にいなければならない人は検討してもいいでしょう。客商売だと、ぎょっとされると思いますが。
4.目にいいものを食べる
これについては、また別に記事にしようと思いますが、目の健康維持にいいと言われるルテインを含む、緑の野菜(ほうれん草やブロッコリーなど)をたくさん食べます。
ブルーベリーが目にいいとうのは通説ですが、本当にいいのかどうかわかりません。しかし抗酸化物質が豊富で、全身が健康になるので、お菓子を食べるなら、ブルーベリーを食べたほうがいいです。
ブルーベリーのこと⇒アンチエイジングならブルーベリーで決まり~8つの美容と健康効果、知っていますか?
5.規則正しい生活をする
私たち人間は、生体なのに人工的なものを生活に取り入れすぎて、不健康になっています。
そこで、なるべくからだにとって負担のかからない、自然な生活をすることをおすすめします。
つまり、夜更かしをせず、朝はふつうに起きて、太陽の光をあびて、体内時計を整える努力をします。
仕事の関係で、できない人も多いかもしれませんが、「できない」と思い込んでいるだけかもしれません。
1度生活リズムを見なおしてみてください。
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「ブルーライトの害」なんてのは嘘で、ブルーライトカットめがねを売るためデマだ、という声もあります。
人々の恐怖をあおって、物を売りつけるマーケティングは確かにあります。しかし、パソコンの画面がまぶしいのは事実ですし、これを夜ギリギリまで見てると、寝付きが悪くなるのも事実です。
ブルーライトが睡眠障害を起こす、というのはわりと最近わかったことです。人々がこんなにスマホやタブレットを使い始めたのがつい最近なのですから、これは当然です。
科学的にはまだ説得力のあるリサーチ結果が出ていないかもしれません。ですが、私個人は、やはり夜遅くまでパソコンやスマホを見ているのは健康には害があると感じています。