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風邪やインフルエンザの症状を抑えたり、できるだけ早く回復する方法をお伝えします。例によって、薬は使いませんし、お金もあまり使いません。
ふつうの人は一冬に2~3回は風邪やインフルエンザのウィルスに感染してしまうと言われています。
いくらふだん健康に気をつけていても風邪をひくときはひくのです。
ウィルスが原因ですから治す方法はありません。からだの免疫機能で自然治癒するしかないのです。とは言え、風邪は速ければ3日、体力のない人でも、ふだん健康なら10日もすればウィルスを退治できると思います。
症状が重いインフルエンザでも1週間ぐらいで熱はさがります。ともに安静にしていれば、そのうち治る病気です。
そもそも風邪とは?
風邪は別名「感冒(かんぼう)」。鼻やのど、気管支の粘膜の炎症です。原因はほとんどウィルスです。
初期症状はのどの痛み、くしゃみ、鼻水、頭痛、倦怠感、寒気など。そのうち鼻水がねっとりと粘り気をおびてきます。そして、熱が出たり、咳がでます。胃腸にくる風邪もあります。
風邪は基本的に安静にしていれば治ります。ぐずぐず風邪をひいている人はしっかり休息しないから。風邪をこじらせると、二次感染してしまう可能性が増えるので、できるだけ早く治したほうがいいです。
細菌に二次感染してから薬を飲むべし
風邪をひいているときは、からだの免疫がウィルスと戦っているので、抵抗力が弱くなっています。この状態が長く続くと、いとも簡単に別のウィルスや細菌に感染してしまい、これが二次感染です。
二次感染でかかりやすいのは、気管支炎、肺炎、中耳炎、1番重いのが脳炎や髄膜炎です。
ウィルスに二次感染したら、治療法はありませんが、細菌に感染したなら抗生物質で治ります。気管支炎や肺炎は細菌の炎症なので、医者に行って抗生物質を処方してもらってください。
しかし、単に風邪をひいている状態で、抗生物質を飲むべきではありません。たぶんお医者さんは処方しないと思いますが。
私の印象では日本のお医者さんは薬を出しすぎる気がします。ただこれはもう30年も前の話なので、今は違うかもしれませんね。
あるいは、こちらで市販薬として手に入るものが、日本では医者が処方することになっているのかもしれません。
私が若いころ、ひどい風邪をひいて医者に行ったら、注射を打たれたり、どっさり薬をもらって帰った記憶があります。いったいどんな薬をもらっていたのでしょうか?
風邪の原因はウィルスなので、細菌を殺す抗生物質を飲んでも無意味です。無意味であるどころか害があります。
抗生物質を飲み過ぎると、からだにとって必要な細菌もばりばり殺してしまうし、その抗生物質が効かない細菌を生み出してしまう可能性もあります。
娘がかかっていた小児科医は、ウィルスが原因の風邪やインフルエンザには薬は処方せず(もちろん注射も打たず)、「気になるなら市販薬(症状を緩和するもの)を飲んどいてください」と言ってました。
ウィルスと細菌の違いはこちらに書いています⇒私がインフルエンザの予防接種を受けない理由
インフルエンザについてはこちらに詳しく書いています⇒インフルエンザや風邪をできるだけ自然に予防する方法
また発熱しないとウィルスは死なないので、解熱剤もできるだけ使わないことをおすすめします。
私はここ数年熱を出してないのですが、たまには熱が出たほうが体のためにはよいという説もあります。高熱を出すとがん細胞が死ぬからだそうです。なんとなく説得力があります。
いずれにしても、熱が出てもたいてい2,3日でひいてしまいますので、その間は無理をしないで、こじらせないことが大切です。
以下のようなことに気をつけると症状をおさえつつ、すみやかに回復できます。
1.休息する(寝る)
上にも書いたように、風邪をひいているときは、からだの免疫機能が総動員してウィルスと戦っているので、無理は禁物です。寝てるのが1番いいです。私も昔、熱を出したときは、すぐに寝て治していました。
2.水をたっぷり飲む
水を飲むと肺に分泌される粘液を薄める効果があります。
風邪のときは、「ビタミンCが摂取できるオレンジジュースを飲むといい」と言われますが、本当にビタミンCが呼吸器の炎症の防止や治療を助けるのか、科学的には充分証明されていないそうです。
