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お母さんが強迫性障害らしく、物を捨てないため、自宅がゴミ屋敷になっている。
こんな悩みにアドバイスした記事の感想を、読者のジェシカさんからいただきました。
ジェシカさんのお母さんも強迫性障害で、実家は物だらけだそうです。
今回はこのお便りと、物の多い実家で片付けをがんばっているひろさんのお便りを紹介します。
まず、ジェシカさんのお便りから。小見出しは私が入れました。
10数年ぶりに実家で暮らし始めました
件名:2/10の記事を読んでの感想です。
いつも楽しく記事を読ませていただいております。
2月10日の、母が物を捨てないので、自宅がゴミ屋敷です。どうしたらいいんでしょう?←質問の回答。
Aさんからのメールの記事を読んで、我が家とそっくりで、他人事には思えなくて、こうして送らせていただきます。
私の母も物を捨てない
私の母も強迫性障害を患い、片付けや家事が苦手です。
家の中も物にあふれてゴミだらけだし、賞味期限が切れた食べ物もたくさんあります!
そんな家が嫌で18歳のころ家を出たのですが、去年の秋に10数年ぶりに戻ってきました。
心境の変化としては、あまりにも父や母がお風呂に入りたがらないことや食事もおろそかにしていることが切なく感じたからです。
私にできることがあれば、行動したいと思ったので、仕事を辞めて実家に戻り、家族と暮らし始めました。
子どもの頃はわからなかったけれど、一緒に生活してみて思ったことは、母自身も、生活や家の中をどうにかしたいとは思っているけれど、どうしたらいいか分からないんだなということです。
一緒に片付けてみた
私が試しにお味噌汁を毎食作って出してみたところ、最初のうちは「これ何が入ってるの?」「味噌汁なんて飲まなくて良くない?」と文句たらたらでしたが、今では、「美味しい。私これ好き。」と食べてくれるし、
片付けに関しても「今日は戸棚の右半分の整頓をしてみるね。」と少しずつやってみたら、私につられてか、「これいらない、あれもいらない」と捨て始めていました。
賞味期限切れの缶詰などは一度私が「なんか食べられそうじゃない?」と開けて食べようとしたところ、「やめて!お腹こわしちゃう!」と言って即ゴミ箱に入れられしまいました。
整理をしていて掃除道具がわんさか出てきたときは、「おかあさん、きれいにしたい気持ちはあるんだね(笑)」と言ったら恥ずかしそうにうなずいていました。
わたしが一緒に住み始めたからといって、まだまだ物は多いし、母の所有する服やバッグは一部屋をしめるほどたくさんあります。
でもそれは母のものなので手を出したことはありません。
実家に戻ってよかった
ただ一緒に住んでみて、母の”買うだけの買い物”が少なくなったし、体調も良くなって病院に行くことも少なくなったみたいです。
私は、父と母の生活を少し変えたいというゴールのために行動してよかったなと思っています。
離れた場所で暮らす両親に気をもむのもやめることができて、私の中ではそれが1番本当に楽になりました。
両親に対する気持ちや自分と向き合うためにも環境を変えてよかったと思っています。
あと話をすることも大切だなと思いました。
片付けを一緒にしているときに、ぼそっと「あんたがいなくて寂しかった。」と言われましたので…(笑)
ジェシカさん、体験談をお寄せいただき、ありがとうございます。
ジェシカさんが、実家に戻ってから、お母さんは前より幸せに暮らしておられるようですね。
よかったです。
強迫性障害や発達障害のせいで、片付けができない人と暮らすときに必要なのは、愛情と忍耐、コミュニケーションでしょうか。
それと、あまり深刻になりすぎないことも重要でしょう。
何もかも、自分の思い通りにしようとすると、自分も、物を片付けない親の世界に入り込み、渦中の人になるから、いま、起きていることを客観的に見たほうがいいですね。
それでは、ジェシカさん、ご自身の生活も楽しみながら、これからもご両親と仲良くお暮らしください。
次は、物がたくさんある実家住まいのひろさんのお便りです。
6年、断捨離してみて思ったこと
件名:断捨離始めてから今年の5月で6年になります
自分の置かれた環境に嫌気がさし、6年前に断捨離を始めました。
最初は自分の着ない服を徹底的に売り、それを2年ぐらい続けて、段ボール10箱分ぐらいリサイクル業者に出しました。
それから、実家暮らしだったので、実家の片付けをするようになりました。
実家の片付けは、4年経った今でも継続中ですが、できる限りのことはしてきたと思います。
読者の方でも、実家暮らしだったり、実家の片付けの必要に迫られている方がいると思います。
実家の片付けはしんどい
正直、実家の片付けは相当しんどいものがあります。
自分の場合は、母親がもうそろそろ60代になり、体力的にも無理ができなくなってきている(ちなみに現在も働いている)ので、あまり無理なことも言えなくなりました。
