ページに広告が含まれる場合があります。
物が多すぎるのは、物を買いすぎているから。物余りを解決するのは「買わない暮し」です。この記事では「買わない暮し」の必要性、買い物ばかりする習慣を改める考え方や具体的な方法を提案します。
「買わない暮し」のススメ
断捨離をしていったん部屋の中がきれいになっても、気づくと家の中にいらないものがたまっていませんか?
片付けのやり方や賢い収納法を学ぶのは有益です。しかしこれでは根本的な解決にはなりません。
部屋の中にガラクタがたまってしまうのは、病気で言えば「症状」です。症状を改善することは対症療法に過ぎません。
病気そのものを治すことが必要なのです。この場合、ガラクタがたまらないライフスタイルにすることです。
つまり「持たない暮し」です。
たくさんの物を持ち続ける限り、常に片付けに追われる日々をすごすはめになります。
最初からいらない物は家の中に入れなければいいのです。「持たない暮し」にシフトすれば、ガラクタは生まれません。
「持たない暮し」にするにはどうしたらいいのでしょうか?
それはできるだけ物を買わないこと。
現在、多くの人が物を持ちすぎているのは、物の豊かさばかり求めてきたから。物を買うペースを少し落として、精神的な豊かさを求める方向に向かう時が来ています。
買い物、消費、物のメンテナンスににどれだけ時間をかけているか洗い出す
「買わない暮し」に軌道修正するために、まず自分がどれだけ「買い物」や「物の消費」に貴重なリソースを使っているか気づいて下さい。
買い物に使うのはお金だけではありません。想像以上に時間と体力も使っています。
毎日、どれぐらいの時間を「物の豊かさ」を求めるために使っているのか、1度考えてみましょう。
もし、To-doリストを書いているなら、そのリストを取り出してください。
To-doリストに並んでいるタスクの中に、「物の消費者としての行為」はどれぐらいあるでしょうか?
消費者としての行為にはこんなものがあります。
●何を買おうか考える。
●アマゾンや楽天、その他のサイトで、物に関する一般的な情報を見る。
●雑誌やカタログ、チラシで物に関する情報を得る。
●自発的に広告を見る。
●一方的に見せられた広告を見る。
●具体的な物の仕様や値段を調べる。
●実際に店に行って買う。
●ネットショップで買う。
送料無料にするために、同梱商品に悩みぬく時間も含みます。
☆送料無料のワナ⇒物を増やしたくないなら要チェック!危険な通販の7つのワナ
●買ったあと不都合があって返品する。
●買ったあと不都合があって交換する。
●買ったあと不都合があって修理する。
●買った物の使い方について調べる。
●使い方を学ぶ。
●実際に使う。
使いにくいと、これまでの努力が水の泡です。
●よりよい使い方を研究する。
●買った商品のレビューを見る。
なぜか多くの人は、買った商品に不満があると、「その商品に関するネガティブなレビューを探す」という行為をします。
「不満なのは自分だけじゃないんだ」「自分が使いこなせないわけじゃないんだ、商品が悪いんだ」と、納得したいのです。
●どこに置こうか考える。
●収納する。
●時々、きれいにする(服なら洗濯)。
●ドライクリーニングする(服の場合)。
●使いやすいように、ちょっと手を加える。
●失くさないように工夫する。
宝石など高価なものは、銀行に預けたり、保険をかけるなど、特别のケアが必要です。
●メンテナンスする。
●邪魔になったので捨てる。
実際に捨てる行為のほかに、捨て方を調べたり、捨てたあとどうするか考える行為も含みます。
何か物を所有することは、こうしたことに自分の時間と体力を使うことにほかなりません。金子由紀子さんは、「引き算する暮らし」という本で、「物を「子犬」だと思って家の中に招き入れましょう」と書いています。
☆「引き算する暮らし」について⇒金子由紀子「引き算する暮らし」の感想
しかし、子犬どころではないでしょう。子犬を飼うためには、世話の仕方を学んだり、散歩に連れていったり、エサをあげたりする必要があります。しかし、子犬は収納しません。しかも生き物ですから、ずっと家に居座ることもないのです。
実は「物を収納する」ということに、私たちはすごく時間をかけているのです。
女性誌に毎週のように「収納」の記事がのっています。物がなければ収納なんて考える必要はないのに、物がありすぎるから、収納することが、日常生活における「大きなチャレンジ」になってしまったのです。
家の中のそこかしこに、高度な収納テクニックを駆使して物をしまいこんでいる人は要注意です。
たくさんの収納グッズや、収納ケースをもち、複雑な収納システムを構築する「収納のやりすぎ」は、それだけで大変なストレスになります。
これは物理的なガラクタに加えて、メンタルなガラクタまでかかえこんでいる状態です。
何か1つ、物を買って家に入れると、とてつもなく自分の知力、体力、時間をとられるのです。
それはあたかも、誰かと結婚するようなものです。その物と、関係を築くのですから、大きな覚悟が必要です。
1つ1つの物に取られる時間はそこまで多くないかもしれませんが、数が増えたら本当に大変です。
買わない暮らしにシフトする3つの方法
次に「うっかり買い」を減らすためにできることを3つ紹介します。
1.買う前に買ったあとのことを考える
以下のことを自問自答してから買いましょう。
●私にこれを買うお金はあるのか?
