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今回は、推し活にお金を使いすぎない方法を提案します。
アイドルやキャラクター、声優、俳優、アニメ作品など、心から応援したいと思える推しがいる日常は、楽しいと思います。
推しの存在は、喜びや癒やし、生きる活力を与えてくれるでしょう。
一方で、「気づけば、毎月数万円単位で使ってしまっている」「グッズを買いすぎて、部屋が片付かない」といった悩みを抱えている人も少なくありません。
とくに収入や生活スタイルが変わったり、引っ越しやライフステージの変化があったときに、「このままでは続けられないかも」と感じることがあるでしょう。
この記事では、推し活そのものを否定することなく、無理なく、長く、楽しく応援を続けるための工夫を紹介します。
まずは、なぜ推し活費がふくらんでしまうのか? その理由を見ていきましょう。
1. 推し活費がふくらむ理由を知る
推し活にかかるお金が増える背景には、いくつかの心理的・環境的な要因があります。
コンプリート願望
「推しのすべてを応援したい」という気持ちがあると、グッズをコンプリートしたくなります。
CDやグッズ、雑誌、イベント、Blu-rayなどが立て続けにリリースされると、「これも買わなきゃ、逃したら後悔するかも」と、思った以上にお金を使ってしまうことがあるかもしれません。
他のファンとの競争
SNSは推し活の重要な基盤。推し活をする際、Xなどで、ほかのファンと情報を共有し、交流を深めることが一般的です。
SNSでのやりとりは楽しいものですが、他のファンの活動を見て「自分もこれくらいやらなきゃ」と焦りや比較の気持ちが芽生えることがあります。
推しがメジャーになる
推しがブレイクして、活動の規模が大きくなったせいで、推し活費が増大することもあります。
・推しがメジャーデビューして、メディア露出が急増する
・地方イベント中心だったのが、全国ツアーや海外公演に広がる
・限定コラボやグッズのリリース頻度が増える
・毎月のようにライブ配信・CD発売・写真集・ファンミーティングなどがある
こうした展開があると、ファンとしては以前より買うものが増え、出費も推し活に割く時間も増えるでしょう。
いずれの理由にしても、背景には、純粋な「好き」という気持ちに加えて、「置いていかれたくない」「周囲と同じ熱量を保ちたい」といった、無意識の不安や焦りが混じっていることがあります。
推しの活動を応援すること自体は悪いことではありません。ただし、「自分の生活のペースは保つ」という視点は、持っていて損はありません。
2. 推し活費を使いすぎないための考え方
推し活を楽しみながらも、出費を抑えるには自分なりの基準を持つことが大切です。やみくもに節約するのではなく、満足感を得つつ、長く応援を続ける方法を考えてみましょう。
すべてを買わなくても応援はできる
コンプリート願望は、推しを大切に思うからこそ生まれます。しかし、すべてのグッズや作品をそろえなくても、あなたの応援の気持ちが減るわけではありません。
「今回のグッズは買わずに配信を観るだけにしよう」「1アイテムだけ選ぶ」というように、手に入れるものについて優先順位を決めると、無理なく応援を続けやすくなります。
「買わない=ファン失格」と考えるのはやめましょう。自分に合った応援の形を見つけるほうが、長期的な推し活を支えます。
誰かの基準ではなく自分の満足感を軸にする
SNSで他のファンの投稿が引き金になって財布を開くことが多いなら、自分なりの応援方法をよしとしましょう。誰かの応援スタイルをそのまま真似する必要はありません。
たとえば、
・あえてSNSには載せないけれど、自分だけのアルバムを作る
・現場に行けなくても、家で過去作品をじっくり見る
こんなふうに、自分なりの楽しみ方を見つけてください。
もし、SNSを見るたびに焦ったり、出費がかさむ原因になっていると感じたら、意識的に距離を置くのもおすすめです。
情報にさらされすぎるから、不安や比較が生じてしまいます。
「推し活をやった感」はお金を払った量ではなく、自分の納得感で決まります。
他人と比べず、自分が楽しめたかどうか規準にし、マイペースで応援しましょう。
人気が出ても「全部追わない」選択を
推しが人気になって露出が増えるのは、ファンにとってうれしいことですが、その分、追いかけるコンテンツやイベントも増えていきます。
すべてを追うのは現実的に難しいので、自分にとって価値のあるコンテンツを見極めて選択することが必要です。
・生で見る価値があるイベントには行くが、配信はスルーする
・毎号買っていた雑誌は、推しが特集された号だけ買う
