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クローゼットの片付けに悩んでいる読者の相談にお答えします。
この方は、これまで何度も捨てることを試みたけれど結局捨てられないという悩みがあります。
まずメールをシェアしますね。エリカさんからいただきました。
服が片付かない
件名:クローゼットの前で途方に暮れています…
いつもブログを拝見しております、愛媛県在住のエリカと申します。今日は、長年抱えているクローゼットの悩みを相談させてください。
我が家は小さなウォークインクローゼットがありますが、毎朝、クローゼットに入ると、途方に暮れてしまいます。服は山のようにあるのに、「なんかしっくり来る服がない」と思うんです。
朝はいつもこんな感じです。
クローゼットは服でいっぱいなのに、結局いつも同じような服を選んでいます。残りの服は一体何のためにあるんだろう、と思います。
何度かクローゼットの整理を試みたのですが、いつも途中で行き詰まってしまいました。
お片付けの本やシンプルライフの本もたくさん読みましたが。
「これは高いお金を出して買ったのに」ともったいなく思ってしまったり、「あの時、これを着ていたな…」となつかしい気分になったり。
筆子様が、ブログで書かれている、「いつか痩せたら着よう」「特別なときに着よう」と、いつかを期待してしまって持っている服もあります。
私はファッションが好きなので、どの服にも愛着があります。
お金ももったいないので、捨てるのは罪悪感があります。
でも、このままではいけないとも思っています。
筆子様のブログを読んでいると、物を手放すことは、過去の自分と向き合い、今の自分を大切にすることだと感じます。
私も、クローゼットの整理をして、自分自身と向き合い、本当に必要なものを見極められたらいいとは思うのですが。
何かアドバイスをいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
エリカさん、お便りありがとうございます。
長年クローゼットの整理を試みているものの、なかなか思うように進まないということですね。
断捨離のメリットは十分理解しているのに、手放せない気持ちが強い方は多いかもしれません。
頭では理解していても、いざ捨てようとすると感情が勝ってしまうからです。
私としては、あくまで客観的になることをおすすめしたいです。そのために捨てられない感情と向き合ってはどうでしょうか?
服への愛着や罪悪感といった感情と丁寧に向き合い、手放せない服への執着をひもといてください。
お便りにあった4つの理由を中心に、私がエリカさんの感情を想像してみますね。
1.思い出のある服
思い出のある服を捨てるのは難しいですよね。過去の自分と向き合うために、その服がどのような思い出を呼び起こすのかを考えてください。
たとえば、デートで着た服や、友達と一緒に買った服などです。このような服は実用性があるというよりも「思い出の品」です。
クローゼットには現役の服を入れるべきです。思い出の服は、一度取り出してみてはどうでしょうか?
私なら処分を検討しますが、捨てられないならウォークインクローゼットの一番端っこに置いておくのも一つの方法です。
2.高かった服
高いお金を出して買った服を捨てるのは確かにもったいないと言えますが、そのお金は返ってきません。
重要なのは、その服が今のあなたにどれだけの価値があるかです。その服を着ないなら、今の自分にとっての価値はほとんどないでしょう。
思い出品としての価値はあるかもしれませんが、思い出品なら、先に書いたように扱いを変えるべきです。
自分にとってあまり価値がない服でも、誰か他の人に喜ばれる可能性はあります。でもそれは手放してはじめて生じる価値です。
3.痩せたら着る服
「いつか痩せたら着る」と思って取ってある服には、理想の自分の象徴かもしれません。
「この服を着られるくらいスリムになりたい」「昔の体型に戻りたい」という思いがあると、その服を手放すことは、夢や希望をあきらめることに感じるかもしれません。
でも、その服が今のあなたを幸せにしてはいませんよね。むしろ、見るたびに「まだ痩せていない」「今の自分では着られない」と、自分を責める原因になっていませんか?
もしそうなら、その服は「励まし」ではなく「プレッシャー」になっています。
クローゼットを開けるたびに、「今の自分ではダメ」というメッセージを受け取るのは、精神的に大きな負担になります。
今の自分が快適に着られる服だけを持てば、自分をもっと大事にできます。
現実問題として、痩せたら買い直せばいいのですし、実際に痩せたときには自分自身の好みや流行も変わっているので、新しい服のほうがフィットするでしょう。
野望ガラクタを捨てることは夢や目標をあきらめることじゃない。逆に夢を叶えることつながる。
4.特別な時に着る服
「いつかこの服を着る特別なイベントがあるから」と思って取ってある服も、クローゼットで死蔵品になりがちです。
「海外旅行をして、三つ星レストランに行くときに着るかも」「華やかなパーティーがあれば着るかも」と思いながら、実際には数年間袖を通していないことはよくあるのではないでしょうか?
その「特別な時」はどれくらいの頻度で訪れるのか考えてください。
年に一度あるかないかの機会なら、家族や知人に借りたり、レンタルを利用したりできますし、いつもの服にちょっといいアクセサリーをつければ対応できるかもしれません。
「特別な時」の基準が高すぎると、その時が来ても「もっとふさわしい場面があるかもしれない」と、着る機会を逃してしまうので、エリカさんにとっての、「特別な時」がいったいどんな機会なのか、考えてみるのもいいでしょう。
本当に特別な時が来たら、その時に大好きな服を買おうと、楽しみに待つのもいいかもしれません。
クローゼットには、「今の生活で活躍する服」を入れておくほうが、日々の満足度があがります。
5.誰かにもらった服
プレゼントでもらった服も、手放しにくいもののひとつです。
エリカさんは着るものにこだわりがあると思いますが、服そのものが好きなせいで、取ってあるかもしれません。
そもそも、人からもらったものは、好みと違っても、「せっかくいただいたから」「あの人がくれたものを捨てるのは申し訳ない」と感じて、残しがちです。
過去記事でも書いていますが、プレゼントでもらったものの管理責任者は、自分なので自分の好きなようにして何ら問題ありません。
その服をくれた人は、あなたに「着てもらいたい」と思ってプレゼントしたわけですが、その背景には好意や愛情があります。
エリカさんが負担を感じているなら、くれた人の意図に応えていないかもしれません。
手元で眠らせるより、その服を本当に必要としている人に譲るほうが、有効に活用できます。
「気持ちは受け取った」と割り切って、処分することをおすすめします。
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今回は服を捨てられない人に、感情と向き合うことをおすすめしました。
感情と向き合う時は以下のポイントを意識するといいでしょう。
・その服を見るとどんな気持ちになるか?
・未来の自分が果たしてこの服を着るか? そんな未来を願っているか?
・今これが店で売っていたら買うか? これは今の自分が求めている服か?
気持ちと向き合うとき、現在のライフスタイルを考慮してください。仕事や日常生活でどんな服を着るのか考えて、必要なアイテムを優先的に選びましょう。
感情を整理する時は書き出すことをおすすめします。
それではエリカさんクローゼットの整理が進むことを願っています。
これからもお元気でお暮らしください。