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不用品を捨てているときに感じる恐怖や不安を1つずつ取り上げ、その気持ちを乗り越える方法を紹介しています。
8回目は、将来に対する不安です。
「今、これを捨ててしまうと、あとで必要になるかもしれない」という不安について考えてみましょう。
これは、多くの人が感じる恐怖であり、捨てない典型的な言い訳です。
でも、考え方を変えれば、この不安を乗り越えて、ちゃんと捨てることができます。
乗り越え方を5つ紹介しますね。
1.プランBを作っておく
プランBは、本来の計画や作戦(プランA)が、うまくいかなかったときのために、あらかじめ考えておくバックアッププランです。
たとえば、「このジーンズ、もう10年以上もはいてないし、もともと私はスカート派だし、今後、はくことはないだろう。もう手放そう」と考え、ジーンズを捨て、それなしで、その後をつつがなく過ごすのがプランAです。
ところが、捨てて3年後に、子供会の行事で草取りをすることになり、急きょ、ジーンズが必要になりました。このときどうするか? それを考えておくのがプランBです。
突然ジーンズが必要になったときのプランBは、いくつか考えられます。
・ジーンズではなく、レギンスをはいて草取りをする
・スカートに手持ちのスパッツを合わせて草取りをする
・母親、姉妹、夫、友達などからジーンズを借りる
・古着屋ですごく安いジーンズを買ってくる
・思い切って新品のジーンズを買い、草取りだけではもったいないので、その後、ことあるたびにジーンズをはいて外出する
・草取りには参加しない
・夫に草取りに参加してもらう
こんなふうに、それを捨ててしまったあと、将来どんなことが起きうるか想像し、そのリスクを最小限にするための、計画を立てておけば、「あとでいるかもしれない」という不安に飲み込まれません。
「必要になったら、こうすればいいわね」というプランがあるわけですから。
実際、考えてみれば、計画通りにいかなかった場合の対処法や選択肢は、自分が思うよりたくさんあります。
きのう紹介したTEDトークに出てきた⇒決める前に:よりよい意思決定をする3つのステップ。プレモータム(事前検視)の項目を、読んでみてください。
なお、プランBは、あらかじめ考えておくだけでなく、今後の状況に合わせて、必要に応じて、どんどん調整可能です。
2.マインドフルネス
マインドフルネスは、今の生活を大事にすることです。
マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。
「これを捨ててしまうと、あとで必要になるかもしれない」と思うのは、将来起こるかもしれないことに意識を向けているので、そちらばかり見るのはやめて、現在の状況にも意識を向けてください。
ガラクタがたくさんありすぎて、今の生活が損なわれてはいないでしょうか?
たとえば、服が多すぎるとこんなことが起きます
ストレスが増える:服が多すぎるから起きている困った問題(その1)
時間を取られる:服が多すぎるから起きる困った問題(その2)。
しかも、「あとで、これが必要になるかも?」と心配しても、それが取越苦労に終わる可能性は大いにあります。
実際にそんなことが起きるかどうかは、あとになってみないとわかりません。
それに対して、今、自分の目の前にあるできごとは、確かに起きています。
服が多すぎて、毎朝選ぶのに苦労していたり、洗濯ものを思いっきりためて、あとで休日を半日ぐらいつぶして洗濯するはめになったり。
買ったはずの服が見つからなかったり。
手持ちの服を少し手放せば、こうした問題を軽減できます。そちらのほうが重要ではないでしょうか?
3.これまでどうだったか?
これまで、何かを断捨離してあとでめちゃくちゃ困ったことがあったか考えてください。
実際に、「ああ、ジーンズがあったらよかったのに」と思った体験をしたとして、そのとき、自分はそのピンチをどう切り抜けたか考えてみましょう。
先日、捨てた雑誌や本をもう1度読みたくなり、図書館を利用した読者のメールを紹介しました⇒知識と冒険の宝庫~図書館があるから、本を処分しても大丈夫。
この方たちは、書物を捨てたあと、「ああ、あれがあればよかったのに」と思ったはずです。
しかし、捨ててしまったのだからもう手元にありません。
そこで、いろいろ探したり、考えたりしたあげく、「図書館にあるかも?」と思って、図書館で探したら、ちゃんとそこにあったのです。
こんなふうに、過去に、何かを断捨離したあとに、困ったとき、自分がどうしたか思い出してください。
きっと、なんとか切り抜けてきたでしょう。それがなかったからといって、最悪の人生になってもいないと思います。
私も、以前、文房具を、娘が小中学校で使ったものを含めて、かなり処分したことがあります。
この記事に写真をのせていますが⇒大量に文房具を断捨離したあと、筆記具は手持ちのものを使い切る方針へ
色鉛筆っぽいものは9本しか残しませんでした。
しかし、その数年後、塗り絵を始めたので、色鉛筆が必要になりました。
その時私はどうしたか?
「ああ、あのとき、娘の使いかけの色鉛筆やマーカーを捨ててしまった。今、あれがあればよかったのに。捨てるなんて、私のバカ、バカ、バカ~~~~~っ!!!」と何日も嘆いたか?
