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以前、汚部屋の片付け方の相談メールをくださった方から、ゴミ袋、2つ出したところでくじけました、というメールをいただきました。
今回は、そのメールに回答します。
この方は中学3年生ですが、考え方はどんな人にも通用します。
ではまずメールをシェアしますね。Tさんからいただきました。
あまりに量が多いのでくじけてしまった
件名:自分の汚部屋をどうしたらいいか。
約半年前にも汚部屋について相談させていただいた中学3年生の者です。
あれから少し経ちまして、1度片付けに挑んでみたのですが、あまりに量が多く、くじけてしまいました。
プリントや学校で作った工作などがかさばるのが原因かなと思います。
ちなみに45リットルの袋で2袋も出てしまいました…両親にどう説明してもいいかわからず、結局何も言わずじまいでした。
それに部屋のゴミが溜まっている場所がかなり死角になっていて両親は部屋がここまで汚いことを知りません。そして言いたくないです。
そこで今回も何とぞ、ご教授いただけると幸いです。
まず、もうすぐ受験がありまして、その前に片付けたいのは山々なのですが、やっぱり時間がかかるように思います。ですので、どうしたらいいでしょうか。
それと、やはり虫が怖くて、紙類につく虫や古い洋服につく虫、などが本当に本当に心配です。対策等ありますでしょうか。
それと、この前マンションとお伝えしたのですが、そこまで高層でもなく、エレベーターでゴミを下まで運んで、さらに外を100mくらい歩いたところにゴミ捨て場所があります。
そこまで本当に遠いですし、往復するのにも鍵が必要でとても困っています。
どうしたらいいか少し考えていただけると嬉しいです。
Tさん、お便りありがとうございます。
片付けにくじけた場合、選択肢は2つあります。
1)あきらめて、汚部屋で暮らし続ける
2)また片付け始める
たぶんTさんは、汚部屋で暮らすのはいやだから、またお便りをくださったのだと思います。その場合、進むべき道は2番となります。
つまり、四の五の言わずにまた片付け始めればいいのです。
詳しい捨て方など、テクニック的なことは前回のメールの返事をもう1度読んでください⇒中学生女子の汚部屋を片付けるには?
以下に、いったん捨て始めたけれど、挫折した場合にすべきことを3つ書きます。
1.とにかく毎日片付ける
一度に大量に捨てる必要はありません。1日15分だけ、いらない物を捨て続けてください。
Tさんは、受験勉強や、日々の学校生活、友達との付き合い、高校進学準備など、ほかにもやることがたくさんあるでしょう。
日常やるべきことは、ふつうにやって、1日15分だけ片付け時間を捻出してください。15分はラジオ講座、1つの時間です。
タイマーを15分にセットして、とにかく、その時間だけは、不用品を袋に入れることに専念してください。
15分の片付けが、勉強の息抜きになりますし、毎日少しずつでも捨てることができれば、自分は「着実に汚部屋解消に向かっている」という充実感を感じます。
もし、15分がきついと思うなら、1分でもいいです。とにかく、毎日捨てることを習慣にしてください。
ガラクタ捨てを習慣にするために、捨てる時間を決めたり、ちゃんとできたら、カレンダーにシールを貼ったりするとより効果的です。
時間があるならこちらもお読みください⇒片付けを日々の習慣にする7つのステップ。
部屋の中にあるガラクタを外に出さない限り、汚部屋はきれいにならないことを忘れないでくださいね。
2.簡単なものから捨てる
片付けの調子を出すために、まずは簡単なものから捨ててください。
前のメールにも、プリントや学校の工作がたくさんある、と書かれていましたね。
私にしてみれば、プリントは捨てやすいものだと思います。ただの紙なのですから。資源ごみだと思うので、ゴミ袋に入れて外(回収場所)に出すだけですよね?
