シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

何10年も誰も使っていないものを捨てられない母~実録・親の家を片付ける(19)



長年一人暮らしをしている81歳の母の物を一緒に断捨離した体験を書いています。今回は、母が古いものをなかなか捨てなかった話です。

具体的にはライターと掛け軸とかるたです。

ライターは断捨離してもらいましたが、掛け軸とかるたはまだ実家にあります。

古いものはなかなか捨てられないようです。

しかし、「捨てられない」というのは本人の思い込みにすぎません。

「これ使ってないし、捨てたほうがいいかな」と思うとき、すでにそれは、その人の人生にとっていらない物になっています。

ところが、いざ捨てようとすると、人は勝手にその物にまつわる物語を作ってしまうのです。

古いものほど捨てられない理由とは?

会社で、古くからいる従業員がやめるのと、先月入ったばかりの人がやめるのとでは、周囲の人の感情に与えるインパクトが違います。

しかし、これは相手が「人間」だからです。

物は単に物だから、人との別れとは違います。ところが、私たちは、物にも人間に対するのと同じような執着心を持ってしまいます。

自分の人生にとって何かとても大切な思い出がある品物ならそれもわかります。

しかし、ずっとしまいこんで忘れていたものでも、いざ捨てようとすると、それが大切なものであるかのような、物語を作ってしまうのです。


断捨離中に、損得を考えてはいけない

捨てられない人は、「これを捨ててしまうと、今度、要るとき困る。そのときにまた買うとお金がもったいない」と思います。

これこそが物語です。「今度これが必要になる時が来る」とか「必要なときに、お金を出して買うと、ふところが痛む」なんて、勝手に頭で作りあげているのです。

今、手にしている物は、ついさっきまで自分にとって関係のなかった物なのに。

人間は損をするのが嫌いだから、「捨てると、必要になる」なんて物語を作るのです。

人は得をした時より、損をした時のほうが、よけいダメージを感じます。これを損失回避といいます。

損失回避という心理について、以前こちらに詳しく書きました⇒物を捨てられないのは恐怖のせい~損失回避と、授かり効果の心理をさぐる

損をするのに敏感になりすぎて、より得をしそうなチャンスには見向きもせず、小さな利益を確保しようとするのです。

そうして結局損をします。損したくないと思っている人ほど、どんどん損をするのです。

断捨離中もこれと同じことが起きています。

買っても千円ぐらいしかしない全然使っていない置き時計を、「いつか今使ってる時計がこわれたときに使えるかも」と思って手放しません。

ほかの雑貨もみんな、「いつか使えるかも」と考え、全部手元に残します。これでは部屋の中はまったく片付きません。

いらない物なのに、捨てようとすると、いきなり「損したくない」という心理が働きます。捨てるのは損だという物語を言い訳に、断捨離できなくなるのです。

断捨離中に、すぐに「もったいない」と思ってしまう人は、このさい、損とか得とか考えないほうがいいです。

そのほうが長い目で見て得です。

私の母も、捨てるときに、いちいちありもしない損失について、自動的に考えているようでした。

☆実家の片付けシリーズを最初から読む方はこちらから⇒実録:親の家を片付ける(1)~まずは自分のものをどんどん捨てる

古いライターはなんとか捨ててもらった

ライター

48年前から家にあったライター

このライターは実家の応接間にありました。

実家は、昭和42年(1967年)に父が建てたものです。その年のお正月にはもうできあがっていて、始めは、父方の祖父と祖母が住んでいました。

私たちは学年が終わるのに合わせて3月に入居しました。

だからこのライターは、48年前からこの家にあったことになります。

子どものころ、ときどき応接間に入って、ソファに寝転んだり、ライターをカチカチして遊んだことを覚えています。

私が中学にあがる時、応接間は私の部屋となりました。その時、このライターは座敷の天袋にしまい込まれました。

44年前です。44年間、ライターは誰もさわらず、静かに天袋の中で眠っていたのです。

そんなライター、即捨てですよね?

しかし、母はなかなか捨てようとしませんでした。

その理由とは?

このライターは、新築祝いにいただいたものだからです。

しかし、母は誰からもらったのかは覚えていないのです。

でもいただきものだから捨てられないというのです。

人からもらったものを捨てるのは別に悪いことではありません。贈り物の使命は、ありがたくもらったときにほとんど終わっています。

送り主も、44年間、天袋にしまってもらうために送ったわけではないでしょう。少なくとも、最初の4年間は使ったのだし、捨てて何の問題もありません。

そう言って、母を説得しました。

贈り物が捨てられない人はこちらを読んでください⇒罪悪感を感じる必要なし、人からもらった贈り物を捨てる3つのコツ

☆実家の断捨離、次は番外編です。読者の方の質問にお答えしました⇒物をためこむ母親にスッキリ断捨離してもらう方法。実録・親の家を片付ける番外編

先祖代々の品はすべて取っておくべきか?

ライターの断捨離は成功しましたが、母は掛け軸とかるたは捨てませんでした。

掛け軸はもしかしたら、また使うかもしれません。しかし、かるたを誰かが使う可能性は万に1つもないでしょう。

この2つ、祖父にもらったものだそうです。またしても贈り物です。

しかし、このプレゼントは出どころが祖父なので、ライターとはちょっと違います。

人によっては先祖代々の品、というふうに解釈するかもしれません。

しかし実際のところ、掛け軸もかるたも、祖父がこの家に来た時に使い、そのまま置いていったものなのです。

それは先祖代々の品とか、形見とは言えません。

その点を説明してみましたが、母は納得しませんでした。

百歩譲って、掛け軸とかるたが、先祖代々の品物だとしましょう。確かに先祖代々の品は大事です。しかしそれは、先祖から伝わるものがほんの少しの場合です。

1着の着物や婚約指輪1つを何世代にも渡って使うのはいいと思います。

しかし、そのほかにも、急須と茶碗のセットとか、花瓶とか、仏壇とか、絵画とか、お琴とか、茶箪笥とか、たくさんあったら話は別です。

昔、先祖から伝わる品が大事にされたのは、その数がほんの少しだったからです。

物はたくさんあると1つ1つの価値がどんどん下がってしまいます。世代から世代へ伝える品も、ミニマムだからこそ、伝える価値があるのです。

このようなことを、母に、もう少し平たく説明しました。残念ながら、掛け軸とかるたの断捨離はかなわず。

この2つは今度里帰りしたとき、再チャレンジしようと思っています。

人に無理やり物を捨てさせるのはよくないですからね。


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