古いスーツケース

ミニマリストへの道

その場限りの喜びにではなく、少し先の幸せを追い求める~ミニマリストへの道(8)

今年56歳になる筆子がミニマリストになったいきさつを書いています。前回は、もらった給料のほとんどを服、靴、雑貨、本につぎこんでいた30代のOL筆子が、英会話スクールに行く授業料を捻出するため、浪費をやめたところまで。



少し先にある幸せを手にするための投資

筆子は、英会話スクールの授業がきっかけで、英語の勉強が楽しくなり、物を買わなくなりました。

けれども相変わらずお金はしっかり使っていました。ただし、その対象は服や雑貨ではなく、英会話学校の授業料や英語の本でした。

それは浪費ではなく投資だったと思っています。

前回の記事はこちら⇒浪費と投資の違いとは?~ミニマリストへの道(7)

その投資があとで回収できたかどうかはまた別の話。回収できず、大損をする投資もたくさんありますから。

投資とは将来を見込んでお金や時間、体力などのリソースをつぎこむこと。

筆子にとってはこの「将来を見込んで」というところが、大きなポイントです。つまり、今すぐに見返りや喜びや満足を得るためではないのです。

それまでは、毎日うつうつとして、自分では気づいていませんでしたが、ストレス解消や、日常のうっぷんばらしのために、買い物をしていました。

買った直後はうれしくても、その喜びは長続きしません。すぐにむなしくなって、また何か別のものを買ってしまいます。

ひじょうに刹那的な買い物をして、ガラクタを増やしていたのです。

買う時は楽しくてもその喜びは続かない

物を買うとき、「あ、素敵ね」「あ、これセールで安くなってる」、そんな理由で買っていました。

「それがどうしても必要」だとか、「とことん惚れ込んだから」、という理由では買っていなかったのですよね。

買う前に素敵に見えた物たちも、いったん所有してしまうと、すぐにその魅力を失ってしまいました。衣類は、一応何回かは着てみるのですが。

そうやって買った物の数はいったいどれだけあったことでしょう。

自分の買った品物の数を数え上げたことはありませんが、通販好きで、フェリシモのいろいろな会に入っていましたから、本質的にはいらなかった物を相当たくさん買っていたと思います。

そんなにたくさん買っていたのに、幸せでなかったのは、買った物の中には、筆子の探していたものはなかったということ。

物は幸せを運んではくれないのです。

探す場所を間違えていました。





幸せを探す場所を変えた

英語を学び始めたとき、私は無意識に自分の幸せを別のところで探し始めたのです。

英語の学習にお金を費やすことは、今すぐ何かを手にすることではありません。望む物を手に入れるまでには少し時間がかかります。

それはガーデニングに似ています。種や苗を植えて、自分で少し時間と手間暇かけて育てなければなりません。

水をやったり、日当たりを調節したり、風の強い日は、風が当たらないような工夫をしたり。

先になったら得られるものも楽しみだけど、そうした日々の工夫も楽しいものです。育てる喜びというのは、すぐに手に入る物を買っていては得られないものです。

こんなことは当時の筆子は考えていませんでしたが、新しい楽しみを見つけたので、「もう物はそんなにたくさんはいらない。シンプルに行こう」という気持ちが強くなっていました。

物を得ることに幸せを求めず、少し先の喜びのために工夫するプロセスを楽しむことに、喜びや満足感を感じました。

こうして断捨離リバウンドから無事軌道修正を果し、部屋はまたスッキリしたのです。

ボストンバッグ1つ分の荷物を持って外国へ

カナダに行くときは、できるだけ少ない荷物で行きたかったので、大きなスーツケースではなく、小さな機内持ち込みできるボストンバックを用意しました。

そのボストンバッグに身の回りのどうしても必要な物や、大切な物だけを詰めて、旅立ちました。ちょうど今から、19年前のことです。

このとき筆子は、「必要なものはボストンバッグ1つにおさまる生活」をする予定だったのです。

★この続きはこちら⇒ボストンバッグ1つの生活のはずがなぜこんなふうに?~ミニマリストへの道(9)

物を買って得られる喜びは一瞬にすぎない、ということは、今の若者の多くは気づいているかもしれませんね。

筆子の世代の人はそういう考え方をする人は少ないかもしれません。でも、よく考えればわかることです。もし物を買ったときに得られる幸せが長続きするのであれば、そんなにどんどん買い物をしなくてもすむはずです。

物を買うことで生きる喜びを得ているのだとしたら、死ぬまで消費し続けることになり、お金はいくらあっても足りないでしょう。そして、心が豊かな幸せは得られないのです。

私はこんな簡単なことに気づくのに、ずいぶんたくさんのお金を使ってしまいました。





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