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部屋を片付けているとき、「捨てていいのかどうか自分でもわからない」、「迷ってしまう」、なんてことがあります。
こんな時、「その物の実体」がわかれば、簡単に要不要が判断できます。
「これ、捨てようか、どうしようか?」と迷ったら、こんな質問をして、その物の存在意義をシビアに見極めてください。
きっと捨てられます。
1.これっていったい何?
乾物の引き出しを片付けていたり、思い出の品を入れた段ボール箱の中をごそごそしていると、正体がわからないものが出てくることがあります。
パッと見て、すぐに何か思い出せなかったら、それはもういりません。
ホコリをはらったり、がんばってパッケージの文字を読まなくてもいいです。5年前に、友達の新婚旅行のお土産でもらったものの、得たいが知れなくてずっと放置していたお菓子。はたして食べられるのかどうか、ネットで調べることもありません。
そこにあるのを忘れていたし、正体もわからないのなら、すぐに捨ててください。
2.これってどこから来たの?
入手経路を思い出してください。
サンプルでもらった、無料の販促品だ、懸賞で当てた、高円寺純情商店街の歳末大売り出しの福引でもらった。
こんなふうに、ただでもらった物は捨てても大丈夫です。
なぜなら、自分が欲しくて買ったものではないからです。欲しくて買ったものですら、ガラクタになっているのです。ほしくないのに、家に入った物には出ていってもらいましょう。
無料サンプルをためこんでいても、人生はよくなりません。おまけや景品大好き人間だった私にはよくわかります⇒断捨離の天敵、無料サンプルや値引き品の誘惑に打ち勝つ5つの方法
ただでもらった物と言えば、人からいただいたもの、ギフトがあります。
義理で持ち続けている贈り物なら捨ててください。
相手はあなたの幸せを願ってプレゼントをくれたのですから。
3.これって何に使うもの?
その物は、そもそもどんな使命を持ってこの世に誕生したのか考えてください。
たとえば目覚まし時計は、朝(夜の人もいるけど)、人の目を覚ますために使うものです。
ボールペンは、筆記に使うため。
紅茶はお湯で蒸らして飲むため。
用途がわかったら、その使命を全うさせてください。紅茶なら、すぐその場で飲めばいいですね。
目覚まし時計やボールペンがほかにいっぱいあって、その物の出番が全然ないなら、誰か別の人にあげて、使命を全うしてもらいましょう。
そのためには、手放さなければいけません。
箱に入れて、押入れに閉じ込めておいては、物を活かすことはできないのです。
押入れの中で何年も眠るために開発された商品は、防虫剤ぐらいではないでしょうか?
また、めったに働いてくれない物たちは、このさい断捨離したほうがいいです。たくさん扶養家族や居候をかかえこむと、どんなに節約しても家計は楽になりません。
4.仲間がいっぱいいるかな?
他にも似たようなものがたくさんあったら、1つだけ選んでください。つまり、数が多すぎるもの、ダブっているものは優先的に捨てるということです。
自宅はコンビニや会社の倉庫ではないのですから、同じような物をたくさん持つ必要はありません。
スペースは限られています。
スペースに対して、物の体積が増えてしまったので、今、こんなに暮らしにくくなっているのです。
同じ用途を持つものは、1つだけを選び、あとは、捨ててください。
さまざまな物に対して、「1つだけ選ぶ」という考え方ができると、生活は劇的によくなります。
大切なものを1つだけ選ぶことを、私は「オンリーワンの原則」と呼んでいます。
物の数が増えれば増えるほど、1つ1つの物の価値はさがります。
1つだけなら、とても価値のあるものも、ほかに仲間がたくさんいるため、全員そろってガラクタになってしまうのです。
人間でも一人っ子はやたらと大事にされますよね?(兄弟姉妹がいるとき、1人1人の子供の価値がさがると言いたいのではありません。念のため)。
あなただけのオンリーワンを見つけてください。
5.これって使うのに手間がかかるかな?
