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インスグラムで可愛いものを見るとつい買ってしまう。しかし買っただけで満足してガラクタになる。インスタグラムは見ないほうがいいか、という質問をいただきました。
当然です。私なら即、退会(アカウント完全削除か一時停止)します。
この記事では、いかにSNS (Facebookやインスタグラム)によって、無駄遣いが増えてしまうのか、その理由詳しくお伝えします。
心当たりのある方は、目を覚ましていただければ、と思います。
インスタグラムとは?
Instagram (インスタグラム。略してインスタ)とは、スマホから写真を投稿して共有するソーシャルネットワークサービスです。
画像を投稿するさい、簡単に編集できます。
ほかのSNSと同様、任意の人をフォローすると、自分のタイムラインにその人が投稿した写真が並びます。
気にいった写真があれば、「いいね」したり、コメントをつけたりできます。
TwitterやFacebookと連携することも簡単にできます。
10代や20代の若者中心に人気のあるインスタグラムですが、最近は、30代より上の中高年世代も参入する人が多いです。
インスタグラムで注目を集める写真を投稿し、たくさんのフォロワーを持っている人は「インスタグラマー」と呼ばれます。
インスタと似たような、画像を投稿するSNSにPinterest(ピンタレスト)というのがあり、北米で人気ですが、日本では広がっていません。
では、なぜSNSを見ると、お金を使ってしまうのか、6つの理由をお伝えします。
1.人の持っている物が欲しくなる
インスタで一番問題なのは、人が買っているもの、使っているものが欲しくなってしまうことです。他人の消費行動に強い影響を受けるのです。
人間は他人を真似する生き物。子供は大人の真似をしながら成長しますし、他人の行動を真似るのは、人間としてごく自然なことです。
喫茶店やレストランに入ったとき、注文に迷うと隣の人がおいしそうに食べているものを欲しくなることってよくあります。本屋や雑貨屋さんでは、たまたまそばにいた人が手にとったり、買った品物が気になるものです。
SNSでもこれと同じことが起きています。
インスタグラムやFacebookでは人の消費行動がつまびらかにされています。
「きのう恵比寿のAという店で、こんなおしゃれなサンドイッチ食べました」と誰かがおいしそうな写真を投稿したら、自分も食べたいとか、行きたいと思いませんか?
インスタグラムは特に女性のユーザーが多いです。
彼女たちに人気なのは、洋服(こんなかわいい服買ったよ。きょうのコーデはこれ)と食品(これ安くておいしい)関連であり、実際、インスタで、ある投稿を見たあと、同じもの購入したり、そのままスマホで探すことは決してめずらしいことではありません。
ファッションの画像を見ると、多くの人が、真似したいと思い、実際真似するのです。つまり買います。
こちらの記事によりますと、インスタで自分が見たファッションアイテムを欲しいと思った人が、67%もいます⇒女性に影響力高いInstagram投稿は衣・食関連/食の投稿見た4割が購入経験有【トレンダーズ調査】:MarkeZine(マーケジン) この調査h20代~40代の女性のインスタ利用者500名を対象にしたものです。
特に日本女性は、人と違う個性的なものではなく、今ちまたで流行しているものを欲しがる傾向があります。AさんもBさんもCさんも、同じようなものを写真にのせており、自分も欲しくなってしまうのです。
2.画像が強く感情を揺り動かす
インスタグラムは写真のサイトであり、その写真が購買意欲をそそります。
写真は、ぱっと見ただけで、さっとイメージが脳に焼き付きます。そこに理屈はありません。
文章は文字を読んで、言葉を1つ1つ脳内で理解しなければなりません。情報を伝達するという点では写真に比べるとかなりまだるっこしいです。
しかも、読んでいるつもりなのに、読み終わったあと、何も残っていない、ということがしばしばあります。
ところが、写真は一目見ればそれこそ、一目瞭然です。もともと人は自分が見たものに、強い影響を受けています。
当ブログでは、よけいな物を断捨離して、少ない物で暮らすメリットを毎日のように文章にしたためておりますが、人によっては、そんなまだるっこしい記事を読むより、インスタでミニマリストの部屋を見るほうが、よっぽど腑に落ちるかもしれません。
文章よりも画像のほうが人の感情を、即座にしかも強く揺り動かすのです。
インスタを利用する人は、きれいな写真を楽しみたい、と思っています。きれいな写真を見ているうちに、自分の脳内で妄想がふくらみ、その世界を再現してくれそうな物を買うのです。
人は広告は嫌いなので、広告とわかりきっているものは、警戒して見ています。ですがそれが普通の人の、さりげない日常の一コマなら、「あら、いいわね。私もこんなのがほしい」と簡単に思います。
しかし、Facebookやインスタにのっている写真が、それを投稿した人のいつもの日常の一コマであるか、というとそうも言えないでしょう。
程度の差こそあれ、嘘の写真を投稿する人たちはたくさんいます。というわけで3番に行きます。
3.人の目を気にして物を買う(他人軸な生活)
一口にインスタグラムを利用しているといっても、ひんぱんに投稿する人と、自分で投稿する頻度は少ないがひたすら人の写真を見ている人と、その中間ぐらいの人がいます。
ひたすら人の写真を見ている人も、写真の影響でよけいな物を買ってしまいますが、ひんぱんに投稿する人は写真にのせるために、物を買うようになります。自分の暮らしの目的がだんだん、インスタグラムにおしゃれでかわいい写真をのせることになってしまうのです。
文章でフィクションを書くのに物は必要ありませんが、写真ならば被写体が必要です。
「こんなの持っていると、みんなに素敵って思われそう。たくさんいいねがつきそう。フォロワーが集まりそう」。そんな動機で、自分が欲しいわけでもないのに、単なるインスタ受けのために、いらない物を買ってしまうことがあるのではないでしょうか?
