シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

夫が絶対捨てない物と、捨てない理由:ミニマリストへの道(87)


「ミニマリストへの道」の記事では、このところ、引越し前に捨てた物を紹介していました。

本日は趣向を変えて、捨てない暮らしを追求しているかに見える、私の夫が捨てなかった物を紹介します。

いずれも私にはゴミに見えたので、それとなく捨ててはどうかと言ってみましたが彼は捨てませんでした。

なぜ、人は捨てないことを選ぶのか?その理由も聞いてみましたので、私の考察と合わせて紹介します。

さすがの夫も引越し前は多少は捨てていたようだ

引越しする前、私は大車輪で物を捨てまくっていましたが、夫もそれなりにたくさん物を捨てたそうです。

少なくとも、そう本人は言いました。

しかし、もともとの物の数が多いせいか夫の物はまだまだたくさんありました。

私の夫は別に片付けられない人ではありません。わりと几帳面に、こまごまとしたものを箱や袋に入れています。けれども人間には管理できる物の数に限界があるため、自分で何をどこにしまったのか覚えきれていません。

夫に、「~を貸して」と頼み、すっと出てきたことなんてまずありません。

いくらきっちり片付けてもやはり物が多すぎると、アクセスしにくくなるのです。

そのことは本人もわかっており、引越しを整理整頓のチャンスととらえ、少しずつ捨てていたようです。

ですが、「どうしてこんな物、引越し先に持っていくかなあ?わざわざ苦労を抱え込むことになるのに」と思うものをいくつも新しい住処に移動させました。

そのような夫の捨てなかった物の中から2つだけ紹介します。

四半世紀前のスキーを捨てない夫

夫は25年以上前(あるいはもっと前)に買って、最低でも18年は使っていないスキーを捨てませんでした。これは、2年前の引越しの時点での話です。その後2年以上たったので、20年使っていないスキーです。

実は、夫がスキーを持っているなんて、私は全く知りませんでした。

ずっと物置きになっていたガレージに置きっぱなしだったようです。

私がこのスキーの存在を知ったのは、段ボール箱に入れた不用品をたくさん寄付したとき、夫が、スキーを捨てようかどうかちょっと迷っていたからです。

不用品を大量に寄付した話⇒ダンボール47箱の不用品を寄付した話:ミニマリストへの道(82)

「何年も使っていない物は即捨てるべき」と考える私は、「せっかく不用品を取りにきてくれるんだから、その古いスキーも出したら?」と言ってみました。

ただでさえスキーの板は大きいから邪魔になります。

しかし、夫は捨てませんでした。

その理由は以下のとおり。

1.自分には古く見えない。

2.もし雪が大量に降って積もったら、スキーで移動するしかない。だから必要。

20年近く使っていないスキーの板は、古く見えるとか見えないとかには関係なく、確実にしっかり古いと思います。ところが、本人の心の中ではまだピカピカの新品らしいのです。

突然の大量の降雪に備える、というのもあまり現実的な話ではありません。私は1996年の春、カナダにやってきましたが、そんな降雪、一度も体験したことはないのです。

そもそもここは山間部ではなく、一応、街(都市とも言える)です。

スキーでしか移動できないほどの雪の量って、いったいどのぐらいなのか。一晩に2メートルぐらい積もるときでしょうか。でもそんなに一気に振ったら、ドアが開かないと思うんですよね。

それに地球温暖化のせいか、積もる雪の量は年々少なくなっています。

そんな考えが頭に浮かびましたが、夫にこんなことを言っても埒が明かないので、黙っていました。

35年前の帽子を捨てない夫

なぜ捨てないのか不思議だった物。次は帽子です。

スポーツバッグ

夫のコレクションが入ったバッグ。

写真にある黒いものは夫のスポーツバッグです。大きさがわかるように、私が愛用していたボールペン(コクヨのパワーフィット)を上に置いてみましたが、見えるでしょうか?

スポーツバッグの大きさは、幅80センチ、高さ35センチ、奥行き35センチぐらいです。見た目、すごく大きいし、重かったです。

中身は夫の帽子のコレクションや、その他の冬の防寒グッズ。他人のバッグなので、中を開けてみたことはありませんが、夫が自分の帽子のコレクションを娘に見せているところを目撃しました。

娘は夫がバッグから出した帽子をいちいちかぶって、iPhoneで自分撮り。あとでフェイスブックにのせるのかもしれません。荷造りがほとんど進んでなくて、忙しい時に、余裕のある人達なのです。