もし今度またメールをくださるなら、プリントが捨てにくいと思うその理由を教えてください。
確かに工作はかさばりますが、紙ベースのものなら、足でがしっと踏めば、かさは減ります。「せっかく作ったのに、そんなことできない」と思うなら、写真に撮っておく、という方法もあります。
けれども、すごく数がたくさんあるでしょうから、写真なんていちいち撮っていられません。それに写真に撮ったところで見ないでしょう。
工作を作った体験は、すべてTさんの心の中(脳ですが)に、刻み込まれていますから、何も心配せず、捨ててください。
木製品など、紙ベースでないものは、可燃ゴミか燃えないゴミですが、これはその作品の素材と自治体のルールによって違います。
3.片付けに挫折した理由をクリアする
いったん片付けを始めたのに、挫折して停滞してしまった理由を考えて、一つひとつ問題を解決していきます。
Tさんのお便りを拝見し、以下のような、失敗要因があると推測します。
1)捨てるものの多さに気持ちで負けている
2)早く片付けなければならないという焦り
3)勉強と片付けの時間配分がわからない
4)虫に対する過度の恐れ
5)両親に片付けの協力をあおげないこと
順番に見ていきましょう。
1)気持ちで負けている
ここは、ポジティブシンキングをしてください。
「ああ、まだこんなに片付けるものがある」と思うか、「半年で、こんなにも捨てられたわ」と思うかの違いです。
確かに、たくさんガラクタがあるのかもしれませんが、クリアしなければならない部屋はたった1つです。しかも、5畳ほどで、広くもありません。
前回の記事に書いたように、ガラクタの内容だって、わりにシンプルです。
それはTさんが、まだ中学生で、せいぜい15年しか生きていないからです。
買い物好きの大人だと、3年~5年のあいだに、びっくりするほど、ガラクタをためるものですが、Tさんは子供だし、お金の自由もそんなにないため、どんなにがんばっても、たいしてガラクタはたまりません。
自分で、「すごくある」と思いこんでいるだけです。
よくブログに書いていますが、ものごとのよい面を見るようにしてください。
前向きになる方法⇒ネガティブ思考を克服し、前向きな人になる5つの簡単な方法。
2)早く片付けたいという焦り
Tさんには、高校に入学するその日には、汚部屋を解消していたい、という目標があります。
それまでまだ時間ありますので、そんなにあせることはありません。たぶん、私なら、Tさんの部屋は、2~3日ですっきり片付けられると思います。
春休みにのんびりやっても間に合います。
いきなり、スッキリした状態にしたいと焦るから、「ああ、こんなんじゃ、いつまでたっても片付かない」と、完全に片付ける手が止まってしまうのです。
「少しずつでも、前に進めばいいや」と思うようにしてください。
関連記事⇒なんでも白黒つける考え方をやめるススメ。思い込みを手放して可能性を広げるには?
3)勉強と片付けの時間配分
1番に書いたように、1日のうちでほんの少しの時間だけを、片付けにあてるといいでしょう。
4)虫に対する恐怖
虫対策の基本は
●防虫剤を置く
●えさ(ほこりや繊維など)を減らす
部屋全体をまめに掃除する、不用な紙や布は捨てる、収納家具(たんすやクローゼット)そのものも拭いてきれいにしておく
ほこり対策⇒部屋のほこりを簡単に減らす9つの方法。まずほこりの元を断て。
●部屋の風通しをよくしておく
虫は湿度の高い、じめっとした場所が好きです。
Tさんの場合、部屋に物がありすぎて、掃除が困難ですよね? コンスタントにプリントやらの不用品を捨てることが、そのまま防虫対策となります。
虫が怖いそうですが、実際に、自分の物に虫がついているところを目撃したことがありますか?
私が、実家で片付けしていたとき、虫はあまり見ませんでした。紙や衣類につく虫は、小さいから気づかないのです。断捨離をしても、虫が大量発生している場面に遭遇することはまれなので、そんなに心配しなくてもいいです。
もし見つけたら、つぶすだけです。
こちらの記事、読んでくれましたか?⇒虫を寄せつけない家にする7つのポイント。できるだけ自然な方法を使います。
5)両親に相談できない
Tさんにとって、もっとも大きな問題はこれです。
なぜ、ご両親に、ゴミ捨てや片付けの協力をあおぐことができないのでしょう?
部屋にあるプリントや工作をゴミ袋に入れ、お母さんに、「古いプリントとかもういらないから、これ捨てといて」と手渡せばいいのです。
Tさんのお母さんは、Tさんの勉強部屋の掃除は、もう何年もしておらず、Tさんが自分で掃除機をかけている、と私のメールの返事に書かれていました。
これが本当だとすると、Tさんの部屋が汚部屋になってしまったのは親の責任です。監督不行き届きと呼ばれるものです。必ずしも親が掃除する必要はありませんが、子供部屋がどんな状態なのかぐらいは、親は知っておくべきだと思います。
Tさん、ふだんお父さんやお母さんといっしょに時間を過ごすこと、よくありますか?
困ったときに親に相談できない親子関係のほうが、汚部屋問題よりずっと深刻です。
いまからでも遅くないので、いろいろなことを積極的にお父さんやお母さんに話すようにしてください。
もちろん、私にメールで相談してくださってもかまいません。ですが、汚部屋が片付かず苦しんでいるその胸のうちを、正直にお母さんに打ち明けるほうが先です。
きっと協力してくれます。親なのですから。
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今回は、片付け始めたのに、くじけてしまった方の相談に回答しました。
なんでも1人で始末しようとして、苦しい思いをする人はたくさんいます。
人とかかわるのは面倒だとか、体裁悪いと思う気持ちはよくわかります。私も、できれば全部1人でやりたいと思うほうです。
ですが、人間は周囲の人と協力しながら生きることになっています。
困ったとき、自分の弱みや窮状を他人に見せることができる人は、勇気があって、強い人です。
Tさんは、ぜひ、そんな真の意味で強い人になってください。
入試がうまくいくこと、お祈りしています。