使わない鍋屋フライパン

ミニマルな日常

買い直すのがもったいなくて捨てられない人へ

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不用品を整理しているけど、ちょっと高かったものは捨てられない。あとで買い直すときのお金がもったいないと思ってしまう。

今回はこの悩みにアドバイスします。

まずお便りを紹介しますね。エミさんからいただきました。



お金のことを考えると、なかなか捨てられません

件名:もったいなくて手放せない

筆子さん、こんにちは。

いつもブログを楽しく拝見しています。 私は40代の主婦で、今、少しずつ押入れの中を片付けています。

断捨離を始めて4年ほど経ち、以前よりはずっと物を減らせるようになりました。でも、今でもまだ手放すのが苦手なものがあります。

それは割と高かったものです。

特に布団セットや、あまり出番のない調理器具などがそうです。

「また必要になるかもしれない」「買い直すのはもったいない」と思うと、なかなか手放せません。

でも、最近ふと気づきました。こういうものをしまっている押し入れのスペースがすごくもったいないかもしれない。

布団は来客用にと思ってとってありますが、実際には何年も誰も泊まりに来ていません。

ホットサンドメーカーや大型の鍋も、だいぶ前に1〜2回使ったきりです。

筆子さんのブログを読むうちに、ものよりも、生活の快適さのほうが大事。

そう思えるようになってきたのですが、それでも「もったいない」という気持ちがついてまわります。

こんな時どうしたら納得して捨てられるでしょうか?

アドバイスをいただけると嬉しいです。

エミさん、こんにちは。お便りありがとうございます。

ものを捨てる時はどうしてももったいないと思っちゃいますよね。それに今あるものが使えるなら、後でお金を出して買うのは、これまたもったいないです。

ただこれは、後で使うことがある場合があれば、の話です。

実際はそういうチャンスはあまりありません。

以下のように考えてみてはどうでしょうか?

別のコストがかかっている

エミさんは、「将来使うかもしれないお金」というコストがもったいないと考えています。ですが、そうやって使わないものを長年保管していること自体に、コストがかかっています。

使わない布団セットを押し入れにしまっておくために、ほかの必要なものの収納スペースが足りなくなったり、狭いところにいろいろ押し込んで、探し物に時間がかかったり、場合によっては、すでに持っているのに、何かを二重に買ったりすることも起こります。

不用品は収納スペースを奪うだけでなく、心にも負担をかけます。しまいっぱなしのものを見るたびに、「いつか使わなきゃ」「捨てたいけど捨てられない」と悩み続けます。こういうストレスが、エネルギーを消耗させると思います。

もしかしたらエミさんは、収納が得意で、ものがたくさんあっても、うまく整理しているのかもしれません。

ですが、こういうことをすることにも、エネルギーが必要です。あまり使わないものに貴重なリソースを使うのは、それこそもったいないと私は思います。

買い直しの出費がもったいないという気持ちはわかります。でも、その出費を避けるために、大事な時間や体力、スペースを、あまり使わないもののために使っていることを忘れないでください。

もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。

本当に使うことがあるのか?

何かを捨てようとする時「いつか使うかもしれない」と思うのはごく自然な反応です。でも、少し冷静に考えてみましょう。

今、手元にある調理器具や布団セットは、いつ、どんな場面で必要になるでしょうか?

それは年に何回くらいありますか? 本当に「そのとき」が来たとして、今あるものを使う予定ですか?

「絶対に使うぞ」と思って何かを買っても、いざ家に持ち帰ると、使う場面がないということはよくありますよね?

後先考えずに衝動買いしてしまったり、買った後に心境や事情が変わったりするせいです。

布団や特定の調理器具をあまり使わないのは、今のエミさんの生活にとって使う必要がないからです。

この状況は、何かよほどの事情がない限り、変わりません。

自分が持つものは、「使う予定」ではなく、「実際に使ったか、これから使うか」で考えると、ガラクタが増えません。

仮に必要になったとしても、それがなくても切り抜けられますよ。

たとえば、ホットサンドメーカーがあると、ホットサンドを作るのに便利ですが、こういうサンドイッチはフライパンでも作れます。来客用の布団は、必要なときにレンタルするという選択肢もありますよね?

今あるものをキープしなくても、未来に起きる問題に対処する方法はたくさんあります。





また買うときの自分は今の自分じゃない

「また必要になって買うとき」についても、客観的に考えてみましょう。

それが、何年後なのかわかりませんが、今と同じものを本当に使いたいでしょうか? 

もしかしたら、もっとコンパクトで手入れしやすいものや、より進化した製品を選びたくなるかもしれません。

たとえば、昔買った大きな鍋を持ち続けていても、将来の自分には小さめの鍋のほうが使いやすいかもしれません。布団も、もっと軽くて扱いやすい新製品が出ているかもしれません。それ以前に、布団はその日が来る前に劣化する可能性もあります。

私の母もたくさん布団を持っていましたが、晩年母が好んだのは軽い布団だけ。高齢になって重たい布団を干すことができなくなったからです。

洋服に関しては、私が若かった頃より、今のほうが機能性が上がり、値段は安いです。

「いつかまた必要になるかも」という理由で取ってあるものが、未来の自分が本当に使いたいとは限らないのです。

未来の自分が何を求めているかなんて今の自分にはわからない(TED)

さらに、今は購入しなくても、レンタルやフリマアプリ、中古品など、必要なときだけ安く手に入れる手段はいろいろあります。

今持っているものを手放すことは、不安な未来を作ることではありません。むしろ、どんなときも、必要に応じて柔軟に対応できる力を養うことだと考えるといいでしょう。

☆関連記事もどうぞ⇒あとで必要になったときに買うお金がもったいなくて捨てられない、という質問の回答。

おわりに:先の心配より今の生活の充実を

今持っている何かを、将来買い直さないですむことよりも、今の暮らしがすっきり快適であることのほうが重要です。

今回書いたように、いつか使うかもしれないものをたくさん取っておくと、人は、知らないうちにいろいろな犠牲を払うことになります。

たとえば、しまいっぱなしのものが場所をふさぎ、気がかりになり、「いつか使うかも」と思いながら、何年もそのままになってため息をつく。

これが、今の自分が支払っているコストです。

この状態から抜け出すために、未来に対して、過度な不安を持たないほうがいいでしょう。

「(今は全然使っていないけれど)これがないと困るときが来るかも」と思うかもしれませんが、実際は、持っていなくても、たいていのことはなんとかなります。

必要になったら、借りる・工夫する・安く買い直すという選択肢があります。

将来のあなたは、今ある古いものよりも、そのときの生活に合ったものを選びたいと思うでしょう。

使っていないものを手放すことは、損をすることではありません。

それは、今の自分に必要なものを選び直す行為です。

必要なものを選び直しているうちに、ものをたくさん持っていることと安心して暮らせることは、必ずしも一致しないと実感できるようになります。

起きるかどうかわからない未来の出費を恐れて、今の快適さを犠牲にするより、今日より楽しく過ごすことを優先しましょう。





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