ジュースには果糖も含まれているので、ふつうの水を飲んでおいてください。そのほうがお金もかかりません。
3.温かいお茶を飲む
お茶(紅茶、緑茶など茶の木が原料のもの)には、テオフィリンという成分が含まれていて、これが気管支を拡張してくれます。つまり自然の気管支拡張薬というわけです。
風邪をひいているときは、のどがゼーゼーしますが、これは気道に炎症が起きていて、空気が通りにくいからです。
そこで気道をちょっと広げて息をしやすくします。薬を飲むと副作用の恐れがありますが、お茶のテオフィリンはその点マイルドなので安心です。
風邪の症状はいろいろですが、特に息苦しいときはお茶を飲んでみてください。お茶には抗酸化物質も豊富なのでその点もいいですね。
ただ、カフェインは入っていますので、私のようにカフェイン断ちをしている方はお茶でなくハーブティをおすすめします。テオフィリンは入っていませんが別の薬効があります。
4.はちみつをなめる、お茶に入れてもOK
咳を止める記事で書きましたが、はちみつは傷ついたのどの粘膜をコーティングしてイガイガを抑えてくれます。はちみつには栄養もあるし、抗酸化物質も豊富です。
さらに、はちみつをなめると、唾液がたくさん出て、唾液が粘液を薄めてくれます。唾液は殺菌作用があるので、出しておくに越したことはありません。
関連⇒しつこい咳を止める5つの民間療法。薬に頼らず塩やハーブで改善する
風邪のひき始めにすべきこと⇒風邪のひき始めの7つの対策。軽いうちに治す方法
5.蒸気を吸い込む
あたたかいスチームを吸い込むと喉の粘液がゆるくなり、鼻づまりも緩和され楽になります。こちらの要領で、スチームを吸い込んでください⇒シンプルスキンケア:化粧品に頼らずきれいな肌を保つ方法 「7.湯気にあたる(週に1度ぐらい)」のやり方でスチームを用意して、吸い込みます。
スチームと言えばお風呂ですが、私が子供のときは、「風邪のときはお風呂に入るな」と言われました。けれども、こちらではそんなことは言いません。むしろお風呂に入ってリラックスしたほうがいいと言われます。
お風呂に入ったほうが血行がよくなるし、疲れがとれ、その後よく眠れるのでむしろ入ったほうがいいと思います。実際、私は風邪気味でもふつうに入っています。
しかし、ものすごく高熱のときはやめたほうがいいでしょう。お風呂に入ると体力が奪われますので。まあそんなときは、動くのもいやでしょうから、お風呂に入る人はいないでしょうね。
お風呂にはユーカリやペパーミントのエッセンシャルオイルを入れると、より鼻づまりが楽になります。ユーカリは咳を抑えるのにもいいです。これは本当なので、咳で苦しいとき、ぜひ試してください。
蒸気が鼻づまりを解消してくれるので、その意味でも温かいお茶やスープを飲むのはおすすめです。
こちらでは風邪といえばチキンスープなのですが、スープを作っているときにチキンから出るシステインというアミノ酸の構造は、気管支炎を治す薬と似ているのだそうです。湯気も出ますし、風邪の症状が緩和されるのでしょうね。
6.会社や学校は休むこと
風邪の1番の治療法は安静にすること。会社や学校に行くなんてもってのほかです。病気のときは、ストレスもよくないので(まあふだんからよくありませんが)、ストレスを感じがちな会社や学校に行くと風邪が悪化します。
しかも、会社や学校に行ってしまうと、免疫力や体力のない人にウィルスを移してしまいます。これはとても迷惑なことです。
薬を使わずに熱が下がったあと24時間以内は、まだ人に風邪を移す可能性があるとか。熱が下がって24時間してから会社に行くのが理想ですね。
休みにくいかもしれませんが、長い目で見ると、休んだほうがいいです。
7.風邪をこじらせないようにする
風邪はひきはじめと治りかけが肝心といいます。ひきはじめに無理すると、すぐに治るものも治らず、治りかけに不養生をすると、こじらせるからです。
「こじらせる」とは二次感染です。これ以上、風邪をひかないように、手をしっかり洗って防止します。上のほうでリンクしている「インフルエンザや風邪をできるだけ自然に予防する方法」の記事も参考にしてください。
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まとめますと、風邪を治すポイントは、安静にすること、薬をやたらと飲まないことです。また普段から適度に運動をして体力もつけておいてください。