古い手紙を見る女性

ミニマルな日常

古い手紙を捨てる決心をしたら、今の生活に意識が向いた。

シンプルな暮らしの良さを実感している読者3人のお便りを紹介します。今年の1月にいただいたものから3通選びました。

内容:

・30年前に夫からもらった手紙とFAXを捨てることにした

・人のせいにしなくなった

・足踏みしながら『筆子ジャーナル』を読んでいる

・小説『二十四の瞳』から学んだ思い出品の扱い方  by筆子

最初は、ミンディさんのメールです。



夫からもらった手紙とファックスを捨てる決心がついた

初めてお便りします。

いつもブログを拝見しています。

昨年末より1000個捨てチャレンジを始めました。

今はまだ300個ほどですが、数ではなく、とても重みのあるものを捨てる決心がつきましたのでそれをお伝えしたくなりました。

それは夫からの手紙やファックスです。

もう30年ほども前の、婚約時代から結婚5年目くらいまでの間に夫からもらったものの束をずっと箪笥の奥にしまっておりました。

当時はメールよりもファックスのやり取りが多かったようです。

海外赴任に帯同するまで約1年間別々に暮らしたこともあったので、生まれたばかりの子どもの様子を知らせたり、やり取りの頻度は多かったかもしれません。

ちょっと読むのが恥ずかしい、愛にあふれたやり取りは、将来例えば夫がいなくなったときに懐かしく読み返すかも、とか、今はこんな優しい言葉言われないぞ、昔はこんなこと言ってたのに、とちょっと非難めいた気持ちから? なんとなく捨てずにとってありました。

先日、再びこの束を手に取ってわかりました。

これはもう読まない。

もし夫がいなくなって、夫を懐かしむものが欲しくなっても、私はこの手紙ではなく、日々一緒に過ごしたという事実だけで十分ではないかと気づきました。

私が先にいなくなった場合、夫は自分が書いた昔の手紙を見たいとは思わないでしょうし。

昔の記録や思い出関連を捨てるのはハードルが高いと思っていましたが、それほど思い切りも必要ではなかったです。

捨てることで、現在の暮らしや思いに意識を向けられるような実感を味わえたのは、筆子ジャーナルを読んできたおかげです。

ありがとございました。

これからも楽しみにしています。





ミンディさん、はじめまして。お便りありがとうございます。

1000個捨てを始めたのですね。

持たない暮らしに近づく1000個捨てチャレンジの楽しみ方。

30年前にご主人からもらった手紙やファックスの束を捨てることにしたら、今の生活に意識が向くようになったとのこと。

よかったです。

確かに、一緒に暮らした体験は自分の中に、毎日、残っていくから、しまいこんでいるだけの古い手紙はいらないでしょう。

私も、カナダに来てから数年間、母から、たくさんファックスをもらいましたが、皆、捨てました。感光紙なので、文字が消えてしまい、読みたくても読めません。

思い出の品はしまいっぱなしにしておかず、捨てたほうが昔の記憶が鮮明になります⇒捨てれば捨てるほど思い出が豊かになるカラクリとは?~カセットテープを断捨離して気づいた真理

そんなに数を持っている必要はない、というのは先日書いたばかりです。

どんな思い出の品を残すべきか? 残す物がわからない時読む記事。

それでは、ミンディさん、これからもご主人と仲良くお暮らしください。

次は、ひだまりさんのメールです。

お便りのタイトルは、「お礼と今年の目標」となっていますが、目標はすでに紹介させていただいたので、ここでは引用しません。

人のせいにしなくなった

件名:お礼と今年の目標

初めてメッセージ送ります。

2016年に筆子さんの本が出版される少し前に、「リビングの夫の荷物」と検索し、筆子ジャーナルに出会いました。

それから片付けに関する過去記事を読み始めてほとんどの記事を読んだと思います。

筆子さんが教えてくれた事を取り入れて部屋が以前より片付くようになりました。

片付けに興味があり読んでいたのですが、考え方や価値観を変えてくれるものとなりました。

昔の私は、人に流されて今がこんな状態だ、誰かのせいだ、とよく思っていました。

しかし、今の現状は自分の選択の結果と筆子さんがおっしゃっていて。

はっとしました。

それから、気持ちを改め自分の人生なんだから、自分で責任をもって楽しくしていこうと思いました。

筆子さんに出会わなければ今でも人のせいにする人生を送っていたことでしょう。

この事に気付かせていただきありがとうございます。

他にも、

人は変えられない

シングルタスク

細分化して目標を達成する

ふせんの活用

感謝すること

完璧主義にならない

など筆子さんの言葉が私の生活を良い方へ導いてくれています。

人も変えられないけれど、自分がここまで変わるのもゆっくりゆっくり5年ほどかかりました。これからも筆子ジャーナルを読んでいいなと思ったことを取り入れていきたいと思います。

ひだまりさん、こんにちは。メールありがとうございます。

長くブログを読んでいただき、うれしいです。

部屋の片付けが進んでよかったです。

「リビングの夫の荷物」で検索されたのですね。ということは、ひだまりさんのご主人も、物持ちなんでしょうか?

