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断捨離をして、いろいろな学びを得たと教えてくれた読者のメールを紹介します。
makikoさんのお便りです。小見出しは私が入れました。
断捨離から多くのことを学んだ
件名:1か月間断捨離したら、心境の変化がありました
日本は神奈川県に住む41歳主婦のmakikoと申します。
10月1ヶ月間毎日断捨離した
先月1日にふと思い立って、本棚のムック本を数冊捨てたところから断捨離スイッチが入り、気づけばほぼ毎日何かを捨てながら10月を過ごしました。
筆子さんのブログは、断捨離数日目にネット検索していて出会い、それからは断捨離の傍らほぼ毎日読ませていただいています。
参考になることがたくさんあり、今では私の断捨離バイブルのひとつとなっています。
収納で解決したと思っていた
私はもともと所持品が多く、20代の頃の状況は当時の筆子さんとかなり似たようなものでした。
アルバイトを転々としていたので当然稼ぎは少なく、それでも実家暮らしのため生活には困らない。
自分の買える範囲の今思えば「つまらない物々」を買いあさり、それが溜まってくると定期的に断捨離、でもマインドが変わらないため、また他の物を買い、捨てる…の繰り返しでした。
その間25歳で結婚するも27歳で離婚し実家に出戻り、こじらせ独女を10年ほど続け、その後婚活イベントで出会った夫と38歳で結婚し今に至ります。
厳しく「マイルール」を周囲にも強要する母のおかげで、整理整頓を幼少時から叩き込まれ、ものがたくさんあっても、汚部屋になることはなく、収納することで解決したと思い込んでいました。
物を家に入れないことの大切さ
今回の断捨離が今までと違ったのは、今減らしても、また増えないようリバウンド対策をしなければならない、そもそも買ったりもらったりで家に持ち込む機会を減らせば、そんなに捨て続けなくても良くなると気づいたことです。
筆子さんもどこかの記事に書かれていましたが、「ワンインワンアウト」を間違った形で意識しすぎて、新しいものを買うために、本当は捨てないで活用できるものを捨てるという愚行をしていました。
また、これもどの記事だったか検索できなかったのですが、筆子さんが、ご自身が貧乏だけれど何も恥じることはない、貧乏は犯罪でもマナー違反でもない、と書かれていたのが私の心に響きました。
人生観が大きく変わるほどのインパクトでした。
金持ち浪費マインド
私の実家は幼少時はかなり裕福でした。自由業の父親は、バブル景気も後押しして、月収で100万円を超えていたそうです。
私立の中高一貫校に通うこともできましたが、私が高校生になる頃から家計が悪化していったようです。(すべて母から聞いたことで、当時の私はあまり実情を知ることはありませんでした)
裕福さが下がると共に両親の仲も悪くなっていき、私が高3の11月に別居、私と母は母の実家に移り、翌年1月ごろには離婚となりました。
大切な時期に家が混乱したものの、私は無事に受験した複数の大学に合格。
話し合いで学資金と養育費をもらうことに決まったけれど、父方の親戚が入れ知恵したらしく、話を反故にされました。
私は大学の授業料免除(その年により全額、半額と様々でした)と育英会の奨学金、アルバイトで卒業までこぎつけました。
大変な時期もあったものの、基本的にはお金と環境に恵まれて育ち、その時々の経済状況に関わらず、「金持ち浪費マインド」でいたのだと思います。
倹約家の夫
今の夫は私のよき理解者で、とても優しく良い人です。
けれど夫は、そんな人柄からは想像できないくらい大変な人生を歩んできました。
実家は経済的に厳しく、物も滅多に買ってもらえない、おこづかいも周りより少なく、友達と遊ぶのにも支障が出たり。
社会人になってからもブラック企業に搾取され続け、あげくにいわれのない事で辞めさせられ、同業他社にも転職できないよう悪評を広められたそうです。
そこから一念発起して学校に通いなおして38歳で作業療法士の資格を取り、未経験の業種で一からのスタート、今では自宅から20分ほどで通える病院で、認知症患者への作業療法の仕事をしています。
そんな彼は、お金にはとてもシビアで、よほど必要でなければ物は買わない、とても節約志向の強い人です。(物が増えると片付けられないので増やさない、という理由もあるそうです)
