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もうすぐ引っ越しをしますが、その前にやっておいたほうがいいことを教えてください。
この質問に回答します。
まずメールをシェアしますね。まーさんからいただきました。
実家を出ます
4歳、2歳の子どもを育てる30代のフリーランスです。
筆子さんのブログは読み始めて2年くらいになります。
本も3冊読ませてもらいました。
紆余曲折しながら断捨離し、少しずつ物が減り、ものが減ると時間も増え、本当にいい事だらけだなと感じています。
この度、主人と離婚することになり、子どもと共に実家に居候状態です。
物は出来るだけ置いて家を出てきました。
持ってきたものは布団3組、最低限の着るもの、靴とバッグ、幼稚園で必要なもの、雛人形と、兜くらいです。
実家を出て、子どもたちと3人で暮らす予定でいます。
それまでに、こうしておいたらいいとか、筆子さんならこうするとか、ありますか?
一度家にものを入れると、捨てるのが大変なのは重々承知なので、出来るだけものを少なく入居したいです。
そうはいっても、冷蔵庫や洗濯機、タンス、ダイニングテーブル、食器など必要なものもあって、溜め込みのプロの母が「必要なものは持ってっていい」と物を持たせたがります。
さらに、私自身も「これ、必要かも…」と思ってしまって、ものが増えそうな予感しかしません。
こんなふうに書き出して考えてみたらいいとか、アドバイスありますでしょうか?
よろしくお願いします!
まーさん、はじめまして。お便りありがとうございます。ブログや本を読んでいただきうれしいです。
引っ越し準備に関するアドバイスをお求めてですね。
私なら、こうする、ということをお伝えします。引っ越しにさいして、いくつか、はずせないポイントがあります。
1.早めに準備する
準備は早めにしてください。
物件を決める、業者を決める、不用品を捨てる、荷造りする、役所や学校の手続きと、引っ越しをするとき、やることがたくさんあります。
まーさんは、実家を出るので、家から家へ移り住むわけではないから、これまで住んでいた家の掃除や、賃貸物件の解約手続きはしなくてすみますが、それでも、さまざまな作業をこなさねばなりません。
特に、不用品を捨てるのと、荷造りをギリギリまで待ってしまうと、適正な判断ができず、持ってこなくていい物まで持ってきてしまいます。
事務手続きを進めるかたわらで、もういらない私物は、1日15分ぐらい取ってコンスタントに捨てたほうがいいでしょう。
2.計画を立てる
やるべきことを全部書き出して、どのタイミングでその作業を行うのか大まかな計画を立ててください。
場当たり的に引っ越しをすると無駄な作業がたくさん発生して、自分が疲れます。
新居はもう決まっているのですよね?
もし決まってなければ、9月の第4週のうちに決める、というようにタイムリミットをもうけて、さっさと決めましょう。
新居の間取りがわからないと、持っていくべきものを決められませんから。
引っ越しのために必要な作業をリストアップしたチェックリストを作るのもいいでしょう。
予算を見積もるのも忘れないでください。
3.できるだけ捨てる・新居に持ち込まない
運ぶ物が多ければ多いほど引っ越しが大変になります。
日本では、自分たちで引っ越すより、業者に頼むほうが多く、実際の運搬は業者がやるから、運ぶのはそこまで大変ではないかもしれません。
しかし、荷造りも、荷解きも、物が少ないほうがずっと楽だし、時間もかかりません。
それにまーさんも書いているように、物が多いと、生活するのが大変です。
「これ、もしかしているかも?」などという、あいまいな理由で、不用意に物を持ち込んでも、すぐに断捨離することになるか、いつまでも管理するはめになります。
「こんな理由でこれは絶対必要である」とわかっている物だけを持ち込みましょう。ほかの物は必要になったときに揃えればいいのです。
引っ越してすぐはミニマルじゃなかったクローゼット:ミニマリストへの道(97)
4.決めるのは自分
お母さんが、いろいろな物を持たせたがるそうですが、新居に引っ越して生活するのはまーさんですから、何を持っていくかは、ご自身で決めてください。
持ち込んだ物を、これからずっと管理していくのは、お母さんではなくまーさんです。
新刊にも書いていますが⇒新刊『本当に心地いい部屋』4月14日発売のお知らせ:現在予約受付中。
自分の家の中に置く物を決めるとき、自分の意向ではなく、他人の意向を優先して決める人がたくさんいます。
いついかなる時も、自分の心地よさを優先すれば、暮らしやすい部屋になります。
物がたくさんあればあるほど、豊かで快適な生活になるというのは間違った考え方です。
必要な物が過不足なくあるほうが生活の質があがります。
間取りを確認して、そこに入る分で、どうしても必要な物だけ持っていくといいでしょう(スペースにはできるだけ余裕をもたせる)。
まーさんは、シングルマザーですから、お金を節約したいだろうし、家事の手間だって省きたいですよね?
