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断捨離テクニック

最終更新日: 2018.11.28

捨ててもいいものなのに捨てられない。こんな時やってみるといい3つのこと。

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少ない物だけで暮らすよさがわかっていないと、断捨離中もあれこれ迷うものです。

これ、捨てたいけど、あとで何かに使うかもしれないし、まだきれいだし、かわいいしetc.

捨てていいはずのものなのに、捨てられなくて、もんもんとするとき、捨てる決断をするために、やってみるといいことを3つ紹介します。



1.どんな状態にしたいのか、先に考える

いまの状態がいやだから、片付けをするわけです。では、自分はどんな状態にしたいと思っているのでしょうか?

先に、手にしたい状態や結果、つまりビジョンを思い描いて、その世界を構成するのに必要なものを選び、残りを捨ててください。

ビジョンを思い描いてみる

たとえば、自分の衣類を片付けるとします。

先に、自分の理想のワードローブはどんな感じなのかメモしてみます。

自分はふだんどんな服を着ることが多いのか? どんな色が好きなのか? 服を選ぶ基準は何か? どんな服をワードローブとして、クローゼットに入れておきたいのか?

つらつらとリストアップして、クローゼットのビジョンを固めます。

ある程度ビジョンが定まったら、それに属さないものを捨てるだけです。

とりあえず、断捨離は休んで(あるいは、ほかのところを1日15分ぐらい捨てるぐらいにして)、「捨てようかな、どうしようかな」と迷っている時間を、ビジョンを考えるのにあててください。

洋服が好きで、山のように持っている人は、ふだんから洋服ノートを作っておくといいです⇒服の買い過ぎ防止に効果がある「洋服ノート」の作り方。

ワードローブの絞り方の参考にどうぞ⇒少ない服でおしゃれを楽しむ方法。この秋からミニマルなファッションにしませんか?

ビジョン作りはどんなものにも応用できる

洋服を例にあげましたが、ほかのものも、同じようにビジョンを決めてから、不用品を捨てることができます。たとえば:

本がたくさんあったら、どんな本箱が理想なのか考える。

食器棚に物があふれていて、使いにくかったらどんな食器棚にしたいのか考える。

床が物だらけだったら、どんな床なら自分は幸せなのか考える。

スケジュールがびっしりだったら、どんなスケジュールにしたいのか考える。

子供のおけいこごとの費用がかさんで悩んでいるのなら、どんな教育をしたいのか考える。

自分が片付けたいカテゴリーや分野に応用してください。





2.何を恐れているのか明らかにする

2つ目は、自分が恐れていることを見極める方法です。

物を捨てるとき、恐怖を感じている

人は物を捨てるとき、恐怖を感じるものです。

自分が感じている恐怖を明らかにして、「本当にそんなことが起きるんやろか?」と考えると、「いや、そんなことは起きない」という結論にいたり、わりと簡単に捨てられます。

あるいは、その恐怖は恐れるに足りることなのかどうか、検討してもいいです。

本当に大事な物やずって持っていたい物は、そもそも、「捨てようかなあ?」とは思いません。

「これ、もう捨てたほうがいいかな?」とか、「こんなものいらん、捨てたい」と思うものは、その時点ですでに、「もういらない物判定」を受けています。

それでも、いざ捨てようとすると、「もったいない」、「まだきれい」、「いつか使う」と思って、捨てられません。

その気持ちのうらにあるのは恐怖です。

私の場合、一番多かったのは、「捨てたあと、あの時、捨てなければよかったと後悔するのが怖い」という恐怖でした。

では、なぜ後悔するのが怖いのか、というと、失敗したくない、という気持ちがあったのです。私も以前は失敗を恐れ、何事もとどこおりなく、うまくやりたいと思う人間でしたから(まあ、今もそうです)。

なぜ、失敗したくないかというと、人からだめな人と思われたくない、とか、笑われたくないとか、恥ずかしい思いをしたくないからです。

ものを捨ててもべつに恥ずかしいことなんて何もないのですが、この「失敗を恐れる気持ち」が、「あとでいるかもしれないしね」という言い訳を生み出していたのです。

最悪のシナリオと最良のシナリオ作り

あなたは、どんな恐怖を感じているのでしょうか?

