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1人暮らしの義理のお父さんが、物をためこんでいるので、少し捨ててもらいたい。
不用品があっても、毎回、「いつか使うから」と言って、捨てない。
どうしたらいいですか?
この質問に回答します。まずメールをシェアしますね。Nさんからいただきました。
物を捨てない義理父
件名:義理父との片付けにアドバイスをください。
いつもブログ楽しみに読ませていただいています。
今日は義理父宅の片付けについて相談します。
義理父は現在一人暮らし。私たちの家から5分ほど歩いた場所に住んでいます。
昨年の夏から、認知症の症状が進行し、現在はデイケアなどにも通いながら、かろうじて一人で生活を続けています。
義理父宅はある程度はきれいにされていますが、症状の進行に伴い、掃除もおろそかになりつつあります。
ヘルパーの介入を嫌うため、ある程度私や主人が行って掃除しています。
しかし物が多くて掃除がしにくいのです。
ほぼ毎日様子を見に行くのですが、その時に少しずつ義理父に片付けを促していたら、ある時処分したいものがあると言われました。
よく話を聞くと、処分したいもの(その時は大量の重たい婚礼布団でした)はあるが、認知症の症状が出ていたのか、ゴミの出し方がわからず処分できていなかったことがわかりました。
それ以来少しずつゴミの日に一緒にいらないものを減らすことを手伝うようになりました。
しかし、義理父の年代(70代半ばです)あるあるなのかもしれませんが、「いつか使うから置いておいて」と言われるものもたくさん出てくるようになりました。
引き出しに入りきらないほどの割り箸、ビニール袋、仕まい込んだたくさんの鍋や食器、なくしたと思い、何度も買い直したキッチングッズなど存在自体を忘れているものがたくさんあります。
料理らしい料理はもう今の義理父の状態ではできません。
私自身、義理父がいつか使うと話すその時は、おそらくこないとわかっていながら、そのモノたちを処分したい気持ちを抑えて、放置している日々が続いています。
本人は破れたシャツを着ているのに、いつか使うと置いたまま色あせたシャツもたくさんあります。
いつか使うと話す、いただきもののシーツ、ハンカチ、靴下。すべて箱も中身も劣化しています。
使わなければ意味がないですよ、今使いませんか? と話しても、いつか使うとまた仕まい込みます。
そしてその劣化したものを捨てましょうと言うといつも義理父はいいます。
「いつか捨てようと思っている」と。
もうゴミの日もわからないのに。
義理父はいつも物を探しています。認知症の症状でもありますが、処分せずにいつか使うかもと残しているものが家にあふれているからです。
使うものの数自体を減らせば暮らしやすくなるのではと思って私は片付けを手伝っています。
いつか、いつかと先延ばしにしないように何かできることがあれば教えてほしいです。
同居は義理父が拒否しているので、いずれ義理父は施設に入ることになるでしょう。
その時までにもう少し物を減らして、いつか使うと話すまだ使えるものを使ったらいいのにと思うのです。
だけど、これは私の意見なので、押し付けてはいけないと思います。だけど本音は私が介護しやすくするためにも、もう少しものを減らしてほしいのです。
義理父自身がいる、いらないの判断がギリギリできる今だからこそできる片付けの方法はあるのでしょうか。
ちなみに義理父自身が片付けたいという意思があるか、ですが、その意思を確認しても、翌日はその話を忘れていたりもします。
今まで一緒に捨てたものを後々になって思い出したり、捨てたことがトラブルになったことはありません。
なんだかまとまりのない文章になりすみません。よろしくお願いします。
Nさん、こんにちは。ご質問ありがとうございます。
ご質問は、
「義理のお父さんに、不用品を減らして欲しいが、本人は、いつか使うから、と言って捨てない。どうしたら捨ててくれるか?」
ですよね?
物を捨てて欲しい理由は
1.そのほうがお義父さんの生活がしやすくなると思うから。
2.自分が介護しやすいから。
この2つだと思います。
1.お義父さんとコミュニケーションをとる
まず、おすすめしたいのは、お義父さんと腹を割って話すことです。
いま、物だらけで、介護しにくいのであれば、その旨、はっきりお義父さんに言ってはどうでしょうか?
Nさんの本当の気持ち、お義父さんはどの程度、理解しているのでしょうか?
今回のメールに書いてきた内容、お義父さんに話したことありますか?
