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最小限の物しか持たないミニマリストになる気はないが、何もない部屋を見ると実にスッキリしていて掃除が楽そうだ。あそこまで減らさなくてもいいけど、もう少し持ち物を減らしたい。
そんな人のために、持ち物をミニマルにする方法をお伝えします。
もちろんミニマリストになりたい方も使えるやり方です。
5つの方法は以下のとおり。
1.ゴール設定
2.捨てる
3.創意工夫
4.買わない
5.愛ある態度
順番に説明します。
1.なぜ持ち物を減らしたいのか考える
まず、なぜ物を減らしたいのか、どのぐらい減らしたいのか、いつまでに減らしたいのか、こんなことを考えてください。
ゴール設定とも言えます。
別にゴールなんて考えなくても物は減らせます。
ですが、最初にある程度、理想の状況を思い描いておくと、途中で挫折しにくいです。捨てることに夢中になりすぎて、かえってストレスがたまるなんてこともありません。
断捨離でストレスがたまるのは捨てることばかりで頭がいっぱいになるからです⇒断捨離しているのにイライラします~断捨離に好転反応はあるか?
何か達成したいことがあるときは、どうしてそうしたいと思っているのか、その理由を知っておいたほうが達成しやすいです。結局「どうしてこうしたいのか?」という部分が、本人のもっとも求めていることです。
ミニマリストのあり方に、正しい、間違っている、ということはありません。
自分なりのミニマルライフについて考えてください。
2.いらない物を捨てる
次にすることは物を減らすことです。
持ち物を減らす方法は2つあります。
1.)家に入れない
2.)すでに家の中にあるものを出す(捨てる)
この両方を同時にやれば、そのうち家の中の物が減っていきます。
たぶん捨てるほうが簡単だと思いますので、まずもういらない物を捨ててください。断捨離です。
「簡単」と書きましたが、一度何かを自分のものにしてしまうと、愛着が出てしまうので、思ったよりはうまく捨てられないかもしれません。
うまくいかないときは
・簡単なものから捨てる
・少しずつ処分する
・考えながら捨て続ける
この3つを心がけてください。
捨てやすいものから捨てる
簡単なもの、とは「明らかにいらないもの」です。
たとえば1年以上前の情報誌はもういりません。情報が古くなっていますから。高校生になった子供が小学生のとき着ていた服もいりません。誰も着ませんから。
簡単に捨てられる物は、プチ断捨離シリーズに集めているのでごらんください⇒これで捨てまくる。「プチ断捨離シリーズ」記事の目次。
少しずつ捨てる
いきなり大きな場所をがーっと断捨離をしようとしないほうがいいです。疲れるだけです。初めて物を捨てる方はすごく小さな場所を片付けることをおすすめします。
財布、化粧ポーチ、バッグ、ペンケース、ペン立ての中身。こんなところを見て、もういらない物を捨ててください。
これらは物を入れるためだけの物です。タックルする入れ物のサイズを少しずつ大きくしていけば、最後には一番大きな入れ物である家やガレージの中身が減っているはずです。
特に服が多い人は服の捨て方だけを集めた記事をごらんください。便利なまとめがあります。
洋服を減らしたいならこれを読め:ファッション関連記事のまとめ
ミニマリストのファッションをめざして:服の捨て方まとめ記事その2
考えながら捨てる
物を捨てようかどうか迷ったら、私はこんなことを考えています。
・これは本当に今の私の暮らしに役立っているのか。
・これがあるせいでやりたいことがやれなくなっている、なんてことはないか。
人の生活は変化しているので、3年前にすごく役立っていたものも、今は単に邪魔になっているだけ、ということはよくあります。
そこにあるのが当たり前になっている物が多いのですが、一つひとつ見て、「今の自分の暮らし」「これから自分が送りたい生活」に貢献している物だけ残してください。
いるかどうか迷うものは私は捨てることにしています。「迷ったらとっておく」というルールを適用すると何一つ捨てられません。
3.それなしで暮らしてみる
何かがこわれたり、何かを使い切ってしまったときは生活を見直すチャンスです。
すぐに新しいのを補充せず、それなしでしばらく暮らしてみてください。もしかしたら、なくても大丈夫かもしれません。
もちろん、子供が4人もいるなら、洗濯機が壊れたら翌日から困るでしょう。しかし一人暮らしなら、もしかしたら手洗いでいけるかもしれません。
1980年代のはじめのことですが(古くてすみません)、スタイリストの原由美子さんの雑誌を見た時、ご本人が洗濯機を持っていないことを知って驚きました。
当時、原由美子さんはたいへん人気があり、その雑誌には原さんが使っていた物が紹介されていました。
原さんはファッションのスタイリスト。おしゃれな服のグラビアやパリコレの取材など装いに関する記事が多かったと思いますが、私が未だに覚えているのは、
・原さんは洗濯機を持っていない
・原さんはパーカー(だったと思う)の軸の赤いボールペンを愛用している
この2つだけです。
原さんは一人暮らしだったから、洗濯機なしでもいけるんでしょう。
その時は「ファッションの仕事をしてる人って服がいっぱいあるから洗わなくてもいいのかもしれない。もしかしてみんなドライクリーニング?」と思ったものです。
後になって、「服を洗いすぎると早く痛むから滅多なことでは洗わない」とハーフムーンのデザイナーだった横森美奈子さんが書いているのを読み、もしかして原さんもそうだったのかも、と思い直しました。
洗濯すると服が痛む話⇒服の数も、洗濯の回数もぐーんと減らした理由:ミニマリストへの道(49)
原さんの洗濯機のように、誰でも持っていそうだが、実は自分には不用なものはたくさんあると思います。