人からもらった物なら、捨てたことがばれると、相手を傷つけそうで怖い、相手に怒られそうで怖い、縁を切られそうで怖い、冷たい人だと思われそうで怖い。こんな恐怖がありそうです。

洋服を捨てる時は、着るものがなくなりそうで怖い、同僚にいつも同じ服を着ているダサい人だと思われるのが怖い、おしゃれじゃない人だと思われるのが怖い、といった恐れがあるかもしれません。

自分の恐怖の本質を見極めれば、いま、そんなことを恐れる必要なんてない、と気付くでしょう。

自分が恐れていることがわかっても、やはり怖くて仕方がないときは、その行動をしたあとに起こる最悪の結果と最良の結果を考えてみてください。

いま、5年間、全然着ていなかったけれど、まだじゅうぶんきれいでそれなりにおしゃれな黒いタートルネックのトップスを捨てようかどうか迷っているとします。

実は、似たような黒のタートルはほかにも数着あるので、客観的に考えたらこの服は不用です。

しかし、このトップスは、ある特定のボトムスにだけ、みょうにマッチするので、もしかしたらまた着る日がくるかも知れません。

「捨てると、そのボトムスをはくときに、合わせることができない、それが怖い」とわかったら、捨てたあと起こりそうなことを考えます。

最悪のシナリオ:ほかのトップスを合わせることになり、それがすごくみっともなくて、恥ずかしくて外を歩けない。よって会社を休むことになる。

(私自身は、あまりこういうふうには考えないので、適当に作ってみました。まあ、ほかの服を着ればいいだけの話なので)

最良のシナリオ:トップスを捨てたが、べつになんともなく、むしろ長年の胸のつかえがとれ、気分は爽快。調子が出て、ほかの服もうまく捨てられ、クローゼットがすっきり。

毎朝の服選びが格段に楽になり、本当に着る服だけを大事に着る生活になる。

最悪版と最良版の両方を出してから、現実に起こりそうなシナリオを考えてください。すると、「別に捨ててもどうってことない」という結論になるでしょう。

人はこんな恐怖も感じています⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる

恐怖との向き合い方⇒不安や恐怖のせいで物が捨てられない。恐れる心とうまくつきあう方法

3.長い目で見る

3つ目におすすめする方法は、長い目で見ることです。長期的な視野に立ったとき、自分の人生にとって、それは必要なものなのかどうか考えてください。

それ、10年後も持っていたい?

来年の今頃も、3年後も、5年後も、10年後も持っていたいものなのか?

それを持っていることで自分の人生がどうなるのか? ならないのか?

これからもずっと持っていたいかどうか考えてみると、本質的に不用なものは、「やっぱりいらないや」とわかります。そして捨てることができます。

「捨てようか、捨てまいか?」ともんもんと悩んでいるとき、人はかなり近視眼的な思考になっています。

「これ、まだきれいだし、使えるよね?」「捨てちゃうとあとで困るよね?」「なんでこんなもの買っちゃったんだろう? 全然趣味じゃないのに」「福袋に入っていたんだよね。もう福袋は買わないと誓ったはずなのに」「セールで思わず買っちゃたんだ」などなど、さまざまな思いが頭の中をめぐっているでしょう。

この視点を変えてみましょう。

自分が映画の主人公だったとしたら

黒いタートルネックを握りしめて、じーっと悩んでいる自分の姿を、どんどん引きで見てください。

そうです、俯瞰(ふかん)するのです。あなたは、映画の中の主人公でありカメラマンであり監督です。

もし、自分で自分の映画を作るとしたら、毎日のように断捨離を試みては、タートルネックを捨てようかどうか迷うシーンを入れるでしょうか?

汚部屋に埋もれた日々を描写したいでしょうか?

あなたの映画のテーマは「衣類の断捨離」なのでしょうか? それが、あなたの人生で一番描きたいことですか? それがハイライトですか?

私ならそんなシーンは入れません。だって、べつに大事じゃないですから。

入れたとしても、回想シーンの中で2秒ぐらい写す程度。

人が死ぬ時、これまでの人生が走馬灯のようにざーっと見える、といいます。私は見たことがありませんが、死にそうになったことがある人や、死を覚悟したことがある人なら、見たことがあるかもしれません。

その走馬灯で、毎日、「捨てたいのに捨てられないよ」と悩むシーンを見たいかどうかという話です。汚部屋を片付けたいのに、片付けられない、ともんもんとする自分の姿を見たいでしょうか?

人生にはもっと大事なことがあるのではないでしょうか?

関連記事もどうぞ⇒なぜ人は自分が本当に求めている物を追求しないのか?(TED)

******

明らかにもういらない物なのに、迷って捨てられないときの解決策を紹介しました。

私はよく、考えること、そしてリストに書き出すことをおすすめしています。これが「面倒だ」という人がいます。「たかが片付けにそんなこといちいちやらなきゃいけないの?」という声もあります。

けれども自分の生活のことを自分で考えなくて、誰が考えてくれるというのでしょうか?

人任せにしていたから(何も考えていなかったから)、よけいな物まで買ってしまい、部屋に散らばっているのだと思います。

考えるだけで解決します。しかもたいして時間はかかりません。





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