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はりきって断捨離を始めたけれど、捨てにくいものにあたって手が止まる。そんな失敗をしないために、捨てにくいものの上手な捨て方を伝授します。基本は、小さな場所からやること、そしてその物の価値を客観的に推し測ることです。
捨てにくいものは人それぞれですが、物に感情が絡みついていると捨てにくくなります。冷静になり、感情をうまくはずすことができれば捨てられます。
1.とにかくものすごく小さな場所からやる
不用品を捨てる断捨離は、ライフスタイルそのものを変えてしまうパワーがあります。
ですが、いきなり生活を一変させようとすると失敗します。
志が大きいのはいいことですが、最初はものすごく小さな場所からやってください。
小さな箱一つ、引き出し一つ、本棚の一角など。ちょっと物足りないぐらいでいいのです。
ごく小さなエリアを設定して、まずは何か1つだけ捨ててください。小学校の運動会でもらったメダル1つだけ、とか。
実家には、弟が小学校の体力測定でもらったメダルがまだ取ってあります。もういらないと思うのですが。
こういうのを捨ててみて、その後、「物を捨てても別に世界が崩壊するわけではない」ことを確認してください。世界が崩壊するどころか、気持ちがスッキリして、世界は少しバラ色になります。
2.値段が高かったので捨てられない物はこう捨てる
若い頃買ったスーツやブランド物のバッグのように、古いし、もう使っていないのに捨てられないものは支払った対価に執着している場合があります。
ほとんどはいてないブーツや、何年も開いていない日傘を捨てられないのも同じ理由から。
残念ながら、支払ったお金はもう返ってきません。今の時点で、その品物の価値はどのぐらいでしょうか?
たぶんコーヒー1杯の価値もないと思います。
そのまま持っていても、何の価値も生み出さないどころか、コストがかさむだけです。捨ててください。
支払った値段が脳裏を横切り、捨てられない時はこちらを⇒「値段が高かったから」といって捨てないとガラクタは増える一方~断捨離マインドを鍛える
こちらもどうぞ⇒高かったから断捨離できない?埋没費用はどのみち回収できません
3.贈り物は捨ててもいい
感情が絡みついているものの代表は、昔、誰かにもらったもの。ですが、気に入らないプレゼントをずっと持つ義務はありません。
もらったものでも、捨てて大丈夫なのです。
多くの人は、先々、くれた人に「あれ使ってる?」と聞かれたときに困るから、というつまらない理由から、好きでもない、使ってもいないギフトを持ち続けています。
ですが、贈り主がそんな質問をすることは、めったにありません。
実際に、聞かれたことありますか?
以前、「あげたバッグ、使ってる?」と聞くおばさんだか、友達がいる、と読者のメールに書いてありましたが、そういう人は、珍しいです。
人間は忘れる動物なので、人に何かをあげてもすぐに忘れてしまうのです。
まあ、人にあげた物をノートに記録している人もいるかもしれません。こういう人は、見返りを求めているのです。その贈り物に愛はこめられていません。
真っ先に、捨てられる贈り物です。
万が一、くれた人に、「ねえ、あれ使ってる?」と聞かれたら、遊びに来た友達が、欲しいと言うからあげた」と言えばいいのです。「どうしても、欲しいと言うから断れなくて。なんだかすごく気に入ったみたいなの」と。
贈り物の捨て方はこちら⇒人からもらった贈り物を捨てる3つのコツ、罪悪感を感じる必要なし
4.必要なポイントを冷静にチェック
「これは大事だから取っておこう」「必要だから捨てられない」そう思った時、さらに一歩踏み込んで、その物の何が大事なのか、何が必要なのか考えてみてください。
たとえば、あまり使わないフードプロセッサーが邪魔になり、捨てたいけれど、「パン生地をこねるのに便利だから大事だ、捨ててはいけない」と思ったとします。
これは以前の私です。
この場合、私にとって必要なのは、「パン生地をこねる機能」であり、フードプロセッサーではありません。
パン生地をこねることができるなら、別にフードプロセッサーがなくてもいいのです。ボールや鍋に小麦粉と水、イースト入れて手でこねれば、パン生地はできます。
おいしい手作りパン屋で、パンそのものを買ってくるという選択肢もあります。
パンを食べるのをやめることだってできます。
さらに例をあげます。
山のように書類を持っている人は、その書類の何が大事なのか考えてください。
必要なのは、500枚ぐらいある紙の中のほんの1枚にのっているある情報なのかもしれません。
雑誌も同じことです。バックナンバーを3年分ぐらいためているけれど、必要なのはある特定の号にのっているたった1つのレシピなのかもしれません。
それならば、必要な部分だけを抽出し、あとは捨てればいいのです。書類にのっている情報を残したいなら、スキャンしてもいいし、1枚だけファイルしておいてもいいし、ノートに転記してもいいでしょう。
雑誌にのっているレシピなら、そのページだけちぎればいいのです。
もしかしたら、そのレシピはインターネットにあるかもしれません。それなら、雑誌はまるごと断捨離可能です。
自分が何を必要としているのかしつこく考えるクセをつければ、山のような物を持ち続ける理由はなくなります。
5.それを持っていることが、幸せにつながるのか?
私たちは、1件の家、1つの部屋という限られたスペースに住んでいます。貴重なスペースに置くものは、できるだけ、自分の人生がよくなるもの、自分を楽しい気分にさせてくれるものだけにしておきたいもの。
何年も前に、「かわいい」と思って買ったそれ、今のあなたの人生に何らかの形で貢献していますか?旅行に出るたびに買い集めた、ご当地キティちゃん、あなたの人生にどんな存在意義があるのでしょうか?
箱の中に詰めたまま、ずっと放置されていたものは、今の暮らしにあまり貢献していないのではないでしょうか?
その箱が貢献しているのは、クローゼットの中のごちゃごちゃを構成することだけだったりします。
人はいったん何かを所持してしまうと、多かれ少なかれ、その物が大事になり、執着し、手放しにくくなります。
その理由はこちら⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる
それが、自分の暮らしに役立っているから、自分を笑顔にしてくれるから、執着が生まれるのではないのです。
たまたま所有してしまったから、執着しているだけなのです。
今の自分を笑顔にしてくれない物、満足させてくれない物は手放しても全然問題ありません。
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「その物が自分の人生に役立っているかどうか、よくわからない、でも、捨てたくない」そんなときは、こんな質問をしてみてください。
「これのいったいどこがそんなにすごいのか?」「何がそんなに素晴らしいのか?」と。
この質問は思い出の品に有効です。もし「子供が小さかったころの思い出が詰まってるし、これは私が生きる心の支えだ」と思ったら、別に残してもいいです。
ただし、「心の支え」はそんなにいくつもいりません。「心の支え」も数が集まりすぎると「気持ちの負担」になります。