実は私の夫はタメコミアンで、考えてみると、この家で夫のどうでもいい荷物(現在の生活に使っていない物)がないのは、私専用の部屋とクローゼットだけです。

あとは、家中くまなく、夫の荷物があります。

人の荷物は、すごく邪魔だと思いますが、そういう人間と一緒に暮らすことを選んでいるのは自分なので、結局、自分の責任なんですよね。

というわけで、ひだまりさん、これからも、主体的な生き方をして、楽しくお暮らしください。

次は夏椿さんのお便りです。

足踏みしながらブログを読んでいます

件名:グッドタイミング(*´▽`*)

筆子様、

毎日のブログの更新を読ませていただくのが私の生活の一部になっています。

本当にありがとうございます、感謝の気持ちでいっぱいです。

ところで、昨日は台所にあった大きなワゴン(物がいっぱい入って、上にも物がのっていて、キャスターがついている意味がない代物)を、立ったまま筆子ジャーナルが読めそうな高さで、しかもちょうどノートパソコンが乗るスペースのある棚(これも夫の読み終えたごみのような本が詰まっていた)に交換。

しかも大ワゴンにはさようなら。

そして今日、なかなか目標の歩数がいかない私に神の託宣が!

やらないよりまし、一分走れ、です。

わたしは、目標が走ることではないので、とりあえず読んでいる間足踏みすることにました。

立ってパソコンを操作すれば、こんなことができるんです。

あまりのタイミングの良さに嬉しくなって、まだ今日しかやっていないのに早速報告してしまいました。

ありがとうございます、今日もいい一日が送れそうです。

夏椿さん、こんにちは。お便り、ありがとうございます。

持っている意味があまりない、大きなワゴンを捨てることができてよかったですね。

今は、棚にノートパソコンを乗せて、スタンディングデスクとして使っているとのこと。

いいアイデアですね。

私もパソコン作業は立ってしています。

座りっぱなしが寿命を縮める。座りすぎのリスクとそれを回避する方法。

ところで、足踏みしながら、ブログを読めますか?

フライレディは、トレッドミルの上を歩きながら、パソコン作業をしていると、以前読んだことがありますが。

ペダルをこぎながら仕事をしている人もいます。

☆トレッドミルデスク
トレッドミルデスク

☆デスクサイクル
デスクサイクル

私は、マルチタスクが苦手なので、読むときは、読むことに集中しないと理解できません。

毎朝、スロージョギングするとき、ポッドキャストやオーディオブックを聞いていますが、意識して聞くことに集中しないと、すべてがBGMと化し、「あれ? 何も覚えていない」という状態によくなります。

それでは、夏椿さん、あまりがんばりすぎず、これからもお元気でお暮らしください。

小さなことを積み重ねる話⇒やらないよりはましだ、と思える小さなことを積み重ねよう(TED)

小説『二十四の瞳』から学んだ思い出品の扱い方

以前も書いたかもしれませんが、思い出品の断捨離と聞くと、私は、壺井栄が書いた『二十四の瞳』という小説を思い出します。

昭和のはじめに、瀬戸内海の島に新任で赴任してきた、大石先生という女教師と、教え子の12人の子どもたちの話です。

12人いるから、「24の瞳」です。

大石先生は、当時としてはモダンな先生です。

この村では、「女性が教師である」ということはとても珍しいし、「その先生が自転車に乗って、学校に来た」ということも、たまげてしまうできごとです。

子どもたちは大石先生をとても慕い、大石先生も教え子が大好きです。

そのうち、日本は戦争の時代に入り、先生の運命も子どもたちの運命も大きく変わります(もちろん、悪いほうに)。

途中、いろいろありますが、興味のある人は小説を読んでいただくとして、小説の最後、18年後に、また大石先生が、非常勤の先生として、昔、赴任した小学校に戻ってきます。

この小説は、おもに戦争の悲惨さを訴えるものですが、格差社会の話とも読めるし、女性に対する差別の話とも読めます。

いろいろな読み方ができますが、ここでは思い出品の話にしぼります。

戦争で夫を亡くした大石先生は、自分が働かないと、子供を養えません。

昔の教え子が先生として教壇に立っており、この人のつてで、大石先生は、教師の口にありつくことができました。

赴任したときに、歓迎会が開かれて、初めて担任した子どもたち(すでに大人になっている)が、来てくれますが、まだ、若いのに人数が半分ぐらいになっています。

男の子数人は戦争で命を落とし、女の子数人は、病気で亡くなりました。

この歓迎会で、皆が1年生のとき、先生と一緒に取った、たった1枚の写真が、思い出品として登場します。

皆、懐かしい気持ちでこの写真を見ます。

1人、戦争で、目が見えなくなった男子いて、誰かが、「おまえは見えんじゃろ」みたいなことを言ったら、彼は、「この写真だけは見えるぞ。ここに誰それが立っていて、その隣には誰それが立っていて……」と言いながら、写真を指差します。

写真を指差すその指先が少しずつずれていた、といった描写だったと思います(うろ覚えです)。

とても泣けるこのシーンから、思い出品に関して、私は2つの気づきを得ました。

1.写真を1枚あればよい

2.仮にその写真がなかったり、見えなかったりしても思い出は残っている

写真を見ながら、「これまで、いろいろ困難なことやつらいことがあって、みな大変だったよね。でも、またこうして、昔のように会えて本当によかった」と皆、思っています。

「これからも、前を向いて生きていこう」とも思っているでしょう。

結局、一番大事なことは、今日、また会えたこと、そして、今日、また生きていくことです。

そんなときに、大量の思い出品や、写真はいらない、と私は思います。

思い出品の断捨離に手こずっている人は、『二十四の瞳』を読んでみるといいかもしれません。

*****

いつもいろいろなお便りをありがとうございます。

とても励みになっています。

あなたも、感想や質問、近況などありましたらお気軽にメールください。お待ちしています。





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