何かの偶然で、手に入らないときも、それなしで暮らせるかどうか試して下さい。「やはり必要だ」と思えば買えばいいでしょう。買うのはひじょうに簡単です。
私自身、去年の9月に買ってその月のうちに母にサル便で送ってもらった2017年用のスケジュール帳が未だに届かないので、これなしでやる方法を模索しているところです。
私のスケジュール帳について⇒ツイン手帳を愛用中~手書きにこだわる50代節約系主婦の手帳術
自分としては必ずあってほしいものがないとき、つまり何かピンチに陥ったとき、すぐに買い物で解決しようとせず、「いや、もしかしてなしでいけるのかも?」と考えるクセをつけると、よりシンプルな暮らしに近づきます。
4.やたらと買わない
捨てることや、創意工夫することに慣れながら、物を買わない努力もしてください。
いくらたくさん捨ててもまた買ってしまっては同じことの繰り返しです。
しかし、今の社会では「買わないこと」はかなりチャレンジングではないか、と思います。社会の風潮は「とにかくどんどん買いなさい」というものだからです。
しかも日本はいろいろと便利で素敵でかわいい物がたくさん売っています。値段もそんなに高くありません。
一部のミニマリスト志望の方が、「ミニマリストになるために」どんどん新しい物を買ってしまうのもしかたがないかもしれません。
私だって、片道徒歩15分の圏内に無印良品、東急ハンズ、ニトリ、フランフラン、100均(ダイソー、セリア、ワッツ)、コンビニの各店舗があったらもっと頻繁に買い物をしていたかもしれません。
幸か不幸か、徒歩15分圏内にコンビニはありませんし、もう少し歩けばいろいろな店があるものの、私がほしいと思うものは何一つ売っていません。
便利なはずのネット通販でも状況は変わりません。
カナダのアマゾンは日本やアメリカのアマゾンと比べると、品揃えが今一つで(個人的な感想ですが)、やはり私がほしいと思うものは売っていません。
ほかのネットショップもいちいち送料が高いし、商品の写真を見ても何が何だかよくわかりません。たまに必要に迫られてネットショップを見るとひじょうに苦痛でストレスを感じます。
私は買い物がしにくい場所に住んでいるのです。
日本にお住まいの方は、「私はきわめて物を買いやすい状況にいるのだ」と強く意識しないと習慣的な買い物から抜けられないと思います。
ただ単にその時だけの喜びや幸せのために買い物をするクセを改めるようにしてください。
確かに買い物は楽しいし、可愛いもの、便利なものを見ているのは至福の時間かもしれません。しかし、その幸福は長くは続かない、ということを肝に銘じるべきでしょう。
すぐに幸福がしぼむから、また次の物、そしてまた次の物、といつまでも買い物を続けなければなりません。回し車の中をくるくる回っているラット(ねずみ)のように。
洋服の買い物が止まらない人がいますが、本当におしゃれな人はファッションで自己表現をします。つまり自分のスタイルにこだわりを持っています。
次々と新しいものを追いかけて、どんどん着捨てるような生き方はおしゃれな人のすることではないと思います。
買い物をするときは、長期的な視点に立って、自分を幸せにする物を買うことを心がけてください。
そのために予算を組むことをおすすめします。私も食費、日用品合わせて予算は1日20ドル、と決めたらかなり無駄遣いが減りました。
予算を組むのはハードルが高い、と思ったら、まずは毎日何にお金を使っているのか、お金を使うたびにメモ帳に記録をとるといいと思います。
3ヶ月も続ければ、自分の無駄遣いのパターンが見えてきます。
買い物をすべてやめろ、という話ではありません。買い過ぎないように気をつけてください。
5.人にも自分にもやさしくする
私はミニマリストは寛容な人だと思います。
誰かの考えた生き方をするのではなく、自分で考えながら、自分に合った暮らし方を模索するのがミニマリストではないでしょうか。
自分の暮らし方を大事にする、ということは、他人の暮らし方も尊重できるということです。
物を減らしているとき、ほかの人が余計な物をくれた、買ってきた、と感じるときもあると思います。そんなとき怒ってはいけません(と、いつも自分に言い聞かせております)。
自分が勝手に暮らしをミニマルにしているのですから、家族や同僚など周囲の人に対してはある程度妥協が必要です。
また、物を買わないように気をつけているのに、うっかりたくさん買ってしまって絶望的になることもあるでしょう。捨てても捨ててもちっとも減らない洋服の山を見て、何もかも投げ出したくなることもあるでしょう。
そういうときは、1番に戻って、「なぜ持たない暮らしを目指し始めたんだっけ」と初心を確認してください。
人の気持ちは変化するので、最初とは違った考え方になっている、ということだってもちろんあります。
そういうときは、また改めてゴール設定をしてください。物を減らす究極の目的は、できるだけ自分らしく幸せに生きることなので、逆の方向に向かっていたら修正が必要です。
こうやって、自分にも他人にも寛容になり、3ヶ月に1度ぐらい、自分が向かっている道を確認しながら、マイペースで進めれば、早晩自分が望んでいるシンプルな暮らしが手に入ります。
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なぜ原由美子さんが軸の赤いボールペン(キャップ式だったと思う)を愛用していたかというと、カバンの中で目立ってさっと取り出せるから、ということでした。
「なるほど」と思った私は、早速同じボールペンを買ってきました。
しかし、最後まで使いきれませんでした。私、スタイリストではないので、現場でボールペンをさっと取り出す機会なんてなかったのです。
しかも他にもたくさんボールペンを持っていました。
原さんは一つひとつの持ち物にもこだわりがある感じでした。
自分の好きな仕事に邁進されていたので、買い物でウサを晴らす必要もなかったのでしょう。