自分は好きでもないのに、そこそこ世間(インスタグラムの世界)で受けそうなものを所有してしまうのです。
自分の洋服の写真を投稿している人は、貧乏自慢しているわけではないので、次々と新しい洋服や、コーディネートのスパイスアップのための小物を買っても不思議はありません。
見栄を貼っているとどんどんお金が減る話⇒見栄っ張りをやめて身の丈に合った暮らしをする6つのヒント。
4.人と比べる底なし沼に入り込む
SNSがなかった時代、もしくはインターネットがなかった時代は、人が自分を誰かと比べるとき、その対象はとても限られていました。
親兄弟、親戚、近所の人、学校や職場の友だち。このぐらいではないでしょうか?
テレビや雑誌では芸能人がきらきら輝いていましたが、昔の芸能人は、今と違って銀幕のスターというか、自分とは違う世界に住む人たちでしたから、比較の対象ではありません。
しかし現代のSNSのタイムラインは、それこそ何人も自分と似たような境遇にいると思われる人たちの日常が流れてきます。
ただの日常ではありません。あそこに旅行した、こんなDIYをした、こんなこと勉強している、こんな物買いました、こんな集まりに行きました、こんなおしゃれをしています、こんな人に会いました。こうしたポジティブな報告写真(自慢とも言う)で埋め尽くされています。
人と自分を比べることが多い人は、こんなのを見ていたら確実に落ち込みます。
比べすぎて孤独になるケースはこちら⇒SNS依存に注意。FOMO(フォーモー:取り残される不安)を捨てる方法
もともと人は、他人と同じようにしたい、追いつきたいという気持ちがあり、これがよけいな買い物を増やしています。
SNSをやっていると、追いつきたい人が後から後から出てくるので、自分軸がぐらついている人は、巻き込まれないように気をつけたほうがいいです。
5.セレブの真似をしてクレジットカードを使いすぎる
芸能人の中にもインスタの愛好者はたくさんいます。実際、フォロワーが多いのは、芸能人に代表される、もともとセレブな人たちです。
セレブとは英語のcelebrity(著名人、名声という意味)から来た言葉で、広く世間で注目を集めている人や裕福な人のこと。
セレブは、わりといい物、おしゃれな物、可愛い物、素敵な物を持っており(タイアップ品の可能性はある)、そういう物を写真におさめ投稿します。
今のセレブは昔とくらべて、庶民にとって身近な人々です。SNSでやりとりをすることだってできなくもありません。自分もそうなりたいと思っている人はたくさんいます。
しかし、セレブとは、一般庶民みたいな生活をしていないからセレブなのであり、たいてい金持ちです。庶民な自分には手が届かない物がたくさん写真に登場します。
しかし欲しくなってしまったので、クレジットカードで買ってしまいます。カードがあれば、とりあえず買えますから。
クレジットカードは貧乏生活への道先案内人⇒クレジットカードを使うとお金を使いすぎてしまう5つの理由
インスタで見たセレブの写真に影響を受けた買い物が、家計を圧迫している可能性は充分あります。
先程も書きましたが、影響力のあるセレブにはタイアップの話が持ち込まれるので、セレブの投稿写真に移っているからといって、その人が本当に使っているものとは限りません。
6.インスタグラムの広告に影響を受ける
インスタグラムはほかのSNSと同じで広告が出てきます。この広告に影響を受けて買い物をしてしまうことだってもちろんあります。
インスタは2010年にできたサービスですが、2012年にFacebookが10億円で買収しました。Facebookの狙いは、インスタグラムから写真共有のノウハウを学ぶことです。
同時に、商売にならないものを買うわけはなく、Facebookの技術者やらマーケッターやらが、Instagramの収益化を底上げするもくろみもあります。
よってインスタグラムが採用している広告のシステムはFacebookと似ています。
今、若者が集っている場所はSNSなので、すべての企業が、SNSでのマーケティングに大きな投資をしているのは周知の事実です。こちらの動画でも、その話が出てきました⇒ジャンクフードの宣伝から子供たちを守るには?(TED)
今でもテレビで流す広告のほうが圧倒的に物を売る力は強いです。そもそもネットをやっている人よりテレビを見ている人のほうが多いですから。
ですが、売り手側にとってインターネットの広告にはテレビとは違ったメリットがあります。テレビでは不特定多数向けのCMになりますが、インターネットではある程度ターゲットを絞ることができます。
広告の影響力が大きいことは先日も記事にしました⇒お金を貯めてガラクタを減らす。広告にのせられてうっかり買物をしない5つの方法。
SNSは無料で参加できるし、家族や友だちと情報や画像を簡単にシェアできる楽しいサービスです。
しかし、何も意識せずにぼーっと使っていると、SNSのおかげで余計なお金を使ってしまうのです。
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私にメールで相談してきた方には、退会をおすすめしましたが、それが無理なら、1ヶ月間だけインスタ断ちをするといいかもしれません。
心身が健康になります。
それもやりたくないなら、節約の定番ですが、以下のことを心がけてください。
・物を買う前に、「これはウォンツなのニーズなの?」としっかり見極める。
ウォンツとニーズについて⇒ミニマリスト的節約術の極意は、「必要なもの」と「欲しいもの」をしっかり分けること
・予算をしっかり立てておく。
・お金を貯める長期的なゴールを考えてみる。
・買い物する前に、ほかのことにお金を使ったほうが、自分の人生がよくなるのではないかと、立ち止まって考えてみる。
こうしたお金を貯めるマインドセットを持った上で、インスタグラムを楽しんでください。