自分の気持ちをはっきり伝えれば、「そうか、じゃあ、もう捨てよう。捨ててください」とおっしゃるかもしれません。
自分の気持ちを明確に伝えたのに、相手が行動を変えない場合、もうできることはたいしてありません。
他人の思考と行動を変えることは、できないからです。ただし、交渉はできます。
以前、似たような質問に答えています⇒軽い認知症をわずらっている母親に物を捨ててもらうには?
この質問の回答の最初の2つ、
1)認知症の人とのコミュニケーション方法を学ぶ
2)自分の希望を明確にする
こちらを読んでいただき、お義父さんに交渉してください。
そのさい、相手の意見にも耳を傾けることが重要です。「いつか使う」と便宜上、答えているだけで、本当は捨てたくない理由があるのかもしれません。
もし私の母が、割り箸やキッチン雑貨を、「いつか使うから」と言って、捨てることを拒否したら、私なら、「いつかって、いつよ?」と聞きます。
「いま、料理していないのに、今後、料理することはないだろう」とも言います。
ほかにも、「物をためこんでおくと、地震が来た時、あぶないよ」「使わないなら、しまっておくより、使う人に手渡したほうがいいよ」「元気なうちに片付けておいたほうがいいよ」とも言います。
のブログによく書いていることを話すわけです。
ただし、相手を尊重して、やさしく丁ねいに話してください。
世間話する感じで、のんびり説得して、小さなものを、少しずつ捨ててはどうでしょうか?
お義父さんとあまり仲がよくなかったり、信頼関係を築けていない場合は、ご主人から言ってもらってもいいでしょう。
2.第三者に捨ててもらう
何の利害関係もない第三者に、家を片付けてもらうといいかもしれません。
家族だと遠慮がないから、ケンカになることもあるし、きつい言葉で攻め立てて、相手が意地になって、捨てたいのに捨てないこともあります。
プロの意見ならば、お義父さんも従うかもしれません。
いま、整理収納アドバイザー、お片付けセラピスト、収納インテリアアドバイザー、おうちデトックスサービス、ライフオーガナイザーなど、人の家を訪問して、片付けを手伝ってくれるサービスがたくさんあります。
そういうサービスに頼んで、人を派遣してもらってはどうでしょうか?
アメリカには、高齢者の家の片付けを専門に請け負うサービスもあります。
もちろん、その前に、お義父さんの承諾を得なければなりません。
「こういう人に来てもらって、3人で片付けない?」と持ち出してはどうでしょうか?
3.邪魔にならない場所にまとめてしまっておく
当面必要ない物は、すべて箱詰めし、どこか、邪魔にならないところに置いておく方法もあります。
生活に必要な物と、関係ないガラクタがいっしょくたになっていると、探しものが増えます。
現在の生活に使っていない物は、全部、段ボール箱に入れてしまい、物置や押入れの一番奥に入れておけば、生活に使う収納スペースはスッキリします。
そのさい、中身の写真を撮るか、記録しておくと、万が一、必要になったときすぐにありかがわかります。
捨てるわけではないので、「いつか使う時」が来ても大丈夫です。
4.今後の計画を立てる
お義父さんはいずれ施設に入るかもしれないとのことですが、ご本人はどう思っているのでしょうか?
いずれ施設に入ると考えておられるのでしょうか?
そうだとしたら、そのタイミングはいつなのでしょうか?
「自分は施設に入るのだ」と心づもりをしており、そのタイミングもだいたいわかっていれば、たくさんある割り箸や鍋を、「いつか使うときが来る」とは思わないでしょう。
現在、ふつうに使っている箸があるなら、なおさらです。
先の計画をし、仮に15年後に、施設に入るとします。
すると、それまでに、この割り箸を使うチャンスが何回あるか、過去1年に割り箸を何膳使ったかを考え合わせ、「使う機会はないな、不用だ、捨てよう」となります。
厳密に決めることはないですが、だいたい、「こんな予定」というのを決めておくと、いま、捨てるかどうかの判断をしやすくなりますよ。
終わりやゴールを決めて、そこから逆算して、いますべきことを決める要領です。
「15年後にスムーズに施設に入っているために、いまなすべきことは何だろう」と考えて、やるべきことをリストアップすると、不用品を捨てて身軽になっておく、という項目が入ると私は思います。
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今回は、お義父さんに物を捨ててもらう方法を考えてみました。
私はNさんのお義父さんに会ったことがないし、お義父さんの性格も、生活ぶりも、溜め込み具合も、考えていることも、Nさんとの関係もよくわからないため、あまり具体的なアドバイスはできません。
何か参考になればいいのですが。