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断捨離テクニック

なぜ思い出の品まで断捨離しなければならないの?その理由は4つあります。

どうして「思い出の品」を断捨離したほうがいいのか、その理由を4つお伝えします。



「思い出の品」の断捨離がややこしいワケ

物を捨ててシンプルライフにしたい人、実際に断捨離をしている人は、なんとなく「思い出の品は捨てにくい」と思っています。そこを無理して捨てようとしていろいろあがきます。

ですが、「思い出の品」を捨てる前に、なぜ「大切な物」まで捨てなければならないのか、その理由を考えたことがありますか?

近藤麻理恵先生が、捨てろ、と本に書いているからでしょうか?

多くの人が、断捨離でつまづいたり、捨てても気分的にすっきりしなかったり、「どこか無理している感」が抜けないのは、断捨離をして、最終的にどうなりたいのか、目的意識がすっぽり抜け落ちているからではないでしょうか?

雰囲気に押されて捨てているだけで、あまり自発的な断捨離をしていないのです。

それでも、食器や服など実用品はわりと簡単に捨てることができます。

「使っているか、使っていないか」という明らかな判断基準を適用できるからです。

ところが、「思い出の品」は使っていないものばかり。

「ここ1年以内に使ったか」「この品物を自分は好きか」といった、片付けの世界で定番の「捨てる基準」は記念品等には使えません。

だから「思い出の品」を捨てるのは難しいのです。しかし、一方で「捨てなければいけないらしい」と思っているので、葛藤が生じます。

「思い出の品」の断捨離に着手する前に、なぜ記念品や親の形見などを捨てなければいけないのか、その理由を自分自身で考えるべきでしょう。

捨てることが、自分にとって必然性がなく、また何のメリットも感じられないとしたら、捨てるのは当然困難です。いろいろ引っ張りだしても何も捨てられず、かえってそのへんが散らかり、疲れるだけ。

おまけに、「思い出の品は捨てるべき」と思っているので、実際に捨てた人のことを本やブログで読み、捨てられない自分に劣等感や罪悪感を感じてしまいます。

感情がからみついている物の断捨離で疲れきっているなら、なぜ捨てたほうがいいのか、その理由を考えてみてください。

私は、最低でも以下の4つの点から、「思い出の品」も、不用ならどんどん捨てるべきだと思っています。

1.思い出の品だからといって大切な物だとは限らない

自分では「大事な思い出の品々」と思っている物のなかには、そこまで大事でもないものがたくさん混ざっています。

そもそも「思い出の品」っていったい何でしょうか?

昔使っていたものや昔手に入れたもので、今は全く使っていないけど、いろいろと思い出があるものが、思い出の品。

この定義でいいですよね?

それならば、家にある古い物はみんな「思い出の品」だと言えます。

まあ、昔買って、全く使わなかった新品同様のものは、さすがになんの執着もないでしょうから、すぐに捨てられるでしょう。

ですが、多少なりとも使ったものを見れば絶対昔のことを思い出します。

こういう古いものは、はたしてみんな大切な物なのでしょうか?この先もずっと持っているべきなのでしょうか?

ただの古い物と、思い出の品はかぶっているので、持たない暮らしをしたいなら、このカテゴリーに入るものも、見直すべきです。

「思い出の品」としてひとくくりにされる品物の中には、本当に大切なものもあるし、そうでないものもあるのです。





2.大切な物でも数が増えるとガラクタになる

1つ1つは大切な物でも、あまりに数が多いとすべてがガラクタとなります。

子供が作った作品は、思い入れがあり捨てにくいものの代表です。

子供の描いた絵や作文、母の日にくれた手作りのカード。

こういうものを大切だと思わない母親はいないでしょう。どれも、子供ががんばって作ったものです。

全部とっておきたいと思うかもしれません。

ところが、子供の絵画や作文、自由研究、工作、テスト、ノートなどをすべてをとっておいたらどうなるでしょうか?

