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贈り物を断る方法を知りたいという読者の相談にアドバイスします。
まず、メールをシェアしますね。
グリコさんからいただきました。
うまく断りたい
いつもブログを拝見しています。
記事を読むたびに、自分の生活を見直そうと思います。
今日はちょっとした相談というか、誰かに聞いてほしいので、お便りしました。
先日、母の昔からの友人が我が家に遊びに来てくれました。
そのとき、お土産として手作りのポーチをいただいたんです。
カラフルなポーチで、とても丁寧に縫われているのがわかりました。でも、正直に言うと、色や柄がどうしても私の趣味と合いません。でも、その場では作ってくれた気持ちがうれしくて、お礼を言って受け取りました。
それからしばらくして、母がふと「あのポーチ、ちゃんと使ってる?」と聞いてきました。
多分、特別な意味もなく何気なく聞いただけだと思うのですが、内心とても焦ってしまいました。
実際は、タンスの引き出しに入れて、一度も使っていません。
「使っていない」と正直に言ったほうがいいのかなと思いつつ、作ってくださった気持ちや、母の友人との関係を考えると、角が立つかもと怖くて、「うん、時々使ってるよ」とついついごまかしてしまいました。
うそをついたことが後になって気になって、モヤモヤしました。
筆子さんのブログで「人からもらったものを無理に取っておかなくてもいい」とあったのを思い出して、自分を少し許せる気もしました。
でも、やっぱり罪悪感があります。せっかくくれたのに、とか母の顔をつぶすかも?といろいろ考えてしまうんです。
これからも、自分では使わない物をいただくことがあると思うのですが、そのたびにこんなふうに悩みそうです。
こういうとき、どんなふうに気持ちの整理をしたらよいのでしょうか? 相手を傷つけずにうまく断るコツってありますか?
グリコさん、こんにちは。
いつも記事を読んでいただき、ありがとうございます。
もらってしまったポーチのことで悩んでいるんですね。
そのポーチに関して言えば、自分で使うか、使えないなら寄付したり、リサイクルに出したほうがいいと思います。
そして、今後のことですが、もらったあとに嘘をつくのが嫌なら、「使わない」と思ったものは、もらわないのがベストです。
でも、お便りの文面から考えて、グリコさんが人から差し出されたものを断るのは難しいでしょうね。
私も、そのような場合は受け取ると思います。
ただ、私の知り合いはほぼ全員、私が持たない暮らしをしていることを知っているので、ものをくれることはまずありません。くれるとしても、事前に好みを聞かれます。
なので、一つの方法としては、「私はシンプルライフを心がけているので、贈り物は遠慮する」という姿勢をお母さんを含め、周囲に告知しておくことです。さらに、自分から人にものをあげる頻度を下げてください。
これで、贈り物を受け取る機会が減ると思います。
今回は気持ちの整理法を中心に3つアドバイスします。
1. 贈り物に込められた「気持ち」を受け取る
プレゼントは物理的なものですが、くれた人の思いが込められているところが、ほかのものと違います。
つまり、贈り物を贈り物にするのは、くれた人の気持ちです。
だから、もののことは気にせず、その気持ちを受け取ることに意識を向けるといいでしょう。
相手の気持ちを受けとって、お礼を言ったら、基本的にグリコさんは、そのポーチをしまいっぱなしにしようと、ゴミ箱に捨てようと自由であると考えてください。
お母さんは家族なので、「使っているか?」と聞かれたとき、嘘をつく必要はありません。私なら、「趣味に合わないからしまってあるけど、お母さん、使う?」と答えると思います。
お母さんの友達はめったに会わない人(もしかしたらもう2度と会わない人)ですので、ちょっとした嘘をついても大きな問題にならないでしょう。ですが、これからずっと付き合いが続く人に対しては、嘘は最小限にしておいたほうが、自分がラクです。
2. 罪悪感と今のモヤモヤの整理法
罪悪感は自分の価値観と実際の行動が食い違ったときに生まれる感情です。
この気持ちを整理するために、まずは、どんなことに罪悪感を感じているのか見極め、その後、その気持ちはどんな価値観から来るのか考えてみるといいでしょう。
お便りを読むと、グリコさんは、最低でも以下の3つのことに対して罪悪感があるようです。
1.)欲しくないのに、うれしそうにプレゼントを受け取ってしまったこと
