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どうしたら感情的になりすぎず、論理的に考えることができるようになるのか、その方法をお伝えします。
感情にふりまわされることが多い人は読んでください。
これは読者の質問に答えるものです。
お問い合わせメールには以下の2つ質問が書かれていました。
●情報管理の方法
●物ごとを論理的に処理する方法
この記事では、論理的思考(ロジカルシンキング)と批判的思考(クリティカルシンキング)をするコツを紹介します。
論理的に考えられると、仕事、家庭、個人的なプロジェクトなど人生におけるすべてのことに、恩恵があります。
まずメールを引用します。bambooさんからいただきました。
どうしたら物ごとを論理的に考えられますか?
件名:お礼及び情報管理方法についての質問
今年の1月下旬に「過去の嫌な記憶と決別するには」というメールをお送りし、それに対して2つの記事を書いていただいたbambooです。その節は本当にありがとうございました。
あれから筆子さまのアイディアを実践し、現在では悪夢どころか夢そのものを見ることがほとんどなくなり、毎日気持ちよく眠れています。
私の悩みに対して、「悪夢を見ない方法」と「過去の嫌な記憶を消す方法」の2つにわけてアドバイスをいただいたことがとても新鮮でした。
私の場合は、過去の嫌な記憶というのがカウンセリングを要するような深刻なものではなかったため、睡眠環境を整えることが一番効果的だったような気がします。
また、「悪夢を見ない方法」の「6.悪夢に対する考え方を変える」には特にハッとさせられました。
ところで、筆子さまは記事の中でご自身の過去記事を頻繁に引用されていますが、その的確さ及びきめ細やかさにいつも驚いています。
膨大な過去記事の内容をすべて把握していらっしゃるのでしょうか?
また、私の悩みを解決する方法を2つにわけてご提示いただいたり、一見混沌とした内容の悩みメールに対しても、何が問題なのかを的確に読み取り、わかりやすく整理してご回答されたりと、とにかく論理的でいらっしゃる印象を受けます。
よろしければ、過去記事の引用を含めてどのように情報管理をしていらっしゃるのか、また、どうしたら筆子さまのように物事を論理的にとらえて処理できるのかを教えていただけたらうれしいです。
bambooさん、メールありがとうございます。
睡眠の質が向上してよかったです。
bambooさんが話題にしていた過去記事はこちらです。
悪夢を見ない方法⇒悪夢を見ないようにする方法。嫌な夢、怖い夢はこうして減らす
嫌な記憶を手放す方法⇒過去の嫌な記憶を消す7つの方法。辛い思い出はこうして手放す
物ごとを論理的にとらえて処理するためには、論理的かつ批判的に考えることを意識すればいいのです。
ロジカルシンキングは、学生が論文を書くときに考えることだ、ビジネスマンが仕事で使うものだ、と捉えられがちです。
ですが、主婦でもフリーターでも、定年退職した人でも、人生を歩んでいる人全員に必須のライフスキルです。
論理的思考・批判的思考のメリット
論理的に考えるとは、物ごとを段階的に筋道立てて考えることです。批判的に考えるとは、状況をじっくり検証することです。
批判的思考には「批判的」という言葉がついているので、屁理屈を並べて他人を非難することをイメージする人がいます。そうではなく、周囲の意見や定説にまどわされずに、自分の頭でしっかり考えることです。
人間は感情の動物ですが、脳が発達しているので、ほかの動物より考える力があります。人間なら誰でも、論理的、批判的に考えることができます。
クリティカルシンキングやロジカルシンキングができると、よりよい意思決定ができるので、問題を解決するスキルが向上します。すると人生の質があがります。
人生がよくなる例をあげましょう。
■感情的な反応による行動:
なんだかストレスがたまってむしゃくしゃするな。新しい服買っちゃえ
↓
ユニクロでダメージデニムやこの春流行のドレープのアイテムを色違いでまとめ買い
↓
クレジットカードの請求が来て落ち込む
↓
またストレスがたまる
↓
また買い物する。予算がないので、100均に行く。
↓
ガラクタがたまる
■論理的な思考による行動
なんだかストレスがたまってむしゃくしゃするな
↓
でも、このストレスの元っていったい何なんだろう?きょう職場で上司に言われたことがひっかかっているのかな?
