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全然着てない服だけど、捨てずにずっと取ってある。
その理由を考察し、今度こそ捨てられるようになるシリーズ。今回は
理由13:娘/息子/孫/友だち/その他自分以外の誰かが着るかもしれないから。
私の母親がよく言う捨てない理由です。
自分は着ないけど、自分以外の近親者や親しい人が、いつか着るかもしれない。今、捨ててしまうと、その人たちに着てもらうことができない、それは、とっても困るのではないか?
こんなふうに思ったら、以下のように考えてください。
1.その期待は現実的か?
誰かが着るかもしれない、というのは、自分が勝手にもっている他人に対する期待や希望です。
あなたのその期待は、現実的で、高い確率で起こりそうなことでしょうか?
この点を考えてください。
「私、いつか、やせたらこれを着るんだ」と思っていても、なかなかそのとおりにはなりません。
自分自身が、その服を着るように仕向けることすら大変なのに、他人に、その服を着てもらうこと、しかも、今ではなく、数年後のいつかはわからない時点で着てもらうことは、あまり現実味がないと思いますがどうでしょうか?
第二子が着るときのために、第一子のお古のベビー服を取っておくのは、まだ現実味があるかもしれません。
第二子を作るつもりでいるなら。
それでも、第二子ができるかどうかわからないし、上の子とは、性別が違うかもしれないので、男女兼用で使えないものは、取っておいても無駄になる可能性があります。
その服を、このままクローゼットにかけておくと、本当にいつか誰かが着るのか?
現実に起こり得ることか、冷静に考えると、その可能性は低いことに気づくでしょう。
2.誰かに着てもらいたいなら今すぐ着てもらう
「いつか、誰かが着るから」という理由で捨てないなら、いつ来るかわからない未来ではなく、今、着てもらってはどうでしょうか?
先延ばししないほうが、いいコンディションの服を着てもらうことができます。
世の中には古くなればなるほど、価値があがる物もありますが、あなたのタンスに入っているその服は、新しいほうが、他人に喜んでもらえるんじゃないですか?
着てもらいたい人が、まだこの世に生まれていなかったら、今すぐ着てくれる人にあげれば、「着てもらうこと」が、即、実現します。
あなたの望みが、本当に誰かに着てもらうことであるなら、知らない人に着てもらっても、べつにかまわないでしょう。
タンスやクローゼットから出して、他の人に手渡したほうが、服を服として活用することができます。
3.どうしても知っている人に着てもらいたいなら
「いや、赤の他人に着てもらうんじゃなくて、自分の娘や孫、親しい友だちに着てもらいたいんです。これは私が買った物だから、知らない人にあげるんなんていやです。近親者なら、ちゃんと大事に着てもらえていることがわかって安心できます」。
こんなふうに、自分が手放した服の運命をどこまでもコントロールしたい気持ちが強い人は、あくまで、近親者にあげたいと思うでしょう。
そんなときは、未来を待つのではなく、今すぐ、この先、この服を着てくれることがあるかどうか、相手に質問してください。
娘さんに、「これ、あんたが今の私の年になったら、着ると思う?」と。
私も服やアクセサリーを断捨離したとき、娘に使うかどうか、聞いたことがあります。
答えはノーでした。
私の娘は、私には、思ったままのことを言うので、ノーならノーと言うし、イエスならイエスと言います。
中には、親に聞かれたとき、ノーなのに、イエスと言わなきゃいけないと思って、イエスと言うお子さんもいるかもしれません。
ですが、「イエスと言ってるけど、本当はノーなんだな」ということは、親ならわかりますよね?
イエスという意味のイエスが返ってきたら、すぐにあげるか、「あとで着るかもだけど、今はまだいらない」と言われたら、タンスやクローゼットから出して、専用の箱や袋に入れておいてください。
その箱には、「2035年頃、娘にあげる服」と書いたラベルを貼っておくといいでしょう。
本年を言うと、こんなふうに案件を先延ばしするのは、私は好きではありません。
2020年から2035年になるまでの15年の間に、自分も子供も世の中もかなり変わりますから。
人は変わり続ける。未来の自分に対する心理:ダン・ギルバート(TED)
しかし、どうしても、娘や孫にあげたい気持ちが強く、相手の承諾も得ているなら、そうするのはあなたの自由です。
ただ、自分がふだん使う服を入れておく場所から出してください。その服はもう人にあげた服です。
4.他人をコントロールしようとしない
「私が、娘や孫、親しい誰かにこの服をあげたいから、あげるのよ」。
こうした行動は、時として、ひじょうに押し付けがましいものになります。
親にもらった食器やアクセサリーを捨てられなくて、何年も、苦しい思いをして、ようやく捨てて、本当にスッキリした、というお便り、このブログで何度か紹介しています。
親に「これ、あげる」と言われると、子供としては断りにくいですよね?
