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持たない暮らしをめざして、熱心に断捨離していたのに、ある時をさかいに次第に気力がなくなり、ふと気づくと汚部屋に逆戻り。
今日こそ片付けようと思っているのにできなくて、あふれた物の前でどんよりする。
こういう人からたまにメールをもらいます。
今回は、片付けや物を捨てることに疲れたとき、捨てる生活に復帰する方法を7つ紹介します。
1.初心に戻って小さな場所を片付けてみる
気力や体力があまりないときは、すごく小さな場所を一箇所だけ片付けたり、何か1つ小さな物を捨てる、ということをしてください。
リハビリです。
大それたことを計画すると挫折してまた自信を失います。
財布、化粧ポーチ、ペンケース、筆立て、バッグの中身をちょっと捨ててみてはどうでしょうか?部屋がぐしゃぐしゃだと、たぶんこういう小さな物入れの中もカオスになっています。
具体的にはこんなものを捨ててください。
・財布:ポイントカード
ちまちまと集めてもたいして節約できません。とくに、1回しか行かない店のポイントカードなどいくら集めても、財布の中が混乱するだけです。
・化粧ポーチ:使っていない化粧品
化粧ポーチは、実際に使う化粧品を入れる袋です。
・ペンケース:インクの出が悪くなったボールペン
ボールペン1本生活をめざすと爽快です⇒ボールペン1本生活をめざして。文房具を効果的に断捨離する7つのステップ。
・筆立て:下のほうに埋まっている鉛筆や消しゴムのかけら
筆立てのように高さのあるものは、必ず底のほうにゴミがたまります。ほこりにまみれたクリップ、ありませんか?
・バッグ:使っていない物
化粧ポーチと同じでバッグは、出先で使うものを入れる袋です。
2.所持品を書き出す
捨てるのに疲れたら、無理に捨てるのはやめましょう。代わりに所持品の書き出し作業をしてください。
自分が持っているものを1つ残らず、ノートに書き出していきます。やってみると意外といろいろ持っていることに気づきます。
ノートの上から順番に
・電卓
・温度計
・置き時計
・スタンプ
・パソコン
・老眼鏡
・鉛筆シャープ
こんなふうに書いていきます。以上は、今、私の机の上にのっているものです。
机の上が終わったら、本箱でもクローゼットでも好きなところに行って持っている物を書き続けます。
リストアップが終わったら、それぞれの右側に
・持ち続ける(キープ)
・捨てる
・寄付する
・売る
と書いていきます。◯、△、✕など記号を使ってもいいです。色分けをするのもいいでしょう。キープを赤にすると、見た目が真っ赤なときは、危険サインですから、考え直すきっかけになります。
所持品をすべてノートに書くとこんなメリットがあります。
・自分の持ち物を把握できる
・たいてい物が多すぎるので断捨離のモチベーションがわく
・これからやることがわかる
・実際に断捨離するとき、捨てる行動が早くなる
所持品を書き出していると、ダブリに気づくし、忘れていた物に気づきます。あまりに持ち物の数が多いので、断捨離をせずにいられなくなるかもしれません。
捨てることに疲れた人や、停滞している人、やる気がなくなってしまった人は、所持品の書き出し、ひじょうにおすすめです。
3.1日2分の断捨離を30日(1ヶ月)続けてみる
2分という短い時間の断捨離を1ヶ月続けてください。また、調子が戻るかもしれません。
2分という時間は、「ホットスポットを毎朝2分片付けろ」というフライレディの言葉から取りました。
フライレディはアメリカのお片付けサイトを運営している女性のこと⇒アメリカのお片づけ指南サイト、フライレディに関する記事のまとめ
ホットスポットとは、自分の部屋や家の中で、特に物がたまりやすい場所のことです。詳しくはこちら⇒これならもうリバウンドしない、断捨離習慣を身につける7つの秘訣 5番の「5.ホットスポットをつぶす」をごらんください。
どんなに忙しい人でも24時間のうち2分ぐらいはありますよね?