クレジットカードを使ってはいけません。上にも書いたとおり、物に支払う代償は、お金だけではないのです。借金してまで買う必要があるのかどうか、しっかり考えます。
●すでに同じような物を持っていないか?
用途が同じものは2つも必要ありません。世話が2倍になるだけです。
●買ったあと使い方をマスターするのにどのぐらい時間がかかるか?
使い方が複雑なものは買うべきではありません。単機能のほうが、人生がシンプルになります。
●これを使う時間があるのか?
本やDVDなど、消費するのに時間がかかるものを買うときは、ぜひ問いかけたい質問です。
●使うのに、人の助けが必要か?お金が必要か?
パソコン操作が苦手な人がパソコンを買う時、代金だけでなく設定してもらうのにお金がかかることもあります。
●私は実際使うのか?
究極の質問です。
●私はこれが好きなのか?
世話に時間がかかるのです。せめて「大好きなもの」を買うべきでしょう。
●置き場所はあるのか?
車など、置き場所を確保するのにお金がかかるものもあります。
●これはきれいかしら?
あまり美的でない物を部屋に置くと、ストレスがたまります。
詳しくは⇒気をつけて。ガラクタが感情に与える悪影響を見過ごしてはいけない
●これは機能的かしら?
実用品は実用性に重きを置いた商品を買うべきです。
●これを買うことで不用になるものの処分は簡単か?
買い替えするときにする質問です。
●これがいらなくなったとき、処分するのは簡単か?
自分で持ち運びできないほど大きなものは、特に慎重に考えるべきです。
●これを買うことで発生する仕事はないだろうか?
●買わなくても、誰かから借りられるんじゃないかな?
●これは私の人生をいい方に変えてくれるか?
買っても買わなくても、暮らしが変わらないようなものは、買わなくてもいいのです。
「こんな面倒なこと、いちいち考えていられない」と思うかもしれません。しかし、何も考えずいろいろ買ったから、今、ガラクタだらけなのです。買う前にちょっと時間をとって考えるか、買ったあと、断捨離やらに時間をかけるか、どちらかになります。
2.買いたいものノートをつける
買いたいとか、ほしいと思ったものをノートや紙に書いておきます。アマゾンのウィッシュリストのようなものです。
「ほしい」と思ったら、まず紙に書いておくと、いったん物欲が満たされます。頭の中で「ほしい」と思っていると、物欲がもやもやとしていますが、紙に書きだせば、「もう忘れても大丈夫」という気持ちになります。
すると、本当に脳は忘れて、さほど買いたくなりません。
3.ノートに書いて1ヶ月寝かせる
人の気持ちはうつろいやすいもの。30日ぐらい寝かせると、ずいぶん気が変わります。このあいだに生活状況が変わることも多いにあります。
ノートを見ても、もう欲しくなかったり、なぜこんなものを欲しいと思ったのか、思い出せないものもたくさんあるでしょう。そうしたら、線を引っ張ります。たった30日待つだけで、余分なものを買わずにすむのです。
*******
以上の3つをやることで、買い物に歯止めがかかります。買い物は生活習慣の1つ。習慣は必ず変えることができます。