いったんもらうと、今度はとても捨てにくい。だから、引っ越しのたびに、持って歩きます。
こういうつらい思いを、あなたは自分の子供や孫にさせたいのでしょうか?
いくら自分の子供でも、他人だから、サイズも、服の趣味も、ライフスタイルも、価値観も違います。
自分と同じだ、と思わないほうがいいです。
ふだん、他人はコントロールできない、とわかっている人でも、親子となると、たくみに自分の思い通りに子供を操ろうとする人がいます。
悪気はなくても。
このさい、「娘や孫にいつか着てもらいたい服」と一緒に、他人を操りたい気持ち(コントロール欲)も捨ててください。
スッキリ、さっぱりしますよ。
他人をコントロールしようとしても、うまくいきません。「そういうことはもう金輪際やめる」と決めると、よけいなストレスが減るので、気持ちが軽くなります。
5.本音は何?
あなたが、「これは、娘や孫に着てもらいたい」と思うとき、そう思う本当の理由は何でしょうか?
自分の本音を考えてください。
もしかしたら、捨てる痛みを感じるのが嫌だから、誰かにあげることにして捨てるのを先延ばししているだけかもしれません。
この時のあなたの最優先事項は、「捨てないですむこと」であり、べつに、誰かにあげたいわけではありません。
本当に自分は、この服を娘や孫、親友にあげたいのか?
人にあげて、どんな結果を得たいと思っているのか?
自分が求めている理想のゴールは何か?
こんなふうにちょっと、深堀りして考えてみると、「いや、べつに誰かにあげたいないて、本当は思っていない」と気づくかもしれません。
たまに、「これ、よかったら持っていって。使わなかったら、捨ててくれていいから」と言って、人に、物をあげる人がいますが、これは、物の処分を他人に押しつけているので、やらないほうがいいです。
自分が自分の意思で家に入れたものは、捨てるところまで、自分できっちり面倒を見るべきです。
面倒を見るといっても、ゴミ袋に入れて出せば、、自治体が収集し、廃棄してくれます。
手放すとき、痛みを感じるかもしれませんが、無駄に痛みを感じるわけではなく、ここで学びを得られます。
人に処分を押し付けていると、いつまでたっても、家の中に安易に物を入れる生活が続きます。
☆この続きをこちら⇒すごくかわいいから見ているだけで満足:着ない服を捨てない理由とそれを克服して捨てる方法(その13)
☆このシリーズを最初から読む方はこちら⇒着ていない服を捨てたい。でも、捨てるのはむずかしい。そんなときはこう考えてみる(その1)
これまで取り上げた理由:
・捨てるメリットがピンとこない
・捨てるのは面倒
・もったいない
・心が痛む
・持っていなければならないという義務感あり
・ギフトだから
・収納する場所があるから
・どれを捨てたらいいのかわからない
・思い出があるから
・ウエス用に取っておく
・捨ててもいいのかどうかわからない
・罪悪感を感じるから
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自分は着ないけど、そのうち人にあげるから、きっといつか誰かが着るから。
こんな理由で、服を捨てられないときの対処法を紹介しました。
いま、たいていの人が、洋服を持ちすぎているので、「人から服をもらいたい」と思っている人はそんなにいません。
服が足りない人がいるとしたら、生まれたばかりの赤ん坊か、どんどんサイズアウトする子供ぐらいでしょう。
赤ん坊や子供にしても、親が先回りして、たくさん服を揃えることが多いですね。
もう成人している人には、安易に服をあげないほうがいいのでは?
もらっても、その服は早晩ゴミになるか、その人がもとから持っていたほかの服が死蔵品になります。