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2014年の秋、シンプルライフを目指しながらも、私はかなりの物を持って引っ越しをしてしまいました。この体験と反省から、引っ越しという物を減らすチャンスを最大限にいかす方法をお伝えします。
日本の引っ越しシーズンは3月、4月ですよね。来年の春ごろ引っ越しをするなら、準備は半年前の夏からしておいたほうがいいです。
1.準備は早めにする
引っ越しするギリギリに荷造りしたり、引っ越しの手はずを整えようとすると、それはそれはストレスです。
そうなると、とても断捨離などしている余裕はなく、「え~い、もう何もかも詰め込んで新しい家に持っていこう」という愚かな意思決定をしてしまいます。
実際この私がそうでした。
私はわりと早くから、いらない物を捨てたり、荷造りしたりしていたのですが、もともと持っていた物の量が多すぎたのか、引越し先に持ち込んだものの、一度も使わなかった物もたくさんあったのです。
引っ越し直前は荷造りに疲れて、「ここにある物みんなこのまま残していけたらどんなにいいだろう」とか「ああ、もう何でもいいから、みんな箱に詰めてしまおう」と思ったりしました。
物を置いていくことはできないのですから、引っ越し当日前に、処分できなかった物は、全部新居に持ってきてしまったのです。
本当はガラクタだったのに、新しい家に運ばれてしまった物たちは、引っ越してから1年以内に、順番に断捨離されていきました。
すぐに捨てるなら運ぶ前に捨てておくべきですよね。
2.引っ越しは引っ越し、断捨離は断捨離
引っ越しは断捨離の絶好の機会ではありますが、引っ越しと断捨離は2つの異なる性質のアクションだということを理解しておかなければなりません。
引っ越しとは転居する、つまり住む家を変わることです。
断捨離は不用品を捨てることです。
順番としては断捨離をとことんやりきってから転居するのが理想です。この2つを一気にやろうとすると、どちらもうまくいきません。
2年前の我が家の引っ越しは、この2つを同時にしようとしたため、大きな混乱に見舞われました。しかも、引っ越し手順でまっさきにやるべきことを最後の最後にやったので、これまでで一番きつい引っ越しになりました。
引っ越しの基本的な準備は、以下のとおりです。
1)次に住む家(新居)を決める
2)引っ越しする日を決める
3)引っ越しのやり方を決める
引っ越し業者に頼むとか、自分たちだけやるとか。
4)現在の家を立ち退く手続きをする
5)現在の家の掃除
我が家の場合、もっとも重要な1番がギリギリまで決まらなかったのです。前の家を立ち退く日が過ぎても、まだ段ボール箱に囲まれて住んでおりました。
それもこれも、夫に何もかも任せていた私が悪いのです。
結局、奇跡的に引っ越しすることができましたが、1番が決まっていなかったので、2番以降もすべて最後の土壇場にやることに。
引っ越しに必要な手続きは、断捨離とは切り離して、前もって早め早めにクリアしておいてください。
3.荷造りする前に不用品を捨てておく
2番に書いたように、引っ越し作業を開始する前に、いらない物はすべて捨てておくのが理想です。
引っ越しするその日まで使って、当日捨てる、という物もあるかもしれません。たとえば、私は引っ越し当日に、それまで寝ていたマットレスを捨てました。
ギリギリまで使って捨てる物は、紙にリストアップしておくといいでしょう。すると捨て忘れがありません。
引っ越しするかもしれないと思ったその日から、いらない物はどんどん捨て始めましょう。
まず捨てるべき物は生活必需品じゃない物です。
以下に、べつに生きるのに必要でない物を少し紹介します。
●本
心の糧となるような愛読書は別にして、ほとんどの本は別になくても困らないものです。こんな方法でもういらない本をあぶり出してみては?⇒本の上手な収納のコツは本当に読む本だけを残すこと。
●コレクション
人はいろいろな物を集めます。食器、コスメ、マスキングテープ、フィギア、カメラ、時計、ソックス、紙袋などなど。
かわいいからついつい集めてしまうのかもしれませんが、コレクションはシンプルライフの成立を邪魔します。
これを機会に、今後一生集める覚悟があるのか、考えてみてください。
私は収集癖がありましたが、集めた物も、集めるクセもすっかり手放しました⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました
コレクションした物を捨てるには?⇒収集癖に悩むあなたへ。物を集める理由を知ってコレクションを断捨離する方法
集めている人が多そうなマスキングテープについては記事を1つ書いています⇒集めすぎたマスキングテープを捨てる3つの考え方。やめる勇気を持て。
●飾り物、インテリア小物
何かを飾る物は本質的な物ではありません。人体でも部屋でも、飾りをあしらうと映えることもありますが、飾り付けすぎると逆効果です。
本当にそんなにたくさんの飾り物が必要なのでしょうか?