どこに収納しようか考えなければなりません。どんなふうに収納すれば、後日アクセスしやすいか、見たいものがさっと見られるか工夫をしなければなりません。

この手の作業をこなすのは大変です。お母さんたちは他にもいろいろやることがありますから。

そこで、すべて段ボール箱に詰めて、外側に年代や子供の名前を書いて、押入れや、納戸、物置のすみにしまいこむことになるでしょう。

これが一番手間のかからない現実的な収納方法です。

1つ1つは大切でも、数が多すぎると管理が大変になり、それぞれのありがたみも薄れ、すべてが段ボール箱の中にしまわれ、その後何年も開けられることがないのです。

1つ1つが「大切な物である」というステータスを保持するためには、ある程度数をしぼらなければできない相談なのです。

数をしぼれば、子供の作品が生きます⇒たった1つだけ考え方を変えれば、子供の作品、図画、工作は簡単に捨てられる

3.しまいこんだ時点で忘れてしまう

見えないところに何かをしまうと、人はその存在を忘れます。それは「思い出の品」でも同じこと。

思い出の品は数が多いし、今は使っていない物だから、ふだんは目につかないところに置かれます。

定番のしまい方は、2番でも書きましたが、まとめてダンボール箱や、収納ケースに入れて、ちょっとアクセスしにくいところに押し込む方法。

ふだんアクセスしやすい本箱や棚、クローゼット、タンス、机の引き出しにこうした記念の品を入れた箱をしまう人はあまりいません。

そういう場所は、今使っている(と思っている)物でいっぱいだからです。

しかし、目の見えない、取り出しにくいところに、何かをしまったら、たいていの人はそのまま忘れてしまいます。その存在に気づくのは、転勤などで引っ越すときぐらい。

ところが、引っ越し前は忙しいので中身を改めません。箱には「思い出の品」であることがわかる文句が書いてあるでしょうから。

多くの人は、箱をそのまま引っ越しトラックに乗せて、新居に運び込み、またどこか、奥のほうにしまいます。

数年後に、引っ越しが決まったら、その箱をそのまま新しい家に運ぶのです。

引っ越しをしない人の家では、箱はずっと、暗い片隅に置かれたまま。

こうして遠い昔の美しい思い出を象徴するはずの品々は、誰にも思い出されないままに、人知れず何年も眠りつづけるのです。

4.心の余裕がなければ思い出の出番はない

物がたくさんありすぎると、思い出を思い出として慈しむ心の余裕が持てません。

記憶を呼び覚まし、それを味わうためには、感性が必要です。

ですが、多くの人は、不用な物の管理や、不用な用事をこなすことで頭がいっぱいで、感性が麻痺ぎみではないでしょうか?

心に、ある程度余裕がなければ、のんびり思い出にひたることはできません。いらない物をたくさん持っていたら、そんな余裕はないのでは?

私はいわゆる思い出の品と呼ばれる物はほとんど何も持っていません。自分の昔の写真がほんの数枚あるだけです。

私の写真の整理の方法はこちら⇒子供の写真の断捨離と整理の方法~ミニマリストへの道(17)

私が持っている一番古いものは赤ちゃんの時の白黒写真が2枚。伊勢神宮でとった小さな七五三の写真も持っています。

次に古いものは、二十歳前後の頃に買った貝パールのピアス。こちらに写真があります⇒アクセサリーはピアスだけ、3組持っています~カジュアル系主婦ミニマリストの持ち物公開(写真つき) これは今も使っているので、別に思い出の品ではありません。

娘の作品は少しありますが、自分自身の記念品のようなものは何も持っていないのです。それで、昔のことを思い出さないか、といったらそんなことはもちろんなくて、毎日のように、昔行った場所や、昔会った人のことがふっと思い出されます。

私は海外にいるせいか、今の自分の周囲にはない懐かしいもののことをよく考えています。

そして、ほっこりとした気分になっています。

ほかの人がどのぐらいの頻度で昔のことを思い出すのかわかりませんが。

物の管理に追われていたり、ちっとも片付かなくて、罪悪感や、未完了の気持ちにさいなまれていたら、こんなふうに、のんびり昔のことを思い出す時間は持てないでしょう。

頭の中は、別のことでいっぱいだと思います。たとえば、次はどんな服を買おうか、とか。

昔あったことを愛おしむために必要なのは、物ではなく、それを享受する心だと思います。

失った心を取り戻すためにも、不用な「思い出の品」を捨てるべきなのです。
~~~~~
自分は本当に記念品などを捨てる理由があるのか考えて、「そんなことする必要はない」と思えば、無理に捨てなくてもいいのです。

断捨離やシンプルライフ、ミニマリストなんてみんなライフスタイルだからごく個人的なことです。

ミニマリストが流行っているからといって、みんながいっせいにミニマリストになる必要なんて全くないわけです。

みんなが同じような服を着る必要がないのと同じことです。

不用品を捨てると、自分の本当に欲しいものや、自分のやりたいことが見えてきます。ですが、出発点で、「自分以外の何者かの力によって捨てることを強制されている度合い」が高すぎると、うまくいきません。

自分らしい捨て方をするためにも、断捨離の先にあるものについて時々考えてください。





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