私はつい最近まで、そんな彼の金銭感覚を哀れに思い、時にはお金の使い方で対立しながら「私は貧乏性には染まらない」と思っていました。
人生のパートナーとして大切に思っているのに、生まれ育ちや経済観念でマウンティングをしていたのですね…本当にくだらないし、失礼なことを考えていたと思います。
物がたくさんあっても幸せではない
そんな私の価値観を変えたのが、先述の「貧乏は犯罪ではない」だったのです。
これまでは、「人生お金だけじゃない」「ないいならないいなりの暮らしで幸せは見つけられる」などと聞いても、そんなのきれいごとだ、持てない人の負け惜しみだ、と一蹴していました。
でも今回、人生何度目かの断捨離をまたやって、こんなに物を持っていて私は幸せだったのか? 満たされたのか? と問い直し、
いや、ここまで大量に必要ではなかった、洋服も雑貨もあり過ぎて、管理に手間と時間をたくさん取られたし、一瞬の快楽のためだけにお金も無駄遣いしていた。
そもそも今は私は専業主婦で自分の収入がないし、夫の限られた給料で生活を回さなくてはならない、金持ちマインドすら育ちの良さ、自分を保つプライドと思ってきたけど、そんなものはなくても生きていける
むしろない方が自分たちらしくいられる、他人の行動や価値観に振り回されず自分軸で生きられる、と腑に落ちました。
この、腑に落ちるという感覚は重要ですね。頭で理解するのとは納得の度合いが違います。
断捨離して心が整理された
本当の断捨離とは、物の整理だけでなく心の整理でもあったんだなと実感しています。41歳にして大きな気づきがあって、良かったと思います。
もともと捨てることには大きな抵抗はなかったのですが、それでも捨てにくかった卒業アルバムもとうとう捨てられました。
清々しました。
また、捨てにくいぬいぐるみなどは「エコトレーディング」に寄付しています。東南アジアの子供たちに寄付されるそうです。
送料は自分持ちになりますが、これまでの浪費を思えば微々たるもの、今後無駄な出費をしないための勉強料だと思えます。
170cm超え、棚が6段×2列もある本棚に、前後に重ねて置いていた大量の本も、2段分処分できました。図書館への寄付と、ブックオフへ売りました。
今のところ、ミニマリストまでは目指していませんが、自分にとってちょうどいいものの量は思っていたより少ないし、これでもまだまだ十分あって困らないと分かったので、より心地よい生活ができるよう、これからも物の要否はその都度チェックしていこうと思います。
makikoさん、はじめまして。お便りありがとうございます。
一ヶ月断捨離をして、いろいろな学びがあったのですね。
よかったです。
そうですね。断捨離って、どれだけたくさん物を捨てるかが問題なのではなく、そこから何を学ぶか、そして今後どんな生活にしていくか、考え、実践していくことが重要だと思います。
金持ち浪費マインドや、貧乏人を軽蔑する態度は、典型的なマネーシェイム(お金に関するゆがんだ価値観)ですね。
マネーシェイムとは?⇒自分のお金の問題についてもっと正直になろう(TED)
お金に対する考え方が、買い物の仕方に色濃く反映されるので、Makikoさんは、今後は、もっと納得できる買い物をしていくと思います。
楽しみですね。
それでは、これからも素敵なご主人と仲良くお暮らしください。
貧乏人でいることは犯罪ではない話⇒車を持たない生活、その5つのメリットとは?
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カレン・キングストンの Clear Your Clutter with Feng Shui (直訳:風水を使ってガラクタを片付けなさい)という本の邦題は、『ガラクタ捨てれば自分が見える』ですが、
たまりにたまった所持品と向き合って1つひとつ捨てていくと、これまでの自分の行動や、その背後にあった思考について、改めて考えることができます。
そうやって得た気づきや価値観のシフトは、今後、よりよい生活をしていくうえで、とても役立つものです。
「不用品を捨てたいな」「ガラクタ、なんとかしたいな」と思いながら、なかなか始められないでいる人は、ぜひ、今日、始めてください。
来年の今頃、生活や考え方がかなり変わっていると思います。
それでは、あなたも、感想、質問、思ったことなどありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。