物があると管理にお金がかかるし、余計な仕事が増える一方です。
もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
さしてスペースを取らない小さい雑貨でも、私なら、不用ならいっさい持ち込みません。
引っ越し前に不用品を捨てるコツは過去記事にいくつか書いているので参考にしてください。
引っ越し先に、うっかり持ちこまないほうがいい物。ちゃんと捨てて引っ越しましょう。
引っ越し前に効果的に断捨離をする5つのコツ。ストレスは最小限に。
5.新居でどんな暮らしをしたいのか考える
新しい住まいで、どんなふうに暮らしていきたいのか思い描いて、その暮らしの実現を助ける物だけを持ち込んでください。
家で仕事をしたい、お客さんが集う家にしたい、子供がのびのび遊べる部屋を作りたい、親子でこんなふうにリラックスしたい、フリータイムにはこんな趣味を楽しみたい、こんな料理を作ってみんなで食べたいなど、新居でやりたいことを考えてみると、持ち込んだほうがいい物があぶり出されます。
同時に、「こんな生活は絶対いやだ」というのも、考えてみましょう。私は面倒なことに時間を取られるのが嫌いなので、この家に入居する前、極力、物を捨てました。
6.専用ノートかファイルを作る
引っ越し専用のノートかファイルを作って、引っ越しに関する情報はすべてそこに集めておくと、やるべきことを、適正なタイミングでできるし、大事な書類をなくすこともありません。
2番でおすすめしたチェックリスト(やることリスト)、引っ越しの準備に必要なものリスト、買わないとだめな物リスト、新居の寸法を書いた紙、ペンキの色見本(壁の塗り替え用)など、必要なものはすべてここにまとめてください。
引っ越し作業をしているときに思いついたことや、失敗したことも書いておくと、次回、引っ越しをするとき、役に立ちますよ。
私は、大きなプロジェクト(引っ越しや本の執筆など)があるときは、専用の紙ばさみ(マニラフォルダー)をあてがって、必要な紙を全部はさみます。
これは、仕事のお金の管理用のフォルダーで、まだ処理していない請求書や領収書、その他必要な紙を入れています。
フォルダーを開いたところです。左側にあるのは、覚書を書いた付箋。処理が終わった紙は、専用のバインダーに綴じます
こういうふうに、特定のプロジェクトごとに情報を一元化しておくと、頭の混乱や無駄な探しものから解放されます。
こうしたものを作ったことがないのなら、今回の引っ越しを機会に作ってみてください。
7.急がない
要不要の判断も、粗大ごみを捨てることも、荷造りも、箱を運ぶことも、落ち着いて、ていねいに行ってください。
急ぐと判断ミスや、大きな失敗をします。
急がば回れ、ということわざがありますが、ゆっくりていねいにやると、あとでマイナス仕事が生まれません。
マイナス仕事:自分がうっかりしてしまったため増える、本来なら発生しなくてもよかった仕事。ガラクタのせいで無駄に無駄を再生産させることは、典型的なマイナス仕事です。
番外:実家に自分の物を残さない
きのうも書きましたが、実家に自分の物をたくさん置いておくと、実家の物を増やしてしまいます。
巣立った子供の物がありすぎる~シニアが物をため込む理由(後編)
まーさんのお母さんは、ためこむタイプだそうですから、いつかまーさんが物だらけの実家を片づけることになるでしょう。
今回、引っ越しのために、不用品を捨てるついでに、実家に置きっぱなしだった物を捨てておくと、あとが楽ですよ。
それではまーさんの引っ越しがスムーズにいくことをお祈りしています。
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引っ越し前にしたほうがいいことをお伝えしました。
引っ越しは、所持品を見直して、シンプルに暮らす、最大のチャンスです。そのチャンスをみすみすふいにしないでください。