朝起きてすぐ、寝る直前、お昼休みなど、時間を決めておくと習慣になりやすいです。
4.音を減らしてみる
断捨離に疲れているときは、心の中も散らかっています。脳内がざわざわしている状態です。脳内のゴミを取り去るために日常生活で知らず知らずに聞いている音を減らします。
たとえば、
・BGMとして、意味もなくつけているテレビのスイッチを切る
テレビは意図をもって視聴しないと、時間がどんどんなくなります。なぜ自分は、今、この時間帯にこの番組を見るのか、その理由はこれだ、と言えない番組は見ないほうがいいでしょう。
・BGMとして習慣としてつけているラジオのスイッチを切る
ラジオは見なくてもすむので邪魔にならない、と思うかもしれません。しかし、脳は音という刺激を情報として処理します。聞かなくてもいいものは聞かないにこしたことはありません。
音は意外と日々のストレスの元になっています⇒音が人に与える4つの大きな影響:ジュリアン・トレジャー(TED)
・スマホやパソコンの通知機能はオフにする
スマホがピンとなる、その瞬間、しっかり気が散ります。これは、去年紹介した、「ミニマリズム」という映画の中で語られていたことです⇒ミニマリズム(Minimalism)というドキュメンタリー映画の感想
映画では、ナノ・セカンド(10億分の1秒)でも邪魔が入れば、気がそがれる、と言っていました。こういう小さな邪魔の連続で、脳がどんどん疲れていきます。
もしできるならデジタル断捨離をしてください⇒私のデジタル断捨離15の方法~50代主婦ミニマリストの場合
5.視覚的ノイズを減らす
ここでいう視覚的ノイズは、テーブルの上でぐちゃぐちゃにのっている食器やお菓子、本、紙のことではありません。もちろんそういう物は片付けるに越したことはありませんが。
画面に映し出されているもののことです。
テレビ、スマホ、パソコンのモニター、タブレットなどスクリーン、モニターと呼ばれる物の上に表示されている文字、画像、映像を見る時間を減らします。
モニターはバックライトがありますので、見すぎは目によくありません。目によくないものは脳にも負担をかけます。VTD症候群という言葉を聞いたことがあると思います。
スクリーンを見すぎると、目が疲れるだけでなく、頭痛、肩こり、めまい、吐き気など全身症状をおこし、集中力が続かなくなり、イライラしたり、不安になったりと、心まで侵されてしまう、と言われています。
画面を見ているとき、たいてい座っているからそれもよくないでしょう⇒座りっぱなしが寿命を縮める。座りすぎのリスクとそれを回避する方法。
パソコンをうまく使えない人は、アナログ人間と言われ、「困ったやつだ」という目で見られますが、健康という観点からみると、アナログ人間でいるほうがずっとメリットがあります。
何でもかんでもデジタル化するのは、ひじょうに危険なのです。
私もiPhoneを所持しており、うっかりすると画面を見すぎてしまうので自分ルールをもうけています。
1.移動中は使わない(ただしバスの時間のチェックは例外)
2.明確な目的があるときしか使わない(電話をうける、娘のテキストメッセージを読む、地図を見る、辞書をひく、など)。つまり暇つぶしには使わないということです。
3.朝1番と夜寝る前は絶対見ない。
6.1日15分静かな時間を持つ
心の中をクリアにするために、テレビを切って、インターネットもやめて、1日15分は1人で静かな時間を持つようにしてください。
1人暮らしなら簡単にできそうなことです。ところが、1人だと寂しいから、スイッチを入れる必然性のないラジオ、テレビ、パソコン、スマホがずっとつけっぱなし、という人が意外といます。
機械のスイッチを切って、静かなところで、ぼーっとする時間を見つけてください。
できれば自然の中がいいですが、無理なら家の中でも問題なし。お茶を飲みながらぼーっとするのもいいし、お風呂でのんびりするのでもいいです。瞑想できれば尚いいです。
何もしないのですから、何かを聞いたり、読んだり、見たりはしません。
ふだん、あらゆるすきま時間をスマホやテレビで埋めている人は、何もしないでいようとすると、苦痛かもしれません。そこを何とかこらえて静かな時間を持ってください。
とても心が休まります。
ひとり時間の見つけ方はこちらをどうぞ⇒自分1人の時間を持つ5つの方法。時には他人の声や視線を断捨離する。
7.流行を追うのをやめる
捨てることに行き詰ったときは、家の中に物を入れないほうにフォーカスするのもいいアイデアです。そのために、流行を追うのをやめてみてください。
トレンドと呼ばれるものにむらがるのをやめます。
洋服を買うのが好きなら、毎シーズン流行の服を買うのをやめ、すでに買った服を大事に着てみます。
そうすれば余計な服は増えないので、片付けのスピードが鈍っても、そこまで部屋は汚くなりません。
完全にやめろ、とは言いません。
多少控えめにしてください。
この世界では流行を追わない人は、人間性を疑われることがあります。特に女性の場合、湯シャンで化粧をせず、流行を追わず、ほぼ着たきりで、マイペースで生きていると、「人間としてどうよ。女性として最低」と他人に言われることがあります。
商業主義の世の中だからです。
そういう中傷に負けやすい人は、ほどほどに流行を追うほうがいいかもしれません。完全に他人軸ですが。
とは言え、面と向かって言われることはないし、自分軸寄りにしたほうが、長い目でみると気持ちが楽でストレスの少ない生活を送ることができます。
よくよく考えてみると、流行を追って、どんどん服を買い、着ない服をためこむより、マイペースで生きるほうがより人間らしい暮しであるとも言えます。
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以上、物を捨てることにすっかり疲れてしまったら、試してほしいことを7つ紹介しました。
断捨離にかぎらず、何でも同じことをしていると飽きたり、行き詰まったりします。
そんなときは、これまでとはちょっと違うことをしてください。脳に別の刺激を与えるのです。すると新しい視点が得られ、また元気になり、持たない暮らしをめざして、前進できるようになります。