居間

私が荷造りしていた場所(居間)。

私はあくせく荷造りしながら、帽子ではしゃぐ2人を横目で見ていました。

するとバッグから帽子が出てくる、出てくる。

ニットの帽子、ロシア人がかぶるような毛皮(本物かどうかは不明)の帽子、綿のサファリハット、野球帽、また野球帽、また野球帽。

夫が野球帽を集めていることは薄々気づいていましたが、こんなにあるとは知りませんでした。あまりに野球帽が多いので、

「そんなに帽子ばかり溜め込んでどうするの?」と思わず聞いてしまいました。

「マイナス40度のとき、このスポーツバッグからさっと取り出して、温かくするんだ」

マイナス40度と言われても。今まで、私が体験した一番低い気温はマイナス34度あたりです。どちらかというと年々暖かくなっているのに、そんな気温になるのでしょうか。

「それにしてもそんなに帽子いらないでしょ。一度に5個も10個もまとめてかぶることできるわけ?」

「・・・・」

「このバッグの中身、さっきS(娘)がファッション・ショーするまでほとんど何年もさわってなかった帽子ばかりなんでしょ?(捨てなさいよ)」

「…う~ん、帽子は、男性にとって、女性の靴と同じようなものなんだよ」

「え?女性の靴?私、靴4足しか持ってないよ

「・・・・」

こんな会話をしながら、捨てるよう軽く促してみましたが、このバッグもそのまま引越し先に持ち込まれました。

もちろん、引っ越してから氷点下40度になった日はありません。

すごく寒い日、夫は耳当てがついている帽子をかぶって出勤することもありますが、ほかの帽子はバッグに入ったままです。

あのスポーツバッグには、なぜか子供用の新品のニット帽もありました。

理解不能ですが、「帽子として活躍することは全くなくても、夫にとっては愛着のあるコレクション」だと思うことにしました。

実際、私自身も全く使っていなかったものを何年もたくさん持っていたことがあります⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました

☆このシリーズを最初から読む方はこちらから⇒何度も失敗したけど、今も前を見て進んでいます~「ミニマリストへの道」のまとめ(1)

なぜ人はもういらない物を捨てないのか?

スキーで通勤するとか、厳寒の日にこの帽子をかぶるというのは、夫の捨てない言い訳にすぎず、捨てない本当の理由ではありません。

たぶん捨てない本当の理由は本人にもわからないと思います。どうしても捨てる気になれないだけなのです。

以前は、「ゴミはさっさと捨ててほしいものだ」と考えたこともありましたが、最近は自分のことに意識を向けているせいか、あまり気にならなくなりました。

ふだんはこんなことを心がけています⇒家族のガラクタが邪魔。そんな時平和的に断捨離を進める5つの方法

私が物を捨てられなかった理由は、「いつか使うときがあるかもしれないから」でした。

活用せずに捨てるとすごくもったいない気がしていたのです。だから、使わない物を持っているほうが、ずっともったいないことなんだ、と気づいたら、さっさと不用品を捨てられるようになりました。

使える物でも使わずに持っていたらもったいない話⇒「使える物を捨てるのはもったいない」こう思うからいつまでも片付かない。

夫が物を捨てないのも、この「もったいないと思う気持ち」があると思います。

それと、物を持っていれば、安心できるというのもあるでしょう。物を捨てることは、変化を意味します。人は変化するのが嫌いですから。

実際はよけいな物を持っていると、自分の仕事が増えて面倒なことになりますが、そういうことは苦にならないようです。

物をたくさん持っていると自己評価があがるのかもしれません。自己評価とは自分で自分の価値を決めることですが、自分の価値が持ち物と密接につながっているのです。

私は持ち物と自分の価値はたいして関係ないと考えていますが、夫にとっては、大事なのかもしれません。

自己評価を決めるとき、自分の容貌やファッション、人からの賞賛が大事な人がいるように、夫にとっては古い帽子が入ったスポーツバッグが、自分のことをよく思うために大切なのです。

推測にすぎませんが。

そう考えると、物がないほうが、本当の自分に近づける気がします。夫のスポーツバッグを見て、私がますます断捨離に精を出したのは言うまでもありません。

このシリーズを最初から読む方はこちらから⇒なぜ私は断捨離をしてミニマリストになったのか?(1)~物がたくさんあっても幸せではなかった

この続きはこちら⇒持ちすぎてるストックを捨てたら快適なシンプル生活に:ミニマリストへの道(88)

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この家に引っ越してきて2年半。相変わらず、夫の古い物を入れた箱がキッチンに置いてあります。

去年の暮れ、いくつかの雑誌の取材を受けたとき、「筆子さんの家の写真を送ってください」と言われて困りました。

とても、ほかのミニマリストのようなスッキリとしたおしゃれなインテリアではないからです。


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