大きな家

ミニマルな日常

実家の片付け、これが最後のチャンスかもしれない。

里帰り中に、物がたくさんある実家の片付けをがんばります、という読者のお便りを紹介します。

2月末にいただいたもので、差出人はかわさんです。小見出しは私が入れました。



実家は田舎の一軒家

件名:はじめまして。里帰り中に実家を片付けています。

はじめておたよりします。

30代2人目妊娠中のかわと申します。

ちょっとした決意表明と感謝を伝えたくてメールしました。返信不要です。

実は筆子さんのことは5年ほど前に1人目妊娠中に知りました。

その頃、物の多さの弊害に自分なりに気づき、少しずつ減らしていたのですが(引っ越しが多く必然的に減った部分もあります)、筆子さんの本に出会い、これだ! と思い、いろんなチャレンジを自分の家で実践していました。

私の実家はやたらと物が多い

実家は田舎の一軒家で両親兄弟が住んでいます。

実家はまさに物の多い家で、小さいころから物があふれかえり、それが普通だと思っていました。

でも実家のことが全然好きではありませんでした。

母の話では結婚した時にはすでに本家から物(日本人形とか食器や布団など)が大量に運び込まれていたそうです。

そのまま両親共働き、子ども3人でさらに物を増やし、収納や子供部屋がないと増築をし、今や部屋は10以上あるけど(今日数えました)私に言わせればガラクタだらけです。

1人目の里帰り中に手をつけられる台所周辺に手をつけたのですが、5年前から明らかに増えてないものの減ってもいないな、という印象でした。





母と片付けている

母はそれでも退職してから服を減らしたり、自分なりに頑張っているみたいですが、

父は基本的に人の話を聞かないし、自分の趣味のものをどんどん増やし、紙類や空き瓶は捨てないし、共有スペースにどんどん侵食して平気な顔です(筆子さんの夫を更に凶悪化した感じです)。

母は「私は掃除をするために生きているわけじゃないのに」とこぼしていますが、「物の量が減らないんだからあたりまえじゃん」と私は思っています。

「親の家を片付ける(筆子註:このブログにあるシリーズの名前)」のように、

何でも取ってあるし、収まらなければ収納家具を買って来ようとするし、

物が見つからなければすぐ買おうとするし、

おまけは絶対もらってくるし、

思い出と言ってなかなか捨てないし、

本当にブログの通りだな、、、と思っています。

両親が住みやすい家にしてあげたい

それでも両親兄弟が住んでいる家を、引っ越すとかダウンサイズして建て直すとかはそれはそれで大変だし、

両親が動けなくなる前に(祖父母の介護や片付けをしていない親たちにそういう意識は薄いですが、私は医療職なので高齢者がどうなっていくかよく知っています)、

今のうちに少しでも住みやすい家にしてあげたいと思っています。

普段は遠方にいて、なかなか帰ってこられないし、こんな長期に休みが取れることもないので、これが両親が死ぬ前の最後のチャンスかなと思っています。

幸い母は私の話を少しは聞いてくれるので、今回もできる範囲で少しずつ手をつけています。

なかなか進まずイライラすることも多いですが、そんな中筆子さんのブログに毎日励まされています。ありがとうございます。

モーニングページも始めた

モーニングページも最近始めました。だんだんコツがつかめてきた気がします。

今日数えたら片付けるべき箇所だけで30以上ありました。「そりゃ掃除じゃ終わらないわ」と思いました。

ようやくこの家の全容がつかめてきた気がします。

予定日まで4ヶ月あるので毎日コツコツ今後もやっていきます。

読んでいただきありがとうございました。

かわさん、はじめまして。お便りありがとうございます。

本やブログを愛読していただき、うれしく思います。

出産のため、里帰りしているのですね。

2月の終わりの時点で、「予定日まであと4ヶ月」とあるので、6月末に出産予定でしょうか。

部屋が10個以上あるってすごいですね。

そんな大きな家に住んだことがないので、想像しにくいのですが、かわさんの実家の収納スペースをフルに使って、物をためこんでいるとしたら、片付けは相当大変でしょう。

人間4人が住んでいるとしても、1人の人間に必要な物はそんなに多くないし(私の実感では)、スペースもそこまで必要ありませんからね。

物を置く場所を作るために改築したら、部屋数が増えてしまったようですし。

お便りを読む限り、かわさんのご両親は、典型的な、「物を増やす生活」の実践者のようです。

1人で片付ける必要はない

「これが最後のチャンスかもしれない」と書かれていますが、そんなことないですよ。

そもそも、すでに家を出たかわさんが片付けなくても、必要ならお兄さんと弟さんに片付けてもらえばいいと思います。

実家に物が多すぎる問題や、子どもたちが巣立ったあとの実家の片付けに苦労している人が多い問題は、すでによく知られていることだから、お兄さんたちも、「ちょっとは片付けたほうがいいかも?」と思っているのではないでしょうか?