そんなことはしていません。
「今度、Staples(北米にある事務用品の店)に行って買ってこよ」と思っただけです。
そして、実際そうしたし、その後、Amazonでも、画材を買いました。
こんな体験を思い出せば、「仮にあとで必要になっても、なんということはない」と思えるでしょう。
4.柔軟性と適応力を養う
将来起きるかもしれない不測の事態にうまく対処できるよう、柔軟性と適応力を養いましょう。
方法はいくつかあります。
・変化を受け入れる/受け入れる練習をする
この記事が参考になります⇒どんな変化も、考え方を変えれば喜んで受け入れられる(TED)
・コンフォートゾーンから出てみる
新しいことにチャレンジして、コンフォートゾーンから出る練習をしましょう。
その方法⇒コンフォートゾーンから抜け出すのが怖い人へ~まずは自信をもつこと。
・問題解決能力を養う
問題が生じても、うまく切り抜けることができるよう、問題解決能力を養います。
問題解決の方法は、TEDの記事でよく取り上げているので、英語や長文が苦手で、これまでTEDを全スルーしていたのなら、今日から読み始めてください。
参考になる考え方や方法がたくさん出てきます。
たとえば
⇒問題を解決するために、まずはトーストの作り方を描いてみる(TED)
・ネットワークを作る
困ったとき、他の人のちからや助けを借りられるようネットワーク構築にいそしんでください。
再就職するコツを教えてくれるTEDでは⇒長いブランクのあと、仕事に復帰する方法(TED) 仕事を探しているときは、どんどん外に出て、たくさんの人に、仕事を探していると言え、というアドバイスがありました。
自分1人のちからより、複数の人間のちからのほうがパワーがあります。
・前向きな思考をする
ネガティブ思考でいると、解決できる問題も解決できないため、ポジティブ思考を採用してください。
やり方⇒ポジティブ思考は学習できる。前向きになる4つのポイント教えます。
5.自分を信じる
最後は、自分を信じることです。
「たとえ、あとで必要になっても、私なら、なんとかできる」という自信があれば、不用品を捨てることが怖くなくなります。
自分を信じるのはそんなに難しくないでしょう。「信じよう」と思うだけで、たぶん、思考をシフトできます。
しかし、これまでの人生で、自信を失うようなことばかり体験してきて、すっかり自信をなくしているときは、以下のことをやってみてください。
・自分の強みにフォーカス
自分が得意なことを思い浮かべてください。
どんな人でも、得意なことの1つや2つあるはずです。
たとえば、私は、以前も書きましたが、ブログを書くのはわりと得意だし、やろうと思ったことを、だらだらと、しかし、延々と続ける忍耐力もわりとあります。
さらに、なぜか、真面目で勤勉です。
これは2つとも長所です。
履歴書を書くとき、長所や特技を書きますよね? その要領で、ブレインダンプで、たくさん出してみてください。
・小さな目標を作って、クリアしていく
ちょっとがんばればできそうな小さな目標を立てて、1つずつ達成していってください。
たとえば、1日だけ甘いものを食べるのをがまんする、1週間だけ、コンビニに行かないなど。
自分との約束を守る経験を重ねると次第に自信がついてきます。
・これまで達成したことを考える
これまで自分が達成したことを、どんな小さなことでもいいので、思い出してください。
この夏休みにできたことや、今年になって今日までできたことを考えるのはどうでしょうか?
筋トレが1ヶ月続いて、なんか丈夫になったような気がするとか、写真の整理がだいぶ進んだ、作ってみたかったレシピを試したなど。
・人と自分を比較しない
人と自分を比べるのは、自信を失う最短かつ最強の方法なので、この逆をやってください。
必要なら、SNSを見るのもやめましょう。
幸せそうな人を見ると落ち込むあなたへ。他人と比べるのをやめる7つの方法。
・ポジティブな環境に身を置く
思考がどんどんネガティブになる場所に行かず、ポジティブでいられる場所、それが無理なら、ニュートラルな気分でいられる場所に行ってください。
ポジティブな人の発言を耳や目に入れるのも効果的です。
ネガティブな人とは、距離をおきましょう。
・好きなことをする
どんなに忙しくても、1日15分ぐらいは、自分が心から好きなことや、楽しいと思えることをやってください。
好きなことに没頭すると、心の中にたまったゴミのような思考や、ネガティブなエネルギーを外に出すことができます(と、私は感じる)。
楽しいから、気分がよくなり、前向きになるし、ほかのことに対してもモチベーションがアップするでしょう。
■この続きはこちら⇒さみしくなりそう:物を手放すことに対する不安と恐怖(その9)
■関連記事もどうぞ
あとで必要になるかもしれない。ガラクタを増やす最大の言い訳を捨てる。
■これまで書いた不安・恐怖の記事を読みたいなら
⇒物を手放すことに対する不安や恐怖に向き合う(その1)~どこから始めたらいいの? という不安。
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「捨てると、あとで必要になるかも」。この恐怖に対処する方法を紹介しました。
私は、たくさん物を捨てましたが、あとで必要になって困ったことは1度もありません。
そういう人、多いのではないでしょうか?