飾り物を増やさない方法⇒センスのいい人なら知っているインテリア小物(飾り物)をガラクタにしない10のルール
●特別なときのための食器
一般に日本人は食器を持ちすぎる傾向にあります⇒なぜ日本人はこんなに食器を持っているの?~食器が増える理由と増やさない方法
食器が増える理由はたくさんありますが、1つには、「こんなときはこの食器、あんなときはこの食器」とむやみやたらと特定の食器を使うシチュエーションを限定してしまうせいです。
汎用性のある食器を持てば、どんな時でも対応できます。
あまり細かい使い分けを考えず、少ない数の食器を、回数多く使うほうが頭も疲れません。
●スポーツ用品
毎日のように使っているスポーツグッズは別にして、たまにしか使わない道具、過去使っていたが今は使っていない物は捨てたほうがいいです。
●思い出の品
思い出の品も別になくても生きられるたぐいの物です。いつも書いていますが、思い出は自分の心の中にあるからです。
「これ捨てちゃうとせっかくの思い出が消えてしまう」「思い出せなくなる」という人がいます。そんなにその思い出が消えるのが心配なら、今、その思い出を語って録音しておけばいいのではないでしょうか?
音声ファイルならかさばりません。ただし、聞くのに時間がかかります。デジタル写真もかさばりませんが、管理に時間がかかります。
思い出はさまざまな記憶の中で淘汰されるので、大事なことは忘れません。
思い出の品の捨て方⇒今度こそ捨てられる。思い出の品を断捨離する5つのステップ。
4.不用品を売ろうとしない
時間の余裕がたっぷりあるなら別ですが、引っ越しを機会に捨てる物を売ろうとしないほうがいいです。
すでに、引っ越しと断捨離という2つの大きなミッションをかかえているのです。これに「いらない物を売る」という目標まで付け加えてしまうと、時間、体力、気力、脳力すべてが削がれます。
人間は欲張りなので、何かを売ろうとすると「1円でも高く売りたい」という気持ちになるものです。するとますます売ることが困難になります。
不用品はまとめて寄付するのが一番簡単です。
寄付するにしても寄付先を探したり、運搬の手はずを考えたりしなければならず、けっこう大変なのです。物を処分するのは、日に日に難しくなっています。
フリマやオークションで売ろうとしないほうがいいのは、やることが増えるからだけではありません。
いったん捨てようと思った物が、いつまでも家の中にとどまってしまうのも問題です。
思い切りの悪い人は、「捨てる物」が「引越し先に持ち込む物」に変わる可能性だってあります。うまく売れなければ、ゴミ箱に捨てるか新居に持っていくしかありません。
5.パッキングするときもさらに捨てる
ひととおり断捨離も終わり、引っ越し準備の一貫として荷造りに入ったあとも、捨て続けます。
まず荷造りする箱にどの部屋の荷物か書いておきます。キッチンにおく物なら「台所」「キッチン」とでかでかとマジックで書きます。
そしてキッチンで使うものをパッキングしていきます。このとき、何も考えず箱に入れるのではなく、「これは本当にいるのか?」「これ本当に使うのか?」「これ、使ってるところイメージできる?」と考えながら荷造りします。
もちろん、「使わない」と思ったものはパッキングしてはいけません。
場所に余裕があったら、寄付する物を入れる箱をとなりに置き、そちらに入れていきます。
捨てる、捨てないの判断に迷ったら、こんなリストを参考にしてください⇒断捨離する物にやたらと迷う人向け、捨てる物チェックリスト。
荷造りしているときは、「運ぶ箱が少なければ少ないほど引っ越しがラクである」ということを忘れてはいけません。
私は荷造りも大変でしたが、荷解きも大変でした。荷造りした物は、また箱から取り出し、適当な場所に置かなければならないのです。
この作業を軽減するためには、荷造りする物を限定するしかありません。
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今回は引っ越しをするとき、できるだけたくさんの物を捨てる秘訣をお伝えしました。引っ越しが多い人は、所持品も少なくなっていくものです。
しかし、中には、荷造りした箱をそのまま次の引っ越し、また次の引っ越しと持ち歩く人もいます。
私自身、ミニマリストをめざして引っ越し前にがんがん捨てていましたが、それでも捨て残しがかなりありました。「捨てすぎかな?」と思うぐらいでちょうどいいようです。