・グッズは「使える物」「部屋に置いて気分が上がる物」だけに絞る
こんなふうに、消費する推しグッズを選んでください。
推しがビッグになったからこそ、全部を追うのではなく、自分の生活とバランスを取りながら応援するというスタンスが求められます。
3. 予算を決めて、先に線を引く
推し活費がふくらむ理由のひとつは、毎回その場で「買うかどうか」を判断しているからです。出費を抑えるには、あらかじめ自分の中で「このくらいまで」と決めておくのが有効です。
毎月の「推し活費」を決めておく
まずは、家計の中に「推し活費」という枠を作りましょう。たとえば「月5,000円まで」と決めておけば、その範囲で何を選ぶか、自然と優先順位をつけることができます。
使う金額を決めておき、「今月は配信ライブを優先するから、雑誌はスルーしよう」「来月は現場に行くから、グッズは買い控えよう」といった判断をしましょう。
金額が大きなものを買うときは、来月の予算を前借りするという意識を持ってください。
ご祝儀といつもの支出は分けて考える
推しの誕生日イベントや周年記念、現場復帰など、特別な出費は「ご祝儀」として考え、あらかじめ別に予算取りしておくと安心です。家計で特別費を考えておくのと同じ要領です。
一方で、毎月なんとなく続けている課金やサブスク、定期購読などのルーティンになっている支出は、いちど棚卸しして見直してみましょう。
推しの出演作品を観るために動画サブスクを契約したけれど、今は観ていない、というケースもあります。「また観たい」ではなく、「今、本当に観ているか」を基準に、定期支出を見直してみましょう。
予算内に収める楽しさを見つける
限られた予算の中で、どれを選ぶか考えるのは、推し活の新しい楽しみ方です。迷ったときは、今の自分の生活や気持ちに一番フィットするものを選んでください。
「このグッズは使えるから」「この作品は何度も見返したいから」というように、お金を払う理由を明確にして選べば、後悔することもないでしょう。
金額の多さではなく、選ぶ行為そのものに価値があると気づけば、無理な出費をしなくても、十分に満たされると思います。
推し活を長く続けるためには、楽しさと生活の安定のバランスを取ることが重要です。予算を決めるのは、そのバランスを保つための、前向きな工夫といえるでしょう。
4. 買う前に自分に聞きたい3つの質問
推し活では、感情が高まるとつい財布のひもがゆるみがちです。
「限定」「再販なし」「○○円以上購入で特典つき」といった言葉に心が揺れるのは、推しを大切に思っている証拠かもしれません。
けれど、その場の熱量だけで次々と買い物をしていると、「こんなに使うつもりじゃなかった…」と後悔してしまいます。
そこで、買う決断をする前に、以下の3つの問いを自分に投げてみましょう。
1.)これがなくても応援ができるか?
ファンであることと、すべてのグッズを手に入れることはイコールではありません。
今回の新作グッズやイベントに参加しなくても、応援の気持ちが減るわけではないでしょう。
「本当にこれは買わないとだめなの?」「これを持っていないとファン失格?」と自分に問い直し、コンプリート願望や焦りの気持ちをなだめましょう。
2.)これを買うと、私はどう満足するのか?
何を買うかよりも、それを「なぜ」買いたいのかに目を向けましょう。
・SNSに写真を上げたいから
・現場に行けなかった悔しさの穴埋めに
・ただ習慣的に新作を買っているだけ
自分が手に入れたいものに気づいたら、その買い物が本当に必要かどうか、判断がしやすくなります。
「このポスターを飾ると毎日元気が出そう」「家で推しの曲を聴くとリラックスできる」といった具体的な満足が思い浮かぶなら、それは意味のある支出かもしれません。
3.)これはいまの自分にとって無理のない買い物か?
気持ちが盛り上がっていると、「あとで何とかすればいい」と思って、予定外の買い物をしがちです。
けれど、応援のために生活が圧迫されるようでは、本末転倒ですよね。
・今月の生活費や他の予定に影響しないか?
・リボ払いやクレジットの残高が増えないか?
・他に優先したい出費があるのではないか?
推しグッズを買うチャンスなんてこれからいくらでも巡ってきます。現在の経済状況を考えて、冷静に買い物をしましょう。
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推しがどんなに大切でも、自分の生活より優先するべきではありません。
推し活を、長く気持ちよく続けるために、心と財布の両方にやさしい応援を心がけましょう。
情報やまわりの声に流されすぎず、自分の価値観と向き合いながら応援してください。
誰もあなたに「全部買わないとダメ」とは言っていませんから。