気に入って買ったけれど、なんとなくそのまま放置されていたそれは、もしかしたら、ものすごく手間がかかる物なのかもしれません。
使うのにたいそう手間がかかるものってあります。
機能が多すぎて、やりたいことがさっとやれないものや、すごく高価だから気軽に使えないもの、すぐに充電しなければならないものなど。
車のようにメンテナンスが大変なものもあります。
どうしても必要でふだんよく使っているのならともかく、あまり出番がないようなら、手間がかかるものは捨ててください。
自分の時間も体力も有限です。手間のかかる相手にかかずらわっていると、貴重な時間を失い、消耗するだけです。
6.これって私の物なの?
もし、人の物がまぎれいていたら、もとの持ち主に返してください。
また、「自分で買った物だけど、自分の物ではない」と考えられる物体もあります。それは、野望ガラクタです。
野望ガラクタとは、なりたい自分になるために買ったものの、全然使わないものです⇒なかなか捨てられない「なりたい自分になるために買った物」を断捨離する方法
等身大の自分ではない誰かのために買ったゆえに、野望ガラクタは、いつまでも部屋の片隅でほこりをかぶっているのではないでしょうか?
たとえば、本や英会話の教材など。また、背伸びをして買った服や、先日記事で紹介した婚活用に揃えた服も野望ガラクタと言えます。
婚活で服が増えた話⇒洋服の断捨離ができないときに効く、残す服の選び方。 「3.自分のライフスタイルに合っている」をお読みください。
雑誌や映画、お気に入りのインスタグラマー(インスタグラムのユーザー)の写真を真似して買い揃えた雑貨も野望ガラクタです。
物を買えば、理想の生活が手に入ると考えるのは危険です。
「いいな」と思ったものを、「買うな」とは言いません。でも、一度にたくさん買わないほうがいいです。
1つずつ吟味して入手し、ゆっくり自分の生活になじませるべきでしょう。
そうしないとディドロ効果のワナにはまってしまいます。ディドロ効果とは、何か1つ新しい物を買うと、それに合わせてほかの物もグレードアップしたくなり、どんどん物を買ってしまうことです。
詳しくはこちらをどうぞ⇒止まらない買い物を止める方法。ディドロ効果のワナを知れ。
7.これって何かの身代わりじゃない?
人は何かの代わりとして物に執着することがあります。
たとえば、思い出の品。よく考えると物は思い出を包含することはできません。思い出の品はあくまで何かを思い出すきっかけです。
思い出は脳内(心とも言う)に残りますので、別に物は必要ありません。
私は、娘のへその緒や生まれたばかりの時の写真は何も持っていません。
日本ではへその緒をとっておく人が多いですが、カナダではそんな習慣はないと思います。
子供が生まれたとき、私はカメラを持っておらず、夫の使い捨てカメラを借りて、写真をとってみました。しかし、フラッシュがついていないカメラだったので、真っ暗な写真が残っただけ。
病院で、新生児の写真を注文できたのですが、高かったのでやめました。看護婦さんが写真の注文をする紙を持ってきた時、「自分のカメラで撮ればいいわよね」と言ったことを覚えています。
私は注文書についていた小さなサンプル写真を切り取っておきました。自分がほしいというよりも、将来娘に、「赤ちゃんのときの写真見せて」と言われるかもしれないと思ったからです。
しかしいまだにそんな機会は訪れず、ジップロックに入った写真は、箱の奥底で眠っています。
こんなふうに、たとえ物がなくても、私は子供が生まれたことをトピックにして、少なくともブログに10記事は書けます(書きませんが)。書いているうちに、さらにいろいろな思い出が蘇ってくるでしょう。
品物がなくても思い出は心の中にたっぷり残っているのです。
不用品に埋もれて忙しい毎日を送っているから、懐かしいできごとを思いだして味わう心の余裕がないだけです。
本当に思い出を大事にしたかったら、物に頼るのではなく、心に余裕が持てる暮らしを追求したほうがいいのではないでしょうか?
☆こちらにも質問リストがあります⇒捨てるものがわからない時に使ってほしい、物の価値を見極める10の質問リスト。
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「なぜこれは今、この家にあるのか?」
断捨離で迷ったら、その物がそこにある理由を深掘りしてください。
よくよく考えると、これはここにあるべきではない、いやむしろ外に行くべきものなんだ、と納得できるでしょう。