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思い出の品はなかなか捨てられませんが、数が増えるとスペースを圧迫し、暮らしにくくなります。
見えないところにしまってあっても、「そのうち片づけなきゃ」と気になっている人も多いかもしれません。
今回は、思い出の品を手放せない理由を紹介し、手放しても大丈夫だと思える考え方をお伝えします。
9年前、思い出の品を手放す理由を4つ紹介しました。
その後、私自身もたくさんのものを手放し、読者の方からもお便りをいただき、新しい学びを重ねてきました。
今回は、前回紹介した4つに加えて、さらに4つ、思い出の品を手放す理由を紹介します。
この機会にしまいっぱなしになっているものと向き合って、取っておくべきかどうか、改めて検討してください。
思い出品を手放す:目次
- 思い出品の手放し・4つの理由
- 5. 自分の気持ちを優先できなくなる
- 6. 眠らせておいても意味がない
- 7. 自分が死んだあと誰が片付けるのか?
- 8. 今の暮らしに合わない思い出品は、エネルギーを奪う
- まとめ:思い出の品は、あなたの暮らしを応援してくれるものであってほしい
思い出品の手放し・4つの理由
まずは、以前の記事で紹介した4つの理由を、簡単に振り返ってみます。
1.思い出の品=本当に大切なものとは限らない
思い出が残っているからといって、そのアイテムが今の自分にとって価値があるとは限りません。
「昔使っていたから」「誰かにもらったから」という理由で残しているものの中には、すでに役目を終えているものもあります。
2.大切なものでも、数が増えすぎるとガラクタになる
ひとつひとつは大切に思えても、数が多すぎると全体としては「管理できないもの」になり、ありがたみも薄れてしまいます。
ダンボールに詰めてしまいこみ、二度と見ないまま何年も過ぎてしまうことも。
3.しまいこんだ時点で存在を忘れてしまう
目に見えない場所にあるものは、存在そのものを忘れてしまいます。
せっかくの思い出も、日々の暮らしに埋もれて、記憶の中で風化してしまうのです。
4.心の余裕がないと、思い出を慈しめない
ものが多すぎると、管理に追われて心の余裕がなくなります。
そうなると、思い出にひたる時間すら持てず、結果として、思い出の品を持っている意味すら失ってしまいます。
前回書いた記事⇒なぜ思い出の品まで断捨離しなければならないの?その理由は4つあります。
では、ここから新しい理由をお伝えします。
5. 自分の気持ちを優先できなくなる
思い出の品を手放せない理由のひとつに、「自分以外の誰かの気持ち」を優先してしまうことがあります。
親からもらった、子どもが作った、恋人と行った旅行先で記念に買った。
こんな背景があると、「捨てるのは親不孝だ」「捨てたら失礼な気がする」など、ほかの人に対して申し訳なさを感じてしまうのです。
でも、大切なのは自分の気持ち。
誰かに対する遠慮や気兼ねから自由になるために、ほかの人のために取ってあるものを手放してみましょう。
相手とのつながりや、その人に対する気持ちは、思い出品を捨ててもなくなりません。
むしろ、いつまでもものにしばられていると、いい関係を築く邪魔になることがあります。
以前、お父さんからもらった財布を捨ててしまってすごく後悔していた方のお便りを紹介しました。
この人はもう手元にない財布にこだわってとても苦しんでいましたが、そんなことで悩むより、今のお父さんと新しい関係を作っていくほうが、お互いにとって有益です。
他人の気持ちを思いやることは大切ですが、自分の人生の選択権は、自分が握ればいいのです。
6. 眠らせておいても意味がない
思い出の品を取っておけば、大切な思い出がすべて保存されるわけではありません。
押し入れの奥に詰め込まれて、見返されることのないものたちは、「生きた思い出」とは言えないでしょう。
そのまま放置すると、引っ越し、リフォームなど、急に片付ける必要に迫られたときにようやく取り出して、そのまま捨ててしまうかもしれません。
実際、こういうことはよくあります。
今、取り出して、中を見て手放すと、死んでいた思い出が蘇ります。
一度手にとって、そのアイテムが体現している思い出を実際に思い出してください。
「忘れたくないから」としまいこんでいるより、手放す前に思い出したほうが、その思い出が自分の中にしっかり残ります。
特に、思い切って捨てたものほどそうだと思います。
私も、たくさん思い出の品を捨ててきましたが、皆、捨てたからこそ、過去のことを思い出し、今も記憶に残っています。
2015年、断捨離してよかったもの(古いもの編)~捨てるからこそよみがえる思い出
7. 自分が死んだあと誰が片付けるのか?
自分にとっては特別な思い出の品も、他人にとっては意味のわからない古いものです。
大量にあると、整理する人にとっては「遺品整理」という重荷がのしかかります。
どれを捨ててよいかわからず、家族は困り果ててしまうかもしれません。
実際、遺品整理や実家の片付けで、物理的だけでなく、心理的に苦労した読者からたくさんお便りをいただきました。
今、自分で整理しておくことは、家族に対する贈り物になるのではないでしょうか?
「これは残したい」「これはもう感謝して手放そう」と、自分自身で選ぶことで、気持ちの整理も進みます。
思い出に責任を持てるのは、その思い出を持っている本人だけ。未来のために、自分で決着をつけておくことも考えてください。
8. 今の暮らしに合わない思い出品は、エネルギーを奪う
昔の自分にとっては特別だった思い出の品でも、今の暮らしと合っていないものは意外と多いもの。
たとえば、子どもが小さい頃に使っていたグッズや、昔の趣味に関する道具、以前住んでいた土地で手に入れた記念品などは、思い入れがあるからこそ、「もう使わない」とわかっていても、なかなか手放せません。
ですが、今の暮らしに合わない思い出品をためこんでいると、少しずつ心のエネルギーが漏れます。
「邪魔だなあ」「どこにしまおう」「そろそろ片づけないと」と気にしながら見て見ぬふりをしているものに、私たちは少なからず意識を奪われ続けます。
「これはもう、いまの私には必要ない」と認め、手放せば、空間にも気持ちにも、もっとスペースが生まれます。
「管理すべき大量の思い出品」を抱えて生きるのはやめて、手放して前に進む。
こう割り切ることで、今の暮らしがもっと充実します。
まとめ:思い出の品は、あなたの暮らしを応援してくれるものであってほしい
思い出の品を手放すのは、冷たいことでも、薄情なことでもありません。
本当に大切な思い出は、ものがなくても、心の中にちゃんと残っています。
どれだけ思い出がつまっていても、押し入れの奥に眠ったままでは、今のあなたの暮らしには何の役にも立ちません。
むしろ、スペースを取り、管理の負担を増やします。貴重な時間とエネルギーを奪ってしまうことさえあります。
大事なのは、「その思い出の品が、今の自分を支えてくれているかどうか」ではないでしょうか?
スペースも時間も意識も有限。何の役割も果たしていない「思い出品」は、手放したほうが生活の質があがります。
繰り返しますが、ものがなくても、思い出は記憶と感情の中に生きています。ときにはスキルとして身についているでしょう。
これまで体験したことは、すべて何らかの形で自分の中に残っています。
そうした「目に見えないもの」を大事にするためにも、ほこりをかぶっているだけの思い出の品は、手放したほうがいいのではないでしょうか?
過去の思い出は大切です。でも、あなたの人生は、今、そして未来にあります。