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先週、「いつもの生活に断捨離を取り入れるシンプルな方法」という記事で、「使わないなら手放すマインド」を持つことをおすすめしました。
この記事では、どうやったらそういう気持ちになれるのか、この思考を育てるための方法や考え方を更に掘り下げて、紹介します。
この機会に使わないものに対する付き合い方を見直しましょう。
1.ものの本当の価値を考える
ものの価値は金銭的な価値(手に入れたときの値段)だけではなく、現在の生活にどれだけ貢献しているかで判断すべきです。
使っていないものは、実質的な価値はないと考えることはできないでしょうか?
ずっと置きっぱなしのものや、しまいっぱなしのものを見て、どんなふうに自分の生活に役立っているか考えてみましょう。
それは、もっと快適に自分らしい生活をするのを助けてくれていると言えますか?
むしろ、処分したほうが、より快適な空間やストレスの少ない生活を得られるのではないでしょうか。
ものの価値は時間とともに変わります。
新品の家電製品を購入したときは価値を感じたかもしれませんが、技術の進歩や生活の変化のせいで使わなくなることはよくあるもの。
その場合、あなたが感じている価値は単に「手元にある安心感」だけかもしれません。
2.「もったいない」から「ありがとう」へ
何かを捨てることは、無駄にすることではなく、それが果たした役割に感謝することだと考えてみましょう。
もういらなくなったものと、これまでどんなふうに時間を共有してきたか思い出してみると、すでに十分楽しい思いをさせてくれたと気づけるかもしれません。
好きな洋服やファングッズなどは、買ったときに気分が最高に盛り上がるので、それだけでもいい体験ができたと考えることができます。
今、使っていないのなら役割を終えたわけですから、「ありがとう、さようなら」という気持ちで手放すか、実際に口に出してみるといい別れができると思います。
感謝することは、ものを買いすぎないことや、少ないもので豊かに暮らすときに役立つので、生活のあらゆる場面で意識して、感謝をしてみてください。
変化を恐れず、感謝する:暮らしをシンプルにする心の持ち方(その3)
3.ものの量と豊かさは比例しない
「自分が持っているものの量が多ければ多いほど、人生が豊かになる」という考えを疑ってください。
ものが多いことは、豊かさや自由に直結すると思いがちですが、実際は煩雑さやストレスを生み出しています。
たくさんのものを管理する手間や、探し物に時間を取られることを考えてください。適切な量を持つ方が、生活全体の質が向上します。
自分にとっての本当の豊かさについて考えましょう。
健康、楽しい思い出、充実した人間関係、新しい経験、自己成長。そんなものがある人生のほうが、使わないものをたくさん部屋に置く暮らしより充実しているはずです。
ものがたくさんあるからといって、そうしたものが得られるわけではないですよね。
私は所持品を減らし、身軽になったあとのほうが、本当の豊かさを追求しやすくなりました。
4.片付けのよさを実感する
実際に片付けをして、よさを実感するのも、「いらないものを手放す思考」を育てるのに役立ちます。
まずは、小さなスペースや片付けやすい場所から始めてください。たとえば、引き出しひとつやいつも使っているテーブルの上、あるいは玄関まわりなど。
流しをピカピカに磨くことが家全体の片付けにつながる~ミニマリストへの道(26)
小さな場所でも片付ければ、空間や余白ができてスッキリするし、清々しさを感じるでしょう。
少しずつ片付けて、自分の環境が変化していくプロセスを楽しんでください。
そうすれば、「片付けることは自分にとってポジティブな行動だ」と感じられます。
5.ものを手放すメリットを考える
ものを手放すことを、「何かを失う行動」ではなく、「新しい何かを得る行動」だと考えましょう。
断捨離のメリットは過去記事にたくさん書いていますが、以下のメリットは多くの人が例外なく感じることです。
・時間の節約:ものが少なければ、管理や掃除の時間が少なくてすむ
・ストレス軽減:探し物や視覚的ノイズが減るので気持ちが軽くなる
・生産性向上:すっきりした環境の中で集中力が高まり、自分がやりたいことを効率的にできる
ほかにも自分なりのメリットを探してください。
「家にある不用品を手放すと何が得られるか」というタイトルでブレインダンプをするのもおすすめです。
「私が捨てたいガラクタ」というタイトルでも、ブレインダンプしてみましょう。
6.感情を整理する
思い出や罪悪感が理由で何かを手放せないなら、自分の感情を整理してみましょう。
感情の整理の仕方として、以下をお試し下さい。
・書き出す:ジャーナリングやマインドマップを使って、手放せない理由やそのアイテムにまつわる感情を書き出します。
ジャーナリングは文章を書くことです。思い浮かぶことをそのまま書いたり、テーマを設定して書いたりします。
最近、ジャーナリングは「書く瞑想」としてよく話題になっています。
モーニングページもジャーナリングの一種です⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
感情的に強いつながりがあるものについて、なぜ愛着があるのか、どうしていつまでも捨てないのか、ずっと持ち続けてどんな未来にしたいのか具体的に書いてください。
マインドマップが初耳の人はこちらの記事を読んでください⇒上手に学びたいなら、マインドマップを始めよう(TED)
捨てられないものを紙の中央に書き、その品物から連想される感情や記憶をそれぞれの枝に書いていきます。
・感情に名前をつける:そのアイテムに関連する感情に名前をつけます。たとえば、ノスタルジー、幸福感、感傷、不安、罪悪感など。
捨てられないものに対して持っている感情はポジティブなものとは限らず、誰かに対する恨みや義務感など、あまり持ちたくない感情が紐づいていることもあります。
・手放したあとの未来を想像する:そのものを手放した後の生活をイメージしてみます。
すっきりした部屋や軽やかな気分を思い浮かべることで、ごく自然にいらないものを手放す選択をできるようになります。
7.資源を独り占めしない
「使っていないものを家に眠らせているのは、資源を独り占めしていることだ」という視点を持ってみましょう。
家の中にしまいこむのをやめて、今すぐ使ってくれる人の手に渡すことができれば、そのものの価値を引き出すことができます。
『捨てる神あれば拾う神あり』という言葉がありますが、「私が使わないものは誰かにとって必要なものかもしれない」と考えるのはあながち間違っていません。
実際、私は熱心に断捨離していたとき、ものを捨てている人のブログだけでなく、拾ったものだけで生活しようとしていた人のブログも興味深く読んでいました。
ものを家に眠らせておくだけでは、何の価値も引き出せないので、眠らせるのではなく循環させることを意識しましょう。
「いつか使うかも」という理由でしまい込んでいるものは、結局、そのまま使わず、あとになって捨てることが多いです。
どうせ捨てるのだから、まだ新しいうちに、使ってくれる人の手に渡る方が、それがが「生きる」ことにつながります。
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今回は、「使っていないものは手放す」といマインドセットを養うのに役立つ考え方を紹介しました。
何かを捨てようとすると、どうしても、「もったいない、いつか何かに使える」と感じてしまいますが、これは、損することに敏感に反応してしまう人間の脳の本能的な反応です。
しかし、冷静に考えれば、実は手放したほうが自分のためにも、家族のためにも、他の人のためにもなります。
これを信じられないなら、記事にも書きましたが、ずっと重荷になっていたものを、ひとつでいいから思い切って手放すことをおすすめします。
年末も近いことですし、今月、熱心に断捨離をしておけば、大掃除も楽になるし、よりスッキリした気分で新しい年を迎えられますよ。