2.)せっかくもらったものを使わないままにしていること
3.)母親に嘘をついたこと
ほかにも居心地悪いことがあるなら、全部書き出してください。
その後、一つ一つを見ていって、考え方や解釈の仕方を変えます。
たとえば、欲しくないものを受け取ってしまったことでは、「いらない」と言えなかったことに対して罪悪感があるのかもしれません。もしくは、お母さんの友達に嘘をついてしまったことに対してかもしれません。
この場合、以下のように考えると、罪悪感を手放せると思います。
・たった1回の失敗であり、今後は正直に振る舞えばいい
・お客さんの気持ちを傷つけなかったから、別に問題ない
・贈り物は受け取ることが重要。ちゃんと受け取ったから問題ない
・今さら過去のことをうじうじ考えても無意味
一つのできごとに対していろいろな考え方ができます。正解不正解もありません。
なるべく自分が受け入れられる考え方を採用してください。
3.今後の断り方
今後もらう贈り物については次のように対処するといいでしょう。
最初に書いたように、まず、よけいな贈り物が手元に回ってこないように外堀を埋めてください。
その後、贈り物を差し出されたら、できることは以下の3つです。
1.「使わない」と思ったら、正直に断る
2.受け取るが、すぐによそに回す。ここに、感情や思考を使いすぎない
3.なんとかして自分で使う
この3つのうち基本方針を決めておくと、「また、こんなことがあったらどうする?」なんて心配はしなくてよくなります。
そういう心配をしていると、また遠からずそういう状況に出会ってしまうものです。
選択的注意という言葉を聞いたことはありませんか? 人は探しているものを見つけてしまうので、本当はなんでもないことが、「あ、またいらない贈り物を差し出されて、もらってしまって、苦しむ状況だ」と思えるんです。
私は「誰かにいらないものをもらいそう」なんて心配はいっさいしたことがありません。
断り方ですが、ふつうの言い方にしておくといいでしょう。たとえば、
-ありがとう、でも今は必要なものが足りているから
-お気持ちだけで十分です
断り方は過去記事にたくさん書いているので参考にしてください。
たとえば、これ⇒ほしくないプレゼントの上手な断り方。これ以上余計な物を家に入れないために。
まとめ記事もあります:
⇒物をもらいすぎて片付かない。この状況から抜け出そう:プレゼントに関する記事のまとめ、その2
過去記事を読んでいただくとわかりますが、断るときは、相手を傷つけないようにと気を使うより、礼儀正しく断るだけで充分です。
どんなに言葉を尽くしても、傷つく人は傷つくし、気にしない人は気にしません。
断られたことによって、相手がどんな気持ちになるかは、グリコさんにはコントロールできないことです。その感情の処理は相手がすることである、と考えてください。
お便りから思うに、グリコさんはとてもやさしい方です。だから、お母さんの友人やお母さんに気を使う場面が多いんです。
これはグリコさんの長所です。
でも、どんなに自分が気を使っても、いつも、全員を幸せにすることはできません。
それは、やさしさや努力が足りないわけではなくて、人それぞれの価値観やタイミングが違うせいです。
誰かにとっての「ありがたい」が、別の誰かにとっての「ありがた迷惑」になることはいくらでもあります。
だから、できる範囲で誠実にことに当たるだけで充分です。そして、人の幸せと同じくらい、自分自身の幸せも大事にしてください。
嘘をつくとストレスがたまるので、私は深刻な嘘はつかないようにしています。
グリコさん、ポーチはものを入れるものですから、柄が気に入らなくても、そのへんの細かいものを入れるのに使ってはどうでしょうか? コードや充電器などを入れておくのにいいかもしれません。
いずれにしても、あまり悩みすぎないでくださいね。
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読者の相談にアドバイスしました。
グリコさんのお母さんは、どんな意図があって、「もらったポーチ使ってる?」と聞いたのでしょうか?
使わないなら私が欲しい、という気持ちがあったのもしれません。それなら、お母さんにあげればいいですよね。
私、筆子の場合は、いつも「使わないなら処分しろ」という意図がありますが。
それではあなたも相談事などありましたらお気軽にメールください。
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