自分たちだって、物だらけの家の中で暮らしたくないですよね。

ご両親の年齢がわからないのですが、今後、お兄さんや弟さんが世帯をもって、実家を出るときや、ご両親のどちらかが、自由に身体を動かせなくなったときに、肥大化した実家をダウンサイジングする機会があると思います。

先日、高齢になってダウンサイジングした方のTEDトークを紹介しましたが⇒ダウンサイジング、そしてさよならを言うこと(TED)

この方のように、親は、子どもたちに迷惑かけなくない、とか、子どもたちのためになることをしたい、喜ぶ顔を見たいと思っているから(個人差はありますが)、お父さんだって、あるとき、ふと、「こんなに物をここに置いておいても仕方ないな」と気づくかもしれません。

高齢になると、自分の知人・友人や、若いとき親しんでいたスポーツ選手や芸能人が順番に亡くなっていくから、「ああ、私ももうすぐ死ぬんだよな。あの世には何も持っていけないよな」と思う機会がたくさんあります。

そんなとき、死ぬ準備や終活を思い立つのではないでしょうか?

まだ元気で生きている親の家を片付ける4つの理由とは?

今、ご両親に、そんな気配がまったくないとしたら、まだまだ元気で、死ぬとか、そんなことは考えられない段階なのかもしれません。

ですが、あと数年すれば、必ず、先のことを考えるときが来ます。

人の気持ちは、きっかけさえあれば、大きく変わります。

少しずつ情報を提供してみる

そこに住んでいる人間(この場合は親)に、物を捨てたいという気持ちがなければ、実家は片付きません。

「私が里帰り中に片付けよう」とあまり力まず、「私がいるあいだに、物のない生活のよさを感じてもらえたらいいな」というスタンスを取るといいと思います。

たぶん、お父さんたちは、不用品を手放すと生活の質があがることを知らないのです。

そこで、家を片付けているテレビ番組(いろいろあると思います)を一緒に見たり、近藤麻理恵さんのショーをNetflixで一緒に見たり、お兄さんたちには、ミニマリストのドキュメンタリーを紹介したりするといいんじゃないでしょうか?

近藤麻理恵さんの番組⇒近藤麻理恵が欧米で人気がある理由。

ミニマリストのドキュメンタリー⇒ミニマリズム(Minimalism)というドキュメンタリー映画の感想 ☆2021年になって、Less is now というドキュメンタリーの配信も始まりました。

私の本なら、ムックがとっつきやすいです⇒ムック本:『8割捨てて、すっきり暮らす』、著者による紹介。

それから、ずいぶん前に紹介した本で、今、入手できるのかどうかわかりませんが、この本も⇒断捨離初心者のシニアにおすすめ、『若返り片付け術』を読んで老前整理を加速する

初心者向けで、シンプルライフのコンセプトを何も知らない高齢者にいいなと思いました。

さらに、よく書いていますが、かわさんがシンプルに幸せに暮らしている姿を見せてあげることも効果的です。

物を捨てない人は、物を捨てるよさが、まったく想像できないのです。

想像できないから、「まだ使えるのに、なんで捨てるの?」「せっかく買ったのに、どうして捨てるの? それっておかしくない?」という反応をします。

物が多すぎることが、かえって生活をしにくくしていることに気づくことができれば、自分から捨てます。

ただ、腑に落ちるまで、時間がかかることがあります。

このブログを毎日読んでいるうちに、シンプルライフにしたいと思った、という読者もたくさんいます。

それではかわさん、元気な赤ちゃんの誕生をお祈りしています。

親の家を片付けるシリーズ⇒「実録・親の家を片付ける」のまとめ

モーニングページとは?⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ

*****

実家の片付けをがんばっている読者のお便りを紹介しました。

感想やご自身の体験、その他伝えたいことがあれば、お気軽にお便りをください。

お待ちしています。





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