↓
どうして私、上司の言葉にいちいち傷つくんだろう?最近言われて傷ついた言葉はあれとあれだけど…(さらに考える)。でも、上司は私を傷つけようと思って言ってるんじゃないよね。
↓
きっと私に期待してるんだ。もっと期待に答えられるように仕事をがんばろう。まずできることは◯◯だよね。
↓
きょうは家で資料に目を通しておこうかな。
↓
無駄遣いせず、ストレスもなくなり、仕事の準備という前向きな行動に出る、よって仕事もうまくいく。
職場のできごとを例にあげましたが、子育て、夫婦や家族との関係、断捨離、節約、貯金、近所付き合い、ダイエット、はたまた、自己成長など、人生のあらゆる局面で、ロジカルシンキングは役立ちます。
根拠なく他人を責めることがなくなるので、コミュニケーションも円滑になるでしょう。
論理的な考え方をする7つの基本
ロジカル・シンキングやクリティカル・シンキングの本を読むと、思考力を高める方法が書いてありますが、ここではそれ以前の基本的な心構えを7つ紹介します。
1.とにかく考える(思考停止にならない)
まず大事なのはこれです。ロジカルシンキングしない人は、そもそも自分で考えることを放棄しています。
感情に突き動かされっぱなしです。
「できない」「どうしたらいいのかわからない」「無理だ」で止まらず、「じゃあ、どうするか」と考え続けることが大切です。
2.目的は何?
何かを考えているときは、考えている目的を忘れないようにします。
つまり、「自分は今何を解決したくて考えているのか」をわかっていなければなりません。
一番大事なことは何なのか、自分が探しているものは何なのか、今、自分は何をしようとしているのか?
目的地やゴールがわからないと、いくら考えても、同じところをぐるぐる回るだけです。
3.思考の癖があることを知っておく
どんなに論理的な人でも、考え方の癖があります。
人間は感情的な反応や、偏見、思い込みからは逃れられません。
兄弟喧嘩の仲裁をするとき、親は「できるだけ公平に状況を判断しよう」と思うものです。
けれども、無意識のうちに、お兄ちゃんはこういうタイプ、弟くんはこういうタイプという思い込みがり、それが親の判断に影響を与えます。
思い込みは、事実であるとは限りません。
物の見方にはその人の癖があるのです。
この点については、こちらの記事で詳しく書いています⇒認知行動療法(CBT)を使って片付けられない思考を手放す方法。
「自分には思い込みがある」ということがわかっていると、「自分の考えが絶対正しい」と思いこむワナにはまりにくくなります。
4.関係のある情報を集める
ロジカルシンキングとは、いろいろな考えや事実を、論理的につなぎあわせ、結論を導くことです。よって、それなりに判断材料がいります。
感情的に反応するときは、理屈も何もないので、判断材料は不用です。ただ自分が「とにかくこう思う」「こう感じる」という理由で行動するのですから。
論理的に思考して、望ましい結論を出すためには情報を集めなければなりません。
しばしば、情報不足(リサーチ不足)だったり、全然関係のない情報を集めて、うまく考えられないことがあります。
関係のある情報を必要な分だけ集めることを意識します。
自分の頭の中で、あーでもない、こーでもない、と悩み続ける人は、情報不足の可能性があります。一言関係者に聞けば、疑問が一気に解決したりします。
5.事実と意見をごちゃまぜにしない
単なる意見と事実をごちゃまぜにしていると、うまく考えられません。
一口に情報といってもいろいろな種類があります。情報の分け方はいろいろですが、たとえば
●意見
●事実
●嘘
●真実
●内部情報
●外部情報
こんなふうに分けられます。感情的に反応している人は、それが(自分を含めて)誰かの意見にすぎないのか、客観的な事実なのか、全く区別していません。
事実と意見をごちゃまぜにしないほうが、論理的、批判的に考えることができます。
6.考え続ける
いったんこの方法でいこう、と思っても、常に疑い続け、考え続けて、よりよい状況を目指します。
別のやり方はないか?
これは本当に正しいのか?
など、自問自答していく姿勢が望まれます。
また、何かを考えているとき、必ずしも結論が出るわけではありません。
考えた結果、「判断保留」になることもあるでしょう。それはそれで立派な思考の結果です。
何も考えず、判断保留にしているのと、考えた結果、判断保留にしているのは全く違います。
7.紙に書く
紙に自分の考えや手持ちの情報を書き出すと、思考の筋道が通りやすくなります。
頭の中で考えていると、考えがとっちらかります。
論理的に考えることに慣れない人は、紙に判断材料を書き出すことから始めてください。そもそも考えないと判断材料が見つからないので、書き出すという行為は思考力を鍛えるのにとても有効です。
補足:情報管理について
情報管理については特別なことは何もしていません。
意識的に余計な情報を取り込まないようにしています。具体的にはこんなことを心がけています⇒情報の断捨離のススメ。頭の中も片付けないと、何もできないまま人生が終わる。
情報といってもいろいろありますが、紙媒体にのっている情報はこんなふうに整理しています⇒情報デブはもう卒業~書類を捨てるために必要なたった1つのこととは?
過去に書いた記事の内容をきっちり覚えているわけではないのですが、新しい記事を書いているときに、「そういえば、前にこういうこと書いたよね」と思い出すので、そうした記事へリンクしています。
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今回は、ロジカルシンキング・クリティカルシンキングをするコツをお伝えしました。これは他人を攻撃するためではなく、自分の行動を改善するために使ってください。
物ごとを客観的に、多角的に考えることができれば、情報に惑わされることもなくなります。