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べつに使わなくてもいいところにお金を使っているから、あなたは貯金ができない。
そんな話をするシリーズの3回目。今回は、
得するために買うもの
について考えてみましょう。
得するためだけに買う
本来の買い物の動機は、必要だから買うか、欲しいから買うのどちらかだと思います。
でも、かつての私も含めて、「得したいから買う」人が意外にたくさんいます。
「得したい」という心理的ニーズを満たすために、ものを買っていると無駄なものが増えます。
必要以上にものをたくさん持っていて、どこに何がわからないような状態にあるならば、買い物をする前に、「私は、ただ得をしたと感じたいだけなんじゃないか?」と自問してみましょう。
こんなもの、買っていませんか?
得するために買うものの例を5つあげます。私も、昔(今もたまにあり)、そういう買い物をいっぱいしていたので、自分がよく買っていたものをあげますね。
1)付録やおまけ目当てで購入するもの
付録のムーミンの袋/ポーチ/財布がかわいい。そんな理由で私はいらない雑誌やムックをたくさん買いました。
さらに注文額に応じてもらえるおまけが欲しくて、通販や頒布会を利用し、毎月、コンスタントに雑貨を増やしていました。
当時はそれが楽しかったけれど、今となっては、通販会社に毎月払っていたお金を少額でも財形貯蓄にしておけばよかったと思います。
なぜなら、私は、そうやって毎月、せっせと買いためた雑貨を後に、全部捨てたからです。
はい、捨てました。
2)特売品・セール品
セール品は、得をするために買うものの代表です。
・季節の変わり目のセール:衣類をよく買いました。
・特定のホリデー・イベントのセール(ブラックフライデーやクリスマスセール):雑貨をよく買いました。
・クリアランスセール:衣類、雑貨、家電などまんべんなく買った気がします。
・開店記念のセール:こういうセールには、あまり行きませんでしたが、近所でやっていたら行ったと思います。
・アニバーサリーセール(オープン10周年セールとか):これもあんまり行ってません。
・タイムセール(突然、何の理由もなく行われるセール。売り手側には理由がある思いますが):店の中をうろうろしているときに、この手のフラッシュセールをやっていたら、一応チェックしました。
ほかにもセールはいろいろあります。オンラインでもやっているでしょう。
福袋の販売も、季節限定のイベントセールの一種だと思います。
私は福袋を買うのも好きでした。
お正月に、福袋を買って運試しするのは、夢があっていいですよね?
でも、夢を見られるのは、1年に1度福袋の発売があった昔の話。
今のように、年がら年中、さまざまなセールが行われていると、福袋は、ガラクタを運んでくるだけです。
セールでものを買うとき、私達は、これから買うものよりも、数字に意識を向けています。
3.)まとめて買うと安くなるもの
本はKindleで読んでいるので、たまに日本のアマゾンにアクセスします。
すると、よく電子書籍のキャンペーンをしています。
5冊以上買うと、買った冊数に応じて、割引されるキャンペーンです。
以前、このキャンペーンに誘われて、子供のとき好きだったコミックスを全巻買ったことがあります。
全部で8巻(昔のまんがは今のように長期連載はなかった)でした。
でも、この漫画、未だに読んでおりません。
ほかにやることがたくさんあって、漫画を読む時間を捻出できないからです。
まとめて、電子書籍やDVDを買って、まだ見ていない人、積読になっている人は、私以外にもいるのではないでしょうか?
4.)ストック品
買い置き用のお菓子の大袋、冷凍食品や缶詰などの食品、洗剤やトイレットペーパーなどの日曜品を、大量にストックする人も多いと思います。
「どうせ、いつか使うものだから安いときに買っておこう」と考えて。
でも、たくさんストックしているからといって「お得」を100%得られるわけではありません。
ストックをたくさん買ってしまう問題は、いろいろあります。
まず、レギュラー商品より安いから必要以上に買いすぎます。
場所を取るし、人によっては心理的な負担になります。
食品は、買い置きが多いとふだんより消費が早くなりますよね?(まだたっぷりあるから、と気が大きくなってどんどん食べる)、缶詰やレトルト食品は長期保存できますが、えんえんと持っていると、パッケージが劣化するので、ほかに食べるものがある時は、食べたくなくなります。
下着や靴下をまとめ買いしすぎると、生活環境、サイズ、好みが変わったときに全部無駄になります。
まとめ買いが節約にならない4つの理由。むしろガラクタを増やす危険な買い方。
5.)ポイント還元をねらった買い物
特定のタイミングで特定のものを買うと、いつもよりポイントがたくさんつく。
そんなお得を求めて、買ってしまうものも多いです。
スーパーやドラッグストアには、定期的に「ポイント5倍デー」といった日があります。
楽天市場のように、ポイント制を導入している店にも、期間限定ポイントアップキャンペーンがあります。
ポイントアップキャンペーンが行われているとき、お得を追い求めている人は、「何か買わなければ損する」と思ってしまうので、「お気に入り」に入れておいた製品を全部かごに入れてしまったりします。
そうやって買ったものを、全部有効活用できているでしょうか?
活用できているなら、「筆子ジャーナル」なんて読んでいないでしょう。
なぜお得を追い求めてしまうのか?
お得品が好きな理由を知っておくと、競走馬のように、お得ばかり追い求めなくなります。
満足したい
あなたがお得を追い求めるのは、特にあなたが、ケチだからというわけではありません。
先日も書きましたが、人間は最小限のエネルギーを投下して、最大限のもの手に入れたいと思っているので、いつも、「得をする機会」を探しています。
そして、「得をした」と感じると、満足感や喜びを感じます。ミッションをクリアできたわけですから。
損失を回避したい
損をする痛みは、何かを得た喜びより強く感じるので、人間は、損をすることが嫌いです。
損をすることは避けたいと思っています。
だから、セールやキャンペーンを見ると、「このチャンスを逃してなるものか!」と思って突っ走ってしまいます。
物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる
他人の影響
他の人が買っていたり、ほめていたりするものの価値は無条件にあがります。
たまたま同じ時間にスーパーにいただけの人の行動に影響を受けます。
ほかの人が、買い物かごに商品をぼんぼん放り込んでいると、自分もそうしたくなります、もしあなたが大の買い物好きなら、「あの人も買っているし、私も買っていいよね」と自分に都合のいい言い訳をしながら、買うことでしょう。
そういう人は、誰かが得していることを知ると、自分も同じように得したいと強く願います。
さまざまなマーケティング
そんな消費者の心理を知り尽くしている企業は、広告や販売促進キャンペーン、ポイントプログラム、会員特典などを打ち出し、私達の購買意欲をどこまでも高めます。
今日の結論
得をするために、買い物をするとガラクタが増えるだけでなく、お金が無駄になります。
必要なもの、本当に欲しいものだけを買っていけば、今よりお金が残ります。
■この続きはこちら⇒小さな節約が大きな無駄遣いを呼ぶ:使わなくていいお金を使うからお金が貯まらない(その4)
■このシリーズのほかの記事:
使わなくていいお金を使うからお金が貯まらない(その1)~かわいいもの編。
コーヒーに無駄にお金を使うのをやめる方法:使わなくていいお金を使うからお金が貯まらない(その2)
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得することを追い求める人は、きっと、「お金を節約したい」と思っているのだと思います。
でも、一步下がってよく考えてみると、あまり節約になっていません。
嘘だと思ったら、ここ数年の自分の行動を振り返ってみてください。
思い当たるふしがあるんじゃないでしょうか?