それでも、車10台分ぐらい、家の中から不要品を母親と一緒に出し、捨てたり、リサイクルショップに持ち込んだりしてきました。
それでも、時々、不用品が引き出しなどの中から出てきては、「また片づけないといけないのか」という風にうんざりすることがあります。
母親は、戦後の生まれで高度経済成長期の人で、そんなに貧しい生活を送っているわけではないですが、それでももったいない精神が強く、大量のタオル等も中々断捨離できないので、何とかそれを消費して回している感じです。
個人的には、使わないタオルは全部売って、ニトリや無印のタオル等に統一したいのですが、それはだいぶ先のことになりそうです。
なかなか捨てない母親
自分たちが着ていた子供服も半分ぐらいは断捨離しましたが、次の孫のためなどといい、中々処分させてくれないので、そこは説得しながら、少しずつ進めていきたいと思います。
食器も、妹が結婚した時に家に持っていきたい等といい、一切使わないのに納戸に入っているのですが、それでもだいぶ食器は減らしたので、これで妥協するしかないのかという感じです。
正直、有名なミニマリストみたいな生活を送るというのは、一部の限られた人にしかできないことだなと思う日々です。
だけど片付けをがんばっている
自分も収集癖があり、服やスニーカーを集めていますが、それでも、もう使わないと判断したものは全部メルカリに出すようにして、それでも売れないときは、リサイクルショップに出すようにしています。
本や雑誌もそこそこあるので、ミニマリストを名乗るのはおこがましいですが、それでもこの6年弱で極力、自分の生活から不要品は排除するようにできたと思います。
実家で断捨離する、実家でミニマリストになるというのは、わかりづらいですが結構大変なことです。下手したら、実家の不用品を断捨離し切ったときには10年が経過するなんてことも普通にあり得ると思います。
ある程度は妥協しないと心身がもたないというのをこの6年間で経験しました。
ひろさん、こんにちは。お便り、ありがとうございます。
このお便りは、2月にいただきましたが、4月にもひろさんからメールをいただきました。そのメールには、
やはり高齢者になると物の執着が強くなっていくのだなと感じます。
論理的に優しく説得しても反発しますし、親の生きた時代は高度経済成長後でバブルも経験したのだから、物に不自由した訳ではないと思うのですが、日本人自体が物を溜め込みがちなのだと思います。
これ以上親に求めるのは酷だと思うので、今年で断捨離生活を終えるようにしたいと思います。
こうありました。
断捨離は、誰かを説得して進めるものではありません。本人に、そうしたい気がない限り、できないので、お母さんのことは、本人にまかせて、ご自身の生活の充実に注力したほうがいいですよ。
自分のものを片付けながら、さりげなくお母さんに情報を提供するのもおすすめです。
去年、ムックを発売しましたが⇒ムック本:『8割捨てて、すっきり暮らす』、著者による紹介。
この本を親に見せたら、片付ける気になってくれた、というメールをもらったことがあります。
こんな本もおすすめです⇒断捨離初心者のシニアにおすすめ、『若返り片付け術』を読んで老前整理を加速する
それと、物をいっぱい持っている人や、物を捨てない人と住んでいても、ミニマルに暮らすことはできます。
「よけいな物は手放して、大事なものを大事にしていこう」という精神で暮らせばいいのです。
こちらをお読みください⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
私の家にも夫の物がいっぱいあります。
ひろさんが雑誌で、どんなミニマリストのどんな生活を見たのか、知るよしもありませんが、人は人です。自分がいい気分でいられるかどうかで判断して、所持品の見直しを続けるといいと思います。
それではひろさん、これからもお母さんと仲良くお暮らしください。
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60代だからといって、物に執着するとは、私は全然思いません。
高齢になると、残り時間が少なくなるから、「物なんて集めている場合しゃない」と気づくんじゃないでしょうか?
年金生活になったら、嫌でも、生活を縮小する必要があります。
そもそも、あの世には何1つ持っていけませんから、ごく自然にダウンサイジングに向かうでしょう。
ただ、このタイミングで、周りの人に、「捨てなさい!」「片付けなさい!」と言われると、素直に聞けない人も多いので、遠くから温かい目で見守って、必要とあらばいつでもサポートする、というスタンスがいいと思います。
それでは、あなたも、質問や感想、近況などありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。